各種認知症におけるアリセプト(認知症治療薬)の副作用(2)

(1)の記事の続きです。
「認知症 家族を救う治療革命」(山野井正之著/現代書林2011年6月発行)からアリセプトと向精神薬の効果と薬害について書かれた箇所を抜粋してご紹介します。(青字部分)


 < 星洋助・新宿一丁目クリニック院長の言葉 >

「(アリセプトは)注意が必要な薬です。中枢神経に作用する薬というのは、それをのむ人によって効き方が全然違ってくるからです。(略)実際、1mgでも効き過ぎてしまうことがあるし、10mgでもまったく効かない人もいます。(略)アルツハイマーでも5mgで多過ぎる人はいるし、中止したら良くなったという人もいます。それくらい個人差があります。私も(略)患者さんの反応を見てきめ細かく処方を変えています。」P.150

 < 中村聡・三軒茶屋なかむらメンタルクリニック院長の言葉 >

「神経内科の先生方のあいだでレビー小体型にはアリセプトがすごく効く、ただし激しい副次作用も出やすい、というのが定説でした。(略)効きすぎるなら量を少しにすればいいのでは?という当然のことを(略)思い付かなかったのです。精神科医にかぎらず認知症でアリセプトを使っている医師のほとんどが、そうだと思います。大学の老年科で認知症を専門に研究している教授クラスでさえ、アリセプトを1mgで使う発想なんてまったくありませんからね」P156〜157

 < 杉本英造・杉本医院院長の言葉 >

「私は介護保険の審査員をやっていますが、報告書を見ると問題行動(BPSD)のところにたくさんチェックが入っていて『アリセプト10mgにするも改善せず』などと書いてある。逆なんです。アリセプトが多すぎるから問題行動になっている。認識不足なんですね。
認知症が急に悪化したときは、いま服用している薬を見直していただきたい。
(略)薬剤による認知症の悪化も知識として必要です。」P.181〜182

 < 片山壽・片山医院院長の言葉 >

「アリセプトも(向精神薬と)同様で、レビー小体型の人に5mgのませたら、ほとんどの人は悪化します。(更に)増量されたら、体がかちかちに固まっちゃって、首も傾いちゃって、生きているかどうかもわからないような状態になっちゃう。(略)いまだにそうなんです。それはレビー小体型という病気の認識がまったくないからですね」P.192

 < 岩田明・長久手南クリニック院長の言葉 >

「(アリセプトで暴力がひどくなり精神科に入院させると)動きをおさえる精神科の薬をのませたり、というのも非常に多いパターンです。ところが、(略)年寄りだろうがおかまいなしに強い薬を大量に出します。グラマリール、コントミン、セロクエル、ウインタミン、リスパダール・・・。こうした薬は認知症の周辺症状のコントロールに大切な薬ですが、過量投与すると逆に認知症を悪化させます。(略)手足が動きにくくなって転倒したり、のみ込みが悪くなって誤嚥性肺炎を引き起こしたり、ほとんど意識がないようなひどい状態になってしまうのです。」P.111

<関連記事>
*「レビー小体型認知症へのアリセプトの良い効果」(小阪憲司医師著「第二の認知症」から)
*「認知障害を起こしやすい処方薬一覧(朝日新聞)」と「読売新聞の記事」
*「向精神薬処方の恐ろしさ(リンクを含めて4人の体験談)
*「なぜ認知症は誤診されるのか(久山町の調査)合併の患者の多さ

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こんばんは
ブログのどこかに書かれているかなと思い探しましたが
見当たらなかったのですが
副作用に頻尿もありますよね?
心臓に副作用がでて横になる、寝たときに血圧の関係で頻尿なのか?脳の神経なのか?わからないのですが。。。
単なるボケで尿もれとされている気がしますが
違うような気がしてきました。

頻尿

Sさん、こんにちは。
頻尿は、レビー小体型認知症の主な症状の1つです。
レビーの専門医もレビーが疑われるとき、「頻尿はありませんか?」とききます。

こちらを参考に↓
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-950.html

この記事に書いてありますが、以下のものもレビーの症状です。
失神/頻尿/注意力低下/頭痛/イライラ/耳鳴り/息苦しさ/動悸/胸痛/肩こり/背中の痛み/下痢/倦怠感/むくみ/インポテンツ/微熱/手足の冷え・しびれ/のぼせ等

アルツハイマー病と診断されて尿漏れがひどい時も別の病気を疑った方が良いと思います。(正常圧水頭症など)

またブログ内検索をするときは、画面一番右上(左に「FC2」と書かれたグレーのバーの右すみ)にキーワードを入れ、「このブログ内」を選んで検索をクリックすると全部出ます。

ただグーグルのように推測で検索することはありませんので、記事に書かれた通りの言葉(漢字なども)でないと出ませんが。
(例:「頻尿」なら出るが、「ひん尿」では、何もヒットしない。)

うまく検索をご利用下さい。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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