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認知症と生きる高齢者の心の叫び

文藝春秋(2014年8月号)に掲載された『「認知症高齢者」11人の手記を公開する』。

重度認知症の方々のためのデイケア「小山のおうち」を1993年に開設した高橋幸男医師(エスポアール出雲クリニック院長)は、妄想の世界にのみ生きていると思い込んでいた
認知症の方々の豊かな心の世界を知って衝撃を受け、1996年に医学専門誌「メディカルトリビューン」に通所者の方々が書かれた手記を発表しました。

その手記の一部を抜粋してご紹介します。年齢は書かれた当時のものです。
18年経った今も、多くの方に知られていない認知症の真実の姿だと思います。
…………………………………………………………………………………………

最近物忘れをするように成った
物忘れは悪い事です なさけない事です(略)早く死にたいです
それほど物忘れはつらいです            (82才 男性)

私はびょうきをしたため人生が終わった様な気がする(略)
自分はいままで強いばかりで生きてきた(略)自分より下のものには威張って来た
(略)今頃になって自分がやってきたこは大失敗だと思う。    (77才 男性)

家族からかるくみられているのかなあと思ふから置いてかれるような気がして
何んかさびしくなるようです。         (79才 女性)

しかられ私もつい大きな声を出して口ゲンカに成ってしまい情けなくついを出してしまいました。好きで忘れたりウロウロしているわけじゃないことを知ってほしかった(略)
よそでは人様に気付かれない様に余り話さない様にしています
それは家族が笑われない為です。        (73才 女性)

年を取りまして頭が半ボケになってなかなか頭が廻りません。
言葉がわかりませんが、がんばります。(略)
(息子が)唯シャベル事は私を叱りつける事だけ。さみしいだけです。(75才 女性)

三男は其の様な私を見てないていました。(略)それはつらい事でございました
今ではこれでいけないと思いまして、何でもメモするように心がけました。(略)
今ではお山のお家にくる様になりまして気持ちがかるくなり胸につかえていたものが何時のまにかとれました。
物忘れもすくなくなった様な気が致します。
子供達もあかるくなったといってよころんでいます。(82才 女性)

時間が与えられず、今々と急かされると困る。そんな時駄目になった自分を感ずる。(略)泣くことはないが悲しくなる。(略)
人には云わぬが自分を叱る。叱ることで自分を応援し勇気づける
将来のこと迄は思わないで只、その時点を踏んばる。     (81才 男性)

家ではダンナや息子がときどきおこることがある。何でおこるかと私もおこる。おこられると家出することがある。私はいないほうがいいと思われると思うから家出する(略)。
アヤちゃん(嫁)は親切で優しい子です。家族の中で頼りになるのはアヤちゃんです。(64才 女性)

おかかに毎日しかられております。(略)毎日の物忘れ なんとかなりませんか?
自分自身が残念で、くやしいです。
(略)自分自身がなさけなくなる今日此の頃です。       (75才 男性)

物忘れが酷くなり思い出す事が出来なくなりとても息苦しさを感じる事がこの所多くあります。
子供には叱られて、年金も取り上げられ、友達と逢う事も出来ずとてもつらい日々を過ごしている所です。
家の中では話をする人がいなくてとても苦しい日々です。
でもお山の家は楽しく、ほんとうに良い所です。(略)皆さんはいい人ばかりで楽しく過ごさせて頂き皆さんに感謝しています。               (67才 女性)

物忘れがあっても気にならない社会があるといいなあ
とにかく物忘れがあるとはずかしい気持ちになり、適当に話をきいて分かったふりをする。(略)物忘れは誰もが行く道だと思う。(略)
物忘れをしていたら又、人に聞けばいい。皆ながしっかりしてくれと励ましてくれる。
だけど、どんなに励まされてもできないことは出来ない
そんなことを理解してもらいたい。               (77才男性)


— 次の記事「周囲が作る”認知症”」へ続く —

<関連記事>
自分の症状や気持ちを語るレビー小体型認知症の母(74才。要介護4)
若年性レビー小体型認知症本人「認知症に見えない」と言われる気持ち
若年性アルツハイマー病と生きる藤田和子さんの経過・気持ち・活動
若年性アルツハイマー病に罹った女性大学教授の心理を描く優れた小説

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エリカ

速報!必見テレビ番組

追記:番組で紹介された「認知症と診断された本人に向けた小冊子」全文(英語)
安心と希望と勇気を与える内容です。日本でも診断と同時に手渡して欲しい!

自動翻訳サイト(→こちら)にコピーペーストすれば不自然ですが大まかな訳は出ます。
…………………………………………………………………………………………

2014年9月20日(土)11pm〜 ETV特集(Eテレ)
        (再放送:9月27日(土)午前0時00分 注:26日金曜日深夜

私たち抜きに 私たちのことを決めないで 
             ~初期認知症と生きる~(仮)」


< 内 容 > 公式サイトから一部抜粋(青字のみ) 番組詳細

  日本では、初期認知症と診断されても、その人が
  いったいどんな困難に直面するのかあまり理解されておらず
  必要なサポートが、なかなか得られない

  スコットランドでも多くの人が認知症と診断された直後に
  「人生が終わった」と感じ、絶望した経験を持っていた。
  そこで、認知症と診断された直後から本人を支える仕組みが必要だと、
  当事者がスコットランド政府に訴えて実現したのが
  「診断後サポート1年保証」といわれる制度だ。


若年性アルツハイマー型認知症と診断され、社会活動を展開する藤田和子さんも出演。

若年性認知症の当事者の方々の発言・情報発信によって、
認知症に対する多くの認識が誤っているということが、知られてきました。

その多くは、医師など認知症のプロと呼ばれる人達にも理解されていないことでした。

<関連記事>
藤田和子さんの体験談リンク集(必読)
「認知症には見えない」と言われる時の気持ち(若年性認知症 体験談)
若年性レビー小体型認知症 3人の体験談集(リンク集)必読
若年性アルツハイマー型認知症 2人の体験談(リンクに支援申請の体験談も)
若年性アルツハイマー型認知症 本人の気持ちを描いた素晴らしい小説
認知症と共に生きる人々を描いた映画集

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彼岸花(ヒガンバナ)

日誌は症状改善のカギ!(記録用紙)

追記:日誌の項目に体温を入れるのを忘れていました。
   レビー小体型認知症は、微熱が出やすいです。手足も冷えやすいです。
コメント欄に書くことの効用認知症に効果のある意外な物(最新情報)もご紹介。
…………………………………………………………………………………………

症状体調が、常に変動するレビー小体型認知症では、記録を付けることが重要です。
記録からは発見が多く、医師への正確な報告(いつから、どの位の頻度・程度の症状か)は、良い医療(適切な処方)に直結します。
曖昧な記憶で「寝ませんね」等と言えば不必要な薬を処方され悪化する可能性も大)

介護も楽になります。排便や排尿のリズムがわかれば事前にトイレに連れて行き、失禁を減らせたり、調子の悪くなる時間帯条件がわかれば、対応がより楽になります。

レビー小体型認知症用の記録用紙を試しに作ってみました。A4サイズ。
症状は個人差大ですから、項目は夫々変えて下さい。下は、本人が自分で書く例

項目)     (記入例)       (記録する意味と効用
年月日(曜日) 2014年9月1日(月)
天気・気候   晴→雨(急に寒)   低気圧寒暖の急変化体調の関連がわかる
睡眠      6° /1時4時トイレ  長さや質は体調に直結昼寝した長さも。
体重      71.6kg       体調悪いと減少。体調・低栄養が客観的にわかる
血圧        91/62        食後に注意。問題あれば日に何度か計る  
体温      37.0         レビーは微熱が出やすい。手足の冷えも多
トイレ     ○(ゆるい)     排便排尿に問題あれば重要。時間や多/少も
運動      S30' R10'       励みになる。体調意欲(気力)の指標にも
薬       ××を中止       増減や一時的に飲んだなどを記録
今日の挑戦   新しい××に行く    今日やってみようと思う何か楽しい事を1つ書く
今日の幸せ   赤とんぼを見た    どんな些細なことでも。喜びと感謝は元気の元
気になったこと 立ちくらみ SN    ちょっと気になった変化をメモしておく
時間別体調   2pm  × B     全時間書かなくても気になった時だけメモ  
        3   ○足湯後   (どんな時に、どうなりやすいかが分かることも) 
        8   △疲れG虫  (空白多くてOKです。)

略語:°=時間 '=分 S=散歩、R=ラジオ体操、B=ボーっとしている SN=食欲ない
トイレの ○=お通じあり  ×=調子悪い ○=調子良い △=ちょっと調子悪い
   Z=頭痛 I=イライラ H=昼寝 G=幻視 T=転倒 F=不安 等と書くと楽
記録
A4方眼紙(1cm)に線を引き原本作成。コピーに記入。古い順にファイル。今週は一番上。
1週間で1枚。長い欄は5.6.7…11等と時間を書き、気になった事だけ簡単略語などで。

一番下の2項目は「今日嬉しかった/感謝したこと」「今日気になった変化/症状」
その下の広い空間は、メモ、疑問、印象的な会話、できた(意外な)こと、1週間の総括、ヘルパーさんへの連絡事項、医師への質問、気になった情報など自由に。

<既成の介護手帳>
「わたしの手帖」
「ケアダイアリー」
<こんな風に、伝記を作るように、じっくり話を聞いてあげたい>
*「驚きの介護民俗学

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項目を絞れば、こんな既成のダイアリーでも。

高次脳機能障害と認知症

追記:コメント欄をお読み下さい。介護に疲れたという方に向けて書きました。
…………………………………………………………………………………………………
高次脳機能障害は、脳卒中(脳梗塞、脳出血他)や交通事故などの脳の怪我他により起こり、症状は、どこをどれだけ損傷したかによって、一人ひとり違います。

外見は健康な人に見えるため、職場等で「なまけわがまま」等と誤解され、大変な苦労をされている方が多いそうです。(病気と分かる前の若年性認知症と似ています)

下記の前頭葉に関わる高次脳機能障害の主な症状(橋本圭司著「高次脳機能障害がわかる本」第4章から)を見ると各種認知症の症状と非常に似ています。(詳細は下に)

これらは、高次脳機能の中でも特に、周囲の人の理解接し方、生活の工夫や意識的な訓練で改善しやすい症状なのだそうです。(これも認知症によく当てはまると思います)

認知症も脳全体がダメになるわけではなく、ほんの一部の機能が低下し、下記のような症状が出ます症状と知ることで、より冷静になれます。介護者が、冷静に適切に対応することで精神的な落ち着きを取り戻し、困った症状も徐々に治まりやすいです。

子育てにも似ています。子ども時代を思い出してみて下さい。親から感情的に怒鳴られて、素直な気持ちで従った記憶があるでしょうか。認知症の高齢者も全く同じです。


    「(前頭葉に関わる)高次脳機能障害の主な症状」by 橋本圭司氏

1. 易疲労性(精神的に疲れやすい) 
  昼寝/あくび/動作がゆっくり/反応が少ない/会話についていけない

2. 意欲・発動性の低下(やる気が出ず、自分から物事を始められない)
  考えやアイデアが浮かばない/表情が硬い/他人に興味がない
  自分から起きて、その日の準備ができない/話し手に目を向けない

3. 脱抑制・易怒性(感情やエネルギーをコントロールできない)
  後先考えない・場違いな・人を怒らせたり傷つける言動/じっとしていられない
  イライラ/短気/自分への否定的発言を認められず許せない/計画を途中で投げ出す

4. 注意障害(ずっと注意を集中していることが困難)
  注意散漫/ミスが多い/集中できない/話についていけない/気が散りやすい
  言われている事に関心を示さない/ぼんやりしている/課題に時間がかかる

5. 失語(言葉を理解、表現することが難しくなる)
  人の言葉が理解できない/質問に答えられない/本が読めない/手紙が書けない
  本人は流暢に話しているつもりだが周りは何を言っているのか理解できない

6. 記憶障害(新しい情報を覚え、必要な時に取り出すことができない)
  ついさっきのことを忘れる/人の名前や作業の手順が覚えられない。
  作業中に妨害が入ると、何をしていたか忘れてしまう/同じ間違いを繰り返す

7. 遂行機能障害(計画したり問題解決したりすることができない)
  優先順位がわからない/目標を自分で設定するのが難しい
  多方面からの問題解決ができず、1つできないとお手上げになってしまう  

8. 病識の欠如(自分の障害に気づかない。それを説明できない)
  自分は問題がないと思っており、問題を指摘されると腹を立てる
  自分は何でもできると思い、治療やリハビリを拒否する
  本人と周囲で認識のギャップがあり、お互いに信頼感がない
  障害をどれだけ説明しても理解せず、とても無理な車の運転などしようとする


3は、ピック病(前頭側頭型認知症の1つ)によく起こる症状です。
5は、脳血管性認知症の一部や前頭側頭型認知症の一部に起こる症状。
6の記憶障害は、アルツハイマー型認知症の主症状です。
8:レビー小体型認知症では、かなり進行しても病気の自覚があると言われます。
 レビー小体型では2の意欲の低下や4の注意障害が目立ち、記憶障害は目立たない方も
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レビー小体型認知症(パーキンソン症状がある場合)の立ち姿。
パーキンソン病と誤診されていた要支援1の頃。歩き方は小股、すり足。手を振らない

<関連記事>
高次脳機能障害と生きる元医師が書いた良書「それでも脳は学習する」
認知症タイプ分類質問票(山口晴保教授作成)リンクで更に詳しい情報
とても役立つ認知症 無料動画集 種類が違えば治療も接し方も違います
レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!
認知症の種類別(5種類)本人と介護家族の体験談集

映画上映・講演会お知らせ+ヘルプマーク

追記:安らぎと癒しの音楽をもう1つ追記しました。記事の一番下です。
………………………………………………………………………………

注目イベント:9月28日(日)11am〜 日比谷にて映画上映会。
    「妻の病ーレビー小体型認知症ー」(伊勢真一監督 最新作) (→私の感想
                問い合わせ・申込み→こちら

     < 都内の認知症関連行事を3つご紹介 >

 *2014年9月19日(金)2pm〜 都医学研都民講座(無料)新宿にて。
   「若年性認知症を地域で支えるために」
   池田学教授講演。詳細と申込み方法→こちら

