レビー小体型認知症の幻視の種類と特徴

追記:→若年性レビー小体型認知症本人が講演で語った幻視 (2015年1月27日)
(本人にしか分からない見え方、気持ち、苦しみに愕然としたという方、多数。)
同じ方が語る「いつ、何が見えるのか/幻視・幻聴・幻臭の具体例」
…………………………………………………………………………………………………

小阪憲司著 「第二の認知症 増えるレビー小体型認知症の今」には、レビー小体型認知症の幻視(幻覚)について詳しく書かれている。
以下の青字部分は、この本からの引用。

追記:幻覚(幻視)は、アルツハイマー型でも見えますが虫はレビー患者に特徴的とEテレの認知症特集(健康番組)で医師が語っていました。

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幻視は、レビー小体型認知症患者の80%に見られる。
(言い換えれば、2割の患者に幻視は見えない。)

見えるのは、人・子供・動物・虫が主だが、その理由は、解明されていない。

幻視は、実物と同じようにくっきりカラーで見え、リアルに動いたりする。
突然現われ、数分から数十分続くことが多い。

頻度は高くないが、静物景色などが見えることもある。
(例:部屋に川が流れている。が咲いている。指先から糸が出てくる。)

母の幻視も人・子供・小動物(猫など)が主だが、「テレビに映っている人の頭に釘が刺さっている」「夫の足にひどい怪我があり、出血している」「青ライオンが寝ている」「(人の)からコンニャクが出てくる」「が飛び込む」「顔が半分つぶれたお化け(幽霊)が立っている」「天井から人が降りて来る」など様々。

施設職員など周囲の人を家族や親戚と頻繁に見間違い、何人かは、親戚だと信じ、常にその名前で呼んでいる。
ぬいぐるみのサルに豊かな表情と活発な行動を見、生きたペットだと信じている
そのサルが、「子供を産んで数が増えた」「犬に噛まれて大怪我をした」「皆に鍋にされて食べられた」と言うこともあった。(これらは幻視から起こる妄想

レビー小体型認知症には、幻視の他にも視覚認知障害がある場合がまれではない。

   <視覚認知障害の種類とその例>

1. 錯視(見間違い)ゴミが虫に、布団が動物に、壁に掛けたコートが人に見える。
2. 変形視     地面波打つ。家が傾いている。部屋がぐにゃぐにゃと歪む
3. 実体的意識性 (人の気配を感じる)背後に人がいる。人が通り過ぎた気がする。
4. 幻の同居人   自宅の2階に誰か知らない人が住みついていると感じている。
5. カプグラ症候群(替え玉妄想)親しい家族の外見は同じでも中身は別人だと信じる。
6. 重複記憶錯誤  同じ顔の妻が2人いる。自宅がもう1軒他にある。車が4台ある。
7. ナータリング症候群 死んだことを知っているのに生存していると思い込む。

母も亡くなった実兄が来たとよく言い、既に亡くなったことを伝えると「そうだよ。お葬式に出たじゃないの」と平然と答えることが一昨年あった。
(今は、わざわざ「亡くなった」とは伝えない。)

母に幻視がどう見え、どう考えていたのかを書いた記事は、こちら。 
母は、以前は、幻視を「自分にしか見えない幻」と理解し、人に隠していた
幻視に悩まされた時は、それが幻視であることを説明し「一緒に触ってみよう」と幻視に近寄るだけで消えた
抑肝散(漢方薬。レビー小体型認知症の幻視に効果を認められている。)を飲み始めた頃は、幻視が消えたようだったが、効果は長く続かず、今も常時何かが見えている。

追記:「幻視(写真)を利用したレビー小体型認知症の新検査法」→こちら
   (リンクから実際に検査で使用された写真を見ることができます。)

  →「検査に使われた写真に似た花の写真数枚」と患者の反応

追記:幻覚として他に幻聴体感幻覚がある方もいます。(「第二の認知症」P.66)
例「触れられている」「痛い」「熱い」「虫が付いている」「腕の中でミミズが動く
(↑出典)。むずむず脚症候群(レストレスレッグズ症候群)と診断された方もいます。

追記:幻視がぼやけて見える例も→記事(コメント欄に更に様々な例あり)


この講演の動画
*「幻視(幻覚)への対応方法(具体例)」(注意点/声のかけ方)
*「本人には幻視はどう見え、どう感じているのか」(当事者体験談)
*「完全版:レビー小体型認知症の全症状集(詳細)
*「レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト(3種類)
*「幻視はどう見え、どう感じるのか疑似体験してみよう
*「幻覚を起こす脳の仕組み」(著名人の動画2つ)
*「アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の幻視の違い

P1010215_convert_20120530201841.jpg
梅花空木(バイカウツギ)だそうです。
大きな木の花です。
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No title

記事に関連して、こんなニュースがありました。
http://news.goo.ne.jp/article/kahoku/life/kahoku_K201205310A0S203X00001_224025.html
きちっと臨床で検証されるといいですね。

waheiさん

ありがとうございました。
とても興味深いのでさっそく記事にさせて頂きました。

幻視が見えることは、医師にはわかりにくいというコメントが以前ありました。(患者自身が、「見えない」と言うなどの理由で。)
レビー小体型認知症を早期発見できる方法が、色々増えていくことを心から願います。

No title

今日はありがとうございました。
ブログ、凄い情報量ですね。びっくりです!
いろいろと参考になります。

Kさん

さっそくコメント、ありがとうございます!
少しでもお役に立てたなら幸せです。

最近、「情報量が多過ぎて、探している情報が見つからない」と時々言われ、もう少し分類したいと思っているのですが、中々・・。

右上の「サイト内検索」を使うと、ピッタリ合う言葉なら検索してくれます。ただ一文字でも違うと出ませんので、単語で検索するのが良いと思います。(例:リスパダール)

もう少し柔軟に使う場合は、検索サイトのグーグル等で「レビー しば ○○ ○○」
などと入れると大体探している記事に辿り着けます。

それでもダメでしたら、コメントで質問して下さいね。

「送信」の時に「管理者にだけ表示を許可する」の□をクリックすると、私にだけ届き、ブログ上のコメント欄には、何の痕跡も残りません。
メールアドレスも教えて頂ければ、こちらからメールで答えることもできます。

長くなりましが、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

写真の花名

果樹の花でなければ
『バイカウツギ』ではないかと。
どうでしょうか?
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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