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幻視を利用したレビー小体型認知症の検査法開発

「レビー小体型認知症の幻視の種類と特徴」という記事へのコメントでとても興味深いニュースを紹介されました。

花や草木の写真を見せて、幻視の有無を調べることでレビー小体型認知症患者を高率で発見できるというもの。

母もパーキンソン病と診断される前(今から7、8年以上前?)から「夕方になるとなぜか庭の植木の中に人の顔や動物が見える」と言い始めました。それが、幻視の始まりでした。
しかし当時の私は、レビー小体型認知症という病気を全く知らず、『視力が落ちて良く見えないのだろう』と思っただけでした。

その内、「夜中にトイレに起きると、階段に馬や熊(母の最も好きな動物)がいる。”なんでこんな所に居るの?”となでると手がその体の中にズボッと入る」と言うようになりました。
10年程前から母に現われていたレム睡眠行動障害(睡眠中に大声で話す・叫ぶ・暴れる。レビー小体型認知症の初期症状であることが多い。)を「ストレスからくる寝ぼけのひどいもの」と当時、精神科医から診断されていました。
私は、これも「夢と現実が混同した寝ぼけ」だと思い、聞き流していたのでした。
(母が、レビー小体型認知症と正しく診断されたのは、2年前2010年の5月です。)

以下、2012年5月31日のgooニュースから全文コピー(青字部分)。

**********************************

 花や木が動物や人の顔に見えたら注意 東北大グループが認知症検査法開発

東北大大学院医学系研究科高次機能障害学の森悦朗教授の研究グループは、アルツハイマー型に次いで多いとされる「レビー小体型認知症」を、他の認知症と識別する検査法を開発した。
患者に風景や動植物などの写真を見せ、被写体に無関係な人や動物の顔が見えた場合、レビー小体型の可能性が高いという。

レビー小体型認知症はアルツハイマー型にはみられない幻視症状を伴うが、短時間の診療で幻視の有無を確認するのは難しく、混同されることが多かった。
グループは、壁のしみや雲の形が人の顔や動物の顔に見える現象「パレイドリア」に着目。
平均年齢75歳のレビー小体型患者、アルツハイマー型患者各34人と健康な20人を対象に、ピントをぼかしたカラー写真25枚を示し、花や草木がどのように見えるか質問した。

その結果、4枚以上で「何かに見える」と回答した人はレビー小体型では全員、アルツハイマー型は4人、健康な人ではゼロとなり、90%以上の確率で症状を識別できた。
「何かに見える」と回答した人の8割以上は、人や動物の顔、姿に見えると答えたという。

レビー小体型は、認知障害や運動障害を併発することが多く、アルツハイマー型とは投薬法も異なる。このため、症状に合わせた早期の治療や介護が必要とされる。
グループの西尾慶之講師は「簡便かつ客観的な方法で識別できることが分かった。今後は人間が顔を識別する脳のメカニズムを解明したい」と話している。
研究成果は31日付の英科学誌「Brain」に掲載された。


*追記(2013年4月17日)
写真の実物(解説付)はこちらで見ることができます(東北大学発表のもの)。
この写真によって幻視がない患者でもレビーに特有の「パレイドリア」(壁のしみ等が人の顔や動物の姿に見える現象)を確認できるそうです。
☆検査に使われた写真に似ているものは→こちら(実際に患者に試した反応も)

P1010223_convert_20120531194141.jpg
ニゲラ(黒種草)
つぼみも実もSFっぽいです。
花のアルバムは、こちらです。
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No title

