ソフト食の未来

2012年2月21~22日に東京ビックサイトで開かれた「メディケアフーズ展2012」(主催=UBMメディア。出展約60団体)に行って来ました。
嚥下障害(えんげしょうがい。噛んだり飲み込んだりすることが上手くできない障害。)がある方でも食べられる介護食の大規模な展示会です。
NHKのニュースで見て、自分で食感や味を確かめたくなりました。


何度か記事にも書いたソフト食。生まれて初めて試食しました。

やはり会社によって味の良し悪しはありますが、多くのものは、驚くほど美味しかったです。
見た目は、もちろん普通の料理ですが、食感も思ったよりしっかりしていて、食べる実感、幸せを十分感じることができるものが多かったです。
もっとフニャフニャした頼りない食感を想像していました。
このソフト食を自分の親に食べさせたいかと訊かれたら、答えは、「はい!」です。

NHKのニュースでは、にぎり寿司(介護食)を「見た目も味も寿司」と紹介していました。
確かに、見た目は、見事なまでのにぎり寿司。
でも私は、期待が大き過ぎたせいか、食感にびっくりしてしまい、脳が混乱して終わってしまいました。
(見た目とまったく違う重さとか食感のものに触れると脳は認識のズレに混乱します。)
食事には、見た目も食感も大事なのだとあらためて痛感しました。

ほとんどの団体が、病院や介護施設を販売対象にしています。
需要が急増しているのでしょう。
競争の激化で質が上がり、価格は落ちているのでないかという印象を持ちました。
値段を聞いてもスーパーなどで売っているお惣菜と大きな差はない所が多かったです。
手間がかかっている分、値も相当張るのだろうと想像していました。

ただ個人が在宅介護用に買えるかと尋ねると、個人向け販売はないという答えが多かったです。
(注:すべての団体に質問した訳ではないので正確な数字はわかりません。)
「通信販売を始めたところです」「将来的には個人向けも」という答えもありました。
1日も早く、近所のスーパーで普通に買えるようになって欲しいです。

記事でご紹介した「テクニック図解 かむ・飲み込むが難しい人の食事」(藤谷順子著)には、在宅介護用の市販品も紹介されています。
キューピーの「やさしい献立」シリーズ。mishimaの「りらく」シリーズ。フジッコの「ソフトデリ」シリーズ。
「ヘルシーネットワーク」では、ネットやフリーダイヤルによる購入も可。
「あい~と」 電話0120-400-141(月~金9-5時)という会社も紹介されています。
 
嚥下障害・胃ろうに関する今までの記事は、こちら。

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バラ(薔薇)

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No title

私もそのニュース見ました。

あの寿司は、アナウンサーも「寿司ですね~」と笑顔を作っていましたが、ボディ・ランゲージと目の表情は「なんじゃこりゃ。ビミョー!」と言っていましたよ(笑)

私は義母の特養の夏祭りで、タコ焼きっぽいものを食べました。
小麦粉の中に赤い色のタコ風味の粉末が入っていて、青海苔とソースがかかっています。義母は喜んで食べていました。口の中で溶けて、流動食の義母でもなんとか食べられました。

しかし、私も息子達も「味と香りと見かけは完璧。だから余計にタコがないのがショックで悲しくなる」という感想でした。頭ではただの『小麦粉の塊』と認識して、『タコ焼き』と既に認知されているものとのギャップからエラーが起こるのです。だから我々は「タコ無しタコ焼き」と呼ぶ事にしました。

義母は特養で「すし」を食べたと言ってるので、しばさんが食べたものと同じようなものを食べたと思います。凄く気に入っていたので、寿司っぽいものを食べられたのは、とても嬉しかったんじゃないかな?

人は「こういうものだ」という既定観念がありますが、それをクリアすれば、けっこう素直に受け入れられますね。
例えばアメリカのコーヒー!!殆ど世界中の人が「あれはコーヒーと呼べない代物だ」と言いますが、コーヒーと思わず、「がぶがぶ飲む為に開発された香りと味無しのカフェイン飲料」だと自分を納得させれば、そう捨てたものではないですよね?

No title

脳は、面白いですよね。
石そっくりに精巧に作られた発砲スチロールを石と思って持ち上げた時の衝撃というのは、まさに驚くべき脳の反応ですね。

同じことが、食べ物で起こるんですよね。
今、思い出せるのは、イギリス人の家で食べた塩気のまったくない枝豆(欧米人は、さやごと出すとさやごと食べるので豆だけの状態で出ました。)、フィリピンで食べたもの凄く甘いお粥(米から作ったもの)。
最初から「こういう味だよ」と聞いて食べれば何でもないでしょうが、普通の枝豆、お粥だと思って食べると叫びそうになります。

あの寿司も認知機能が少し落ちてから食べると脳がそれ程の混乱を起こさずに「寿司だ、寿司だ~」と楽しめるのかもしれませんね。よくわかりませんが。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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