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せん妄(意識障害)の種類(具体例)と治療薬による悪化

追記:コメント欄が充実していますので是非お読み下さい。

前回の記事「入院中にせん妄を起こしやすい人」からの続きです。)

せん妄」には、3種類があります。「過活動型」「活動低下型」「混合型」です。
(出典:「せん妄の診断・治療」九州大学大学院講師川嵜弘詔)
以下、その具体的内容を分かりやすく書き直してみます。

 < 過活動型せん妄 >

興奮して(幻覚や妄想から)滅茶苦茶なことをする・つぶやく・言う・叫ぶ、暴れる
夕方からそわそわし、夜中に家から出て行く(徘徊する)。困惑した表情。転ぶ
入院中の場合、点滴を引き抜く・ベッドから飛び降りる・騒ぐ・裸になる等。

 < 活動低下型せん妄 >

目がうつろで生気がない。目を開いて寝ているかのよう。人と視線を合わせない
異様な無表情。(穏やかな雰囲気はなく、単に笑顔がないだけでなく病的印象。)
無気力で何もしない(食事をしない場合も)。うとうと眠ってばかりいる。
うつ病や不眠症と間違われやすい。

外見は、ぼんやりしているが「内的不穏は持続している(上記出典)」。
つまり過活動型の時と同じように安定・安心・穏やかとは、真逆の精神状態です。
心の中は、不安で、重苦しく、辛く、耐え難く、追い詰められているということです。

 < 混合型 >

2つの状態が、時間によって入れ替わる夕方から夜間が多いが、不規則にも起こる。
何を言っても返事もせず、ぼんやり(ゴロゴロ)していたと思ったら、急に眉間にしわを寄せてウロウロ歩き回っては転ぶ。真夜中に「虫がいる」と殺虫剤をまき散らし、止めると大声を出して暴れ出す。


3年前の母は、慢性的に「混合型せん妄」を起こしていました。
レビー小体型認知症の介護家族のお話からも、せん妄が非常に多いことがわかります。
しかも長期化、慢性化して介護困難になっている方が少なくありません。

せん妄の治療は、向精神薬(抗精神病薬)を使用するのが一般的です。
上記出典にもセロクエル(糖尿病患者には禁忌)、リスパダール、セレネースが、治療薬として上がっています。
しかしリスパダールセレネースもレビー小体型認知症のパーキンソン症状を劇的に悪化させる薬です(→出典とその他の危険な薬一覧)
レビー小体型認知症患者は、歩けなくなり、動けなくなり、寝たきりになります
(私の母は、リスパダールの副作用で71才から車いす生活になりました。)
少量ならレビー小体型認知症にも処方できる」と書かれた(出典P.167)セロクエルでも体が硬直した例(記事。処方量不明)があります。

追記:コメント欄が充実しています。是非お読み下さい。
   食事などレビー介護の注意点(5番目のコメント)や治療薬の話(セレネースは
   リスパダールとは違い有効)など色々あります。


<関連記事>
*「小阪憲司医師の著書に書かれた”せん妄”」具体例多。
*「せん妄とは」(河野和彦医師の定義)私の母の例も。
*「河野和彦医師の認知症セミナーの内容」(レビーの場合。対応の方法)
*「入院中にせん妄を起こしやすい人の特徴」(コメント欄に治療例あり)
*「若年性レビー小体型認知症本人が語る意識障害(その時の状態と気持ち)

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リスパダール内服液(画像はここから
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リスパダール(色は他にもあります。)
関連記事

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せん妄は

せん妄は、前頭前野のある領域の機能低下により大脳辺縁系の制御が不十分になる事で起こると、私は考えています。
その原因として、中脳にあるドパミン作動性の中脳ー前頭葉賦活系の障害が関与していると考えられます。
この系の障害のみだと、激しい興奮・易怒を中心としたピック病様の興奮となります。アリセプトで起こるケースが多いようです。

多くは、脳幹部の一過性の虚血が関与していると考えています。
この場合は、脳幹部の脳幹網様体~大脳賦活系の障害も伴い、通常の意識レベルの低下がこの系の障害で起こります。この脳幹網様体~大脳賦活系は、アセチルコリンやセロトニンの働きが重要だと言われています。アリセプト使用時は、アセチルコリンが増加していますので、この系の障害は起きにくいと考えられます。

理由は良く分かりませんが、レビーの場合、この二つの系で神経伝達物質の減少(アセチルコリンとドパミンの減少)が起こっていると考えられます。
それがせん妄の起こしやすさにつながっているのかも知れません。

ニコリンは、脳幹部の血流を増やすと言われており、それによりこの二つの系の働きを良くしてせん妄を抑えてくれると考えられます。
リスパダールやセレネースは、亢進している大脳辺縁系の働きを抑える事で、陽性症状を抑えてくれます。リスパダールは中脳のドパミンを強く抑制しますので、パーキンソン症状の悪化だけでなく、中脳‐前頭葉賦活系の働きを最終的に抑えるため、返ってせん妄を起こしやすくなる可能性があります。セレネースは、中脳のドパミン系には作用が弱いようです。

意識障害とパーキンソン症状

「せん妄」のこと 「意識障害」との関係 良く解らなくて知りたいことでした。 
今回のしばブログのテーマとhokehoke先生の解説のお陰で 頭のもやが少し晴れつつあります。

でも、まだスッキリしない点があります。

「せん妄」をはじめとした意識障害とレビー小体病の進行状態、どのように理解したらよいのでしょうか?