  *9月14日(日)市民フォーラム(無料)丸の内の東京国際フォーラムにて。
    本間昭氏(認知症ケア学会理事長)・大久保満男氏(日本歯科医師会会長)
    「認知症と歯科医療・噛む力」詳細と申込→こちら

  *7月に開催された「認知症フレンドリージャパン・サミット」の詳細→こちら
   「専門家だけでなく、みんなでアイデアを持ち寄り、創造しよう!」
     という明るくワクワクするような取り組みを紹介した
      ネットマガジン(cococolor)の記事です。
    認知症を「特別な人たちへの対応」として考えるのではなく、
     認知症の人たちも「普通に」暮らせる「認知症フレンドリー社会」
      の実現を目指そう
と呼び掛けている
      「認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ(DFJI)」主催。


  < 一人でも多くの方に知って欲しい!使って欲しい!全国に普及を! >
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 最近知った東京都作成の「ヘルプカード」「ヘルプマーク」。
外見からは、援助や配慮を必要としていることが分からない方々が、
 周囲の方々の援助や配慮を得やすくなるように作成したマーク」だそうです。
目に見えない辛い病気障害を持った方々、妊婦用だそうです。もちろん認知症も!
都営地下鉄の駅などで無料配布
          →ヘルプマークとは(配布場所)  →詳細
herupumaaku.gif
レビー小体型認知症の場合、一見健康そうに見えたとしても
 ●非常に疲れやすく体調急変しやすい(突然の失神も)→詳細
 ●パーキンソン症状があれば、非常に転倒しやすく頭部顔面の怪我が多い→詳細 漫画
 ●乗り換えや方向が、突然分からなくなったりする場合があります。

ご本人達は、常に不安恐れと闘いつつ電車バスに乗っています。
席を譲ったり、困っているようであれば、笑顔でさりげなく(大声でなく)
何か、お手伝いできることが、ありますか?」とお声掛けを。

         < 安らぎの歌を >

   「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつでも何度でも」(→歌詞
    を外国人女性、Erutanが美しく歌った動画をどうぞ(日本語)→YouTube

 追記:夢のような積志リコーダーカルテットの演奏もどうぞ→YouTube

<関連記事>
認知症をテーマにした映画集
とても役立つ認知症 無料動画集
認知症Q&A 認知症を疑ったら・診断されたらまず何をする?
レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!
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疲れた時に効く自然音と映像集

脱水・熱中症を防ぐ

追記:最初に母が幻視(幻覚)に処方されたのは、抗精神病薬リスパダールでした。
この薬で体が硬直し、以後、歩けなくなりましたが、医師は、病気が進行したためと考えていました。(母は、「薬剤過敏性」の強い患者です。)
抑肝散は「漢方薬など効かない」という主治医に頼んで処方して頂き、当初は劇的に効きましたが、その後、効かなくなりました。(薬剤過敏性により効果も顕著に出ます。)
「漢方薬では、体質の変化により、そういう変化は起こる。その時には、薬を変えなければいけない」と後に漢方医学の医師から伺いました。
……………………………………………………………………………………

認知症が急に進んだように見えたら、脱水だったということがあります。

    < 脱水の症状 >

  ●元気がない、ぼんやりしている
  ●体の動きが、にぶい 
  ●認知症症状が悪化
  ●食欲がない
  ●飲み込みが悪い
  ●皮膚、口腔内の乾燥
  ●尿が少なく、色が濃い
  ●微熱がある
(出典:「動画でわかる摂食・嚥下リハビリテーション」藤島一郎・柴本勇監修 P.72)

もちろん、新しい薬を飲み始めた時、薬の量を増やした時に認知症が進んだように見えたら、薬の副作用を考えて下さい。特に薬に弱いという特性のあるレビー小体型認知症では。副作用の見分け方 →副作用を起こしやすい薬一覧

しかし、私の母もですが、若い頃から汗が出にくく、むくみやすく、水分をほとんど取りません。→水分量詳細(コメント欄も参照) 
確かに水分を排出できない体質はあり(腎臓が弱ければ尚更)、人よりも少ない水分で足りている場合はあります。その加減は、大変難しいのですが、私は、少量づつ頻繁に飲ませました。飲ませるための工夫を本から抜き書きします。

   <熱中症が心配だが、水分を飲みたがらない>

一緒に飲みましょう」とお茶に誘ってみて下さい。ほとんどの場合、誘われたことがうれしくて、素直にうなずいてくれます。また、おやつに水分の多いゼリーアイスクリーム、すいかや梨、桃などの果物をすすめるといいでしょう。
(「新版 認知症 よい対応・わるい対応」浦上克哉著P.177
から抜粋)

むくみと言えば、レビー小体型認知症の幻視によく処方される抑肝散は、足のむくみを起こすことがあります。
母は、抑肝散3包を処方され、その後、むくみ利尿剤を処方されていましたが、抑肝散を2包に減らすゾウのようだったが、すぐ元に戻りました。利尿剤は、最初から不要でした。
ちなみに、漢方医学では、同じ漢方薬を長年処方することはないそうです。→詳細

レビー小体型認知症の自律神経症状(障害)の1つに汗の異常があります。
一晩に何度も着替えさせなければいけないような異常な寝汗をかく方もいれば、汗が殆ど出ず微熱が出るという方もいます。→無汗 実例
母は、これが、昼夜を問わず、日により時間により入れ替わりました。
「暑い!暑い!」と大騒ぎした数時間後には、「寒い!寒い!」と震えました。
体温調節ができない病気ですから、周囲が、調節するしかありません。

追記:「ドクターG」(NHK)という番組で「手の爪をギュッと押さえてからした時、健康なら一瞬で白から赤に戻るが、脱水の時は、戻るまで数秒かかる」と医師が説明していました。1つの参考に。

<関連記事>
*カテゴリ:胃ろう・嚥下障害(レビー小体型では飲み込みの問題が起きやすい)

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向日葵(ヒマワリ)

「新版 認知症 よい対応・わるい対応」浦上克哉著

追記:コメント欄をご覧下さい。記事の補足があります

浦上克哉(鳥取大学医学部教授)著「新版 認知症 よい対応・わるい対応」(→アマゾン)を読みました。認知症の予防法や介護家族が直面する問題への具体的な対応方法などが丁寧に書かれ、とても良い本だと思いました。

認知症になったら、どう接すればいいの?」という家族に向けて「良い対応の心得」を本から抜き書きします。(内容は要約です。)P76から。

「分かってますけど、腹が立ってそんなことできません!」という方は多いです。
それでも叱れば叱るほど困った症状は悪化し、安心を与えれば治まるのは事実です。
自分が楽になるために、まず自分が接し方を少しだけ変えてみるのは、賢い方法です。

どうしても無理な時は、介護者の心身が追い詰められ、限界に来ている時です。
ケアマネなどと話し合って、ショートステイを利用するなどして少し離れる時間を作り、何とかして休みましょう。周囲の方も介護者が休めるように援助することが必要です。
(追記:介護に疲れた方は、こちらも是非→この記事のコメント欄を

この10ケ条は、認知症と生きる方に限りません。
私たち一人ひとりが、年齢性別に関係なく、誰でもそう接して欲しいと望んでいます。


    < 安心ケア10ケ条 > (浦上克哉教授)

安心感を与える
 いつ怒られるのかと思って不安な毎日は、よい環境とはいえない。
 目を見てゆっくり話す、うなずく、微笑むことも大切。

普通の人と同じように接する
 困った病気になった人と見ない。
 できない部分は支え、さりげないフォローを心がける。

プライドを傷つけない
 家族が思っている以上の人生経験と誇りがある。
 傷つけられれば怒ったり、暴力に及ぶことも。

失敗を責めない
 失敗した時は、「大丈夫よ」「心配いらないよ」と不安を取り除く言葉がけを。
 安心させてあげることが大切。

叱ったり命令したりしない
 同じ間違いを繰り返すことがあるが、叱責はマイナス。
 さりげなくフォローし温かく見守ることが大事。

説得しない
 説得は効果がない。(注byしば:妄想に説得は効果がないだけでなく逆効果。)
 記憶力は落ちても「嫌な経験」をしたという感情だけは、いつまでも残る。

一生懸命指導したり、教えようとしない
 できないことを覚えなさいと言うのは、無理な要求であることを理解する。

訴えは頭ごなしに否定しない
 幻視や妄想がある場合でも訴えを一生懸命聞くことで安心する。

短く簡潔な言い方をする
 1度に2つのことを言われると混乱する。
 「杖を持って車に乗ってね」ではなく「杖を持ってね」「車に乗ってね」と言う。

一人の人間として尊重する
 認知症でも感情面は大人のまま。
 楽しいことは楽しく、悲しいことは悲しい。
 一人の人間としての尊厳をぜひ守る。


*この本で1つだけ気になったのは、レビー小体型認知症の患者本人は、幻視に困ることが少ないよう」(P29とP189)と書かれていることです。
これは同意できません。幻視を幻視と理解して冷静に受け止めている方、本物にしか見えないために幻視とは考えていない方など様々いらっしゃいます。
しかし幻視と完全に理解していても恐怖感を持つ方、不審者の幻視しめられ、警察に電話をしたり、錯乱状態になる体験談は、何人もの方から伺っています。体験談集
幻視は、本物そっくりに見えるのですから、それは、正常な反応・当たり前の対応です。

<関連記事・カテゴリ>
*カテゴリ:介護家族の心理変化・気持ち(メンタル・ケア)
「介護で鬼になってしまう自分が辛い」(田口ランディさんと岡野雄一さんの対談)
母親の介護はなぜ辛いか(立場の逆転。混乱は長くは続かない)
フランスの認知症介護術ユマニチュードの方法(動画もご紹介)
薬以外の方法で劇的改善した体験談(すぐできる方法を多数紹介)
認知症と共に生きる方が必要としている2つのもの
「ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!」長尾和宏・丸尾多重子著
「誤解だらけの認知症」(市川衛著)

みょうが
茗荷(ミョウガ)の花と実
わが家のプランターで収穫。

認知症をテーマにした映画集

今までご紹介した秀作映画の記事へのリンク集です。
こうして並べてみると、多くが良質で、とても感動的な映画です。
主演俳優が、実際に認知症と生きる方々を正確に再現していることに驚きます。
映画のタイトルをクリックすると 感想や詳細を書いた記事につながります。
………………………………………………………………………………………

●「妻の病—レビー小体型認知症—」  伊勢真一監督
   夫婦の愛と生き方を描いた感動的なドキュメンタリー映画。若年性。夫は医師。

●「わが母の記」  原田眞人監督 井上靖原作 役所広司主演
   樹木希林のリアルな演技(レビー小体型に見える。)に圧倒される。

●「ペコロス、母に会いに行く」  イッセー尾形・草村礼子主演
   映画ではなくNHKBSドラマ。 ほのぼのと温かく、切ない。私のベスト作品。

●「明日の記憶」  堤幸彦監督 荻原浩原作 渡辺謙・樋口可南子主演
   介護者だけではなく本人の苦しみも丁寧に描かれた名作。
   若年性アルツハイマー型認知症の診断には疑問も。
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(画像は、個人の映画ブログから)

●「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」  フィリダ・ロイド監督
   アルツハイマー型。 メリル・ストリープの名演。幻視について記事で説明。

映画「ペコロスの母に会いに行く」の監督(森崎東氏)自身の認知症   
   監督を描いたドキュメンタリー番組の内容紹介。映画は、まだ見ていません。

●「毎日がアルツハイマー」  関口祐加監督
   ドキュメンタリー 。実母との笑いのある日常生活をありのままに撮影。

●「きみに読む物語」  ニック・カサヴェテス監督・ニコラス・スパークス原作
   アルツハイマー型。愛の物語。後半は感動的。

●『「私」の人生 我が命のタンゴ』  和田秀樹監督
   ピック病(前頭側頭型)と生きる大学教授を橋爪功が演じる。医師が監督した。

追記:まだ見ていませんが、是非見たい映画は「ふるさと」「アイリス」「しわ」。
私の頭の中の消しゴム」は、昔、ラブストーリーとして見て印象に残りましたが、症状をどう描いていたかは覚えていないのでリストに入れませんでした。

追記:「ながらえば」(山田太一脚本。笠智衆主演のTVドラマ)は、認知症ではありませんが、高齢者の気持ちを丁寧に描いた秀作です。介護問題に通じます。

追記:オリバー・サックス原作の「レナードの朝」(ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズ)は、認知症とは少し違いますが、難病患者達がパーキンソン病治療薬で回復して…という実話に基づいた映画です。(私の愛する作品です。)

追記:認知症への音楽の効果を描いたドキュメンタリー映画「パーソナル・ソング」が2014年12月に封切られます。興味深いです。

<関連記事>
認知症 種類別 早期発見のための知識とチェッックリスト(リンク集)
認知症タイプ分類質問票(山口晴保教授作成)
認知症 無料動画集(種類別の症状や治療・ケアを解説した動画も)
認知症の種類別 本人と家族の体験談集(アルツハイマー型以外は誤診多)
認知症Q&A 認知症を疑ったら/診断されたら、まず何からすればいいのか?どうすればいいのか?
医師が語る各認知症の見た目の違い(認知症セミナー)

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(クリックで拡大。画像は、facebookの「いせ film」さんから。)

「薬以外の方法で劇的改善」Rさんの介護体験

レビー小体型認知症のお母様を介護するRさんの体験談です。この記事からの続き。

(追記:なぜレビー小体型認知症に薬以外のケアが、高い効果を上げやすいかを
   コメント欄で説明しました
。)
………………………………………………………………………………………………

気分がすぐれない時などに20分程度、手や腕をさするようにマッサージしている。
いつもありがとう。すぐ良くなるよ」等と優しい言葉をかけ、愛情を込めながら。
体調が悪く、ぐったりしている時は、それだけで劇的に回復することが多い
どんよりしていたがくっきり開き、元気になる。表情は温和に変わる。

…………………………………………………………………………………………………

2014年7月20日放送のNHKスペシャル「 認知症800万人時代 認知症をくい止めろ
~ここまで来た!世界の最前線〜」で紹介されたマッサージと似ているものだそうです。
(→番組内容詳細
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(番組中で紹介された「優しく触れるケア」の実際。撮影:しば)

このマッサージは、タクティールケアといいます。(文献→朝日新聞記事
(タクティールケアを紹介した記事→こちら。2012年9月の新聞記事)

