「春を恨んだりはしない」
「松岡正剛の千夜千冊」というサイトの中に、心に残る詩が紹介されていました。
ヴィスワヴァ・シンボルスカ(ポーランドの詩人。ノーベル文学賞受賞)の『終わりと始まり』のなかの「眺めとの別れ」の一節だそうです。夫との死別の後に書かれたものです。
またやって来たからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない
わかっている わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと
何千年も昔から言い尽くされているように、この世のものは、なにもかも滅んでいくんだなと、あらためて思っています。
若さも、健康も、ちゃんと動いてくれる脳も、親も、愛する人も、今ある日常も幸せも、目に見えない速度で、失われていくんだなと。
理不尽なのではなく、すべてのものが、何千年何億年の間、ずっと移ろってきたんだなと。
今ある幸せが、以前より輝いて見えます。

八重のツツジの一種
花のアルバムは、こちら。
ヴィスワヴァ・シンボルスカ(ポーランドの詩人。ノーベル文学賞受賞)の『終わりと始まり』のなかの「眺めとの別れ」の一節だそうです。夫との死別の後に書かれたものです。
またやって来たからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない
わかっている わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと
何千年も昔から言い尽くされているように、この世のものは、なにもかも滅んでいくんだなと、あらためて思っています。
若さも、健康も、ちゃんと動いてくれる脳も、親も、愛する人も、今ある日常も幸せも、目に見えない速度で、失われていくんだなと。
理不尽なのではなく、すべてのものが、何千年何億年の間、ずっと移ろってきたんだなと。
今ある幸せが、以前より輝いて見えます。

八重のツツジの一種
花のアルバムは、こちら。
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