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若年性レビー小体型認知症体験談 本人の語る症状と治療

若年性レビー小体型認知症 Kさん「本人の語る症状」からの続き。
(注:症状や治療法、薬の効果や適量は、お一人おひとり違います。)

幻視、錯視(見間違い)、幻聴と共に幻臭(強烈な悪臭)が、最近、時々ある。
生ゴミのある所で魚が腐ったような臭いがしたり、現実にありえる臭いなので幻臭とは気づきにくいが、臭いが強過ぎるし、周囲の人が平気でいるので幻臭だとわかる。

幻視幻聴本物かどうかは、自分ではわからない
周囲の人の反応を観察したり、家族に「見えない/聞こえない」と言われて分かる。

記憶力の低下が進んでいるとはあまり感じない。(10年前にひどく低下して戻らず)
何でも忘れるということはないが、家族から「○○しておいてって言ったのに」と言われて、言われた記憶がかけらもないということが時々ある。

自分が、何を忘れ、何を覚えているのか、自分でもわからない。
物事の全体をきちっと把握できているという感覚が、まったく持てない。
常に何かが抜け落ちているような漠然とした不安自分が信頼できない感じがある。
家(脳)の鍵を泥棒が持っていて、知らない間に忍び込み、何か1つづつ盗んでいくよう。
すぐには消えたことにも気づかないが、ふとした時、気づかされ、とても困惑する。

頭の中で言葉の回線がうまく繋がらなかったり混線することが時々出て来た。
「伊藤」という字を見て『伊予のい、藤娘のふじ。一体何と読むんだろう?』と考えた。
Aと言っているつもりでBと言い、「本当に?」と何度確認されても同じ過ちを繰り返す。
聞いた言葉の意味(漢字変換)を間違えて混乱する。(「見込んで」を「未婚で」など)
とんでもない聞き間違いが多く、相手の言葉の意味が分からず困惑する時もある。
症状なのか、たまたまなのかの区別は付かないが、その度に進行したのかとゾッとする。

しかし言わなければ、家族にも中々わからず、人からは、普通の人にしか見えない
駅で混乱して困った時、駅員に聞くと「あの表示を自分で見ろ」と言われ途方に暮れた。
こうした生活上の困難苦しさ不安を人に理解してもらうことは無理だと諦めている

主治医と相談したが、まだ認知症薬(リバスタッチパッチ)の量は増やしていない。
(記憶力への影響は感じないが、意識障害は、この薬を使う前と比べると大きく改善。
幻視もしばらく消えた。その後、また現われたが、頻度は治療前より減っている。)

の日の頭痛だるさ漢方薬五苓散(ごれいさん)を処方されたが効かず、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)で効果を感じた。少量から試し、使い方を試行錯誤中。

飲み続けている真武湯は、低体温、冷え性、発汗異常に大きな効果を感じているが、飲み初めの頃のように意識障害が治る感じはなくなった。長年の不眠は改善している。
漢方医は、効果が変わってくることは多く、変化に合わせて微調整するものと言う。
量を微量づつ増やして試しているが、日によっても効き方が違い、適量を探している。

体調が悪い時はうつも出て悲観的になりやすいが、諦めず、体(=脳)に良さそうなことは何でも試して、『私は大丈夫だ』と強く思い続けることが最大の課題だと思っている。


 <Kさんの今までの経過・治療・気持ち>(クリックして下さい)
体験談治療と経過漢方治療本人が語る症状認知症の苦しみ空間認知能力

<関連記事>
*「レビー小体型認知症は、”認知症”なのか」記憶力・思考力が残っている実例
*「レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト(3種)」(全症状へのリンクも)
*「幻視はどう見え、どう感じているのか疑似体験しよう!」本人の気持ちは?
*「幻視はどう見えるのか」若年性レビー小体型認知症 ominaeshiさんの場合

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椿(ツバキ)
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No title

しばさん、こんにちは!
50代のKさんの語るご自身の様子、細かく描写されているので、とても参考になります。

主人もKさんと同様、若年性ですが、
もともと自分自身のことは話さない、無口なタイプのひとですので、当人がどのように感じているか、わたしは全く分かりません。

Kさんの語る症状を拝読し、なるほど、こういうことなのかと納得しました。

ものすごい葛藤があるのですね。当然ですよね。


一刻も早く、治療薬が誕生してくれることを願っています。



認知症の苦しみ

MKさん、コメントありがとうございます!

認知症と生きる方本人が語る苦しみというのは、ほとんど目にする機会もないですよね。
私も詳しいものは、クリスティーン・ブライデン(別の本ではボーデン)さんの著書しか知りません。

(彼女は、最初の診断はアルツハイマー型でした。しかしそんな風に自分の症状を語れるなんて「認知症じゃない」と言う人達もいたようです。)

当事者の体験が世に出て来ない理由は沢山あると思いますが
(辛過ぎて客観視できない。
症状を言語化することは、健康な人間にも難しい上に病気の症状で言語能力に問題が出て来る。
大っぴらに語れない社会的偏見がある。
家族や身近な人に心配をかけたくない。等々)
やはり当事者から聞かなければ分からないことは、沢山あります。

私は、進行したがんと生きる方のことを思い浮かべました。

がんになると、ちょっとお腹が痛むと『内蔵に転移したのか?!』と怯え、ちょっと頭痛がすると『脳に転移したのか?!』と打ちひしがれるそうです。

常に希望と絶望の間を揺れ、進行の不安や恐怖と闘い、けれどもその苦しみは、家族や親しい友人にも簡単には言えないでしょう。
言えば、相手を苦しめることになりますから。

健康な時、私たちは、そんな苦しみを想像することもありませんね。
健康は、人を残酷にすると思います。

レビー小体型認知症の病識、記憶力や思考力の保持を「生き地獄」と書いた文章をネットで見ました。

でも、以前、記事に書きましたが、
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1119.html
「楽な人生が、良い人生」とは呼べないと思います。

私は、介護で苦しんだことを不幸とも思いません。
極限まで追い詰められましたが、そのことで、沢山のことを学び、成長できたと思います。
数え切れない人に助けられ、数多くの素晴らしい出会いがありました。

あの苦しみを乗り越えられたのだと思えば、これから起こるどんな困難にも何とか踏ん張れるのではないかと思えます。
そういう経験を与えてくれた母に、私は感謝しています。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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