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ピック病 なぜ万引きするのか

先日、ピック病のご家族の介護をされた方とお話をする機会を頂きました。
その中から学ぶことは、非常に多かったのですが、一部ご紹介します。
(いずれもう少しまとめて書きたいと思っています。)

  <なぜピック病を患う方は、「万引き」をするのか?>

その方のご家族も毎日決まった時間に決まった道を歩き、決まった店で決まったものを黙って持って帰って来たそうです。(常同行動というピック病の症状です。)
その方は、尾行して常同行動のパターンを把握し、店の人に病気を説明して連絡先を渡し、家族が支払えるようにしたそうです。

「ウチの物とヨソの物、タダの物と有料の物の区別ができなくなるから、ウチの物を持って帰る感覚で、黙って持って帰って来るんですよ」

物欲の固まりになるわけでも、邪悪になるわけでもなく、悪気なく「万引き」と呼ばれてしまう行為をしているようです。

確かに私の父(不必要な物を際限なく買い続けています。万引きはしていないと思います。)を見ていても奇妙な「無邪気さ」を感じます。
欲とも関係なく、常にケロッとしている。何か問うと人事のようにキョトンとする。
そこがまた私たちの理解を超え、私たちを混乱させるところです。
(もちろん非難するともの凄い勢いで怒り出します。)

「物=必要だから買う」という「私たちの常識」が、父からは欠落しています。
本人もなぜ買うのかは、わかっていないようです。
「何に使うの?」と笑顔で聞くと「別に何に使うってわけじゃないんだが・・」

「ピック病=反社会的人間」という単純な知識が広まり、医療・介護関係者からは怖れらることが多いのですが、家族から見るとピック病は、「子供の無邪気さを持つ病気」のようにも見えます。

「けれども人からは(時には家族からも)理解されず孤立し、本人は理由が理解できないために混乱し、誰よりも苦しんでいると思う」というのが、お話しして下さった方と私の共通の認識でした。

*カテゴリ「ピック病について

追記:2014年8月7日に日本テレビ「得する人!損する人!」でピック病特集を放送しました。新井哲明筑波大学准教授が解説していました。

P1010614_convert_20121013094644.jpg
薮蘭(ヤブラン)別名リリオペ。
ちょっとピンボケですが。アップで見ると可憐です。
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No title

成長過程で学習した社会的なルールに従う事をしなくなってしまうようです。前頭葉の眼窩面の機能の障害で、このような状態になる事が知られています。
衝動・要求を抑えられなくなり、幼児のように欲しいから持ってくる様です。
それを見た瞬間に起こる「欲しいと言う衝動」で行動してしまうようです。それをどう使うとか、何に使うと言う事と無関係に行動してしまうのが、ピックの逸脱行動です。
こう言った衝動をコントロールしなくなるので、無邪気な言動になると考えられます。
前頭葉症状と言われています。
前頭葉症状には、コントミンが特効薬の様に効果がありますが、この事はごく一部の医療関係者にしか知られていません。
コントミンの使用とフェルガード100Mの併用で、ピック病の症状はほとんどが軽快~消失する場合が多いです。
興奮や攻撃性などの陽性症状は、コントミン以外では抑えることは難しいです。セロクエルがある程度効果を示しますが、コントミンから比較すると効果は弱いです。
せん妄の治療によく使用するセレネース・リスパダールでは、全く歯が立たないと言う場合も経験しました。
コントミン以外ではコントロールが難しいのです。

認知症の中で、医療面で一番対応が簡単なのが、ピック病なのです。
ピック病の診断さえできない専門医が多い現状では、ピック病の治療法が普及することは難しいでしょう。

ピック病

hokehoke先生 貴重な情報をありがとうございます。

ピック病は、長谷川式では高得点を取り、普通に会話できるので誰も認知症と気が付かない認知症ですね。
父は、長谷川式が得点であることが認知症でない動かぬ証拠だと言います。
ピック病の症状(常同行動等)を書いた本を持って来て「見てみろ!これが誤診の証拠だ!俺はピック病じゃない!」と言います。
こうして病識もまったくないので、病院に連れて行くこと、薬を飲ませることは簡単ではありません。