「ボ~」っとした状態で食事をしない母に問いかけて見ますと、『食べたいのだけれど 自分ではどうにもしようがない。』と言います。

意思があっても動けなくなるのは、
パーキンソン症状なのでしょうか?意識障害による症状なのでしょうか?

対応方法など 知りたいです!

譫妄と意識障害

意識障害とは、脳幹網様体~大脳賦活系の働きが低下し、大脳の活動性が低下した状態をいいます。意識障害と睡眠は、この点同じ現象ですが、原因が意識障害は病的な原因で起こり、睡眠は生理的な現象です。
大脳の活動性は均一に起こる訳ではなく、運動系のほうが感覚系より早く低下するようです。覚醒時は逆に感覚系から活動性が戻っています。
金縛り現象は、この感覚系は起きていても、運動系が眠っているので動けないと言う事になります。
レビーの場合、アセチルコリンが減少していますので、覚醒が悪くなる・言い換えると意識障害を起こしやすいと考えられます。
この時、運動系の目覚めが遅いため動けないと考えるのが自然でしょう。

譫妄は、意識野の変容と呼ばれ、前記の意識障害とは大きく違います。運動系も錐体外路による筋力の抑制が解放され、「火事場の馬鹿力」が使える状態が多いです。ですから普段室内で伝い歩きがやっとの高齢者が、外に出て若い方が追いかけるのが大変なスピードで歩くと言ったことが起こります。
前のコメントにあるように、前頭前野の強い機能障害が加わり、大脳辺縁系の暴走が起きているのが、譫妄だと私は考えています。

レビーは器質的な障害で症状が起こるのでなく、機能的な異常で症状が出ていると考えたほうがいかも知れません。
そうすると、認知症の定義から外れてしまう面が出てきます。
「認知症の場合、症状が意識障害のためではないこと」と言う規定がありますが、これに触れてしまいます。
大脳辺縁系の機能亢進と言う事になると、統合失調症との区別が問題になってきます。一部のケースで、統合失調症と鑑別が難しいケースが実際あります。

「せん妄」「意識障害」「認知の変動」はどう違うのか

くろまめさん、hokehoke先生、コメントをありがとうございました。

くろまめさん。私も「せん妄」と「意識障害」と「認知の変動」と「認知症が進行したために反応しなくなること」の違いは、クリアーにはわかっていません。
随分調べましたが、医師によって考え方も違い、結局、まだ厳密にわかっていることではないんだなというのが、今の私の印象です。

わからない理由は、色々あると思います。
生きている人間の脳内物質の微妙な変化の様子など知りようがありません。
「泥棒がいる!警察を呼べ!」と夜中に叫んでいる方の脳内を調べる術(すべ)はありません。

自分の中で何が起こっているのかを言葉にして伝えられる方も少ないです。
若年性レビー小体型認知症の方にはそれができると推測していますが、多くの方は、うつ病やパーキンソン病と誤診されているでしょうし、私も少しづつ探していますが、中々つながりを持つことができません。

レビーの場合は、自分に起こっている症状を自分で伝えることができると知っていて(信じていて)それを引き出そうとする人も、過去には、ほとんどいなかったと思います。

また多くの医師は、認知症には興味がありません。
がんを治すことには、情熱を感じても、高齢者のせん妄の脳内メカニズムを解明する研究に取り組む人はいないと思います。

話を戻します。
くろまめさんのご質問の答えは、私にもわかりません。
認知症高齢者が食事をしないことには、何種類もの理由があると読んだことがあります。プロでも本当の理由を突き止めるのは難しいとも。

私の理解では、「パーキンソン症状のためにスプーンを動かすことができない」ということと「ボーっとした状態で食べない」ということは、違うのですが・・。
パーキンソン症状で嚥下障害(飲み込みの問題)があり、むせて苦しいので食べられない(食べるのが怖い)ということはありそうです。
間違っているでしょうか?

またレビーが重度になる(進行する)と「せん妄」が多くなるということもないのではないかと思うのですが、違うでしょうか?

hokehoke先生

せん妄の過活動型は、ご説明でわかりました。ありがとうございます。
一方、正反対のように見える活動低下型は、どういう状態とお考えでしょうか?
「認知の変動」や「認知症が進行してコミュニケーションが取れなくなる状態」との関係は、どう思われますか?

