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Eテレ 摂食・嚥下障害のある人の食事と食事介助

Eテレ「福祉ネットワーク」の2011年9月14日(水)の放送、「すべての人に食べる喜びを -大分発 摂食指導の現場-」を見ました。(再放送:9月21日正午から。)

<「福祉ネットワーク」のサイトからコピーした番組紹介>

大分県日出町にある宅老所「ぷらすわん」は、全国でも珍しい「食べるための機能回復」に特化したデイサービスセンターだ。
代表の中島知夏子さんは、高齢者の体調や病状に合わせたプログラムを作り、口から食べるトレーニングを行う。
指導を受けたお年寄りのほとんどが、再び自分の口から食べる喜びを取り戻し、身体的にも精神的にも回復していく。高齢者や障害のある人すべてに、食べる喜びを伝えたいと奮闘する中島さんの日々を追う。

以上。

<番組の内容と私の感想>

期待以上の素晴らしい番組でした。
目からウロコが落ちるような情報も数々ありました。
当たり前のことなのですが、「食べること=生きること」「食べる喜び=生きる喜び」なのだとあらためて思い知らされました。
何より、様々な方々の「食べる喜び」を支えようと尽力している中島さん(62歳)の生きる姿勢に深く心を動かされました。

今、摂食・嚥下(えんげ)障害のある方は、全国に80万人いるそうです。
中島さん(62歳)は、自宅の1部をデイサービスセンターにし、31人が通所しています。
(人数を聞くと驚きますが、映像を見ると毎日31人が同時に来る訳ではないようです。)

食事前には、鏡を見ながら発声練習。
これによって噛む力、飲み込む力を鍛えるそうです。

以下、*印の5点は、中島さんが実践している食事・食事介助の工夫です。

中島さんは、摂食・嚥下障害が出て来ても切り方によっては食べられると言います。
*肉や野菜などを細長く切ったり(みじん切りではない。)、細かく切れ込み等(いわゆる「隠し包丁」)を入れることで、「1回噛んだような状態にする」と、ずっと食べやすくなると言います。

*米飯は、おかゆの上にご飯をのせる。
適度の粘りが混じって食べやすくなり、食べることに疲れたり飽きたりして途中で止めるということがなくなったそうです。

*脳梗塞などで、手に麻痺のある人には、厚めのウレタン素材(スポンジ)を巻いたスプーンが使いやすい。

*食事介助する時、本人の手を介助者の利き腕に乗せて、介助者と一緒に手を動かすことで「自分で食べている感覚」を取り戻す。

*肩を組むように腕を首にあてがい、食べ疲れると顎が上がっていくことを押さえる。


テレビでは、
88歳、パーキンソン病、寝たきりの胃ろうの女性が、中島さんの努力で再び食べられるようになった様子、
96歳、口の中に入れた食べ物を飲み込むということを忘れた(わからなくなった)女性が、再び食べられるようになった例を紹介していました。
96歳の女性の家族は、「再び一緒に団らんできる(一緒に食卓を囲める)幸せを取り戻した」と話します。

中島さんは、多くの写真と共に食事の内容、本人の様子、介助の細かい方法を詳細に書いて、定期的に家族に渡しているそうです。
家族が、それをテキストにして、家庭でも同じように介助や食事作りの工夫ができるようにという配慮です。
しかしこれは、大変な時間と労力のいる仕事です。
使命感など、個人の利害を超えるモチベーションがなければできないことだと感じました。


中島さんは、摂食嚥下障害、知的障害、視覚障害、聴覚障害など複数の障害を持つ若い女性の食事指導もしています。
その女性の通う通所施設で出される食事を見て、「唾液が少ないので、これでは食べられない。細く切ったり、とろみのたれをかけると良い」等のアドバイスを施設の職員にします。
女性が、食事を食べられるようになった姿を見て、女性のお母さんは、声を上げて泣いていました。

施設職員は、同じような食事の配慮が必要な利用者が他にも少なからず居ると思い、施設の食事の改善に取り組みます。
障害者施設では、食事に対する取り組みをしている所は稀だとナレーションでは言っていました。

考えてみれば、私の兄(知的障害者)も、食べた物は、飲み込まれないまま大量にいつまでも口の中に残り続けています。
自分では歯をみがいたり口をすすぐことができません。
入れ歯なので、食べにくいものもたくさんあります。
以前、歯科医に言われましたが、知的障害があると入れ歯を普通に使いこなすことも難しいそうです。
(入れ歯で噛むには、技術と訓練が必要だそうです。
一般の人は、それを意識もせず自然にしていますが。)
もしかしたら母より先に、兄に摂食・嚥下障害の問題が起こって来るのかも知れないと思いました。


P1030296_2.jpg
白い桔梗。
昔から好きです。


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No title

おかゆにご飯を乗せるというので、うちの犬を思い出しました。

小さくて硬いドッグフードを噛まずに食べては「ゲッ!」と全部吐き戻し、ネバネバの胃液と共に納豆状のものをもう一度食べてますが、この間冷や飯をお湯で晒したものを混ぜたら、全く吐かずに食べました。
ご飯がつなぎになって良かったのかも?

噛まないと唾液がうまく食物を絡めてくれなくて、食道のどこかでつっかえるのかもしれませんね。犬に「よく噛め」と言ってもわからんし・・

kimiさん

「おかゆの上にご飯」は、私も初めて聞いて、目からウロコが落ちた思いでした。母も飲み込みは良いのですが、どうも途中で食べ飽きてしまうようで、あまり量を食べなくなりました。食感も複雑になって、飽きなくなるだろうなと思いました。

そういえば、実家で20年近く飼っていたネコも最後は、歯が抜けてお粥状のものを食べていましたね。「寝たきりネコ」になり、トイレに行きたくなると「ニャー」と知らせるので、運んでやるということをしていたそうです。人間のような、信じられない位賢いネコでした。ほとんど歩けないのに、死ぬ前には、お世話になった近所の人達の家まで挨拶に行きました。家族も近所の人達もそれがわかって、皆、泣いたそうです。



プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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