記事に出て来た方は、「どうも物忘れが多いみたいだ」という自覚があり、「物忘れが改善されるなら」と喜んで病院に行かれたそうです。

私は父と文字通り格闘することを覚悟して、格闘できる格好をして、だまして連れて行きました。
良くない方法だと何にでも書いてありますし、その時の医師も怒りましたが、その時には他に方法がありませんでした。

No title

義母は脳梗塞後、衝動を抑えられなくなりました。
いつも我慢の穏やかな人だったのに、すぐにキレて怒鳴る。動物を蹴飛ばす。外食等で自分の前に食べ物が来ると、ほんの少しの時間でも待てなくて一人で食べだしてしまう。甘い物を際限なく欲しがる。毎日同じ時間に同じ事をしたがる。うちに来た時、私の物を黙って持って帰ってしまった。。。等とても良く似ています。けろっと無邪気なとこも。22年前から、まるで3歳児を相手にしている様でした。
残念ながら、うちの子達は生まれたときから正常な大人のおばあちゃんと接した事がありません。知的障害の祖母という感覚だと思います。幼児の頃から本能的に怖がって、そばに寄ろうとしませんでした。
前頭葉の真ん中辺りの障害は記憶力や判断力は保たれているのに、善悪や道義心が無くなるのですね。
という事は、他人の心に共感できない人格障害者は、生まれつきその辺りの脳に欠陥があるのでしょうか。
iPSでも神経バイパスでもいいから治す事はできないのかなぁ?

kimiさん 

中々微妙な問題ですね。

素人なので本当のことはわかりませんが、脳は、一人ひとり違うんだろうなと想像します。生まれつき「ある部分の働きが強い/弱い」ということは、当然あるんだろうなと想像します。
でも病気や怪我で一部の機能が失われても他の部分が、それを補って働き始めるということも聞いていますから、かなり話は複雑になるのだと思います。

脳を調べて「あなたにはカッとするとすぐ行動に移してしまいやすい傾向がありますから十分注意するように」というように予防的に利用できるといいなと思います。(予防できるのかどうかはわかりませんが。)

ちなみに私の知る知的障害者は、皆、善悪がわかり、厳格に守り、道義心があり、人に対する思いやりは深いんですよ。
健康な人の中に前頭葉に問題があるのではないかと思う人がいる程度に、知的障害者の中にも生まれつき前頭葉に問題のある人は、当然いるとは思いますが、特別多いとは思えませんよ。

No title

表現が悪かったです。知的障害者の精神性に偏見はないのですが、精神障害(頭がおかしい)と言うよりは、(ちょっと足りない)と言う方が幼児には分かりやすいと思いました。「病気なんだから」というと心配しますし、病気という概念を誤って捉えてしまいそうで・・厳密に言うと病気によって引き起こされた脳の障害ですね。

でも何もしてないのに突然怒鳴りつけられると、幼児にはトラウマができます。頭では分かっていて優しく介護できても、20年前のショッキングな記憶は抜けないと息子は言ってました。

本人に悪気はなくても周囲はそれで納得できるものではありませんね。
悪気がないということは謝罪の機会もないということで、相手は打たれ損のままです。天災のようなものと達観できれば良いのですが、そんな人格者は滅多にいないでしょう。
法的に言うと「責任無能力な行為能力者」。子供やペットと一緒で、責任は家族が取らなくてはいけません。(監督責任)
代わりに刑事罰を受ける事はできないので、民事の損害賠償になるでしょうね。

ところで、脳の壊れた部分を他が補うというのは、機能を補うのではなく活動体積を補うのことですよね。左が働いてなければ、右が左の場所まで進出してシナプスを張り巡らす。が、左の役目を肩代わりはしない。広くなった部分で、あくまで自分の仕事をやるだけ。だからこそ、そこの能力が突出するのだと思います。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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