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怒らなくなった母

母の経過→「若年性レビー小体型認知症だった母」「60代後半からの詳しい経過
…………………………………………………………………………………………………

今月、実家に戻りました。母は、精神的にとても落ち着いていました。
今までで一番かも知れません。

ある日は、ほとんど正常に流暢に会話を楽しみました。でも幻視だけは常に見えるようで
「あぁ!あの人、あんな狭い所に入り込んで!危なくないの?」
「刀を持った人が、あんな所で何してるんだろう?」などと言い続けていました。

ある日は、眠そうな半眼で、反応も少しにぶいのですが、普通に会話ができました。

ある日は、顔も声もシャキッとしているのですが、会話の内容が混乱し、理解力も低下。
現実と過去の記憶と妄想が混ざっていて、会話が噛み合ないことが時々ありました。

それでも困ること(突然怒る。泣く等)は、一度もなく、終始穏やかでした。
今までは、「そろそろ行かないと(帰らないと)」と言うと、「どこに行くの?!」「ここ以外のどこに帰るというの?!」と言って怒り出しました。
今回は、「そう?忙しいのに来てくれてありがとうね!気を付けて帰ってね。またね」と毎日笑顔で見送ってくれたのでした。

こんな日が、来るんだな・・と思いました。
激しく怒ったり、泣いたりの繰り返しで大変な日々から数年かけて少しつづ落ち着き、こんな穏やかな母を見る日が、本当に来たんだなと思いました。

何を飲んで激変したということはありません。薬は、種類も量も少しづつ減らしました。
睡眠薬を止めた時、手の動きやうつが、大きく改善したと感じました。→詳細
ここ数ヶ月では、アリセプト(微量)を止めて、リバスタッチパッチに変えました。
4.5mgを半分に切って始め、少しづつ増やし、現在7mgで止めています。(→治療実例

それが原因で怒らなくなったのかどうかは、医師ではないのでわかりません。

母の施設の医務局に熱心な方がいらっしゃり、その方が職員を説得して睡眠薬を止めてみたり、副作用に気を付けながらリバスタッチパッチを試してみたりという「冒険(トライ)」をして下さいました。本当に心の底から感謝しています。

自宅介護なら薬の作用の見極め(怒りっぽくなる/動きが悪くなる/食欲が落ちる等)も簡単にできるのですが、施設では、難しいことがあります。
『一人だけをずっと観察することはできない。何かあった時に責任が取れない』と、「冒険(トライ)」を避けられることを2つの施設で経験してきました。


去年の末、発作のように怒り出しながら、母は、顔をゆがめて言いました。
「ほら。始まった。私、頭が変なんだよ。怒り出すと止まらなくなるんだよ。頭がどうかしちゃったの。怒りたくなんかないのに止められないの」

「怒っていい。怒ればいい」と言いました。
我慢しなければいけないことが一番多く、病気で一番苦しめられているのは、母です。
せめて家族には、何も我慢せずにぶつければいい、それで少しでも楽になるならそうすればいい、私には他に何もできることがないと、その時、思っていました。
しかし怒る母を相手にすることほど消耗することはないというのも、事実でした。

<関連記事>
*「レビー小体型認知症に対するアリセプトの効果と副作用
*「処方箋をチェック 危険な薬一覧
*「レビー小体型認知症の治療 注意点

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木瓜(ボケ)
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No title

しばさん、こんにちは!
お母さまと会話を楽しんでこられた由、よかったですね!新しい薬を試したり、今まで使っていた薬を思い切って止めてみたり、薬のコントロールは大事ですよね。

主人もリバスタッチを始めてから、一年が経ちました。
非常によく効いています。(今7mmです)

その前は、一日中うとうとし、歩きもゆっくり、記憶も心配な状態でした。それが驚くほど改善されました。

半年ほど前から始めたニュープロパッチもとても効きます。動きが改善し、やる気も出てきました。本来はパーキンソンの動きを改善する薬なのですが、使ってみたところ、精神上も良い効果があることがわかりました。これを始めてから自分から新聞を取りに行ったり、進んで脳トレワークブックに取り組んだりしています。ただし、眠くなる副作用があります。

主人も私もそうなのですが、新しいことにはどんどん挑戦していきたいです。ダメでもともとです。ダメ元精神です。

睡眠薬だけは怖くて減らしていません。リスミーを使っています。2mです。漢方薬等にできればいいのですが、やはり、自分が夜中に起こされるのが心配で、減らせないでいるのです。

