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ピック病を患う中村成信さんの記事

前頭側頭型認知症(ピック病が含まれる)を患う中村成信さんのご著書「ぼくが前を向いて歩く理由」を以前ご紹介しました。

2012年5月2日3日の読売新聞で中村さんのことが記事になりました。
中村さんのご本の要約のような内容になっています。

  [本人の思い]中村成信さん(上)「万引き」で病気に気づく
  (記事は「ヨミドクター」を)

  [本人の思い]中村成信さん(下)戸惑い、つらさ…経験を伝える
  (記事はこちら


ピック病は、ネットや本で症状を調べると「万引き」を筆頭に、反社会的な行動を示す言葉がズラズラ並んでいます。
しかし中村さんも書かれていますが、その言葉から想像する「邪悪な行為」と本人の意識とは、かなりズレがあります。
中村さん自身、盗んだ記憶はなく、冤罪だと確信していました。

症状の書き方には、配慮がなされるべきだと私は思います。
症状を隠せという意味ではありません。
何の説明もなく、ただ単に反社会的な症状を並べれば、人には、誤解と偏見を、本人と家族には、耐え難い苦痛を与えるだけだと思うからです。

私も父がピック病と診断され、そうした症状を読んだ時、絶望以外の何も感じませんでした。
けれども実際には、書かれたことと現実の姿の間に確かに距離があるのです。
ピック病の方を他に知っている訳ではありませんが、彼らは、決して反社会的な人間ではありません。

(私には、父が本当にピック病なのかどうか、今もわかりません。しかし中村さんのご本を読んだ時に、父との共通点が多いと思いました。深刻な場面であっけらかんとしているところなどは、特に。)

追記:コメントで指摘があり5月5日20時に一部書き直しました。

*カテゴリ「ピック病について

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No title

>安易にそうした言葉を症状として並べることは、改めるべき

本人や家族が他人から言われたら、そう感じるかもしれませんね。しかし、このような症状がどこにも書かれていなかったら、中村さんがピック病と診断されることもなかったかも知れませんよ!家族が認知症を疑って受診することもなかったかも。

私が気になったのは、リンク記事中に「近所の店に診断書を見せて理解を求めた」とありますが、その後窃盗行為が止んだのか、継続して存在しているのか、どこにも書かれていないことです。スリや万引きと呼ばれている行為は刑法235条違反の正真正銘の犯罪で、最高刑は懲役10年です。通報を免れれば良いというものではないと思います。

自分で衝動を止められないのは、精神障害者や知的障害者も同じです。
いうなれば、誰もが頭の中に辺縁系という猛獣を飼っていて、大脳はそれを抑え操る猛獣使いなのです。
責任無能力者は、家族や監督者が責任を引き受けることになりますが、それは重大な責任です。自分と他人と両方の猛獣を制御しなければいけないのですから。

kimiさん

ご指摘ありがとうございました。
真意が伝わらない表現でしたので、勝手ながら記事を書き直しました。

ピック病は、施設入所も難しいと色々なもので読んでいます。その大きな理由の1つが、「ピック病患者は反社会的」という先入観(偏見)だと読みました。
私自身、ピック病の方々をよく知っている訳ではないので、的外れな部分もあるかも知れませんが、ピック病患者を始めからそういう目で見ないで欲しいという強い気持ちがあり、記事を書きました。

私もピック病患者が、どういう理由でそうした行動を取るのか、つかめずにいます。わかっていないことですので、これ以上の記述は、控えたいと思います。

病気の特性と、そのひとそのものの違い

kimiさん、しばさんのご意見を伺い、思う所があり、自分の考えがまとまるのをしばらく待っていました。
反社会的行動とか、犯罪というのは、kimiさんがご指摘されるように、頭の中に飼っている猛獣が押さえきれずに外に出てしまうことなのかもしれません。
認知症だけでなく、高次脳機能障害なども、同じように自分の感情や欲望が抑えにくくなるという症状も指摘されていますよね。

自分の感情や欲望を抑えにくくなるというのは病気によって引き起こされる特徴というのは、残念ながら事実であろうと思います。でもそういう病気のひとがすべてが犯罪や反社会的行為に結びつくものではないと思います。その点で、病気の傾向が一人歩きすると、病名だけがその患者さんすべてを説明するものにすり替わってしまう。そこをしばさんは指摘されたのだと思います。