番組では、浜松医科大学の研究で、週5回優しく触れるケア(タクティールケア)を6週間行うと患者の7割で攻撃的な行動が減ったり、徘徊が治まってきたと伝えていました。

これは、何も驚くことではなく、心地よさ気持ちよさを感じること、笑い楽しいこと、喜びやすらぎ安心劇的に良くなったという体験談は、色々な方々から直接伺っています。

それは、本当に薬よりも遥かに効く印象があり、副作用もありません。

体操、ストレッチ、スロージョギング、ヨガ、気功、呼吸法のような運動系でも、
ダンス、和太鼓のような音楽に合わせた芸術系でも大きな効果があると思います。

友達と会って楽しくおしゃべりすること、大好きな音楽を聴くこと、美術などの芸術を見ること、舞台映画を見てったり感動したりすることで体調が良くなると言う方もいます。

マッサージ、指圧、鍼灸足湯や熱いおしぼりで体を温めること、アロマセラピー
書き出すと切りがありませんが、本人が「あ〜!気持ちいい〜!」「あ〜!楽しい!」「わ〜!素晴らしい!」と思うことは、何でも効果があると私は考えています。

と楽しくおしゃべりする、孫に何か教える赤ちゃんを抱く、と遊ぶ、家族と家事を手伝って感謝される、若いイケメン(美女)と握手をする、…。どれも効きます。
「ありがとう!大好きだよ!」と心を込めて言うだけでも違ってくると思います。

追記:浦上克哉(鳥取大学教授)著「新版 認知症 よい対応・わるい対応」P141
「(認知症になりにくい生活習慣について)いろいろ述べてきましたが、結論としては、楽しいと感じたり楽しみながらできることが、脳を一番活性化させます
2014年8月にこの本を読んで『やっぱり!』と思いました。 

追記:パーキンソン病に太極拳が効果ありという研究→こちら →こちらも
   レビー小体型認知症のパーキンソン症状にも効果があるはずです。

追記:医学的にも証明されている運動笑顔で明るい生活の効果→アピタル

追記:絵画音楽の美しさを感じて脳の血流が増加するという研究結果→日経新聞

追記:足湯などで体を温めると人により、体調により、だるくなったり、ってしまう方がいます。

追記:小型の柔らかいペットボトルにお湯を入れて首、肩などに当てるのは、簡単で気持ちが良い方法です。

<関連記事>
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集(若年性も)必読!
ユマニチュード(介護術)(「報道特集」の内容)接し方で劇的改善
アロマセラピーと脳(副作用もあるので注意。効果は証明されている)
認知症、パーキンソン病に効果のある鍼灸のツボ(押す等の刺激でも効果)
ネコを飼って症状が改善した介護体験談 魚ロボットセラピー
レビー小体型認知症に熱めの足湯が効果?(温泉旅行で改善した体験談も)
本格的な漢方薬治療の体験談(若年性レビー小体型認知症本人)
計算ドリルに効果はあるか/ドリルで傷つく人たち
頭と体を同時に使って記憶力改善(リンクに認知症予防マニュアル)
臨床美術が認知症を改善(新聞記事)絵を描く等の芸術療法
証明で睡眠と認知症を改善証明(新聞記事)

若年性アルツハイマー病者の心理を描いた小説「静かなアリス」

リサ・ジェノヴァ著「静かなアリス」(原題:Still Alice)(講談社 2009年発行)を
一気に読みました。認知症を正確に描きつつい、小説としても面白い優れた作品です。
最近、ジュリアン・ムーア主演で映画化もされたようです。
(日本でこの良書が、あまり話題にならなかったのは、邦題と表紙絵と所々にある翻訳のまずさ等で過小評価されたせいかと思います。)

追記:映画「アリスのままで」の日本公開は2015年6月予定。アカデミー賞候補とか。

主人公アリスは、50才のハーバード大学教授。ある日、自らの異変に気づきます。
この小説は、自分の中で起こっていることを科学者の目で観察、分析し、言葉で表現できるアリス自身の視点で描かれています。
(著者も研究者で、数多くの認知症患者との対話を基にこの本を書いたそうです。)

その心の動きは、複数のレビー小体型認知症の方から伺った内容とも非常に似ています。

「アルツハイマー型は早期に病識(病気である自覚)を失い、レビー小体型は失わない
「アルツハイマー型は、認知機能の変動はない」
という定説をずっと鵜呑みにしてきましたが、先日の記事と合わせて、それは、違っていると分かりました。

若年性アルツハイマー型認知症と高齢で発症するアルツハイマー型認知症は、まったく違うと聞いています。どう違うかはわかりません。どなたか教えて下さい。)

認知症と生きる方、介護家族、医療・介護職員、将来認知症と関わる可能性のある方、
つまりすべての方にお勧めする本です。悲しいですが、あたたかい物語です。

以下は、本の抜粋です。(ページ順。数字はページです。太字は私が変換しています)


頭がおかしくなるくらいなら、死んだ方がましだ。(略)わたしがアルツハイマー病になったことを、この人にはとても伝えられない。(略)こんな病気になったわたしをどうやって愛せるだろう。96

これ以上の困難はなく、手を貸して欲しいと心から思った。120

癌なら闘うことができる。(略)まったく違った種類の敵だ。倒せる武器がない。143

人から排除され怖れられる者になどなりたくない。144

記憶が混乱し、言葉が出ず、バスルームを探し出せずに苦しんだ日々と、アルツハイマー病が鎮まり、なんの邪魔もしない日々との違いを理解できるようになった。188
そしてその時間がしだいに短くなっていること。(略)だから、いまは完全に普通だと思っていても、自分が普通じゃないことはわかっている。(略)
わたしは自分が信用できない。196

話される内容からではなく、彼らのボディランゲージから、言葉にされない感情を読みとることができるようになった。207

アルツハイマー病になったからといって、分析的な思考ができなくなったということではないのだ。(略)その発言が耳を傾けるのに値しないというわけではないのだ。225-226

最近しょっちゅう、怒りが爆発する。これは病状が悪化しているせいなのか、正しい反応なのか、どちらなのだろう。わからない。239

あなたを誇りに思う、と伝えたい。しかし今日は、考えをまとめて口に出すのにあまりにも時間がかかりすぎる。275

「あなたを見てもだれなのかわからなくなるときがくるのかしら」
「わたしがだれなのかわからなくなっても、わたしがお母さんを愛していることはきっとわかると思う」
「でもあなたを見ても娘だとわからなくなって、あなたがわたしを愛していることがわからなくなったらどうするの?」
「そうしたら、愛しているって言うわ。そうしたらわたしの言うことをきっと信じてくれる
その答えをアリスは気に入った。282

わたしたち、若年性アルツハイマー病患者は、(略)言葉が喋れないわけでも、意見を持たないわけでもありませんし、長いあいだ意識はっきりしていないわけではないのです。(略)異様な世界に住んでいるのです。それはとても孤独で、耐えられないことです。309


<関連記事>
若年性アルツハイマー型認知症と生きる藤田和子さんの体験談(文芸春秋から)
若年性レビー小体型認知症本人の体験談(「認知症に見えない」と言われる葛藤)
5種類の認知症別 本人と家族の体験談集(クリスティーン・ブライデンさんも)
若年性アルツハイマー病 石川恵子さん・佐野光孝さんの体験談(雑誌から)
若年性レビー小体型認知症 本人3人の体験談(藤田さんと似ている部分が多)
認知症の種類がわかるチェックリスト(山口晴保教授作成)半数はアルツハイマー以外
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原書の表紙。画像は、アマゾンから。蝶は、物語の重要なカギになっている。

若年性アルツハイマー型認知症 本人の体験談2(文藝春秋)

2014年6月の記事でご紹介した若年性アルツハイマー型認知症と生きる藤田和子さん。
(1961年生。元看護師。同居する認知症の義母、義父を10年余り介護
 2007年6月に若年性アルツハイマー病と診断され、翌年退職
 2010年に若年性認知症問題にとりくむ会「クローバー」設立。代表。)→出典

文芸春秋(2014年8月号)に掲載された藤田さんの詳細な体験談には感銘を受けました。
以下、9ページに渡る体験談からほんの一部を抜粋。

「(認知症になって)認知症400万人といわれる時代なのに、認知症への理解がまったく深まっていないことに驚きました。(略)認知症といえば重度のイメージしかないから(略)”私は違う”と反発し、家族も”そんなことはない”と否定するのです。(略)
認知症になったら何もかもわからなくなり、周囲を困らすだけで人間として終わりだと
(社会の刷り込みによって誤って)思われているからです」P304

あと何年したら分別がつかなくなるんだろうと不安でしたが、まだこんな感じだったら、このまま症状の進行そんなに心配せずにいけるのかも、と思えるようになりました」P307

「進行がかなり進んでも感情は存在するし、自分が自分であるという意識も残っている。初期なら、出来ないことを要求されても拒否できますが、コミュニケーション能力を失った段階になると、言葉にできない分、苦しみは増えます」P.309

以下は「ふらっと」というサイトに掲載された藤田さんの体験談。是非お読み下さい。

 1. 自分で気づき病院へ。認知症と診断されるが治療もされず、不安と混乱の日々

 2. 不安と恐怖と闘いながら仕事も学校の役員も続けるが、退職へ。社会の理解が必要

 3. 信頼できる医師と出会い、認知症薬(アリセプト)を微量から始め、調整
  (文藝春秋P304-305:1mgから始め、1.5mg、2mgと増やし現在6mg。)

 4. 病気以上に辛い「認知症の人へのまなざし」を変えるために活動

*「クローバー」を設立し、安心の社会を訴える→京都新聞の記事全文
「私も(認知症のイメージで)見られるのだと思うと身のすくむ思いもしました。
けれどもそれが間違いだということを知っているのは患者本人だと気づきました」


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「私も(クリスティーンさんのように)同じ認知症の方たちが、生きる希望を持てるような活動をしていきたいと思います」と文藝春秋で語る藤田さん。写真は「ふらっと」から

<関連記事>
若年性レビー小体型認知症本人の体験談(「認知症に見えない」と言われる葛藤)
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若年性アルツハイマー型認知症 本人の体験談(クローズアップ現代)

2014年6月9日のクローズアップ現代「初期認知症と診断されたら」を見ました。
初期からの支援に成功しているスコットランドで、認知症と診断されても生き生きと笑顔で人生を楽しんでいる方々が紹介されました。
診断名を伝える際に、十分な情報(希望)を伝える重要性も説いていました。
番組の全テキストと動画(8分弱)はNHK公式サイト→こちら

今回は、番組の中で紹介された若年性アルツハイマー型認知症の方の体験談のみご紹介します。今、現在、同じ苦しみの中にある方々のために。私たちの理解を深めるために。
以下、青字部分は、番組のナレーションからの抜き書きです。一部要約。

………………………………………………………………………………………

診断技術の向上に伴い、40代50代で初期認知症と診断されることも珍しくない。
初期認知症の人は、目立った症状が見られないため、周りから理解されにくく、支援体制も万全ではない。
診断後、周囲から孤立し、うつ症状に陥るなど症状を悪化させるケースもある。
初期の段階でわかっても、多くの人が不安を増幅させていると言われている。

  < 藤田和子さん(52才)が語る”診断後の気持ち・苦しみ” >

3人の子供を育て、看護師として充実していた45才の時、自分で物忘れに気づき受診。
「初期アルツハイマー型認知症の疑いがある」と告げられた。
病名以外の説明(症状や今後のこと等)は、まったくなかった。

本人「(医師に病名だけ伝えられて)放り出されて、家に帰ってからも、『私はどうしたらいいんだろう』とか『どうなっていくんだろう』っていう不安感絶望感…」

1年後、専門医を訪ね、正式にアルツハイマー型認知症と診断され、治療を開始。
しかし支援体制がないことで苦悩を深めていった。

日常の買い物に家族の付き添いが必要になった。
しかし周囲の目が気になり、介護保険は申請しなかった。

頭痛疲労感があり、1日に何度も寝込む日もあった。
体が思うように動かない辛さは、家族とも分ちあえなかった。

同じ境遇の人と知り合って、悩みを分かち合える場所も近所にはなかった。
誰かに、この苦しみから救ってもらいたい!
しかし適切なアドバイスをもらえる公的支援もなかった。

「自分が、この世に存在していることが、家族にとっても、すごく
負担でしかない…ような。私がいない方がいいんだろうなっと…」


現在、藤田さんは、自分が得られなかった支援の必要性を公的場で訴えたりされています。この番組で藤田さんの姿を見て、共感し、勇気をもらった若年性認知症の方がどれだけ沢山いらっしゃっただろうと思いました。

似たお気持ちを若年性レビー小体型認知症の方々から直接伺っています。
診断後、絶望以外なく、いつか家族の負担になることを耐え難いと思われていました。
やがて、希望勇気を持ち、現在では、自らが支援する側の活動もされています。
関連記事参照。

<関連記事>
若年性レビー小体型認知症3人の体験談(本人が症状や思いを語る)
5種類の認知症別 本人と家族の体験談(公的支援申請方法も)
病気を打ち明けることの利点・隠す苦しみ(体験談)

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ビヨウヤナギ(未央柳 。別名:美女柳、美容柳、金線海棠)

認知症介護・医療現場の罪を明らかにする本

「ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!」(長尾和宏・丸尾多重子著
2014年2月発行)を読みました。朝日新聞に記事を書いている医師と高齢者・介護者の交流の場(NPO法人)を作った女性本音対談集です。

施設選びチェックリストもありますが、施設選びの本ではありません。
認知症医療・介護現場の現状と問題の本質を突き、とても優れた本だと思いました。
自宅で介護をする家族への実践的なアドバイスも沢山(漫画で解説も)。
医療・介護従事者、介護家族はもちろん、『認知症になったら終わり。認知症にだけは、なりたくない!』と思っているすべての人に読んで頂きたいです。

本の感想は、また別の記事に書きたいと思います。
以下、青字部分は、本からの抜粋(原文通り)です。


(「ボケ」という言葉には)なんとなく温かさがある。なんとなく愛らしい感じがする。
ところが認知症」と言ったとたんに”脳の難病”みたいに受け止めてしまうのは私だけだろうか。
ボケ」なら家にいてもいい感じだが、「認知症」となれば、専門医を探したり、施設に入れなくてはならないイメージに変わってしまう(略)。
今、「認知症医療」も<がん対策基本法>と同じ間違いを繰り返すのではないかと、私は危惧している。長尾氏P14

