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胃ろうと人生の終幕(朝日新聞より)その3

2012年4月18日朝日新聞(朝刊P15)の「胃ろうと人生の終幕」と題した良質な記事を3回に分けてご紹介。
医師、自宅介護経験者、大学教授、それぞれの立場から胃ろうについて語っている。

3回目は、清水哲郎氏(意思決定支援ノートを作成した東京大特任教授。専門は哲学。妻の長期闘病を機に死生学に関心を寄せた。著書に「医療現場に臨む哲学」など)。
記事より1部抜粋。

 
  <死生観、医学に解はない>

胃ろうをすべきか、否か。その答えを医学自体は、持っていません。医療の現場には、戸惑いがあります。

胃ろうによって、より充実した人生になるのかどうか。本人の語りを丁寧に聞くことが大事なのです。

それは、自分1人で完結せず、家族や周囲の人たちとも大きく重なっています。
だから本人だけで決断するのではなく、家族が決めるものでもなく、一緒に考えていただきたい。

私たち研究チームは「高齢者ケアと人工栄養を考える」という手引きをつくりました。
(注byしば:ダウンロードは、こちら。全65ページ)
本人の生き方や価値観、人柄などを記入しつつ、意思決定の道を一歩一歩たどる。そうやって最も適した選択をしていくためのノートです。

ただ認知症が進み、全身の状態もかなり衰えている時は、グレーゾーンです。
例えば、あまり強く「うちのお父さんはもっと生きたいはずだ」と思い込んで胃ろうをつけるのは、独りよがりになりかねません。
「愛という名の支配」になってしまいます。

ですから医師と家族だけでなく、介護に当たっているケアマネジャーやヘルパーの方にも、話し合いに参加してもらうのがいい。
場合によっては、医師らがやんわりと「ご本人にとっての幸せということを、もう少し、一緒に考えてみましょうか」と促した方がいいですね。
一方、医師が一律に「延命措置はしない」と言い切るようなことがあっても困ります。
何かの理由で飲み下す機能がまひしているだけ、ということもあり得る。

がんなどの終末期ではQOL(生活の質)を大事にする考えが浸透しています。
でも高齢者については、まだ国民的合意ができたとは言えません。5年や10年はかかるかもしれない。
いま、ようやく一般市民が注目し始めたところなのです。


*胃ろう・嚥下障害・介護食などについて書いた過去の記事は、こちらを。


P1000631_convert_20120418185957.jpg
ブロック塀に咲いていたとても小さな雑草の花。
蔦葉海蘭 (ツタバウンラン)だそうです。
別名:蔦唐草(ツタカラクサ)、海蘭葛(ウンランカズラ)
花のアルバムは、こちら
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No title

しばさん、ありがとうございます。

私たちはつい、良いか/悪いか、役に立つか/立たないかという観点からのみ考えてしまいますが、介護の本質「患者と介護者がどうかかわるか」が重要なのですね。

その為には、医師も含めて「患者の幸福な時間を延ばせるか・苦痛を延ばすか・ただ時間だけを延ばすか」を考え、状況に応じて対応を変化させていく必要がありますね。

医師が胃ろうを外す判断力の育成、その行為の法的環境整備も望みたいです。

ところで、その花、ツタバウンランでちょっと調べてみてください。
似ていると思うのですが・・

kimiさん

この朝日新聞の記事は、本当にたくさんのことを教えられる素晴らしいものでしたね。kimiさんのおっしゃる通り、介護の本質を見失うなということだと思います。

胃ろうのこと、介護のこと、健康のこと、色々考えている時に、衝撃的な言葉と出会い、記事を書きました。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-685.html
生命の本質について考えさせられました。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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