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計算ドリルと認知症

追記:コメント欄を是非お読み下さい。

    < 計算ドリルは、効果があるか >

一昔前、計算ドリルを活性化すると言われ、流行になったことがありました。
その後、その効果は、疑問視され、流行はえました。
しかし今でも、認知症と診断された家族のために、必死で計算ドリルをさせるご家族
のお話は、時々聞きます。

もしご本人が、計算が大好きで、計算することが楽しくて楽しくてたまらないのなら、
それは脳にも良い効果があるはずです。

しかし計算が苦手で、苦痛でしかないなら、それは、ストレスにしかなりません。
悪いストレスは、脳にダメージを与えます。逆効果になってしまいます。

    < レビー小体型認知症は、なぜ計算ができなくなるのか >

特に、レビー小体型認知症では、まず計算ができなくなると言われています。

記憶のテストが満点でも「100-7、更に-7、更に−7」という計算ができなくなります。
それは判断力や理性といった知能が下がったからでも、計算能力が下がったからでもなく、注意力を司る部分が上手く働かなくなるからだそうです。

「なぜそんな簡単な計算ができない時があるのか、自分でもわからない
(できる時もある。自分では頭も体も良い状態と思っていてもできない時がある。)
10の位と1の位の両方同時注意を向けることが難しいからかも知れない」

(若年性レビー小体型認知症本人の言葉)→本人の語る体験談

    < できないことに深く傷ついている本人 >

レビー小体型認知症の場合、記憶力理性判断力もそのまま長く残っていますから、
自分ができないこと、失敗したことを記憶自覚し、深く傷ついています
(注:アルツハイマー型のように記憶力から低下していくタイプもあります。)

「自分が、こんなこともできない、あんなこともできないと思うと、どんどん落ち込んでいくから、できないことを無理にしようすることは止めた。
自分には、まだこんなこともできるあんなこともできると、できることに目を向ける
その方が、気持ちも明るく、前向きになれるし、元気に生活できる」

(若年性レビー小体型認知症本人の言葉)

繰り返し記事に書いてきましたが、私のレビー小体型認知症の母は、この病気になってから人の心を見抜く感覚が研ぎすまされました。
言葉にしなくても本心が、みな伝わってしまいます。

え?こんなこともできなくなったの?』と思った瞬間、その否定的な感情(失望・悲しみ等)が、そのまま全部、或は、増幅して伝わっています。
それは、母にとって、とても辛く悲しく、大きなストレスダメージになります。

難しいことではありますが、できることに目を向けて、一緒に楽しめることを楽しんで、一緒に大笑いしていれば、困った症状(暴言等のBPSD)は、きっと治まっていくと、私は(自分の経験から)信じています

追記:浦上克哉(鳥取大学教授)著「新版 認知症 よい対応・わるい対応」
「(計算・ドリルなどは)『なぜ今さら勉強しなければいけないのか』と負担になったり、苦痛を感じるかも知れません。(略)むしろ効果的なことはたくさんあるので、それらを楽しくおこなったほうが有効だと思います」
「(認知症になりにくい生活習慣について)いろいろ述べてきましたが、結論としては、楽しいと感じたり楽しみながらできることが、脳を一番活性化させます
P141
2014年8月にこの本を読んで『やっぱり!』と思いました。

追記:計算ドリルを若年性アルツハイマー病の妻にさせた方の言葉→こちら
   妻の言葉→動画「一番嫌い。もう絶対やらない」

<関連記事>
4大認知症の種類別 長谷川式スケール(知能テスト)の答え方
幻視(幻覚)への具体的 対応方法(対応の仕方1つで悪化も改善も)
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症は、ほぼ同じ病気」(この記事のリンク集を)
*「5種類の認知症別 本人と家族の体験談集」(役立つ情報満載)
*「とても役立つ認知症 無料動画集
*「レビー小体型認知症がわかる重要リンク集」(特集されたテレビの全内容)
*「認知症Q&A 」(認知症を疑ったらまず何をどうすればいいのか)
*「各種認知症 早期発見のためのチェックリスト」(誤診を見抜く知識)
 
P1000961_convert_20120522065839.jpg
紫蘭(シラン)
白い種類があります。
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No title

数学が得意だった夫、そういえば病気が始まったあたりから、子どもたちへ数学の宿題を教えるのに、とても時間がかかるようになりました。

このごろは割り算ができなくなったといって、よく計算ドリルをしています。なぜこんな問題ができないのか、と嘆いています。

ムリしてすることはないのですね! できることを楽しくやるとよいのですね!

