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映画「妻の病—レビー小体型認知症—」を見た感想

 (下線のある語や文クリックすると詳しい説明が出ます。是非お読み下さい。)

感動的な、優れたドキュメンタリー映画だと思いました。
介護うつ病も経験される石本浩市さん(夫で小児科医)は、人間への愛に溢れた率直な方で、その人となりが、この映画の最大の魅力です。
認知症とは何か」。浩市さんの視点は、私たちに多くのことを教えてくれます。

統合失調症(旧:精神分裂病)と誤診された妻、弥生さんの意思は、映画からは、多くはわかりません。しかし(薬の副作用で起こったと想像できる)壮絶な時期を越え、二人が寄り添って、再び、”普通に”生きていく姿には、心を打たれます

一人でも多くの方に見て頂きたいと思いました。
1時間33分の作品で、10万円(+税)で自主上映が可能だそうです。(いせFILM)

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(クリックで拡大。画像は、facebookの「いせ film」さんから。)

ただ弥生さんの病態は、レビー小体型認知症の典型的な例ではありません

レビー小体型は、アルツハイマー型と比べると脳の萎縮記憶障害も目立たないと言われています。(文字上をクリックすると小阪憲司医師の解説へ)

映画の中の弥生さんは、より(進行した)若年性アルツハイマー型認知症の方々に近いという印象を強く持ちました。(注:レビー小体型の中にもアルツハイマー型に近いタイプがあります。アルツハイマー型やその他の病気との合併も少なくありません。)

レビー小体型認知症では、かなり進行しても調子の良い時には、しっかりした会話ができる方が多いと家族会の方から伺っています。
私の要介護5の母も、調子が良ければ、健康な人のように会話ができます

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映画では、レビー小体型認知症に共通する問題が次々と出て来ます。

弥生さんご自身が、3年間、誤診されていた無念を語る場面があります。
(通常量の統合失調症の治療薬は、レビー小体型認知症患者を劇的に悪化させます。)

「(誤診されていた)あの年月は何だったのか」と語られる方は、少なくありません。
若年性レビー小体型認知症のHさんパーキンソン病の診断)もKさんうつ病の診断)も正しい診断に辿りつくまで10年間かかっています。

また、弥生さんのように、やっと正しい病名がわかっても
認知症の治療を始めた途端に、さらに悪化する方も少なくありません

アリセプトを規定通り(3mgで開始し10mgまでどんどん増量。)に飲まされると、
非常に怒りっぽくなって暴言暴力が出たり、首が、がくんと垂れてしまったり、
よだれを垂らして会話もできなくなったりする方が、少なからずいます。(→詳細

レビー小体型認知症は、様々な薬—特に抗精神病薬—で悪化しやすい特徴があります。
処方薬の副作用介護が困難になった体験談を介護家族の方から数多く聞いてきました。
(映画の中では、薬の副作用には触れていません。)

映画の中で浩市さんが語ります。
正しい情報と診断があれば、もっと楽な道はあったはず

それは、私も含め、非常に多く介護家族の実感です。

レビー小体型認知症は、まだ比較的新しい病気で、医師にもよく知られていません
1976年に小阪憲司医師が発見。1996年に国際的診断基準と病名が決定)

正しい診断適切な治療薬剤過敏性に配慮した慎重な処方)を、全国のどの病院でも受けられるようになることが、私たち介護家族の悲願です。

<関連記事>
2分でわかるレビー小体型認知症
アリセプトの副作用(レビー小体型の場合。製薬会社発表)
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集
とても役立つ認知症動画集(医師の解説動画も)
高齢者の認知症を悪化させる薬一覧(処方箋をチェックしよう)




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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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