中村さんの記事のなかで、むしろ僕が注目したいのは、病気の特性を奥さんの努力で周囲のひとに少しずつ理解して貰うことによって、中村さん本人も「自分はこういうところがあるから、気をつけなくちゃ」と思うようになったと感じられるところです。
つまり、病気によって社会からはじかれたという想いが、この経過で少し収まったので、中村さんの気持ちが安定してきたのではないでしょうか。

本人の特性が変えられないとき、環境の方を変えてみる。自閉症の対応のときに「環境調整」という言葉もよくいわれますが、それはこの認知症にも応用できると感じます。

いずれにしても、この新聞記事はすこし言葉足りずかも。

****

少し我が身を振り返って、自分でも感情や欲望にひどく抑圧的なときと、そうではなくだらしないなあ、と思うときがあります。
お酒を飲んだとき、むしろ僕は抑圧的になります。自分というものを意識する気持ちが高まるからかもしれません。
解放感というのは、むしろ自分が匿名の中に埋没してしまう時に起きる、そんなふうに感じてしまいます。

waheiさん

コメントに感謝します。

父がピック病と診断された時、私は、「ピック病は、万引きなど反社会的な行動をし、施設入所も断られる」という位の知識しかありませんでした。
その後、ネットや本で多くのものを読んで、さらに絶望的になりました。

ピック病のことを実際には何も知らない素人ですから、症状を読めば、それらすべてが、これから高率で起こって来るのかと思いました。
実際には、そうではありませんでした。
(今のところ、ですが。誤診なのかも知れませんし、ピック病なのかも知れません。)

ピック病は、病識もありませんし、初期には記憶障害も目立たず、普通に会話もでき、(中村さんのご本でもわかりますが)周囲が気付くのは、とても難しい病気だと思います。

そんな(普通の人には)聞いたこともない病名を診断され、患者本人や家族が、自分で調べて、症状を読んだ時、どれほどの衝撃を受けるか、どれほどの悲しみや苦しみを背負うかと思うと、何か居ても立ってもいられないような気持ちになります。

また誰だってあの症状を読めば、そんな危険な人とは関わりたくないと、当然思うだろうと思います。
でも私には、中村さんや父が危険な人とは、到底思えません。

すみません。感情論になってますね。

waheiさんの書かれた「環境調整」は、とても重要なご指摘だと思います。私もその通りだと思います。

P.S. 「抑圧と解放」ですか・・。私は、自分の傾向が、よくわからないなぁ。解放したら6才の子供になるような気がします。地面に寝そべって、一日中花とか草とか空とか、口を開けて眺めてるような。


責任能力に関して

基本的に一定以上の認知症になると、法律的に責任能力が無いと判断されます。
運転免許で、更新時に判定し「認知症なので免許の返上を」といわれた方は、国が責任能力の無いことを認めたことになると思います。
免許返上でも、責任能力が無いので車の運転をしても取り締まり・罰則の対象にはならなくなります。
このような方の管理は、本来国家ですべきでしょう。
確かに家族には社会に対して同義的な責任はあると思いますが、法律的には責任はありません。

なお認知症の方で、免許証の返上を勧告された場合、免許証を返上すると当然ながら無免許運転となります。
このとき、車の保険は使用できませんので、返上後事故を起こすと賠償は本人の財産から行う必要が出てきますので、注意が必要です。安易に免許証の返上を行うべきでは無いと考えたほうが良いと思います。
車の運転に関して、免許証(正確には免許)が無くとも運転する方はしますから・・・。
特にピック病の方なら、今までしていた運転なら、免許証が無くとも車の運転はするでしょう。
これを止めるのを介護家族に押し付けるのは、無理があるでしょう。
「認知症の方の運転をどうやって止めさせるか。」これは難しい問題です。特に車が無いと生活できない地方の方には、本当に難しいことです。これを介護家族に押し付けるのは、無理があると思います。



hokehoke先生

重要な情報をありがとうございました。
書かれた情報の多くを、私は、知りませんでした。
父の運転を止めさせるために色々な本を読んだり、ネットで調べましたが、こうした情報を目にすることはなかったです。

電車やバスでいつでもどこにでも行ける都会と違って、地方は、車がなければ、本当にスーパーにすら行けません。
家族に「運転を止めさせなさい」というのは、不可能なことを命令しているのだと私も思います。
しかしもちろん他者に被害を負わせる危険がありますから、もっと広く深くサポートの方法を考え、議論していかなくてはいけないと思います。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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