漢字も得意なので、漢字ドリルもやっています。こちらはいまだによくできます。さすが!といって誉めるようにしています。なぜか昔の俳優さんの名前もよく覚えています。わたしより、ずっと良く覚えています。

体調の良い時は、朝、ゴミ出しをしてくれます。すごく喜んだら、それ以来、ゴミの日をきちんと覚えていて、必ずゴミ出しに励んでくれるようになりました。足元が心配なときもありますが、思い切ってお願いしてしまいます。

散歩も得意?なので、積極的にさせますが、この先、猛暑になるので心配です。

先日、「あなたがデイに行ってくれていたので安心して仕事が出来ました。ありがとう」と言ったら、「こんなことで役に立てるなら嬉しい」と言っていました。デイに行くことが「家族の役に立つこと」と認識してくれたので、何と表現すればいいのかわかりませんが、夫の気持ちの中に、デイに行くことが「単なる時間つぶし」ではなく、「家族を助けるための協力」のような認識に変化したと思います。(もちろん、リハを積極的に行ってくれるデイなので、体力作りにもデイは役に立っています。)

このごろ、介護に行き詰まりを感じ始め、言葉の暴力が出てしまうことがあります。自分で自分が怖いです。心を読むことに研ぎ澄まされたお母様のお話、身に染みます。



No title

字を丁寧に書くことは、脳の機能を高めると
林成之教授の「脳に悪い7つの習慣」にありました。
この教授の他の本↓
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1153.html

なぜ写経が、心を落ち着かせるかを脳科学から説明した本も読んだことがあります。

漢字ドリルは、良さそうだなぁとコメントを読んで思いました。


できる仕事をやってもらう、一緒に喜ぶ誉める感謝するというのは
本当に本当に素晴らしいことだと思います。
薬よりも効果があるかも知れません。

若年性認知症と生きる方を最も苦しめるのは、傷ついた自尊心だと
書かれた小冊子を読んだことがあります。

病気と気づく前に、社会で失敗を繰り返し、散々傷つけられた自尊心
自分は役に立たない、必要とされない、価値のない人間だという思い
何よりもその人達を苦しめ、追い詰めていると。

これは、高齢者でも同じで、
記憶も病識(病気の自覚)もあるレビー小体型認知症を患って
自分は何の役にも立たず、家族に迷惑をかけるだけの人間だと思いながら
生き続けることは、想像を絶する苦しみだと思います。


MKさんは、素晴らしい接し方をされていらっしゃいます。

介護で100点を目指したら、必ず挫折しますよ。

思わず怒鳴ってしまっても、いいじゃないですか。
24時間怒鳴ってる訳じゃないんですから。

その後、「ごめんね」と言えば、優しい御主人は、理解して下さるはずです。
その後、一緒に笑えば、それで全部帳消しですよ。
御主人を責めてはいけないように、自分を責めてはいけません。

No title

しばさん、ありがとうございます。

「御主人を責めてはいけないように、自分を責めてはいけません。」 

この言葉、心に染みました。

今日は暑かったし、ちょっと景気づけ?に、いただきものの、とっておきの地ビールを飲みました。

乾杯のとき(なぜかわが家では晩酌で乾杯の音頭を取る!)夫の顔から大きな笑顔がこぼれました。

脳の疲労をとりました!
明日も笑顔の一日でありますように!

私の母も

しば様
お久し振りです。今、二週間ぶりに母を訪ねるところです。
思い切って新幹線にPC持ち込みました。

前回(2週間前)訪ねた時、母がそっと言ったのは
まさしく母の尊厳にかかわることでした。
以下母の話の概略です。

<アルツハイマーじゃないって医者は言うけど、
やっぱり私はおかしい。ここの若い人が(介護スタッフ)
私が虫を取ってたら(幻視)、「あ!やっぱり見えるんですね」
って言ったんだよ。やっぱりってことは、そんな話しをしてたんだよね。だから、今は虫が見えても取らないようにしている。
ご飯にびっしり虫がのってる時もあって
最初は食べられなかったけど、
今は平気になった。虫があってもけっこう
食べられるもんだよ(笑)>

なんという世界に母は住んでいるのだろうと、
可哀そうになりました。
二週間前の母はとてもクリアで
自分の心境をたくさん話してくれました。
まだまだ母本来の人間性を維持していると
感じます。
ただ、他の人にはあまりそんな話しをせず、、
いきなり立ち上がったりするので、困った存在になっているので
しょう。

やっと、そんなことを描いてみようと
下書きを始めました。
遅筆で申し訳ありませんが、
待っててくださいね。
             志村

No title

MKさん
「晩酌で乾杯の音頭をとる」って、凄く素敵な習慣ですね!

