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認知症と生きる高齢者の心の叫び

文藝春秋(2014年8月号)に掲載された『「認知症高齢者」11人の手記を公開する』。

重度認知症の方々のためのデイケア「小山のおうち」を1993年に開設した高橋幸男医師(エスポアール出雲クリニック院長)は、妄想の世界にのみ生きていると思い込んでいた
認知症の方々の豊かな心の世界を知って衝撃を受け、1996年に医学専門誌「メディカルトリビューン」に通所者の方々が書かれた手記を発表しました。

その手記の一部を抜粋してご紹介します。年齢は書かれた当時のものです。
18年経った今も、多くの方に知られていない認知症の真実の姿だと思います。
…………………………………………………………………………………………

最近物忘れをするように成った
物忘れは悪い事です なさけない事です(略)早く死にたいです
それほど物忘れはつらいです            (82才 男性)

私はびょうきをしたため人生が終わった様な気がする(略)
自分はいままで強いばかりで生きてきた(略)自分より下のものには威張って来た
(略)今頃になって自分がやってきたこは大失敗だと思う。    (77才 男性)

家族からかるくみられているのかなあと思ふから置いてかれるような気がして
何んかさびしくなるようです。         (79才 女性)

しかられ私もつい大きな声を出して口ゲンカに成ってしまい情けなくついを出してしまいました。好きで忘れたりウロウロしているわけじゃないことを知ってほしかった(略)
よそでは人様に気付かれない様に余り話さない様にしています
それは家族が笑われない為です。        (73才 女性)

年を取りまして頭が半ボケになってなかなか頭が廻りません。
言葉がわかりませんが、がんばります。(略)
(息子が)唯シャベル事は私を叱りつける事だけ。さみしいだけです。(75才 女性)

三男は其の様な私を見てないていました。(略)それはつらい事でございました
今ではこれでいけないと思いまして、何でもメモするように心がけました。(略)
今ではお山のお家にくる様になりまして気持ちがかるくなり胸につかえていたものが何時のまにかとれました。
物忘れもすくなくなった様な気が致します。
子供達もあかるくなったといってよころんでいます。(82才 女性)

時間が与えられず、今々と急かされると困る。そんな時駄目になった自分を感ずる。(略)泣くことはないが悲しくなる。(略)
人には云わぬが自分を叱る。叱ることで自分を応援し勇気づける
将来のこと迄は思わないで只、その時点を踏んばる。     (81才 男性)

家ではダンナや息子がときどきおこることがある。何でおこるかと私もおこる。おこられると家出することがある。私はいないほうがいいと思われると思うから家出する(略)。
アヤちゃん(嫁)は親切で優しい子です。家族の中で頼りになるのはアヤちゃんです。(64才 女性)

おかかに毎日しかられております。(略)毎日の物忘れ なんとかなりませんか?
自分自身が残念で、くやしいです。
(略)自分自身がなさけなくなる今日此の頃です。       (75才 男性)

物忘れが酷くなり思い出す事が出来なくなりとても息苦しさを感じる事がこの所多くあります。
子供には叱られて、年金も取り上げられ、友達と逢う事も出来ずとてもつらい日々を過ごしている所です。
家の中では話をする人がいなくてとても苦しい日々です。
でもお山の家は楽しく、ほんとうに良い所です。(略)皆さんはいい人ばかりで楽しく過ごさせて頂き皆さんに感謝しています。               (67才 女性)

物忘れがあっても気にならない社会があるといいなあ
とにかく物忘れがあるとはずかしい気持ちになり、適当に話をきいて分かったふりをする。(略)物忘れは誰もが行く道だと思う。(略)
物忘れをしていたら又、人に聞けばいい。皆ながしっかりしてくれと励ましてくれる。
だけど、どんなに励まされてもできないことは出来ない
そんなことを理解してもらいたい。               (77才男性)


— 次の記事「周囲が作る”認知症”」へ続く —

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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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