パーキンソン病とレビー小体型認知症はほぼ同じ病気

2014年3月7日付け日本経済新聞の記事。(→記事全文
パーキンソン病にiPS治療。京大が16年にも臨床研究開始。対象患者6人募集予定

レビー小体型認知症は、パーキンソン病と同じ範疇に属する病気」(出典1)ですから、この治療は、レビー小体型認知症にとっても朗報です。
(注:レビー小体型認知症でもパーキンソン症状が最期まで出ない方も居ます。
   小阪憲司医師によるレビー小体型認知症の3つのタイプ

パーキンソン病の定義(説明)は、近年、どんどん変わってきています。
    <以前の定義>              <現在の定義>
認知症症状(認知障害)は出ない       →「7〜8割の患者に出る」(出典1)
幻覚幻視など)は出ない(薬の副作用で出る)→ 幻視が出る (→出典
●パーキンソン病発症から1年以上経ってから認知障害をきたした場合の病名は
認知症を伴うパーキンソン病」。(2005年に定められた基準)
      →今日(2011年)では、1年以内でも1年後でもレビー小体型認知症
       だという理解が多数を占めている。(出典1)


(出典1:小阪憲司・織茂智之著『「パーキンソン病」「レビー小体型認知症」がわかるQAブック』メディカ出版2011年発行P.25〜26)

パーキンソン病の親に、軽い認知症まで出て来た」
パーキンソン病アルツハイマー病うつ病(レビー小体型認知症の症状)を合併

という記述をネット上に多数見ますが、レビー小体型認知症と考えるのが妥当でしょう


パーキンソン症状(小股すり足、震え等)から始まった方は、今まで介護家族の皆さんから聞いた限りは、100%パーキンソン病と診断されています。
パーキンソン病は、レビー小体(不要なたんぱく質。1912年レビー氏がパーキンソン病患者の脳に最初に発見。)が、脳幹を中心に溜まっています。
レビー小体の蓄積が、大脳皮質にまで広がるとレビー小体型認知症です。
(出典同上P.18〜22)

しかしパーキンソン病と診断した神経内科医が、診断名を途中で変えた例を、私は、介護家族から聞いたことがありません。

レビー小体型認知症の圧倒的多数は正しく診断されずにいる。
 この病気を知らない医師がまだ多いからだ
」(小阪憲司著「第二の認知症」P.206)

パーキンソン病の治療だけを続けていると、レビー小体型認知症の場合、
幻視や妄想がどんどん悪化
し、本人も家族も苦しむことになっていきます

しかし私の母の場合(最初の診断はパーキンソン病)と同じように、多くの医師は、
診断も治療も変えません


(歩行障害などのパーキンソン症状が主な)パーキンソン病とレビー小体型認知症では、治療を変えなければいけません。(→「詳細」)

治療さえ適切であれば、レビー小体型認知症は、記憶力や判断力の低下も少なく、穏やかに幸せに生活している方もたくさん居ます。
病名に「認知症」が付いているからといって、絶望する必要は、ありません


<関連記事>
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症について書かれた記事への重要リンク集
*「レビー小体型認知症の診断基準
*「パーキンソン病の治療で悪化したレビー小体型認知症」2014年5月朝日新聞
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係・違い」(発見チェックリストも)
*「レビー小体型認知症の治療 注意点
*「レビー小体型認知症を知らないと起こる悲劇
*「レビー小体型認知症の疑い 病院は何科へ?
*「高齢者・レビー小体型認知症を含めた認知症に危険な薬一覧」(悪化は薬の副作用である場合が多い)
*「パーキンソン病の原因物質特定のニュース」2014年5月9日
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係に関するリンク集」  →コメント欄に「認知症を伴うパーキンソン病とレビー小体型認知症の違いを説明。

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踊るチューリップ
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今月発売された
文芸春秋スペシャルの
認知症最前線 認知症に勝つ
は読まれましたか?
私は深い感銘を受けました。

No title

ありがとうございます!