わが家にも変な(でも私は大好きな)習慣があります。
家族が出掛ける時、全員必ず玄関まで出向いて、
「いってらっしゃい」と握手をするんです。
朝、忙しかろうと、なんだろうと、一人出掛ける度に必ずします。

夫の実家の習慣を真似したものです。
『変なことするなぁ!』と結婚した頃は思っていました。
でも何十年も続けて完全に習慣化したので、家族全員
当たり前のこととしてやっています。
(子供が中学生位の時は、嫌そうに指一本出してましたが)

書くのも恥ずかしいような変な習慣なんですが、私は、大好きなんです。

だからかどうかわかりませんが、私は、よくハグもします。
母に会った時も必ずハグします。母は、とても喜びます。

体に触らない文化の日本ですが、敢えて意識的に手を握ったり、
抱きしめたりって・・、私なら、して欲しいなぁって思うんですよねぇ。

志村さん
どうされてるかなぁ、お忙しいんだろうなぁと思っていました。

お母様の発言、すごく良くわかります!
まったく同じようなことを母もいつも言いますから。

でもそういうこと(本心)を介護職員には、中々言わないんですよ。
だから「この人は認知症で何にもわからない人」という風に接している
職員もいます。
「母は、こういう風に言っているんですよ」と言っても、驚いて
中々信じてもらえません。

幻視のことも(以前、記事に書いたんですが)
「よく分かってる人は、話を合わせてくれるよ。
あぁ、合わせてくれてるんだなぁって思って、私も合わせてる」
と言いました。(1年以内の発言です。要介護4)

これもレビー小体型の悲劇ですよね。
本人は、ちゃんとわかっているのに、「何もわからない人」として扱われる。
本当に、(本人には)実際に見えているのに、狂人として扱われる。

昨日もNHKの医療番組の中で介護のプロの方が、
「認知症になると、壊れていく」と話されていました。

よく聞く言葉ですが、私は、間違った味方だと思っています。

”この人は「壊れた人」”という一方的な見方が、その人を壊すと思います。
壊れたように見える一面もありますが、壊れていない沢山の部分が残っています。

その壊れていない部分を見つめ、壊れていない部分とつながれば、
その人は、壊れていない、普通の人になります。

ユマニチュードの番組で見せたこととまったく同じだと思います。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1238.html

人は、壊れません。
壊れたように見えるときは、必ず原因があります。
薬の副作用だったり、不安感、孤独感だったりします。
それを全力で取り除けば、どんな方でも穏やかになります。

No title

しばさん

「”この人は「壊れた人」”という一方的な見方が、その人を壊すと思います。
壊れたように見える一面もありますが、壊れていない沢山の部分が残っています。 その壊れていない部分を見つめ、壊れていない部分とつながれば、
その人は、壊れていない、普通の人になります。 」


この言葉、本当にそうですね。
環境のせいでグレて非行に走る子も、病気で自暴自棄になる人も、人間関係で躓く人も・・・周囲の批判と哀れみの視線がその人を更に壊して行くと思います。 人間として扱われることが、一番の薬であり、救いになりますね。

「自分は誰かの役に立っている」という自負は、最後の瞬間まで持ち続けて欲しいです。 寝たきりで何も出来なくても、面会に来た家族の心を温めることができる ということに気付かせるのが、面会の意義ですね。

No title

kimiさん
ありがとうございます。
本当にそうなんです。
認知症に限った話ではないんです。

赤ちゃんも幼児も子供も青年も大人も健康な中高年も、みんな同じです。
誰だって笑顔で接して欲しい。大切にして欲しい。
当たり前のことなんです。


介護には、実際には、困難なケースは、あります。
脳のどこを障害されるかによって、
ひどく怒りっぽくなることは、あります。
理由もわからないことで怒り出して、暴言や暴力が出やすくなることはあります。

ですから家族が、全力で努力し、適切に対応していても中々大変なことがある
のは、事実です。(私の母が、そうでした。)

それでも、それでも(!)
「壊れた人」と決めつけずに、忍耐強く、努力を続ければ、絶対に変わります。

介護を職業とされている方が
「レビー小体型認知症だから凶暴だ」などとネット上に書かれるのを
よく目にします。(ほんの一部の方がされていることですが)

それは、事実に反しますし、
「凶暴な人間」にしているのは、周囲の人間であることに気づいて頂きたいです。

ユマニチュードの150のテクニックを丸暗記しなくてもいいです。
ただ、あたたかい笑顔で、接してみて頂きたいです。
それだけで、変わりますから。

(どう書いても偉そうですね。すみません。)
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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