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「認知症を知る(医療編)」 日経新聞の特集記事から

2011年8月14日日本経済新聞に「認知症を知る(上)医療編」という一面記事が載った。
認知症についてあまり知らない読者に向けて書かれた基本的な情報。

今回は、その内容紹介の3回目(最後)。
文は、要約せず、所々抜き書きしている。

記事の中に、自宅介護に行き詰まって精神科病院に入院させ、落ち着いたという事例が出てくる。
去年の夏、母も一晩中大声を出し、横に付く介護者は、ほとんど睡眠時間が取れなかった。
私と父が毎晩交代で母の横で寝たが、父は、睡眠不足とストレスからすっかり人が変わったようになり、些細なことで激怒し怒鳴りまくっていた。

その時には、精神科病院に入院させるという選択があることに気が付かなかった。
そういう知識があるだけでも介護殺人や心中は、減るのではないだろうか。

家族、親族、知り合いに認知症を患った人がいないという人は、介護施設に入ることが、どれほど困難かということを知らない場合がある。
「母の介護が大変だ」と言えば、「老人ホームに入れたらいいじゃない」と言う。
「何百人も待っている」と言えば、「そうなの?!じゃ、一生入れないじゃないの」。
実際には、入所順位は、客観的点数で決まるので、重症化や介護者の状況などによって母のように突然入所できる。
深い闇の中、突然、蜘蛛の糸が、天上からするすると下りて来るかのようだ。

悲惨な話になってしまったけれど、認知症にも色々な種類があり、人により症状も様々だ。
落ち着いて穏やかな生活をしている人もたくさんいる。
母もだが、認知症になったからといって、突然、何もわからなくなる訳ではない。
病前の人格も喜怒哀楽も愛情も深いコミュニケーションも残されている。
介護には、笑いも発見も深いよろこびも感動も分かち合いも成長もある。


以下、青字部分が、記事からの抜き書き。


<悪化時には入院も>

89才の認知症の女性は、大声を出して騒ぐなどの症状が出、デイサービスを断られた。
グループホームや老人保健施設(老健)にも入ったが、すぐに退去を求められる。
家では夜中に何度もトイレに行き、排せつに失敗することもあって、介護者は眠れない状態。
限界だった。
そんなときに紹介されたのが、精神科病院への入院だった。
入院先は、埼玉県飯能市の飯能老年病センター。
ここは、精神科だけでなく内科も充実。

薬物療法のほかに、レクリエーション療法もあり、夜は眠れる日が多くなった。
大声も減った。
「母は、表情も穏やかになり、本当に助かった」と介護者(娘)は話す。
「家でも介護施設でも手に余ると感じたら、がんばり過ぎる前に相談してほしい」飯能老年病センター副院長。

入院も公的医療保険が使える。
このため長く入院する患者の負担は、食費、おむつ代などを合わせて月10万~20万程度が目安のようだ。

しかし今、「退院できるにもかかわらず精神科病院に長期入院を続ける認知症患者の増加が問題となりつつある」(厚労省)。
背景には、いったん激しい症状が出た人を介護施設で受け入れてくれないなどの事情がある。

地域の介護施設の質の向上、相談支援体制の充実、別の病気を併せ持った認知症患者の医療・介護体制の整備などが求められている。

<進む予防治療技術>

7月にパリで開いた国際アルツハイマー病学会での話題の中心は「発症する前の段階での治療」。
アルツハイマーの原因となる脳内の物質アミロイドの生成を押さえる薬(ワクチン)を投与することが考えられ、開発競争が起こっている。
順天堂大大学院で認知症診断・予防・治療学を担う田平武教授は「近い将来、60歳ぐらいで予防治療を実施すれば、90歳ぐらいまで生きても病気にならないような技術ができている可能性は十分ある」と語る。

しかし今の時点での予防は大切。
「適度な運動」「バランスのよい食事」「ストレスの削減」といった生活態度は認知症にもよいそうだ。
高血圧などの生活習慣病対策とも重なる。


P1030185.jpg
ひまわり
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No title

昔は、認知症患者の受け皿は精神病院しかなかったんですよ。

都会では介護できる家族も、受け入れる介護施設もなく・・
ある病院の事務長さんは毎月、何十人分もの高額医療費や付き添い看護料の申請に来ました。本当は家族がやるべき事ですが「うちは姥捨て山だからねぇ~。子供に連絡したって迷惑そうに“そっちでやってくれ”って知らんぷりだよ。通帳も年金もすべて丸投げ!」ってぼやいていました。

治る見込みのない人が何ヶ月も何年も入院しているというのは、病院の本来の目的から外れて養老院となってしまい、本当に医療の必要な急性の患者を入れるベッドがなくなるということです。
これを何とかする為に、長期入院は保険点数を減らし、介護保険を作って受け入れ施設を整備するという政策がとられました。

逆に考えれば、老年科とか物忘れ外来とか神経内科とかの名前でぼかし通院をし易くはなりましたが、重要な精神科的治療に目が行かなくなる怖れがありますね。うちの母も何度勧めても精神科には行かず、パーキンソンとうつ病と誤診されていました。
認知症治療の基本は精神科だと思います。他科の経験不足の医師が診療して、誤診で患者や家族が辛い思いをすることが増えない事を望んでやみません。

kimiさん

誤診問題は、本当にどこででも聞きますね。
数多くの大きな有名な病院でも。
家族だって、心配するから必死で調べて「良い病院」を探していくのに、「うつ病だ」とか「異常はない」とか断言されてしまうのだから、たまりません。

精神科は、昔と比べるとずいぶん敷居が低くなったとは思いますが、それでも「行きたくない」「行かせたくない」という話、やっぱりよく聞きます。

うつ病も「心の病」と呼ばれますが、「精神障害」と言われるとズシリと重くなり、「精神病」(正確には、躁うつ病は精神病だが、うつ病は精神病ではない。)と言われるとドキッとしますから、やはり「精神病」にはかなり根深い負のイメージがこびりついていますね。
(私自身は、「心の病」にも違和感があり、「脳の病気」という方が落ち着きますが。「心の病」というと人間らしさが損なわれているような感じを受けます。)

ちなみに兄は、昔は、「精神薄弱」と言われていました。「知的障害」という言葉ができる前です。私は、小学校の時から『精神が薄くて弱いって、一体どういう意味?精神って何?』と思っていました。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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