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グループホームでの歩けない母のリハビリ

実家から自宅に戻った翌日、父から電話があった。
「お母さんが”(リハビリの)マッサージ、いつから始まるの?”って何度も訊くぞ!早くやってもらうように言ってくれ!ぐずぐず言って始めないようなら、俺が、自分でマッサージ師を雇ってやってもらう!」

帰省時に施設長と面談した時には、「リハビリは検討中」との回答。待つしかないと思った。
それでも放っておいたら父がまた何を始めるかわからないと思い、グループホームにファックスを送った。2日後に電話で相談したいと書いた。かなり遠慮がちに書いたつもりだが、それでも嫌がられるだろう。

2日後、施設長と電話で話した。
「健康保険を使う訪問リハビリは、医師の意見書が必要で、名古屋の医師の意見書が○○市で使えるのかどうかは、調べてみないとわからない。体調変化があった時、職員がすぐ連れて行けるように、かかりつけの内科医は市内に変えて欲しい。
リハビリをするスタッフは、認知症に対応できるベテランでなければならず、施設としては、慣れた○○院にお願いしたい。個人が実費で雇うのは構わないが、1回1万円以上と高額になる」などの説明を受ける。
意見書は、市内の整形外科でももらえるそうなので、妹に頼む。

その日に父から電話。嬉しくてたまらない声。
「お母さん、今日、歩行器が欲しいって言うから、買って持って行ってやったら凄く喜んでなぁ!一緒に歩く訓練をしたら10歩位歩けたぞ!お母さん、歩けるぞ!これから毎日俺が訓練してやるんだ!」
施設の許可は取ったのか、施設のスタッフと一緒にやったのか確認すると、どうも一応はそうした様子。
(父の状況説明は、ここ数ヶ月、どんどんわかりにくくなっている。)
マッサージのことは、既に完全に父の頭から抜けていたが、後で「聞いてない」と施設長と喧嘩をしては困るので説明する。理解したのか、しないのか、よくわからないが、話し終わらない内に「あぁ、あぁ、とにかくやってもらってくれ!」

妹の話では、歩行器は、母の体とサイズが合っていない。父の歩行訓練は、父が母を後ろから抱きかかえて無理矢理歩かせるもので、スタッフも止めるに止められず、とにかく苦笑しながら見守っていたという。
母のために懸命になればなるほど、傍目には、滑稽になってしまうピック病という病気を恨み、父を哀れに思う。

昨日、施設御用達の○○院からリハビリの専門家が来て、母を診た。
固まった膝を伸ばすマッサージから始めて、徐々に筋肉を付けて行こうと母と妹に話した。
「歩行訓練は、絶対に止めて下さい。そんな段階ではありませんし、とにかく危険です」
「リハビリを始めると本人の意欲も高まり、勝手に立とうとする可能性がとても高くなります。そうなれば転倒骨折します。リハビリを止めれば、みるみる内に立てなくなり、転倒骨折の危険もなくなります。そういう方法で骨折を防ぐ家族もいます。それでもリハビリを希望されるんですね?」
「はい」と妹が答える。父も母もそれを強く望んでいるから・・。

○○院の専門家(名刺の肩書きは、針灸・マッサージ師、健康運動指導師、看護師、介護支援専門委員、介護予防運動指導員)は、非常に感じの良い人で、母は、すっかりファンになったようだ。リハビリの始まりを心待ちにしている。妹は、来週仕事を休んで医師の意見書をもらいに行くという。(リハビリの費用は週2回で月5千円程度になるそうだ。)

骨折はして欲しくない。(症状を劇的に悪化させ寿命を縮めるだろう。)施設のスタッフに迷惑もかけたくない。けれども両親の強い想いも汲みたい。両親に生きる喜びを持ち続けて欲しい。
・・矛盾している。私は、相反することの両方を望んでいる・・。
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レビー

はじめまして。
私の母もレビーを発症し、グループホームにお世話になり5年になります。介護5で72才です。
優しく、明るかった母が、何故?と嘆いていた時期もありましたが、今は、時間があれば会いにいき、マッサージしたり少しでも今の現状を保ちつつ平穏に過ごしてもらえればと思っています。
ホームに入る前は、父がみていました。母の事になると、一生懸命で時に、ぶつかる事もありましたが、その父も今は、母の側で暮らしています。私も妹とふたりで、協力しています。
ブログを初めて拝見しましたが、ほぼ全てのエビソードが、理解できますし、共通点も多く共感できました。思いが伝わり、家族愛を感じて切ないほどでした。
余り無理せず、ご両親とうぞお大事になさってくださいませ。

パトリシアさんへ

はじめまして。このブログを書いているしばです。
コメント、大変嬉しく拝見しました。
72才ですと私の母と同じ歳ですね。パトリシアさんとご家族をとても身近に感じられます。

パトリシアさんの方が、介護に関しては先輩だと思いますので、色々お気付きになることがあれば是非遠慮せずに教えて下さい。
私は、目の前の問題を解決することに追われて、中々広く遠くまで見渡すことができずにいます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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