<以下、印象に残った言葉のごく一部を抜粋。長=長尾氏 丸=丸尾氏>

長:(略)「家族に迷惑をかける」という気持ちが、前面に出すぎているのが今なんよ。
丸:家族介護する、看取るってことは、ものすごい貴重な人生経験なのにね
  悲しい経験には違いないけど、結果的に人間性が豊かになるのに。P.33

丸:「ウチの親がボケた。困ってる。方法がわからない。私はどうすればいいのか?」
  と、家の中ではなく、家の外に向かって声を上げること。当たり前だけど、これを
  できる人とできない人で、介護の生活にすごく差が出るんじゃないかと思う。P.96

  (杖を振り回し、精神病院系列の施設に移されようとしていた男性の例から)
長:こんな言い方をしたら怒られるかもしれないけど、認知症の人は素直になる分、
  動物的にもなる。たとえば、犬は不審な人には噛みつくが、そうじゃない人には
  噛み付かない。それと似ている部分があります。
丸:どんなにボケボケでも、人を見ているんです
  その人が、自分に対してどういう気持ちで接しているのか、認知症になっても
  わかる
のよ。馬鹿にされていることも、ちゃんとわかっている。P.64
  (男性は、労働組合の委員長で旗を振り回して闘っていた人だとわかる。)
長:ボケて暴れる人には、実はみんなちゃんと理由があるんだね。(略)
  本人はなんらかの意図があってやっているんだ。P.66

丸:上手に話を合わせプライドを傷つけない。そうすれば穏やかな心を取り戻しはる
長:話を合わせるだけで穏やかになるんだから、大変なことでもないと思うけどなあ。
                                    P69
丸:じいちゃん、ばあちゃんの「目的行動」を「徘徊」と呼ぶこと自体に罪がある。何か
 新しい言葉を考えたほうがいい。せめて「迷子」とか、そういう言葉を使ってほしい。
                                    P.74

………………医療・施設・処方薬の問題……………………………

丸:(ある特別養護老人ホームで)車椅子で、ほぼ全員がボーっとしていた
長:それは、薬でそうさせているんですよ、施設の人がね。いや、主治医かな。
  入所者に必要以上にお薬を飲ませて、ボーッとさせて、介護の煩わしさを軽減させる
  のが良い医者なのかな。ちゃんと歩いて特養に入所したのに、たった数週間で家族の
  顔もわからなくなり、車椅子になる。
  おかしいですよ。でも、そんな介護施設いっぱいある。(略)
  医師も多くの職員もおかしいと思ってないんです。罪の意識、ゼロや。P.38

丸:認知症の薬睡眠薬を併用して、状態の良くなった人を見たことがない!P.75
長:薬そのものが悪いというよりも医師の処方の仕方に問題があると僕は思っています。
  医師は、アルツハイマー型認知症と診断すると、条件反射のようにこうした薬を出し
  たがる
んです。患者さんそれぞれの症状の意味をあまり考えようとしないのです。
  (略)
  アリセプトなどの抗認知症薬は、(略)その副作用として、吐き気不眠
  不穏(穏やかではない状態)、徘徊などが報告されている

  (略)
長:そもそも、そうした副作用の現実をよく知らない医師もいるようです。
  副作用のひとつである不穏が、時には過剰になって暴れ出してしまうこともある。
丸:私、この薬を処方された翌日から、夜中に徘徊を始めたというばあちゃんや
  じいちゃんをたくさん知っているよ。P.76
  (略)
丸:自分が出した薬のせいで徘徊が始まったとしても、普通の医師は、そんなん
  認めへんよ。さらに睡眠薬を上乗せして、夜中に無理矢理眠らせて、まもなく寝たき
  り老人のできあがり

 この薬を飲んでこうなった」と(略)お医者さんに伝えるのが家族の役割やと思う
                                  P.77
長:たとえば、アリセプトという薬が、どれだけ認知症治療のウエイトを占めるか?
  と質問されれば、70%と答える医師もいるだろうし、50%と答える医師もいる。
  だけど僕は……10%以下と答えます。ああ、本当のこと言っちゃった。
丸:私の経験から言えば、5%以下。(略)逆効果になっている人が、7割以上やと思う。

本脚注:厚労省によって増量の指導がされているアリセプトは長尾先生いわく
増量したら逆効果になる人がいる。その人その人で合う量を上手に調整していくのが、本来の医療者の仕事。減らすと意識がしっかりしてくる人も多い。医師によっては、
1〜2mgの少量から開始し、増量も少しづつ行うケースがある」P.200

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(画像は、アマゾンから)

追記:丸尾さんの書いた連載記事→「介護保険は誰を幸せにした?

<関連記事>
アリセプトの効果と副作用(権威も少量で処方)
とにかくアリセプトを飲ませておけばいいのか?(週刊ポストから)
認知症を悪化させる薬一覧(処方箋をチェック!素人でもすぐ見つけられる)
計算ドリルと認知症(コメント欄を読んで下さい)
フランスから来たユマニチュード(認知症介護の技術)
5種類の認知症別 本人と家族の体験談集
認知症Q&A 最初の一歩(認知症を疑ったら/診断されたらまず何をする?)
「誤解だらけの認知症」市川衛著も良い本です。

計算ドリルと認知症

追記:コメント欄を是非お読み下さい。

    < 計算ドリルは、効果があるか >

一昔前、計算ドリルを活性化すると言われ、流行になったことがありました。
その後、その効果は、疑問視され、流行はえました。
しかし今でも、認知症と診断された家族のために、必死で計算ドリルをさせるご家族
のお話は、時々聞きます。

もしご本人が、計算が大好きで、計算することが楽しくて楽しくてたまらないのなら、
それは脳にも良い効果があるはずです。

しかし計算が苦手で、苦痛でしかないなら、それは、ストレスにしかなりません。
悪いストレスは、脳にダメージを与えます。逆効果になってしまいます。

    < レビー小体型認知症は、なぜ計算ができなくなるのか >

特に、レビー小体型認知症では、まず計算ができなくなると言われています。

記憶のテストが満点でも「100-7、更に-7、更に−7」という計算ができなくなります。
それは判断力や理性といった知能が下がったからでも、計算能力が下がったからでもなく、注意力を司る部分が上手く働かなくなるからだそうです。

「なぜそんな簡単な計算ができない時があるのか、自分でもわからない
(できる時もある。自分では頭も体も良い状態と思っていてもできない時がある。)
10の位と1の位の両方同時注意を向けることが難しいからかも知れない」

(若年性レビー小体型認知症本人の言葉)→本人の語る体験談

    < できないことに深く傷ついている本人 >

レビー小体型認知症の場合、記憶力理性判断力もそのまま長く残っていますから、
自分ができないこと、失敗したことを記憶自覚し、深く傷ついています
(注:アルツハイマー型のように記憶力から低下していくタイプもあります。)

「自分が、こんなこともできない、あんなこともできないと思うと、どんどん落ち込んでいくから、できないことを無理にしようすることは止めた。
自分には、まだこんなこともできるあんなこともできると、できることに目を向ける
その方が、気持ちも明るく、前向きになれるし、元気に生活できる」

(若年性レビー小体型認知症本人の言葉)

繰り返し記事に書いてきましたが、私のレビー小体型認知症の母は、この病気になってから人の心を見抜く感覚が研ぎすまされました。
言葉にしなくても本心が、みな伝わってしまいます。

え?こんなこともできなくなったの?』と思った瞬間、その否定的な感情(失望・悲しみ等)が、そのまま全部、或は、増幅して伝わっています。
それは、母にとって、とても辛く悲しく、大きなストレスダメージになります。

難しいことではありますが、できることに目を向けて、一緒に楽しめることを楽しんで、一緒に大笑いしていれば、困った症状(暴言等のBPSD)は、きっと治まっていくと、私は(自分の経験から)信じています

追記:浦上克哉(鳥取大学教授)著「新版 認知症 よい対応・わるい対応」
「(計算・ドリルなどは)『なぜ今さら勉強しなければいけないのか』と負担になったり、苦痛を感じるかも知れません。(略)むしろ効果的なことはたくさんあるので、それらを楽しくおこなったほうが有効だと思います」
「(認知症になりにくい生活習慣について)いろいろ述べてきましたが、結論としては、楽しいと感じたり楽しみながらできることが、脳を一番活性化させます
P141
2014年8月にこの本を読んで『やっぱり!』と思いました。

追記:計算ドリルを若年性アルツハイマー病の妻にさせた方の言葉→こちら
   妻の言葉→動画「一番嫌い。もう絶対やらない」

<関連記事>
4大認知症の種類別 長谷川式スケール(知能テスト)の答え方
幻視(幻覚)への具体的 対応方法(対応の仕方1つで悪化も改善も)
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症は、ほぼ同じ病気」(この記事のリンク集を)
*「5種類の認知症別 本人と家族の体験談集」(役立つ情報満載)
*「とても役立つ認知症 無料動画集
*「レビー小体型認知症がわかる重要リンク集」(特集されたテレビの全内容)
*「認知症Q&A 」(認知症を疑ったらまず何をどうすればいいのか)
*「各種認知症 早期発見のためのチェックリスト」(誤診を見抜く知識)
 
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紫蘭(シラン)
白い種類があります。

難聴の高齢者とのコミュニケーション技

随分ご無沙汰してしまい、すみませんでした。
記事の更新ができない間もコメント欄にだけは書いていました。
記事と同じくらい力を入れて書いていますので、是非お読み下さいね。

最近、目から鱗が落ちたのが、朝日新聞に紹介されていた
難聴(耳の遠い)高齢者とのコミュニケーション方法です。

(青字部分が、2014年5月13日の朝日新聞の内容)記事全文

補聴器は、「つければ聞こえる」というものではなく、
まず医師の診察を受け、購入後は、度々細かく調整してもらわなければ、
快適には聞く事ができません。(→参考
それができず/知らず/面倒で、途中で挫折する方が多いようです。

   高価な補聴器よりもずっと効果的なものは何か?
   それは、百円ショップメガホン

   これを使えば、話し手は、普通の音量で、穏やかに、優しく話ができ、
   耳の遠くなった方にもちゃんと聞こえる
   (杉山孝博監修「よくわかる認知症ケア」 p44)

   また高齢になると高い音が聞こえにくくなるので、低い声で話すことも。



認知症かと思ったら、耳垢で耳が完全にふさがっているために聞こえなかった
という話を何かで読んだこともあります。(コメント欄参照)
追記:耳垢栓塞というよくある病気で、医師にしか取れないようです。

聞こえない → コミュニケーションがとれない → 孤立する
→ 脳への刺激が激減する。孤独感にも苛まれる → 脳の機能が低下する


聞こえないということは、深刻な問題なのです。

3年位前の記事にも書いたのですが、私の母は、認知症の劇的悪化と共に
60代から進行していた難聴が、治りました
他にそんな例は聞いた事もなく、理由もまったく不明です。(追記参照)

でも人間のは、まだまだ解明されていない宇宙のような所ですから、
何が(どんな凄い/素敵な事が)起こっても不思議ではないのだと思いました。

追記:耳垢についてのコメントを読み、母の耳にも真っ黒い、想像を絶する量の耳垢が
   詰まっていたのかも知れないと思いました。(見ていないので分かりませんが。)
認知症が劇的に悪化した頃、病院で耳掃除をしました。それが原因かも知れません。
しかし母は、聴力だけでなく、認知機能や身体機能の驚くべき回復も見せていますので
私は、やはり人間の持つ能力は、人の想像を超えるものだと考えています。

<関連記事>
フランス発「ユマニチュード」(認知症の介護技術)(テレビで紹介した全内容)
認知症 動画集(介護術も多数)(認知症理解のための素晴らしい動画も)
5種類の認知症 本人と家族の体験談集(役立つヒント満載)
幻視(幻覚)への対応方法(具体的な声のかけ方)
パーキンソン症状と嚥下障害に効いた技2つ
便秘を治す(レビー小体型認知症の自律神経症状の1つ)完全ガイド

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コモンタイム(ハーブ)
ベランダで満開。とてもとても小さな花。

フランス発「ユマニチュード」(認知症介護の技術)

追記:やり方を説明する動画YouTube(レビー小体型認知症も登場)

追記:コメント欄に記事の補足がありますので、是非お読み下さい。
 パーキンソン病の記事のコメント欄に「認知症を伴うパーキンソン病」とレビー小体型 認知症違いなども書きました。診断されている方は、必読です。

…………………………………………………………………………………………………
2013年8月の記事でご紹介したフランス発のケア技術ユマニチュード。(→こちら

私は、テレビでユマニチュードの実演を見ると、いつも映画「欲望という名の電車」
(1951年)のラストシーンを思い出します。
取り押さえられ野獣のように暴れる主人公ブランチ(ヴィヴィアン・リー)が、一人の医師に人間として扱われた瞬間、淑女に戻り歩き出す場面です。

同時に、「認知症の人」と十把一絡げに呼ばれる方達は、広く「人間ではない」と思われているのだという(彼らには過酷な)現実(定着した誤解)を改めて突きつけられます。
(若年性認知症本人が語る→「認知症に見えない」と言われる気持ち
(→レビー小体型認知症は認知症なのか? 記憶力・思考力が長く保たれる3例)

以下、ユマニチュードを紹介した2014年5月10日TBSテレビ「報道特集」のほぼ全内容を時間に添って書き出したものです。
(冒頭の足立夫妻のお話は感動的でしたが、大部分割愛させて頂きました。)
………………………………………………………………………………………………………

若年性アルツハイマー型認知症と生きる足立昭一さんの言葉を紹介。(関連記事
「病気のことをきちんと理解してくれることで、認知症の人が不安にならない」
番組で紹介していた動画サイト(足立さんも出ている)→こちらから 

映像:怒る、怒鳴る、抵抗する男性と無視して仕事を進める介護者。(フランス)

ユマニチュードを広めるイブ・ジネスト氏の日本での講演の言葉。
「人は、他の人から人間であると認識してもらえないと生きていけません」

この介護技術は、仏では35年前から使われ、広く普及している。150の技術がある。

日本の病院。ジネスト氏が、職員をいつも困らせているという脳疾患の男性と会い、言葉を交わし、一緒に歩く。十数分のことだが、男性は、満面の笑みで幸せそう。
 (↓ご本人。左上はジネスト氏の髪。ジネスト氏が抱きしめた直後)
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ジネスト「ユマニチュードは、認知症の人との人間関係絆をつくるテクニックです。
    『私はあなたの友人ですよ。仲間ですよ』と認知症の人に感じてもらうには、
     見る、話す、触れるの3つの行動で伝えることが大切です。

