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周囲が作る「認知症」 

前の記事(「認知症高齢者の手記集」→こちら)からの続きです。

文藝春秋(2014年8月号)に掲載された『「認知症高齢者」11人の手記を公開する』。
解説:重度認知症デイケア「小山のおうち」を開設した高橋幸男医師(エスポアール出雲クリニック院長)。聞き手:奥野修司氏(ノンフィクションライター)

以下(青字部分)は、記事からの抜粋です。
………………………………………………………………………………………………

「小山のおうち」では「徘徊」や「物盗られ妄想」といった認知症特有の行動がほとんどない(略)ここにいる人たちはよく笑い、よく喋る
笑顔はQOL(生活の質)を高めるといわれる。そのせいか、ほぼ全員が中程度から重度なのに、どう見ても軽度にしか見えないのである。

ボケてもいい社会であれば、それだけで屈託がなくなり、穏やかになっていくものだ。
P1030188.jpeg
認知症になると話ができなくなるかというと、そうではない。(略)
家では会話がないのに、「小山のおうち」ではすらすら喋るのは、尋ねられた後、
二呼吸か三呼吸は待ってもらえるからだ。

認知症高齢者は家族の中で孤立しているだけでなく、毎日怖い顔で叱られ続ける世界にいる。(略)やがて精神的にも限界がくる。
我慢の限界を超えると暴力をふるう人もいるが、「帰ります」と家を出て行く例が多い。
(略)本人は「家出」のつもりでも、世間では「徘徊」と呼ぶ。(略)
本人にすれば、自分の居場所を探しているだけなのだ。

話しかけてみることが重要である。認知症になっても(略)心は壊れていないのだから、我々と同じように悩んでいるのだ。(略)辛さは並大抵ではない。
たとえ言葉のキャッチボールができなくなっても、分からなくなったと思うべきではない
その人の得意話苦労話など、古い記憶に根ざした話を、こちらから一方的に話せば通じているはずだ。話しかけることによって人間関係が維持されれば、大事にされていると思い、穏やかになっていく

(略)高齢化社会がやってきて(略)<認知症の人=人格が壊れた人>というイメージが出来上がる。それを決定的にしたのが、有吉佐和子さんの「恍惚の人」だった。(略)
それがいつの間にか日本人の認知症観になってしまったのである。
(略)認知症の人はバカにされ、きわめて生きにくい存在になってしまった。
家族が「しっかりしろ」というのも、その背後に惚けることを認めない文化があるからだ。

P1030186.jpeg
写真は2枚ともユマニチュードの記事から。2人とも「手の付けられない重度認知症」と
周囲からは思われていたが、敬意と愛情を持って話し掛けられるとこの笑顔。

<関連記事>
認知症と生きる方が必要とする2つのもの
認知症安心ケア10か条(浦上克哉・鳥取大学医学部教授の著書から)
フランス発「ユマニチュード」認知症介護の技術
風邪薬、胃薬、鎮痛剤、睡眠薬、精神安定剤などの薬で認知症が悪化することも
薬以外の様々な方法で劇的に改善するレビー小体型認知症の体験談
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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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