認知症「常識」クイズ (初級篇)

今日は、「レビー小体型認知症・正誤クイズ」に挑戦してみて下さい。
『レビー?何それ?そんな聞いたこともない病気、関係ないわ』と思った貴方。
貴方の周囲にも、必ず1人は、レビー小体型認知症の方がいます。
ただ間違った診断名がついているだけです。特に多いのは、次の病名です。
うつ病アルツハイマー病パーキンソン病統合失調症(→その他5つの診断名)。

このブログをずっと読んで下さっている皆さんには、簡単過ぎるクイズですが、多くの医師が知らない内容です。そのために誤診が絶えません。では、クイズ、スタート!

 1. 認知症になると物忘れがひどくなる。(短期記憶障害がある。)

 2. 認知症になると『自分がボケてきた/ボケている』とは考えない。(病識欠如)

 3. 認知症かどうかは、脳の画像検査(CT,MRI,SPECT)などをすれば、すぐわかる

 4. レビー小体型認知症は、人や虫や幽霊などの幻覚(幻視)が見える病気だ。

 5. レビー小体型認知症は、パーキンソン症状が出て、歩きにくくなる

 6. 便秘立ちくらみ汗の量の異常、食事時のむせ等は、認知症の症状ではない。

簡単でしたか?では、答え合わせをしてみましょう。
(レビー小体型認知症のことだけを書きます。他の型は省略しますのでご了承下さい。)

1. レビーでは、記憶障害よりも注意力の低下などが目立ちます。(→参考)
  知能検査で高得点を取り、「認知症ではない」とよく誤診されます。
  しかし初期から記憶障害が強いタイプも、アルツハイマー型との合併もあります。
  <前頭側頭型認知症(ピック病)でも記憶障害が目立たない場合があります。>

2. レビーでは、自分の失敗や物忘れをよく記憶し、苦しんでいます。(→参考)
  症状が進んだ私の母も「どんどんボケていくのがわかるから怖い」と言います。
  重症の認知症のように見えてもレビーでは、長い間、思考力が残り続けます

3. レビーでは、通常、脳の病的萎縮はなく画像だけではわかりません(→詳細)
  レビーの特徴とされる後頭部の血流量の低下も何割かの方には、見られません。
  最も精度の高いMIBG心筋シンチグラフィでも1割の方は異常が出ません

4. 幻覚(幻視)をまったく見ない方も数割います。(幻聴・体感幻覚・幻臭の場合も)
  見ても本物だと信じているので言わなかったり、異常者と思われることを怖れて
  言わない場合もあり、医師が診察室で幻覚の有無を確認するのは、極めて困難です。

5. パーキンソン症状が、最後までまったく出ない方も数割います。
  パーキンソン症状から始まった方は、パーキンソン病と診断されています。
  この2つの病気は、ほとんど同じですが、治療法の注意点が異なります。

6. レビー小体型認知症では、全身の自律神経にレビー小体が溜まり、多種多様な
  自律神経障害が出ます。パーキンソン症状が出ず、認知機能の低下も目立たず、
  自律神経症状だけが強く出るタイプがあります。
(→実例)

<関連記事>
*「レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト(3種類)(小阪・河野医師作成他)
*「レビー小体型認知症の症状一覧」(多種多様。家族会のサイトに私が書いた物です)
*「レビーの診断が難しい6つの理由」へのリンクを貼った記事
*「レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!
*「小阪憲司医師のすすめるレビー小体型認知症を診断・治療できる医師一覧
*「名古屋フォレストクリニック(河野和彦医師)のHP・コウノメソッド実践医一覧
注)介護家族のお話を伺うと上記2つのサイトに紹介された医師が、全員レビーの名医
  ということはない
そうです。「病院は何科へ?」を参考に。
*「レビー小体型認知症は認知症なのか?」3人の例と特有の問題点

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水仙(スイセン)
子供の頃から好きな花です。凛としたたたずまいも香りも。
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No title

しばさん、こんにちは!
今日もためになる記事をありがとうございます。

夫はパーキンソンを10年患い、昨年レビーと診断されました。でも最近は幻視の訴えがほとんどなくなり、幻臭を訴えています。

最近、食事中にすーっと眠ってしまうことや、意識が薄れることが多くなりました。主治医の先生に伺ったところ、低血圧になっているかもしれないとのこと。食事中に意識が飛んで行ってしまった時、血圧を測定したら、上が90とか60、ひどい時は測定不能でした。

人から聞いた話ですが、血圧が急にひどく下がった時は、横になってから、足を高く上げると良いそうです。

ちなみに低血圧も自律神経障害のひとつだそうです。



低血圧

MKさん、いつもコメントありがとうございます。

最近は、パーキンソン病の権威(神経内科医)も「レビー小体型認知症とパーキンソン病は、ほぼ同じ病気」と言うようになってきているのですが、パーキンソン病と診断された方やご家族の多くは、それを知らないという状況が続いていると思います。

パーキンソン病の診断と同時に、レビー小体型認知症に変わっていく可能性について、主治医は、きちんと説明した方が良いと私は思っています。

レビー小体が、脳幹だけ(パーキンソン病患者の場合。)でなく、脳全体に広がってレビー小体型認知症となってくると、治療も変えていかなくてはいけません。

多くの神経内科医は、レビーなど頭にないので、ひたすらパーキンソン症状を改善しようとして抗パーキンソン病薬を増量し、幻視や精神症状などを悪化させます。

レビー小体型認知症として治療を切り替え、認知症薬のリバスタッチパッチ/イクセロンパッチなどを使うと、幻視が消えたり、「とても調子が良くなった」と言う介護家族の声は多いです。

(追記:上記パッチは、シール状の貼り薬です。「アリセプトと内容は同じ」と医師や薬剤師は説明しますが、アリセプトと比べると副作用が少ないという方が多いです。(特に歩行に関しては、アリセプトで悪化、パッチで改善という例を介護家族から伺っています。)

低血圧には、レビーもパーキンソンも悩まされるそうです。
「両者とも、歳と共に低血圧になっていく例が多い」
食後の低血圧(食事性低血圧)は、治療の対象となる」
と昨年のレビー小体型認知症研究会(小阪医師中心の学会)で聞きました。

食後、眠る/倒れる方は多いので、気をつけて下さいね。
(血圧が、急に大きく下がると失神します。)
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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