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8月の介護1日目(前編)父の判断能力

朝、妹(この日から3日間用事があり出掛けている。)から連絡が入り、父の仕事の関係で、急に退院が3時に延びたと聞く。
私は、予定通り昼には故郷に着き、生まれて初めてバスで実家に帰った。今まではいつも母か父が駅まで車で迎えに来てくれていた。それが当たり前かのように・・。

一時でも早く母に会いたかったが、待つということができなくなった母は、私の顔を見れば「今すぐ帰る!」と騒ぐだろうと予想して、先に実家に帰った。
実家の冷蔵庫の中身を見て、やはり愕然とする。新しくない大玉キャベツが2つ、生姜が4袋。他のものは、ほとんど腐っている。肉も魚も何もない。賞味期限の切れたものばかり・・。
どういう食生活をしているのか想像ができない。
スーパーに行って、必要なものを買い揃えた。

仕事から戻った父を見た時、何かが変わったと感じた。生気が弱ったような・・。
父の運転で病院に向かう。ろくな安全確認なしで突然車線変更をする。
駐車禁止の病院の正面玄関前に車を停めて、車の鍵もかけずにさっさと下りて行ってしまう。
慌てて追いかける私が何を言っても「つべこべ言うな!」

病棟に着くと母は、ナースステーション(そこで監視されている。)で泣いていた。
「お母さん!私だよ。どうしたの?」
「だって泣けるんだもん!」母は、子どものように泣き続けている。
父は支払いを済ませると、挨拶もせずに車椅子の母を連れてエレベーターで下に行ってしまう。
(もともとせっかちで常識に欠けるところがある。)

私は、慌てて担当ナースに入院中の様子を訊いた。
尿意、便意はなし。
夜の危険行動はないが、オムツを外して投げることはある。
睡眠導入剤は半錠使用。
だが目を覚まして一人で独り言を言っている時が多い。
日中は、泣いていることが多いが、看護士に対して怒ることは、ほとんどない。(父や妹にはよく怒っていた。)
お礼を言い、慌てて父母を追いかけてエレベーターに乗った。

エレベーターが開いた瞬間、自分が見たものが信じられなかった。
そこには、車椅子の母が、一人で放置されていた。ブレーキもかけられていない。
「・・お父さんは・・?」
「コンビニにおにぎり買いに行ったよ」
何分か経った後、父は、コンビニの袋を下げて平然と戻って来た。
「どうして(転倒骨折の危険性の高い)お母さんを一人にしたの?!」
「お母さんが、おにぎりが食べたいって言ったんだぞ」
父は、不思議そうに言った。

デッドエンド(行き止まり。行き詰まり)だ。
すべて終わりだ・・と思った。
介護能力の高低の問題ではない。父には、既に判断能力がない。
初期の認知症だとは思っていたが、こんなことになっているなんて考えてもみなかった。

帰りの車の中で、私は、何も考えられなかった。
父は、母におにぎり2個を食べさせろと私に言い、私が制すると母が、怒った。
「食べたい時に食べたいものを食べさせればいいんだ!」と父も怒鳴る。
「お母さん、サンドイッチもあるぞ。食べるか?」父は嬉しそうに母に訊いた。


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kimiさん、Megさん、ちゃわさん

コメント、ありがとうございました。
みなさん、それぞれにご家族が、ご心配ですよね。
良い方向に良い方向に向かっていくことを祈っています。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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