話はそれますが、今朝のヤフー経由の読売新聞ニュースで、iPS細胞を使ったパーキンソン病治療の臨床研究に向けて大きな動きがあったと知りました。実際は二年後の16年に開始らしいのですが・・・

それに選んでもらうのが主人と私の果てしない夢です。
そのために、リハビリで体を鍛え、脳トレで頭を鍛え、いっそう男前になって(これは違う?)その日を迎えたいと思います。


怒っているお母様を受け止めていらっしゃるしばさんはすごいです。

わたしは、主人に精神的な圧迫を加えられたら、きっと耐えられないと思います。


No title

MKさん、いつもコメントありがとうございます。

私も「リバスタッチ(イクセロンパッチも成分同じ。)にしたら調子が良くなった」という体験談を度々伺い、母にもすぐ試したかったのですが、様々な理由があり、中々実現しませんでした。

側に居ればすぐできることが、遠距離に居るとできないということが、色々あります。

ダメもとで何でも試してみるというのは、私も本当に重要な姿勢だと思っています。
試してみて、効果を感じなければ止めればいいんです。
東洋医学(漢方薬や鍼灸)や
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-859.html
アロマは、
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-990.html
効果が確認されています。他にも色々あります。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-955.html

リバスタッチやイクセロンパッチだって、かぶれで使えない人がいます。
抑肝散も全く効かない人がいます。
効かなかったら、他の薬を試せばいいだけです。

絶望しないこと、希望を持ち続けること
これは、薬よりも何よりも効く特効薬だと思います。

「夜と霧」の中に、アウシュビッツで極悪な環境の中にいても希望を持っている限り、人は生きのび、絶望した瞬間に死んでしまうという著者の観察が書かれています。

末期がんを宣告されても元気に生き続ける人達を調査すると、共通するのは、気持ちが明るく、前向きで、人生を大いに楽しんでいる人だと読んだことがあります。

医学では理由が証明できませんが、そんな風に元気に残りの人生を謳歌し、毎日楽しく笑って過ごしている内に、がんが消えてしまう人も(少ないですが)確かに居るそうです。

そんなことを言うと多くの医師は、鼻で笑うでしょう。
「がんは、どんどん進行する病気です。この薬が効かなければ、打つ手はありません」
認知症も全く同じことを言われます。

医師は、患者と家族に絶望ではなく、希望を与えるよう、ほんの少しでも努力をして欲しいと思います。

「なるべく体を動かし、バランスの良い食事を取り、ストレスを減らし、毎日笑って生活できるように気をつければ、良いと思いますよ。
そうして明るく前向きな気持ちで頑張っている内に、良い新薬が出てくる可能性もあります」
なぜそんな風に言ってくれる医師がいないのかと、本当に残念に思います。
巨大な絶望だけを抱えて病院から帰ったという体験談をいくつも伺っていますから。

先日の「明日の記憶」はご覧になりましたか?

認知症と診断された主人公(渡辺謙)が、診断した医師に向かって、認知症と診断される側の人間の気持ちがわかるかと言っていましたね。

妻(樋口可南子)の対応も素晴らしいですね。
会社に行くと出掛ける夫に「私も行く」と自然に付き添います。
(普通なら「何をバカなこと言ってるの!」と言って喧嘩になります。)

追い詰められた夫が、思わず暴力をふるってしまっても
あなたじゃない!あなたの病気がさせていることで、あなたがしたことじゃない!」と言って泣きじゃくる夫を抱きしめていました。

私は、人格が変わってしまったように怒る母を見ていると、『病気に体を乗っ取られている』と思いました。

昔の映画「エクソシスト」のように、悪魔に体を乗っ取られて操られていると思いました。

でも体を乗っ取られた少女は、ちゃんとその体の奥で生きていて、「助けて」と皮膚にメッセージを浮かびあがらせるんです。

母も鬼のような形相で怒鳴っている体の奥で「助けて」と言っているのだと思っていました。

だから記事に書いたように「ほら。始まった」と言った時、『やっぱりそうなんだ!』と確信しました。
母という人が、怒りたくて、私たちを苦しめたくて怒っているのではない。
病気に無理矢理脳を乗っ取られた母が、怒りたくないのに、私たちを苦しめたくないのに、勝手に病気に操られている
そして誰よりも苦しんでいるということが、本人の言葉からよく理解できました。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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