レビーの幻視は、後頭葉にある視覚野の障害が原因と言われています。
網膜に映っていない映像を、視覚野が作り出しそれを認識するためと言われています。最近ではそれ以外の視覚障害もあると言われており、東北大学の研究グループのこの情報は、今後重要性を増していくと思われます。
通常網膜の映像を、視覚野に送る視神経や視覚野の障害は、半盲という視覚障害を起こすだけと考えられて居ました。
レビーの視覚障害は多彩で、幻視以外にも半盲などの視野欠損や、複視などの視覚異常も良くあるといわれだしています。
前にも書いたように、幻視の存在の確認は難しいことが多いです(小阪先生は80%程度にあると言っておられますが・・)。
この情報に基づき、視覚野の障害が確認されれば、幻視に匹敵するレビーの確証のひとつになるでしょう。

hokehoke先生

コメントありがとうございます。
視野欠損や複視もあるというのは、初めて知りました。

特定の幻視(人、動物、虫)が見えるメカニズムは不明だそうですが、関心をひかれます。
将来、脳のある部分に電気などを当てることで幻視が消えるとか、幻視を消す薬が現われるのではないかと思ったりします。
母はあまり幻視に苦しめられることはありませんが、虫が身の回りに這い回る幻視に苦しめられる人は見たことがあります。(母は虫の幻視は、1度も見たことがないと思います。)
食べ物の上にも布団の上にも床にも虫が這い回るというのは、どれほど幻視だと説明されても拷問のようなものだと想像します。
なんとかそれを消す治療法が出てくると良いのですが。

No title

今頃おじゃまして~~

先日のおしゃべり会に初参加された方が、
実は
「心理テストでレビーと診断された」とおっしゃったんです。
それがたぶん、この東北大のなのかなあと思いました。
どうなのでしょうね。

アルツハイマーとのmixとか、いろんな場合を
想定できるのかなあ。。なんて。

視野欠損はほんとうに多いですね。

いつも素早い情報ありがとう~^


ygraciaさん

コメントありがとうございました。
心理テストでレビーと診断されたんですか?!
ちょっとびっくりですね。初めて聞きました。
(父は、ピック病と診断された時、ロールシャッハというインクのしみが何に見えるかという心理テストを受けましたが・・・。)

確かに複数の病気(認知症)を併発しているタイプは、一筋縄ではいかないんじゃないかと素人でも思いますが、どうなんでしょうか?

最近、認知症関連のニュースが、確実に増えているという印象があります。
認知症研究が日本中で活発に行われ、成果も上がってきているんだなと感じます。
すぐに恩恵を受けられないにしても、未来に光を感じて希望が持てますね。

No title

しばさん、またまたこんばんは~
明日、いよいよ、別のクリニックに診断を仰ぎに夫を連れて行きます。
しばさんの教えて下さった「パレイドリア」、まさにどんぴしゃです!! 夫は、だいぶ前から、車が人の顔に見える、電柱が人に見える、壁のシミが人に見える、と言っていました!!! あー、もうびっくりです!夫の場合は「これは僕の勘違いなんだよね」と自分でフォローしていますが・・・でも、5年以上前からこのようなことを言っています。

Kさん

コメントありがとうございます。
ご夫婦で、良い方向に向かっていけるといいですね。

レビーの診断って中々難しいみたいです。(他の認知症でもですが)
一番精度が高いと言われている心筋シンチ(↓)でも
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-848.html
10%の患者は、画像に出ないといいますし・・。

患者や家族からすると
「レビーなの?!違うの?!どっちなのか、白黒はっきり付けてよ!」
と叫びたい気持ちでいっぱいになりますが、人の脳は、宇宙よりも複雑で神秘的で、人間なんぞには、そうそう簡単にはわからないものなんだなぁ・・というのが、最近の私の正直な気持ちです。

大事なのは、診断名より何より、今の状態を少しでも長く保つこと。
間違った治療(抗精神薬処方など)で悪化しないために(知識を得て)自己防衛すること。
希望を持って、笑いながら生活をしていくこと。
そのためにストレスは減らし、本人が楽しいと思うこと、脳に良いこと(食事や運動など)をすること。
そんなことじゃないのかなぁと個人的には思っています。

レビーでも進行しない方もいるそうですから。
Kさんも希望を持って下さいね。

もし余裕があれば、どんな検査をして、どういう説明があったか、教えて頂けると嬉しいです。
非公開コメントでしたら、私だけに届きます。



プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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