    認知症の人は、相手から見られないと『自分は存在しない』と感じ
    自分の殻の中にとじこもってしまいます。
    私たち介助者が最初にすべきことは、あらゆる手段を使って、彼らが
    人間である』ということを感じさせることです

<ユマニチュードで、最初に対面した時にすること>

●遠い位置から、徐々に視野に入る。(横からいきなり現われると不安を感じる。)
●目線は、相手の正面から水平の高さ。(お互いに平等だと伝える。)
●近い距離で、長い時間見つめる

●優しさをこめた友好的な言葉をかける。(「あなたに会えて本当に幸せ!」)
●この時、おおげさなほどの笑顔を作る。(表情を確実に伝える。)

●相手の反応を見ながら、優しく体に触れる。手、腕、背中をゆっくりなでる。

これらの行為(わずか1分程度)で8割〜9割の患者の問題行動が改善する

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(ジネスト氏。認知症高齢者と接する時も同じ服だった。画像は、こちらから)

日本の老人ホームで「どうしたらいいの?」と独り言を繰りかえし、机を叩いている女性。ジネストさんは、「彼女は、常に孤独感に襲われている」と解説する。

「(認知症のため認知機能が落ちても)感情の機能は、最期を迎えるその日まで働いています優しさを、その感情に訴えるのです」ジネスト氏の言葉

認知症の人がケガや病気で入院すると症状が急激に進行してしまう。(=せん妄
→せん妄の種類と具体例 →入院中にせん妄を起こしやすい人の共通点

入院病棟では、看護師らが、困難に直面している。離職する看護師も多い。
看護師「一生懸命やってるのに、”馬鹿野郎”とか、殴られたり…。どうしたらいいのか…」

90代認知症男性。足を骨折し入院してからケアを拒否。大声で抵抗。手足は拘束
この男性と看護師3人の様子をジネスト氏に見てもらい何が間違ってるのか解説してもらう。(下の2枚の写真がこの男性)

「見下ろす視線。マスクで笑顔も見えない。人間関係ができていないので心を開かない
腕を掴むのは、『愛してない』と言っているのと同じ。
腕を掴まれると恐怖心を抱き、相手はだと思って(自衛のために)抵抗する」
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ユマニチュードでは、
部屋に入る時は、必ずノックして知らせる。拘束は症状を悪化させるのでしない。
立つことも重視。立つことで他の人と同じ空間にいることを認識させる。
それが人間の尊厳を保つことにつながる。

入院してから寝たきりだった90代男性は、笑顔で立って歩き出す。礼儀正しく話をする。
息子「何年かぶりであんな笑顔を見た。別人だ」(下の写真がその笑顔)
ユマニチュードが、心の扉を開き、本来持っている力を蘇らせた
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(女性はユマニチュードのインストラクター。男性はジネスト氏の手を握り会話中)

キャスター「人手が足りない中で、じっくりと患者と向き合うことが可能だろうか?」
わずかな時間で人間関係が築け、患者も協力的になるので、少人数でスムーズに進むようになる。さらに看護師が辞めるケースも減る。
結果的に時間の節約にもつながることは、フランスでも実証ずみ。

しかし技術習得には、正規な研修が必要。
東京医療センターの本田美和子医師がセンター内で研修できるように準備中。
最初は、医療・介護従事者対象に受け入れる。


ジネスト氏と本田氏のユマ二チュード座談会内容→こちら(医学書院のサイト)

*追記(番組を見て、考えたこと)
ジネスト氏は、初対面の時、両手をあげて、喜びの声と共に近づく。
まるで「世界で一番好きな人」と会うときのように。
その気持ちを弾けるような笑顔で、繰り返し言葉にする。「会えて幸せ!嬉しい!」と。
相手の語る言葉に聴き入り、「素晴らしいですね!」「素敵ですね!」「凄いですね!」と目を輝かせ、褒め言葉を連発する。
こうした態度も「魔法」(短時間で親密な人間関係を築く。)のカギだと私は思った。
日本人には少しためらわれるようなオーバーな感情表現(一種の演技)が有効なのだ。
自分は好意・敬意・関心を持たれ、共感され、大切守られているという安心感を生む。
そんな時、乳幼児も子供も大人も高齢者も、全ての人間は微笑み、友好的な態度をとる。

カテゴリ:「認知症とは/ケア・介護

<関連記事>
*「認知症の種類別 症状とチェックリスト」読めば素人でも誤診がすぐ分かる!
*「徘徊を減らすことに成功した体験談」(5種類の分類と各具体的対応策も)
*「軽度認知障害(MCI)段階で認知症発症を食い止める方法」2014年5月12日NHK
あさイチ」でも紹介した鳥取県琴浦町の早期発見テスト実際に体験できます。
*「5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集」役立つヒント満載
*「認知症Q&A集」困った時のまず一歩目。「疑問→受診→治療と介護」を解決
*「役立つ!認知症動画集」介護法、分かりやすい講演、ストレス解消爆笑動画も
*「認知症の幻視(幻覚)への具体的対応方法」どうすれば?どう声をかけるか。
*「認知症マンガシリーズ」(正確で分かりやすいと介護職員研修に使われています)
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症はほぼ同じ病気」しかし治療が違うので注意!
*「認知症を患う人とつながる」体験談。廃人の様に見えても分かっている驚き。
*「認知症と共に生きる方が必要としているたった2つのもの」何が介護困難を生むのか
*「認知症の母が教えること」(相手の心を鏡のように映す認知症)

5種類の認知症 体験談集(リンク集)

今までインタビュー取材して書いた体験談のリンク集です。
(雑誌からの抜粋・テレビ放送の内容等が、若干混ざっています。)

  *認知症の種類別 早期発見のための知識とチェックリストこちらを
  *レビー小体型認知症の早期発見チェックリストこちら

   < 認知症 種類別 介護家族 体験談集 >

アルツハイマー型認知症   →こちら(grandodoさん)
 (追記:取材後、レビー小体型認知症の症状が出てきているそうです。)

 若年性アルツハイマー型認知症→テレビ放送の内容(仙波康雄さん)

脳血管性認知症(脳梗塞)  →こちら(runmoleさん)

前頭側頭型認知症(ピック病) →こちら(浅井郁子さん)  
                →本と新聞記事(中村成信さん)
     
突発性正常圧水頭症      →こちら(雪さん)


    < 認知症高齢者 本人が語る体験談 >

●レビー小体型認知症→本人の言葉本人が語る症状知能テストを受けて 
          幻視の見え方・幻視と自覚して隠す(しばの母)

          →気持ちを語る動画とその要約(アシュレイ氏)

●アルツハイマー型認知症→辛い気持ちを語る(grandodoさんの奥様)

●若年性アルツハイマー型認知症→社会活動に立ち上がる(藤田和子さん)

●脳血管性認知症(映画「ペコロスの母に会いに行く」の監督自身)→こちら(森崎東氏)


    < レビー小体型認知症  介護家族 体験談 >

●認知症のイメージとは大きく異なる3人の例     →こちら(Yさん他)

●警察からの電話(措置入院)で気づいた異変     →こちら(ねこやまさん)

●パーキンソン病と誤診。幻視で混乱。薬で悪化    →こちら(うめのははさん)

●アルツハイマー型と誤診。癌手術。薬で体が硬直   →こちら(Sさん)

●脳血管性認知症、パーキンソン病と誤診       →こちら(加畑裕美子さん)

●体験をほのぼのした連載4コマ漫画にしています    →こちら(simsimさん)

●パーキンソン病と誤診。骨折手術・薬で悪化。回復。 →こちら(しば)
 (実は、若年性レビー小体型認知症でした)     →こちら 
 診断前からあった数々の異変(初期症状)      →こちら  

家族会サイトに連載(時間に添って経過を簡潔に)→こちら(7名。2014年4月現在)

フジテレビ「とくダネ!」の中で紹介された体験談集   →こちら(多数)

●徘徊を減らすことに成功した体験談→こちら(Mさん)

●本態性振戦と誤診。食欲不振にドグマチールで劇的悪化→こちら(Rさん)

アルツハイマー型と誤診され処方薬で悪化した例(朝日新聞)2014年7月26日

●若年性レビー小体型認知症の妻(Mayさん)の体験談→こちら

    < 若年性レビー小体型認知症 本人が語る体験談>

●病気を隠す苦しみ・明かして得られた多くのもの      →こちら
 
●「認知症に見えない」と言われどう感じるのか    →こちら(樋口直美さん)
●樋口直美さん(Kさん)の今までの経過・治療・気持ち(記事の古い順から)
経過治療漢方治療症状認知症の苦しみ空間認知能力幻覚をどう感じるか
臭覚低下など新しい症状/その治療(漢方治療)幻覚の種類と具体例

●幻視の見え方→こちら経過 →闘病の気持ち →認知症の苦しみ(ominaeshiさん)

●幻視の見え方など →こちら 車いすで沖縄家族旅行→こちら 
 リハビリ入院体験談  →こちら(Hさん)

●若年性認知症(申請体験談)→自立支援医療 障害者手帳 障害者年金

●樋口直美さんの「レビーフォーラム2015」での講演原稿全文→こちら

    < その他 >

食道がんにより十二指腸(胃)ろう 当事者体験談→こちら(小田原提灯さん)

体験談募集の記事こちら

認知症高齢者11人の手記(雑誌から抜粋)

<関連記事>
若年性アルツハイマー病の妻と生きる吉田 晋悟さんの体験談
若年性アルツハイマー病 丹野智文さんの体験談記事
若年性アルツハイマー病 佐藤雅彦さんの記事(東京新聞 2014年12月)
若年性アルツハイマー病 藤田和子さんのスピーチ(リンクで体験談集)
*「若年性アルツハイマー型認知症 体験談(雑誌から)」仕事を継続中
*「若年性認知症 クリスティーン・ブライデンさんからのメッセージ(雑誌から)
*「当事者(本人)と介護家族が語る動画集」(役立つ情報リンク集)
*「若年性アルツハイマー型認知症 林佳秀さん」(テレビ放送)
*「若年性アルツハイマー型認知症 佐野光孝さん」(読売新聞)
パーキンソン病、レビー小体型認知症との関係に関する重要リンク集(必見)
若年性アルツハイマー型認知症の妻の介護体験談(テレビから)
作家佐野洋子さんの実母の認知症介護体験談(本から)
「認知症 思いを語る」読売新聞。体験談多数(リンク集)
「認知症のわたし」朝日新聞。体験談多数 


この講演の動画
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木香薔薇 (モッコウバラ)

認知症Q&A(リンク集)まず一歩目。疑問・受診・治療

「どこか変/以前と違う/性格が変わった」「もしかして認知症?!」と思ったら。
「認知症と診断されてを飲んでいるのに、どんどん悪くなっている」と思ったら。
…………………………………………………………………………………………

Q1 たまに変なことを言ったり失敗するが、ただの老化認知症?どうすれば分かる?

  →どれよりも実践的な早期発見チェックリスト  自宅でできる簡易テスト
  (多数の経験談から、テストよりもチェックリストにある変化の方が確かな印象が)

Q2 認知症には、色々な種類があり、症状も治療法も違う? A. はい

 →各認知症の簡単な説明  種類別チェックリスト(症状)  種類別動画集
 →医師の経験からの区別(表情・態度・声・歩き方を見るだけで分かる)

simsimさんのイラスト↓ パーキンソン症状の出たレビー小体型認知症の歩き方です。
(小股すり足。通常、手は振らず、体の前に付けたまま。不安定でよく転びます。)
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Q3  認知症を疑うが、どこの病院に行けばいいの?何をどうすればいいの?

認知症疾患医療センター(問い合わせは都道府県の福祉窓口へ)」や
地域包括支援センター(問い合わせは市区町村の福祉窓口へ)」に連絡し、
 病院や介護認定・介護サービスについて、どうすればいいかを相談して下さい。
 
 家族会
も頼りになる場合が多いです→「認知症の人と家族の会」各県連絡先
(レビー小体型の場合は、レビー小体型の家族会に連絡することをおすすめします)

 →役立ち情報・相談窓口(NHKハートネット公式サイト)
 →本人の受診拒否への対応等(Eテレ「名医にQ」の認知症介護家族Q&A特集)

 誤診の多いレビー小体型認知症の場合→病院選び 
 やはり誤診の多い前頭側頭型認知症(ピック病→こんな病気)は、専門医を。
 何型でも医師選びは重要です→医師の選び方(チェックリスト。医師の本から)


Q4 何だか色々な症状が混じっている感じだが、認知症が合併することなどあるの? 

  A. はい。よくあります。→誤解だらけの認知症久山町の調査


Q5 年相応と言われたが、誤診などあるの? A.はい。少なくありません

  初期ほど脳の萎縮がなかったり、知能テストで高得点を取ったりします。
(特にレビー小体型と前頭側頭型の場合。そのためうつ病や精神の病と誤診される例多)

  →誤診の多い6つの理由(レビー小体型) 


Q6 ちゃんと治療をしているのにどんどん悪くなるのはどうして?

  高齢者は、向精神薬(「気持ちを落ち着かせる」等と出される薬)・睡眠薬
  降圧剤、胃腸薬(ガスター)、吐き気止めなど様々な薬で
  認知症が悪化したような状態具体例になりやすいので要注意です。

  広く使われている認知症薬で悪化(怒りっぽくなる/食べられなくなる/転ぶ
  ぐったりする/首が垂れる/よだれが出る/会話できない等)する場合もあります。
  
  すべての高齢者に危険な薬一覧(記事の後半をお読み下さい)


Q7 入院したら急にボケた/認知症が一気に進んだ。これはもう治らないの?

 「せん妄」という一時的な状態であることが多いです。→こちら


Q8  認知症の人とどう接したらいいの? どうしたら上手く介護できるの?

