レビー小体型認知症の母の日々(1)

長編ドキュメンタリー動画「毎日がアルツハイマー」を見ました。
入浴拒否など色々大変なこともあるのですが、穏やかに暮らす主人公と比べるとレビー小体型認知症の母の日々は、かなり劇的だなと初めて思いました。

レビー小体型認知症の特徴(症状)と時々現われる母の元々の性格(おどけて人を笑わせることが好き。思いやりが深い。)が相まって劇的になっているのだと思います。

母は、喜怒哀楽が激しい上に(BPSD/周辺症状と呼ばれます。)信じられないようなことが次々と起こるジェットコースターのような展開で2年以上が過ぎました。(父もピック病という前頭側頭型認知症なので混乱に拍車がかかります。)

全ては、突然始まりました。(実際には5年以上かけて徐々に進行していたのですが、パーキンソン病という診断を信じ、記憶障害がほとんど目立たないこともあり、認知症を疑いませんでした。)

一昨年(2010年)の春、母は、突然動けなくなり、要支援(しえん)2から要介護4になりました。
転倒を繰り返した結果の圧迫骨折等が引き金かと考えますが、見ていないのでよくわかりません。
<追記:骨折が原因ではなく、パーキンソン症状(レビー小体型認知症の症状)の悪化が骨折を招いたという医師からの指摘がありました。詳しくはコメント欄を>

重症の腰椎圧迫骨折の手術後は、せん妄を起こし、言動は支離滅裂になりました。
リハビリは順調でしたが、幻視を減らすと向精神薬のリスパダールを処方され、副作用で歩行困難になりました。
退院後は、一晩中叫ぶ、おむつを外す、日中も全く目を離せない状態になり、自宅介護は困難を極めました。

しかし2年が経ち(特別養護老人ホームに入って1年)最近の母は、すっかり落ち着きました。
幻視と妄想は消えませんが、病前の母のように普通に会話ができる時が多くなりました。

身体機能まで上がり、1年前にほぼ全介助(要介護5)だった母が、10秒のつかまり立ちができるようになるという奇跡的な回復をしています。
何か変化があったかといえば、睡眠薬(レンドルミン)を止めたこと、訪問リハビリが、週2回から週3回に増えたことです。

落ち着いたのは、特養の生活に慣れ、優しい職員の方々と良い関係が築かれたこと、
精神的に安定し、安心して暮らせるようになったことが大きいと私は考えています。
いくら溢れる愛情があっても介護の知識も技術も余裕も全くない家族に怒鳴られながら介護されていたらストレスで悪化するのは当たり前です。

次回、レビー小体型認知症の母の日々がどんなものかを書こうと思います。
(2)に続く。

注:レビー小体型認知症にも色々なタイプがあり、適切な医療と介護を受ければ、穏やかに自宅で暮らせる方もいらっしゃいます。

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アゲラタム(オオカッコウアザミ)


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No title

レビーの場合、パーキンソン症状の進行がすごく早い方がいます。率は多くはないともいますが・・・。
パーキンソニズムのため、動きが悪くなります。そのため転倒し大腿部頚部骨折を起こす方も多いです。
あと椅子に座るときなど、体を支え切れなくなり、最後は尻もちをつくように、椅子の座面にドスンと座ります。この時の衝撃(日に何度も繰り返しますから)で、腰椎が疲労骨折(繰り返し衝撃が加わることで、骨へのストレスが続き、それに耐えられず骨が破壊されてしまう)となります。
骨折は、パーキンソン症状の進行の結果であって、ADLの低下はパーキンソン症状の進行が大きな原因と考えられます。
俗に廃用性の筋力低下で寝たきりになると言われていますが、今の高齢者は、疾病で多少寝た切りが続いても、歩きたいと言う気持ちがあれば、ある程度動けるようになります。

レビーの場合は抑うつ症状から、歩こうと言う意欲が乏しくなる事は多少関係していると思いますが・・・。

河野先生のブログで、初診時は車いすで来院した方で、改善すると自分で歩いてくる方が珍しくない事は、ブログを見ていれば目につきます。それが、廃用性でADLがすぐ落ちると言う意見の反証になっています。

hokehoke先生

ご指摘ありがとうございました。
「急激な変化は骨折のせい」と医師から説明されたように記憶していました。
しかしその前から外でも家の中でも頻繁に転び、転ぶと起き上がれなかったと聞いていますから、先生のご指摘の通りなのだと思います。

その時点で適切な医療を受けていれば(受けられたのかどうかわかりませんが)あんな混乱の日々はなかったのかも知れませんね。
当時は、1年に1度しか帰省せず、親の変化を把握していませんでした。
悔やまれます。

<一部読者のために説明を入れます。>
ADLとは、食事、着替え、入浴、排泄などの日常生活動作をする能力を意味します。低下する程、介護度が高くなります。

プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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