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胃ろう 症状による導入の理由と必要性(日経新聞から)

2012年2月9日の日本経済新聞夕刊に胃瘻(胃ろう)の特集記事が載った。
現在は26万~40万人が胃ろうを利用していると推計されているという。
胃ろう賛成・胃ろう反対とやみくもに決めつけるのではなく、なぜ食べられないのか、食べられるようになる方法には何があるのか、胃ろうにすることが最良の選択なのか、状況に合わせて良く考えることが必要なのだと説いている。
以下(青字部分)は、その記事からの抜き書き。
このブログの「胃ろうと嚥下(えんげ)障害」に関する過去の記事は、こちらを。


  <胃瘻(腹部にチューブ通し栄養剤送る) 終末期は慎重に>
     <学会が見解 尊厳死重視の風潮に配慮>

栄養剤や水分を直接胃に送るチューブは、通常のタイプで1ヶ月半~2ヶ月、耐久性のあるタイプでも半年に1回は交換する。交換自体は数分だが、患者を病院まで運ぶ負担が大きい。
「往診で対応できれば、胃ろうを導入する高齢者の生活の質はさらに向上する」
(NPO法人「多摩胃ろうネットワーク」理事水野英彰医師)

「簡単な手術で患者の苦痛を和らげ、家族の負担も軽減でき、自宅にも帰れる画期的治療法」「欧米では延命効果が小さいとされるが、日本では栄養状態が改善するなど明らかに寿命が延びている」(NPO法人「PEGドクターズネットワーク理事長で国際医療福祉大学鈴木裕教授)

日本老年医学会は1月下旬「患者本人の尊厳を損なったり、苦痛を増大させたりする可能性があるときには差し控えや撤退も選択肢として考慮する必要がある」と、導入の是非を慎重に検討し、導入後の中止も選択肢だと初めて示した。
同学会倫理委員会の飯島節・筑波大学教授は「いたずらに命を引き延ばすより尊厳のある終末期を迎えたいという考え方が強まっている」と背景を説明。
「患者や家族の意思を十分に確認せずに胃ろうを導入する傾向もある」と警鐘を鳴らす。

認知症のグループホームを運営する社会福祉法人サンの西村美智代理事長は「延命か治療か目的を明らかにした上で医師が選択肢を示さなければ患者や家族は言うとおりにするしかない」と説明方法の改善を求める。
一方で「食べられなくなった時にどのような終末期を迎えたいのか、本人が判断できるうちに確認しておけば、意思表明できなくなっても家族が決断しやすい」と助言している。

特養「しらゆりの園」(沖縄県南城市)は、胃ろうをつけていた入所者9人全員が通常食になったという。
国際医療福祉大学の竹内孝仁教授は「急性肺炎など疾患の治療過程や、単に認知症で食べなくなった高齢者には不要だったり、導入してもリハビリで外せたりする人は多い」と指摘する。


 <胃ろうを導入する理由と必要性>

1. 疾病経過型
 急性肺炎などで入院した高齢者の全身状態の回復が順調でなく、点滴や経鼻チューブ
 などによる栄養補給が長期間見込まれるため

導入するメリットはあるが、退院の際に外して、介護施設や自宅で口からの食事に移行すべき

2. 嚥下(えんげ)障害型
 脳卒中やパーキンソン病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)など神経難病の末期などで、
 嚥下(のみ込む)機能が失われたため

導入と継続を検討する必要がある

3. 安全管理型
 認知症で食事を取らなくなり、無理に食べさせるより安全で手間が省けるため

なぜ食べられなくなったか、原因(脱水症状や薬の服用など)を確かめ改善する必要がある

4. ターミナルケア型
 終末期(ターミナル)で食事を食べられなくなり、栄養を直接補給して延命させるため

胃ろうでも唾液が肺に入るなど誤嚥(ごえん)性肺炎は多く、延命効果はないというデータもある

(注:国際医療福祉大の竹内孝仁教授の著書「胃ろうよ さようなら」を基に日経新聞が作成。)

P1040684.jpg
菜の花
氷雨の中に咲いている。
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No title

レビーの方の場合、嚥下障害を起こす方が多いです。
このため誤嚥性の肺炎を起こしやすくなります。
たまたま誤嚥した食物が多い場合などは、肺炎に成りやすいですが、免疫力があれば肺炎を再発することは少ないです。
誤嚥性肺炎を繰り返すようになる時は、免疫力の低下(体力の低下)が大きな原因ですので、胃ロウを作っても予後が変わらないと言われています。
レビーでこのようになった方は、腹筋の緊張が亢進しているなどで、胃ロウで胃内に、流動食を入れると、それが逆流して誤嚥を起こすことは良くあります。胃ロウより流動食の注入を止めると(すなわち絶食)、呼吸器感染による症状(発熱や喀痰の増加など)が改善してきます。
レビーの場合パーキンソン症状を含め、症状が不安定になりますので、経口摂取が一時的に安全に出来ない事は、よく起こりえます。そうした場合胃ロウがあると、無用な入院が不要になると思います。この場合、胃ロウは経口摂取を安全に行うための補助手段と考えるべきでしょう。そうすると早期に胃ロウを作ったほうが良いと私は考えます(胃ロウを作るなら早期に作った方が良いと言ったほうが適切だと思います)。
在宅だと、逆流による誤嚥性肺炎を防ぐ事と、流動食による下痢を防ぐこと、胃ロウよりの注入時間を短くすることなどの目的で、半固形化食をお勧めします。初めから半固形化されている物と、胃内に固形化する補助食品を先に入れて置き、流動食を早く注入する方法とあるようです。

No title

このコメントは貴重だと思いましたので、何点かの疑問点を明らかにした後、記事にさせて頂きました。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-624.html

hokehoke先生、本当にありがとうございました。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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