 A. 病気ではあっても、の中で問題が起こるのは、ほんの一部分でしかありません。
   特に初期〜中期には、豊かな心・感性・思考(それゆえの悩みや不安)がそのまま
  残っています。 

  叱りつける/無視する等の否定的態度は、症状を悪化させ、介護を難しくします
 
  →これだけあれば大丈夫/→フランスから来た介護心得(具体的接し方)

<関連記事>
*「認知症と診断されても」絶望しない!できることは沢山ある!
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症は、ほぼ同じ病気
*「認知症には見えない前頭側頭型認知症(ピック病)とレビー小体型認知症
*カテゴリ:「介護家族の心理変化・気持ち
*カテゴリ:「認知症とは/ケア・介護
*カテゴリ:「認知症の予防・診断・治療

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NHK「名医にQ」(2012年)では、親指を離さずに右のハトの形を左のハトの形にひっくり返すことが、認知症早期にできなくなると説明。(詳細
追記:健康でもできない方も。時計描画テスト(→こちら)の方が良いかも知れません。

とても役立つ認知症動画集

追記:「レビーフォーラム2015」は必見。丹野智文さんのお話も。
追記:「レビー小体型認知症フォーラム動画」「レビー小体型認知症本人が語る体験談」「認知症予防」「やすらぎ 笑い」「介護短歌」「ダンス」を加えました。
追記:「ユマニチュード」を加えました。
……………………………………………………………………………………………

以下、過去ご紹介の動画を集めてみました。まだあると思うので、徐々に追記します。


      < 介護の方法 他 >

嚥下障害(飲み込みの悪い状態)のための丁寧な口腔ケアの方法 →動画

*Eテレ「楽ラク・ワンポイント介護」狭いトイレでの介助方法など→ 動画集
 
プロに学ぶ介護術(動画集) ダイヤモンド社の公式サイト


介護で人間的成長・介護短歌を作ることが心の整理になる

*フランスの認知症介護術「ユマニチュード」→YouTube動画

*小野薬品工業制作の再現ドラマ → ばあちゃんの世界①  

      < 是非見たい動画  >

在宅医療カレッジでの樋口直美氏講演動画(2016年1月)認知症全般を語る

「レビーフォーラム2015」の動画3本(本人の講演は他種の認知症理解にも役立つ)
 
若年性アルツハイマー病の丹野智文さんの講演他(あおいケアの加藤忠相さんも)

必見 多くの方が認知症体験談を語る動画 →NPOデイペックス・ジャパン

                     「認知症スタジアム」動画集

オリバー・サックス:神経学者。映画化された「レナードの朝」の著者。
 自身も見えるという幻視について語る→動画と全文

(シャルルボネ症候群の幻視等をTEDで語る)→NHKの番組で紹介

ヴィラヤヌル・ラマチャンドラン:神経科医・学者。「脳の中の幽霊」の著者。
  レビー小体型認知症の症状にもあるカプグラ症候群(「ここに居るのは、妻と同じ
 顔をした別人」等と考える症状)の仕組みについて語る。 →講義動画

 (画面右下のsubtitlesをJapaneseにすると日本語字幕が出ます。)

認知症とは何かを語り目から鱗が落ちる→三好春樹氏の講演動画

社会の中で、どんな時に困るのか、それを具体的にどう支えればいいのか
(日本にはない素晴らしい動画です)

 < 大変分かりやすい齋藤正彦 東京都立松沢病院院長の解説 動画集 >

レビー小体型認知症について解説している動画 →こちら →更に詳しい動画

アルツハイマー型認知症について解説している動画 →こちら

脳血管性認知症 講義動画            →こちら

前頭側頭型認知症(ピック病)講義動画      →こちら

若年性(若年型)認知症 講義動画        →こちら


      < その他の素晴らしい動画 >

*発見者である小阪憲司医師が説明するレビー小体型認知症こちら

若年性アルツハイマー型認知症ご本人(佐藤雅彦さん)の講演他→こちら

*都内で行われたレビー小体型認知症フォーラム2013

レビー小体型認知症 本人が語る体験談(アシュレイ氏)


 < レビー小体型認知症の動き(パーキンソン症状)ってどんなもの? >

レビー小体型認知症の歩き方 →こちら(開始から5分0秒後の所から)
レビー小体型認知症(歩行障害が軽い方)の歩き方こちら(25秒目から)
*似た症状の出る正常圧水頭症の歩き方 →こちら

必見 英語・講習動画 40秒目〜歩き方、1分54秒目〜幻視に怯える様子を再現


      < 認知症予防  進行を遅らせる >

指体操で脳を活性化
*各地自治体にも採用されているスローステップ(踏み台昇降)運動
*中高年から始められるスロージョギングの走り方 by 田中宏暁教授
脳を活性化すると言われるダンスを高齢者施設で実践している女優

     < やすらぎ 笑い >

疲れた心を癒し、高ぶった気持ちを鎮めるやすらぎの自然音と映像
*爆笑系:ラーメンズのコントロックで踊るオウム

<関連記事>
2014年4月にフジテレビで放送したレビー小体型認知症番組全内容
*「4大認知症のチェックリスト集
*「5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集
*「名古屋フォレストクリニック河野和彦院長の認知症セミナー」(種類別特徴を解説)
*「レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!


幻視(幻覚)への対応方法

追記:コメント欄を是非ご覧下さい
追記:齋藤正彦医師のとても分かりやすい解説動画を是非ご覧下さいこちら
  (全部重要ですが、幻視については9分30秒位から詳しい。薬剤についても)
………………………………………………………………………………………………………

繰り返し書いてきたことですが、ご質問が多いので記事にまとめますね。
レビー小体型認知症の主な幻覚は、リアルな幻視(→詳細)です。(見ない方も居ます
他に幻聴幻臭体感幻覚(痛み・ムズムズ感・熱さ等)が出る方も居ます。

しかし幻視は、幻視とは気づきにくく、医師も発見することが困難です。

 本人は
   ●すぐ消えれば、「目の錯覚」だと思っている。
   ●ずっと見えていれば、「本物」だと信じている。
   ●半透明に見える場合は、「幽霊」だと信じている。
   ●幻視と自覚すると精神の病と思いたくも、思われたくもないため隠す
   ●医師に言わない。(伝えるべき症状とは知らないなど様々な理由で)

 家族は
   ●「ボケて、訳の分からないことを言っている」としか思わない。
   ●しっかりしていれば、「目が悪くて見間違えた」としか思わない。
   ●幽霊が見えていると思う。症状だとは気づかず、医師にも言わない。 
   ●「しぐさ」(つまむ/こする/払う等)にも、気を止めない。
   ●幻視への話しかけも「ブツブツ独り言を言っている」としか思わない。


幻視は、知能とは関係ない、視神経由来の一症状です。慌てず冷静な対応を

追記:幻視の何が問題か。周囲が(人により本人も)「ボケて異常な人間になった」と
   間違った認識をし、過剰に反応し、不適切な対応をすることです。
   それが本人を追い詰め、病気を悪化させ、介護困難にします。
   幻視をで消したがる方もいますが、処方された抗精神病薬体が動かなくなる
   の悪化例を多数伺っています。
体験談薬詳細
   本人が幻視で苦しんでいない限り、『見えても構わない』と受け入れることです。
   多くの介護家族は、徐々に幻視自体に大きな問題はない理解し、自然に受け入れ
   幻視があっても共に、穏やかに笑って過ごせるようになっています。
………………………………………………………………………………………………………

幻視の対応でまず大切なことは、<不安を減らす>ということです。(参考記事
幻覚は、人を不安にします。記憶力思考力が残るレビー小体型では尚更です。
不安は、興奮などのBPSD(本人も家族も苦しむ困った症状)の原因になります。

   自分が不安な時、あなたなら、どうして欲しいですか?
   笑顔で、優しく、とにかく不安な気持ちを受け止めて欲しいと思いませんか?

   アルツハイマー型認知症の方の繰り返される話もじっくりと真剣に聞くことで
   治療効果があるという精神科医のツイートを読みました。
   不安にかられて何度も同じことを質問したり、言ったりする時、頭から否定せずに
   優しく聞いてくれる人がいるだけで気持ちが落ち着く(気がすむ)というのは
   健康な方も病気に苦しむ方も同じでしょう。

 < 幻視を訴える人に対して避けたい態度・言葉 >

頭ごなしの否定 (そんなもの居るわけないだろ!なぜそんなことも分からないの?)
叱りつける   (バカなこと言うな!しっかりしろ!いい加減にして!)
取り合わない  (はい、はい、どうせ またいつもの虫でしょ?)
冷笑、呆れ、見下した態度、困惑・失望・恐怖の表情そのまま伝わります

 < 幻視を訴えた時の言葉かけ  —愛情と敬意を込めて— >

本人には見えていることを認め、幻視であることを伝えます。不安を取ります。

「居間に知らない男が座ってるけど、あれは、誰?お客さん?」(不思議そうに)
「そう。お母さんには、男の人が、見えてるのね。怖い感じの人?いくつ位なの?」
「ぶすっとしてるけど、怖くはないよ。二十歳位だけど・・」
(「あなたには見えないの?」と自分から聞くことも多い。)
「そう。若い人が見えるのね。でもね、私には、見えないの。
 怖くないなら良かったね。お母さんの病気は、人には見えないものが見える病気なの。
 だからその人もだと思うよ。幻だから何も悪さはしないからね。大丈夫だからね!」
「本当?嫌だなぁ。私、どうしてそんな変な病気になっちゃったんだろうね」
辛いよね。でも夢と同じで、ただ見えてるだけだから気にしなくていいよ。大丈夫!」


これは、私の母と交わした会話です。せん妄でない時は、これで落ち着いていました。

しかし「こんなにはっきり見えてるものが、幻であるはずがない」と言う時もあります。

触ると消える方(消えない方も多い。)、大きな音を立てる気をそらす(違う部屋に行く。違うことをする。猫を抱く等)、おまじない等で消える方等、様々です。

例えば、「じゃあ、一緒に触ってみようか」と優しく誘ってみます。
怖がる時は、無理強いせず、代わりに触ったり、居るという場所に立ってみたりします。
ね?幻だったでしょ?だから何も悪いことはしないからね。心配ないよ」と伝えます。

幻視を幻視と理解できず、怯えているような時には、撃退したフリ(演技)も有効。

私の母は、怖い幻視は少ないので、幻視の話を一緒に楽しむことが多いです。(記事
母も話したがり、私も聞いていて楽しいので、良いコミュニケーションが生まれます。
(夢の話を人にしたり、聞いたりという感覚に近いように思います。)
何が、どんな風に見えているかを訊ねると、詳細に説明してくれます。(記事

ただ共感し過ぎて、妄想(本当のことだと信じ込む)に発展しないように気を付けます
記憶力がありますから、いい加減なごまかしは、覚えていて、不信感を持たれます。
幻視だと無理に説得することも気持ちを傷つけ逆効果になることが多いです。

<関連記事>
*「レビー小体型認知症の幻覚・妄想の種類と特徴」(小阪医師の本から)
*「本人は、幻覚をどう感じているのか」(本人の体験談)
*「フジテレビ”とくダネ!”レビー小体型認知症特集の全内容
*「NHK”ためしてガッテン”レビー小体型認知症特集の内容と補足ほか
*「幻視はどう見え、どう感じているのかを疑似体験しよう!
*「幻覚を起こす脳のしくみ」(世界的に有名な2人のプレゼンテーション動画)
*「朝日新聞のレビー小体型認知症特集記事」2013年1月

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ハナニラ(白い花も)

若年性認知症 仕事を続けたい!

2014年3月8日号「週間東洋経済」の中から一部を要約。青字部分は原文通り。

この記事で紹介されたお2人、若年性レビー小体型認知症のominaeshiさんKさんその他の例)がそうであったように、若年性認知症の場合は、最初にうつ病と誤診されることが非常に多いです。

40代50代60代前半で、頭痛不眠倦怠感などの体調不良意欲や集中力の低下などがあると疑うことなくうつ病と誤診されることが多いので注意が必要です。
レビー小体型認知症の場合は、抗うつ剤悪化することも多いので特に注意が必要です。

高齢者でも中々治らない(難治性、遷延性)「うつ病の多くはレビー小体型認知症と「レビー小体型認知症の臨床」(小阪憲司・池田学著 2010年発行)P.86に書かれています。

認知症と診断された時の医師の言葉希望を失った例もとても多いです。→記事
若年性認知症で診断名を聞く時、本人の理解力思考力衰えはありません
ある意味では、末期がんの告知以上のショックを受けていることを医師の方々には、
決して忘れないでいて頂きたいです。


  < 認知症でも働く意思があれば働ける > P.50〜51

石川恵子さん(50歳)は、2012年10月に若年性アルツハイマー型認知症と診断された。
職場では、女性で唯一の主任、品質管理活動で3回の社長賞をもらう優秀な社員だった。
帰宅途中に頭の中が真っ白になる感覚を覚えるようになり2011年に受診。うつ病と診断。
薬で改善せず、1年半後に認知症と診断され直した。

その時、医師は「一生、僕が面倒をみるからね」と言った。
石川さんは、その言葉に、目が腫れるほど泣いた。

その医師にすすめられた地域包括支援センターの紹介で、高齢者施設で仕事を始めた。
話し相手が主な仕事で、日々やりがいを感じている。
時給は、750円。障害者枠で仕事に就いた。
石川さんは、話すスピードが少し遅いかなという程度で、普通に会話ができる
だからとても認知症の人には見えない


佐野光孝さん(65歳)は、2007年8月に若年性アルツハイマー型認知症と診断された。
営業マンとして働いていたが、仕事のミスが増え、上司と受診。うつ病と診断された。
上司は診断を疑った。別の病院で正しい診断をされ、を飲んで3ヶ月で効果を実感した。
佐野さんには、働き続けたいという意志があり、グループホーム運営会社やNPOの協力を得て、自宅隣にできた工房で妻と一緒に働いている。

2人とも認知症であることを隠すのをやめ、カミングアウトし、講演活動もしている。
認知症の人も、普通の人と同じように、自分の人生について「どうしたい」「こうはしたくない」という意志を持っていることを知らせるためである。
佐野さんの講演回数は70を越える。
認知症の人が、こんなに話ができるなんてありえない、という感想が多い」
(富士宮市役所職員談)。


認知症新時代:「若年性」本人の支援策探る」(2214年3月12日の毎日新聞記事全文)
若年性アルツハイマー型認知症 足立詔一さんの体験談」(読売新聞)うつ病と誤診。

<関連記事>
*「病気を打ち明けることで得られるもの」(若年性レビー小体型認知症 体験談)
*「自立支援医療障害者手帳障害者年金 申請の体験談」(若年性認知症)
*「認知症理解に役立つ動画リンク集」(若年性認知症本人の講演動画も)
*「若年性レビー小体型認知症 幻覚体験談」(他の認知症にはない苦労)
*「最初にうつ病と誤診されやすいレビー小体型認知症」(調査から)