これでしょうか?(一部だけ記事にしました。)
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1185.html
私もとても興味深く読みました。

最近では、「週刊東洋経済」(2014年3月8日号)の特集「認知症を生きる」も大変良かったです。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1216.html
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1215.html

こうして情報を頂けるのは、大変有り難いです。
他にも何か良い読みものがありましたら、お気軽にお知らせ頂けますと、本当に嬉しいです。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
ありがとうございました。

パーキンソンからレビーへ移行

しばさん、こんにちは!

大変興味深いテーマを取り上げて下さり、ありがとうございます。わが家のケースはまさにパーキンソンからレビーに移行したタイプです。

夫は最初からレム睡眠障害や幻視がありましたが、
初診でお世話になった神経内科クリニックでは、レビーの話は全く出ませんでした。

その後、大学病院に移りましたが、そこでもレビーの話は出ませんでした。発症8年くらいで認知症の症状が始まったときも、脳の検査をして異常がなかったということから「年齢のせい、薬が多いせい」と薬を急激に減らされ、10日目にほとんど動けなくなりました。

大学病院に通う事が身体的に難しくなり、近所のクリニックに移ることになりました。同時期に、たまたま参加させていただいたレビーのおしゃべり会で、皆さんのお話を聞くうちに、夫がパーキンソンではなくレビーではないか、との強い疑念を持ちました。そして、近所のクリニックに先生がレビーと診断してくださいました。

うちは、本当にたまたま気付いたケースです。もし、おしゃべり会に参加しなかったら、まず、気付くことはなかったと思います。

本当に、ポスターでも作って大学病院の待合室に貼っておきたい気分です!

最近、動きが悪くなる等のパーキンソン症状が強くなり、パーキンソン薬(ニュープロパッチ)を増やしたところ、朦朧とすることが多くなり、元に戻しました。

薬を増やせないので、今後しばらくはリハで頑張ります。




No title

MKさん
体験談を書いて頂き、本当にありがとうございました。
ご主人様のリハビリが、効果を上げることを心から祈っています。

私の母も幻視、レム睡眠行動障害、うつ等、レビー小体型認知症の症状は、ほぼ出そろっていましたが、パーキンソン病と診断されました。

繰り返し書いてきたことですが、主治医は、診断に固執しました。
「レビー小体型認知症という病気ではありませんか?」
「そんなものは、解剖しなきゃわかりません。
わかったところで、治療法も薬もありませんよ。」
主治医は、非常に怒っていました。
(主治医の発言は、2つとも間違っています。)

私は、医療不信をあおるつもりは、まったくないです。

ただ、この悲惨な医療の現状を変えることが、できないなら
せめて当事者やそのご家族、ご親族、ご友人、知人に、
その事実を知って頂いて、自衛して頂きたいだけです。

日本中で、パーキンソン病、うつ病、アルツハイマー型などと
誤診されている万単位の方々に、
「先生。レビー小体型認知症ではないでしょうか?」と
伝えて頂きたいです。

そう言われたことを機に、医師の方々に
レビー小体型を正確に知って頂きたいです。

もちろん神経内科医でも精神科医でも何でも
レビー小体型を真剣に学び、良い治療をして下さる先生方は、
いらっしゃいます。

でもレビー小体型という名前すら知らない医師(認知症が専門ではない。)
看護師とも、私は、今まで何度も会って来ました。
名前といくつかの症状以外は何も知らない内科医も大勢。

そうです。以前、書いたように、すべての神経内科病院の待合室には
パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係を説明したポスター
を貼るべきなんです。

精神科の待合室には、うつ病とレビー小体型認知症の違い
物忘れ外来の待合室には、4大認知症の特徴や違いを。

でも製薬会社が、そうしたポスターを作ることは、ないでしょう。
増益ではなく減益につながりますから。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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