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オオイヌノフグリ(学名Veronica persica)

若年性認知症 ブライデンさんのメッセージ

2014年3月8日号「週間東洋経済」(認知症特集)の中から一部を原文を残しながら要約。青字部分は(ブライデンさんの語りかけが、そのまま伝わるように)原文通りです。


  < 認知症の当事者が寄稿 毎日ポジティブに認知症を生きる > P.44〜45

     寄稿:元オーストラリア首相内閣府第1次官補 クリスティーン・ブライデン

1994年、オーストラリア政府の官僚だった私(当時46歳)は、夫と離婚し、3人の子供を育てていた。激しい頭痛に何年も悩まされ、日々へとへとに疲れていた。
頭痛のため病院に行き、検査の結果、認知症と診断された。

「完全にボケてしまうまで5年もかからない。そこからの余命は長くて3年ほど」
医師の言葉に、未来は真っ暗になった。仕事は辞職。ひどく落ち込んだ

しかし毎月訪ねて来てくれる友人から「認知症の人の気持ちや経験を書くべきだ」と背中を押され、「私は誰になっていくの?—アルツハイマー病者からみた世界」(クリスティーン・ボーデン著)を書いた。

本を書いてみると、深い悲しみから立ち直る勇気が、少しづつ湧いてきた。
残された時間を噛みしめるように、日々の困難と向き合うようになった。
96年には、ポール・ブライデンさんと再婚。国内外で認知症の人のための活動を始めた。

社会にはまだまだ認知症へのスティグマ(偏見)があると感じます。
認知症と聞いて一般の人々が思い浮かべるのは、最後の段階だけです。
認知症と診断されてから死ぬまでの間に、10年も20年も認知症の人として生きる長い旅路があることは、あまり理解されていません。
そしてその旅路は、周りの人たちの協力があれば、最大限に楽しむことが毎日できます。

今になって、「たとえ認知症が脳を損傷しても、私のスピリット(精神)は私の奥深くに残っている」という確信が私にはあります。
現在の私は、いとも簡単に動揺し、不安になります。
(騒音を脳へ攻撃に感じる等)
そんなときは、夫が付き添い、手伝ってくれたり、優しく励ましてくれたりする。

脳の損傷は、目に見えません
(「本当に介護が必要なの?」と言われるが)私が健常者のように見えるからでしょうが、いったいどんな見た目だったら満足してもらえるのでしょう?

現在、脳の画像では中程度の認知症だが、今でも話し、文章も書くことができ、医師は不思議がっている。認知症では1度に2つのことをするのが難しいので、ややこしい仕事は、調子の良い時間帯にこなし、疲れたら飼い猫を見て楽しんでいる。

認知症と闘っている日本の皆さん、どうかできるだけ毎日ポジティブに生きて下さい。
自分でできることは自分ですべてやりましょう
「できるうちはやるんだ」と自分を奮い立たせて。

認知症の人でも社会に貢献することはできるし、人生は豊かで価値があるものだと実感したいですよね。長く充実した人生を送る。その希望を捨てないで下さい。
なにしろ私は、最初の診断から20年経った今でも元気に生きています!

1日1日を前向きに生き、最高の1日にしてください。
自分の人生を愛することこそが大事なのです。


 ●次回、日本の若年性認知症の例に続く。

<関連記事>
*「認知症のわたし(朝日新聞)」2012年9月
*「ブライデンさんの著書から抜粋 家族が誰か分からなくなっても
*「ブライデンさんの著書から抜粋 認知症当事者の内面では何を感じているのか
*「ブライデンさんの著書から抜粋 認知症への偏見
*「ブライデンさんの日本での講演の内容
*「若年性アルツハイマー型認知症 佐藤雅彦さんの講演動画
*「若年性レビー小体型認知症 幻覚(幻視・幻聴・幻臭)体験談」

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若年認知症のクリスティーンさんと夫のポールさん
「医療介護ニュース」に掲載された写真)

便秘を治す(自律神経症状)

レビー小体型認知症では、自律神経障害として重症の便秘に苦しめられる方が多いです。

自律神経のバランスが崩れると強固な便秘に。交感神経過剰で「腸が動かなくなるタイプの便秘」、副交感神経過剰で「腸が収縮するタイプの便秘」になる』<出典:小林弘幸(順天堂大学教授。便秘外来医師)著『なぜ、「これ」は健康にいいのか?」P.92>

「不定期にトイレに長時間こもるため外出ができない、デイサービスも断られた」
「通院途中に大量の便がオムツから溢れ出てしまった」等という深刻な体験談もレビー小体型認知症介護家族から多々伺っています。
認知症高齢者の便秘は、精神状態の劇的悪化(→せん妄)の原因になる場合もあります。

既に知られているもの、知られていないものを取り混ぜて便秘対策をご紹介します。
何が効くかは体質により一人ひとり違いますので、すぐ諦めずに色々試してみて下さい

食生活(毎朝の食事。1日3回の規則的食事。十分な量。適度の油分)
 食物繊維(特に納豆などの水溶性食物繊維)をとる。→水溶性食物繊維の多い食品一覧
 追記:過剰な食物繊維も逆効果になります。
 (出典:便秘外来の医師がすすめる食事

 「油分と食物繊維があるすりごまを毎日大さじ1杯食べてもらう」
  という便秘外来の医師の言葉をテレビで聞きました。

排便姿勢も重要→「ためしてガッテン」公式サイト(便秘特集)
 「寝たままでは排便はできない」と中村仁一医師の著書(P.83)にも。
 追記:本人にも介護者にも負担でない範囲で、可能ならポータブルトイレ等の利用を。

水分を充分に。特に、起床後すぐの1杯の水が効果的(便秘外来の小林弘幸の著書
 (しかし水は体を冷やすので、お湯にすべきだという医師もいます。)
 
乳酸菌(ビフィズス菌など善玉腸内細菌)を主成分とする食品整腸剤。(出典同上)

ヨーグルト(や乳酸菌飲料)でも人によって体質に合う菌合わない菌がある
数週間試して効果を感じなければ、他の種類のヨーグルト等に変えた方がよい」
という専門家の記事を読んだことがあります。(出典不明)

ビフィズス菌入り飲料(ミルミル)と乳酸菌入り飲料(ヤクルト)を毎日飲んだら
座薬が要らなくなったというレビー小体型認知症体験談を最近聞きました。

夕食直後に飲むと効果が高い(胃酸が食事で弱まり、より多くの菌が腸に届く)と販売員から効きました。オリゴ糖も良い腸内細菌を増やすのに有効と言われています。
腸内細菌や腸の働きは、藤田 紘一郎(東京医科歯科大学名誉教授)の本が面白いです。

運動も重要。(私の友人に「スロージョギングで便秘が治った」という人がいます。)
 (ウォーキングラジオ(テレビ)体操、認知症予防プロジェクトに取り入れられて
  いる踏み台昇降—スローステップ—、便秘体操など何でも)

薬の副作用→便秘を起こす主な薬一覧(パーキンソン病治療薬や利尿剤など多数)

マッサージ。へそを中心に時計回りに両手でぐっと押さえつつ回す。10〜20回
 固い所があれば、そこをゆっくり優しく揉みほぐす。マッサージは、就寝前が効果的。
(へそ周りには腸のツボがあり、腸の働きを高めるツボ刺激にもなっているそうです。)

 < 鍼灸の名医から聞いた東洋医学的な便秘解消の方法 >
*よく噛んで(消化しやすくして)食べる。「胃に歯はない」
*体(特にお腹)を冷やさない。「冷えは、胃腸の働きを低下させる」
体を冷やす食べ物、飲み物を避ける。(温度だけでなく種類も→一覧
 (大根など体を冷やす性質の野菜は、火を通すようにし、生食をなるべく避ける。)
*ヘアドライヤーで、へそとその周囲(便秘のツボがある)を毎日1度は温める。→詳細
(湯たんぽや貼るカイロでも良い。高温でなくてもお灸と同じ治療効果が得られる。)
追記:低温やけどに要注意!動けない高齢者に長時間の湯たんぽやカイロは危険です。

追記:上記の名医が薦める便秘に即効のツボ図解

(追記:このツボが良く効いたというお礼の非公開コメントを頂きました。)

以上のような薬に頼らない方法をまずおすすめします。(理由はコメント欄を)
全部試してもダメな方には、アミティーザという新薬もあります。レビー小体型認知症介護家族のお話では、非常に効く方、効かなかった方、両方いらっしゃいます。
座薬(新レシカルボン等)を使う方もいらっしゃいます。

追記:コメント欄に記事にある以外の方法や失敗例、注意点などがあります。
   是非、お読み下さい。

追記:→「自分や家族の腸内年齢や腸内細菌バランスのチェックができるサイト

追記: ある医師の処方→こちら (レビー小体型の場合、酸化マグネシウムでは便秘と下痢を繰り返し、粘った便になるので使わない。)

<関連記事>
*「レビー小体型認知症の自律神経症状
*「立ちくらみ、意識消失(失神)対策」(レビー小体型認知症に多い自律神経症状)
*「自律神経失調症をツボで治す
*「認知症、パーキンソン病に効果のある鍼灸のツボ

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ハコベ(別名:朝しらげ)
春の七草の1つ。

立ちくらみ、失神(自律神経症状)対策

足湯で血流改善」の記事のコメント欄に書いたのですが、レビー小体型認知症では、
自律神経障害による立ちくらみ意識喪失便秘、排尿の問題(頻尿失禁等)、
汗の異常(多汗寝汗。逆に、汗が出ないため微熱が出る等)といった様々な症状に苦しめられます。

直接命に関わることではないので医師は軽視しやすいですが、こうした症状は、
外出を困難にしますし、本人の苦しみ介護者の苦労も深刻です。
しかし誰にでも効く特効薬というのは、中々聞きません。
以下は、織茂智之医師(関東中央病院神経内科部長)の書いた対策方法です。

出典:「DLB(レビー小体型認知症)の自律神経障害の治療」織茂智之医師。
冊子「レビー小体型認知症研究の最前線5th.Anniversary」2012年発行P.176〜180


 < 起立性低血圧 >(立ちくらみ/立ち上がった瞬間の失神)

脱水便秘、排尿困難時のいきみ降圧薬を避ける。
●立ち上がる時は、なるべくゆっくり、時間をかける。
頭部を高くして寝る。(起立性低血圧患者は寝た状態で高血圧になるため)
弾性ソックスストッキングで下半身に血液が溜まらないようにする。
●高血圧や心臓病などがない場合は、十分な塩分(10g/日)、水分補給を。
カフェイン(血管拡張を抑制)、高たんぱく食(血管内浸透圧を高める)も効果。
●治療薬(アメジ二ウム等の交感神経刺激薬。血管拡張抑制に働くプロプラノロール。他)

 < 食事性低血圧 >(食事中や食後の血圧の急降下)

●食事の量を少量にし、回数を増やす。特に炭水化物(ご飯等)を少なくする。
高温の食べ物を避ける。
ゆっくり食べる

 < 排尿障害 >(頻尿、尿失禁、残尿、尿閉など)

●骨盤底筋体操(動画:尿漏れ対策)、膀胱訓練(詳細)、排尿習慣訓練(その人の排尿
 リズムを観察し、その時間に毎日トイレ誘導して習慣化させる。)などがある。
●薬物治療もある。

 < 消化管運動障害 >(便秘、麻痺性イレウスなど)

薬の副作用で起こっている場合もあるので確認する。
→便秘を起こす主な薬一覧(パーキンソン病治療薬や利尿剤など多数)


<関連記事>
*「レビー小体型認知症の自律神経症状
*「レビー小体型認知症の失神(意識消失発作)」(共和病院サイト)
 (入浴後も起こしやすいので、座って身体を拭くようにと書いてあります。)
*「起立性低血圧とは(予防と治療も)」(このブログ外サイト)

追記:食事性低血圧、失神の予防法を書いたサイト→こちら

追記:便秘も含め、自律神経障害の対策を詳しく書いたサイト→こちら

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枝垂れ梅(しだれウメ)

足湯で血流改善

最近、温泉が認知症に効いた例血流が重要という記事を書きました。
とはいえ、現実には、そうそう温泉旅行なんて行けないですよね。

自宅の居間やベッドの上で簡単に同じ効果を得られるという記事があったのでご紹介。
(でもベッドの上は、やっぱり大変そう。座ってもらえばベッドサイドでできます。)
介護家族ご自身も心身の健康のために是非試してみて下さい。
私自身は、自分や家族が、風邪のひき始めで寒気のする時によく足湯をしていました。
免疫力が上がると聞いて。これは、本当に効きますよ。体が、すーっと楽になります。

追記:レビー小体型認知症では、特有の自律神経障害(交感神経の障害等)があり、健康な人(ストレスが溜まって不調になっている人を含む。)とは、自律神経のバランスが異なります。詳しくは、コメント欄を。

以下、2014年3月2日の日本経済新聞に掲載の特集記事から抜粋。


    < 足湯でリラックス 血流が改善 寝付きもよく >

ぬるめの湯で足湯をすると副交感神経の働きが高まり、リラックス効果が得られる
 炭酸入浴剤入りの湯を使うとリラックス効果が高まることも分かった」
                       帝京平成大学上馬場和夫教授

「足が温まり交感神経の働きが弱まると、胴など体幹の温度が下がり寝付きやすくなる
 就寝前に足湯をし、よく拭いて寝ること。」
20分の足湯でナチュラルキラー(NK)細胞の活性化も認められる。
 血流の改善と副交感神経の働きが高まったせいではないか」
                    京都看護大学(4月開設)豊田久美子学長

10分の足湯で関節や軟骨、筋肉の柔軟性が増し、可動域が広がる。
 高齢者の転倒防止に役立つ」              藍野大学本田容子教授

「少し大きめのバケツ(容量15L)に38〜42度の湯(高齢者は41度以下)を入れ、
 7〜20分程つける。ばんできたら終える。
 リラックスや寝付きを目的の人はぬるめに。血行促進目的の人は熱めに。」
                           仏教大学新田紀枝教授

差し湯をすれば温度は保てる。
バケツを足ごとビニール袋で包むと保温効果が増す。
入浴剤アロマセラピー用エッセンシャルオイルを入れても良い。
足湯専用バケツやフットバス(足湯器)と呼ぶ家電製品もある。

高齢者でもビニール袋を使えば寝たままで足湯ができる
ただし熱めの湯は心臓に負担がかかるので、ドキドキしたり、気分が悪くなったらすぐ中止すること。

新聞に載っていたサイト:温泉医科学研究所 公式サイト


追記:熱めの足湯(風呂、シャワー)は交感神経を刺激し、レビー小体型認知症に
   効果があったという体験談が寄せられました。→記事

<関連記事>
*「認知症とアロマセラピー」(効果のある香り。眠気を消す香り等)
*「血流を改善する薬で認知症の進行を遅らせる
*「認知症、パーキンソン病に効果のある鍼灸のツボ

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仏の座(ホトケノザ)
2月の半ばから咲いていました。

映画「明日の記憶」2月25日に放送

   — 速 報 —

BSプレミアムシネマで 2014年 2月25日(火)午後9:00~11:00

若年性認知症をテーマにした名画明日の記憶を放送します。

素晴らしい映画です。是非見て下さい。(原作の本も)

   < 物 語 > (NHK BSオンラインから転記)

広告代理店に勤める営業マン、佐伯雅行(渡辺謙)は、今年50歳。
一人娘・梨恵(吹石一恵)の結婚と大きなプロジェクトを控え忙しい日々を送っていた。
ある日、雅行は原因不明の体調不良に襲われる。
突然物忘れがひどくなり、心配する妻・枝実子(樋口可南子)と共に病院で診察を受けた雅行は、“若年性アルツハイマー病”と診断され…。
映画化を熱望した渡辺謙が自らエグゼクティブプロデューサーを兼任。
第30回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞した。

【出演】渡辺謙、樋口可南子、坂口憲二、吹石一恵、香川照之、及川光博、木梨憲武、
    渡辺えり、木野花、田辺誠一、大滝秀治 ほか

<関連記事>
*「若年性認知症の方が抱える問題
*体験談「若年性認知症の方に必要な公的支援・申請の仕方(障害者年金他)
*「若年性レビー小体型認知症の苦しみ(本人談)」ominaeshiさんの場合 経過
*「若年性レビー小体型認知症の苦しみ(本人談)」Kさんの場合 その他の記事
*「若年性レビー小体型認知症 Hさんのリハビリ入院体験談

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退職後、突然「会社に行く」と言い出し出掛けるシーン。
実は真夏に撮影したという話を渡辺謙の本で読みました。
(画像は、個人の映画ブログから)

レビー介護の裏技2種(オフ会から)

私の2014年度「わくわくプロジェクト」の1つ、最初のオフ会を先日行いました。
(オフ会=ネット上でつながった人々がオフラインで、つまり実際に集う交流会です。)

ブログでお声をかけた時は『希望者ゼロかも・・』と内心思っていたんですが、少なからず多からず、丁度良い人数で、とても楽しく充実した時間がすごせました。
雪も残る中、遠くから来て頂き、本当にありがとうございました!
またブログでお声かけしますので、どなたでもお気軽にいらして下さいね。

家族会ではないので、話題は自由にと思っていたんですが、やはりレビーの話題で白熱。
共通する苦労があるので、 初対面という感覚がない。でもお一人おひとりの経験は、それぞれに唯一無二なので、本当に貴重なお話(データ)だということを改めて思いました。

お話の中で、介護者だけが発見できる「特許取得もの」の技があったのでご紹介します。

1. パーキンソン症状の「オフ」状態(突然体が固まって動けなくなる状態)の時、
  くすぐって笑わせると、直後に体が柔らかくなり、自分で立って歩ける。

笑うと脳でドーパミンが出る」という話からヒントを得て 試したら効いたそうです。
私も笑顔の形に口角を上げるだけで脳からセロトニンが出ると聞いたことがあります。

2. 飲み込みが悪い(嚥下障害)時、首、肩、肩甲骨などを揉みほぐしてもらったら
  かなり改善した。(口腔ケアより何よりも高い効果を実感。プロのマッサージです)

私は、整体師のブログで「パーキンソン病患者は、首の付け根(背中側)が特に固まる」という一文を見たことがあります。そこが「カチコチに凝って痛い時に葛根湯(漢方薬)を飲んだら楽になった」というレビーの体験談を伺ったことがあります。
(ただし虚弱体質の方には向かないそうです。漢方薬治療の実例・注意点
(その後、背中が痛いという方には、痛む場所を聞いていますが、個人差があるよう。)

1も2も害はありませんから是非試して結果を教えて下さい!お待ちしています。

口腔ケアの動画」や「ユマニチュード」(フランスの認知症介護技術) の話題も出ましたね。「記事が役に立った」と言って頂けると、心底嬉しいです。それを期待して書いている訳じゃないんですが、そんな風に言って頂けることって、そうそうないですから。

追記:安保徹ら3人著「非常識の医学書」には、パーキンソン病に効くマッサージのツボとしてつむじ(百会)仙骨(背骨の一番下)周辺と書かれていました。→その他のツボ

<関連記事>
*「認知症に効くツボ」(鍼灸のツボ。家族でもマッサージで刺激できます)
*「自律神経障害に効くツボ」(冷え、頭痛、だるさ、不眠、めまい等)
*「意識障害のツボ」(気付けのツボと脳の血流を良くするツボ。文末に)
*「万能ツボ(痩身効果も)」「爪もみ療法」「耳の後ろの万能ツボ
*「笑いヨガ・イメージ呼吸法など
*「一日一笑シリーズ」(踊るオウムラーメンズ動画子猫動画

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マッサージで思い出しました。これは「あずきのチカラ」という商品。
私の愛用品です。電子レンジで温めて使います。気持ちいいですよ〜。
これで温めてからマッサージしたら、効果が高まるかなぁ??


「ペコロスの母に会いに行く」の作者の言葉(文芸春秋)

2014年1月27日発売の文芸春秋SPECIAL季刊春号「認知症に勝つ」(認知症特集号)に
「『ペコロスの母に会いに行く』秘話 俺と母ちゃんの陽だまりの日々」という岡野雄一さん(ペコロスの作者)の記事があります。
8ページに渡る長い記事ですが、その中の一部を抜粋してご紹介します。


「(母親の認知症に)僕は一緒に暮らしていたのにまったく気づきませんでした」

「認知症の人に対しては病人と思わずに普通に接しているほうが、接し方としては良いそうですから(ボケを病気だとも思っていなかったのは)その意味では幸せだったのかも知れませんが」

「(読者カードに「甘い介護はそんなもんじゃない」。)それは十分わかっています。
男だし息子だから女性と違って細やかさが足りないんですよ。
もうひとつは、母が緩やかにボケていったということもあるでしょう」

「改めて気づいたのは、母の介護をマンガのネタと考えていたということです。
母が何かをしでかすと、僕は『あ、ネタができた』と喜べたんですね(略)

ねじめ正一さんもそのこと(お母さんの認知症介護)をネタに小説を書いているんですが、作家の業でお母さんの言動をネタとして持っているところがあり、それを書くことが自分への処方箋になったとおっしゃっていました。

普通の人は介護をしていても、どんどん不安鬱憤がたまっていって吐き出すところがなく、いつかパンクしてしまうんでしょう。
特に在宅で介護をしている真面目な人ほど『逃げたいけれど逃げられない、24時間追い詰められ続けている』という重圧の反動として、介護を苦にした自殺などへとつながってしまうのではないでしょうか」

「『在宅介護は相手を抱きしめている状態』と言いましたが、必死の思いで「抱きしめて」いた人たちも、ちょっとその腕を緩めて離れてみてもいいのではないかと思うんです。
認知症をもう少しふわりと受け止めて、精神的にも最適な『それぞれの距離』を見つけることが、明るく接していくための方法なのではないでしょうか」

「親がボケたせいで自分がしゃかりきになって、無理をして一緒に共倒れするよりは、世間から何といわれてもいいから『自分たちなりの距離』を保ち、きちんと地に足をつけているほうが絶対いいと思います。自分が楽であれば、きちんと面倒を見られるんです」


追記:コメント欄に記事の補足があります。是非お読み下さい。

<関連記事>
*「原作漫画の作者 岡野雄一さんと田口ランディさんの対談」(介護の何が辛いか)
*「レビー小体型認知症を描いた漫画集」(介護職員の研修にも利用されています。)
*「介護短歌で心の整理」(誰でも、書く事で気持ちが楽になる)
*「ドラマ版 主演女優 草村礼子さんとダンス・ボランティア
*「監督自身が認知症と闘いながら撮った映画「ペコロスの母に会いにいく」
 (ETV特集「記憶は愛である ~森崎東・忘却と闘う映画監督~」から)
*カテゴリ「認知症とは/ケア・介護

ペコリス母に会いに行く
漫画「ペコロスの母に会いに行く」
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作者の岡野雄一さん(ペコロス)とグループホームに暮らす母・光江さん
(写真は、「ハートネットTV」公式サイトから。)

「わが家の母はビョーキです」中村ユキ著

27才で統合失調症を発症した母を持つ女性(発症当時4才)が描いた漫画(良書)です。
適切な医療も支援もなかった長年の生活は壮絶ですが、母子が支援を得て、心穏やかな生活を取り戻していく過程は、レビー小体型認知症にもそのまま当てはまると思いました。

困ったら、まず相談!」(地域包括支援センターに。家族会に)。それが最初の一歩。
(連絡先は「地域包括支援センター 市区町村の地名」で検索できます。)
次に病気を知ること。知れば知るほど、本人も介護もどんどん楽になるからです。


著者が<失敗だったと思うこと>(P.138から抜粋。下線部以外は本の内容を私が補足)

 母の症状に巻き込まれ、負の感情を抱き、過激に反応していたこと
怒りには怒り興奮には興奮で応えることで、状況を更に悪くしていた。→詳細

 病気と母の気持ちに、家族が無関心でいたこと
本人の苦しみや羞恥心(恥ずかしいと医師に症状を隠す)を考える心の余裕がなかった。
適切な医療対応がされないため、病気がどんどん悪くなり、壮絶な毎日を送っていた。

 病気を隠して、誰にも相談しなかったこと
地域生活支援センター(認知症なら地域包括支援センター)に行って初めて、親身になって全面的に強力に母子2人を支えてくれる人達と出会った。適切な支援によって長年の苦しみから救われ、治療も生活(経済面も含め)もすべてが嘘のように好転していった。

 治療病院まかせ、当事者まかせにしていたこと
症状の記録をつけず、通院に付き添わないため、正確な症状が医師に伝わらなかった。
そのため正しい治療(処方)がされず、悪化して、母子で苦しんでいた。
副作用によって「死んだ魚の目」だったが、病院と処方を変えると別人のように回復
障害者年金更新のための診断書に正しい病状を書いてもらえず、支給を打ち切られる。
(地域生活支援センターに相談し、問題が解決され、年金を受け取れるようになった。)

 病気に対する知識のなさ/治らないとあきらめていたこと
どういう病気なのかを理解していないため、激しい症状(認知症では「BPSD」と呼ぶ)に対応できなかった。適切な治療支援・サービス利用改善することを知らずにいた。
認知症に完治はないが、適切な医療と介護によってBPSDを和らげることはできると言われている。病気と共に、穏やかに笑顔のある生活を送る方は多数いらっしゃる

●レビー小体型認知症が誤診されることのある統合失調症(旧病名:精神分裂病)は、
 100人に1人の割合で誰にでも起こる、ごく身近な脳の病気です。(→両者の類似点

追記:統合失調症から回復した2人のドキュメンタリー映画全編(YouTube)
(同じ治療は日本では難しいですが、脳の病気から回復するためのヒントと大きな希望を与えてくれます。)

<関連記事>
*「レビー小体型認知症 治療の注意点」(適切な治療とは)
*「レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!」(重要リンク集)
*「公的支援の受け方(体験談)」(障害者年金など経済的支援を受けるには)
*「レビー小体型認知症がよくわかる漫画集」(Simsimさん作。好評のシリーズ)

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(画像元は→アマゾン。本の詳細や書評も)

認知症と生きる方と一緒に楽しむ

先日、テレビでパキスタンの子どもたちが、小石で遊ぶ映像を見ました。
驚きました。母が、昔、見せてくれたお手玉遊びにそっくりだったからです。
「お〜て〜だ〜ま〜お〜ひ〜と〜つ〜」と可愛い数え歌を歌いながらします。

すぐYouTubeでお手玉の動画を探したのですが、母の見せてくれたものはなく、代わりに見た事もない複雑な遊び方の動画が、いくつも出て来ました。(→動画

こんな豊かな文化だったとは。ちゃんと教えてもらえば良かった・・と悔やみました。
(ちなみにけん玉は、最近、米国で流行って逆輸入されているそうです。→動画
またお手玉は、脳に作用してうつ病や認知症に効果があると書いてある本があります。)


認知症を知らない多くの方に訊かれます。「認知症の人と何を話せばいいんですか?」
勿論、なんでも話せます。普通の人間ですから。宇宙人ではないですから。
言葉の出ない方だったら、こちらから好きなことを話せばいいです。

ただ記憶は、新しいものから消えていきますから、昔の話ほど盛り上がります。
人生で一番輝いていた頃のこと、楽しかったこと、子供時代や若かった時のことは、目を輝かせて詳細に話してくれます。

私も母が認知症になってから初めて知った家族の歴史が、たくさんあります。
母が小さな子供だった戦争中の暮らしのことも色々聞きました。
終戦の日、どこで、どんな風に玉音放送を聞き、何を思ったかも聞きました。

また、体で覚えたことは忘れないといいます。(六車由実著「驚きの介護民族学」)
お手玉、農機具の使い方など、「どんな風にするの?」と質問してみると手真似でやってくれると思います。

絵が思い出すきっかけになることもあります。(「昭和こども図鑑」写真参考)
母は、慢性せん妄だった頃、この本の三輪自動車の絵を見て、赤ちゃんだった兄と父と3人で行った旅行のことを、突然、目を輝かせて話し始めました。

そんな昔のことを色々教えてもらうのは、とても面白く、濃密で豊かな時間がゆったりと流れていくのを感じます。
知らない土地を相手の案内で、散歩するつもりで、ゆるやかに付いて行けばいいです。
立ち止まったり、寄り道も一緒に楽しんで、色々教えてもらいましょう。

追記:歌もずっと覚えているものの1つです。歌詞の本などがあると一緒に歌えます。

<関連記事>
*「認知症の高齢者の楽しめるもの
*「驚きの介護民俗学」六車由実著
*「高齢者にタブレット端末を

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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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