「レビーが、認知症の定義から外れる」というご指摘。
『外れて結構』と思ってしまいました。
記憶障害の部分でも既に外れていますし、認知症という言葉が、主に意味するアルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症は、症状があまりにもかけ離れています。
レビー小体型認知症は、認知症とは別分類にした方が、色々な問題が解決して良いのではないでしょうか?

No title

今日のお話はとても興味がわきました。
こうやって、つきつめていくと、やっぱりレビーはきちんと研究されてはいないと思うんです。

私の感じのなかでは、レビーのせん妄は、進行したからではないし、意識障害ではない。先生のおっしゃってるように、「火事場の〜」のように、普段とは別人のように、しっかり動けるし、滑舌もよく、だれ?と言いたくなるような状況です。穏やかな状況でもあり、何かに怒っている状況でもあり、
一斉に脳のいろんな分野が活動しだした感じ。それがその人の人生経験と関連してくるので、これまた、みなさんいろんな話がでてきます。
混合型もいれば、過活動型、活動低下型、、ぜんぶありますね。

せん妄状態のときは、そのときの状況に合わせて、家族が対処してます。
まったくらちがあかない場合は、待つしかないし、危険な状況にならないように見守る。
声をかけて、以外とぽんとこちらの世界に戻る事もあるし。

ただ、これがほんとうに、意識障害か、せん妄かどちらかと言われると
難しいかもしれません。
2秒、3秒で、目の色が変わり、意識が変化する場合もある。
はっと、こちらに気がついてくれたと思うと、またすぐにどこかの
世界へ。またすぐ戻る。

くろまめさんのお母様は、「食べたいけれど、自分ではどうしようもない」とおっしゃってるのは、ほんとうのことで、飲み込みにくいという
状況を訴えたとも取れます。よくレビーの家族は、なんとか食べてもらいたいと、覚醒していない状況の中で、必死で食事介助をし、スプーン一杯を飲み込んでくれたと喜びますが、これは喉に食べ物が入ったときに、食べるものらしいという無意識の判断をして反射的に飲み込むので、食べたいという意志とはまた別のものでもあるそうです。
決まった時間ではなくても、覚醒してから、食事をしてもらいたい。
また食べにくそう、飲み込みにくそうとちょっとでも見えたら、
食事の形態も見直してもらいたい。
栄養補助も忘れずに。施設の場合は理解してもらって、時間外での食事を考えてもらえたら、、と思います。

活動低下型せん妄は、意識障害に近いような感じ。これが「カラの中に閉じこめられた自分」という自閉症の症状に近い感じです。ただ、周囲で起こっていたことを知っている。これを伝えられる人もいるし、伝えない人もいる。せん妄と言えるのかなあと思いますが、レビーの特徴のような
気がするんですが、ちがうのかなあ。自分の意志とは関係なくうつろになっている状態。認知症の進行ではないです。

言える事は適正な医療があれば、バランスを保てるっていうこと。
幻視は消える人もいれば、消えない人もいるし、ずっとせん妄の中に
過ごす人もいるし、せん妄など関係ない人もいる。
データーを集めてみたかったけど、力及ばず、、です。




せん妄についてのさらなる情報、ありがとうございます。

せん妄についてのさらなる情報をありがとうございました。
夫は、昨日も今日も低活動型の夜間せん妄です。
ベッドから半分降りた状態で、固まっていて、目はうつろ、話しかけても何も答えません。

でも、しばさんが以前書いていらしたように「すべてわかっている」のかもしれないです。

今日は、目に涙をためているので、
「どうしたの~? 大丈夫だよ~」
と手を握ってあげました。
「怖い夢見たの~?」と聞いたら、わかるかわからないかくらいに、かすかにうなずいている様子。
「夢だから大丈夫だよ~」とさらに手を握ってあげると、落ち着いたようでした。

しばさんのおっしゃるように、見かけは穏やかでも、心の中は不穏なのですね。

言いたくても言葉に出せない感じでした。

認知症とは

現在認知症の医学的定義は、DMS-Ⅳの定義・診断基準がもとになっています。この基準は、アルツハイマーしか考えていない研究者が策定したものですから、レビーやピックに当てはまらない部分が多すぎ、正直使い物にならないと言わざるを得ないでしょう。

最近、気が付いたのですが、認知症のBPSDは前頭葉特に前頭前野の障害により生じているケースがほとんどだと言う事です。
私は、認知症の本体は前頭前野の機能障害と考えています。短期記憶障害は、本質的な問題ではないと思います。
アルツハイマー・レビー・前頭側頭型認知症(ピック病など)では、前頭前野の障害される部分が違いますので、症状が大きく違うと言う事になります。
認知症というのは、器質的精神障害と呼ばれる状態に含まれますが、そういう分類からはアルツハイマー・レビー・ピックはすべて器質的精神障害という範疇に入りますので、医学的には認知症という分類になってしまいます。
前頭側頭型認知症は、知能検査で測定できる領域の機能は、ほとんど障害されていません。レビーの方でも、精神症状が主体で知的機能はほとんど障害されていないケースが少なくありません。
ですからHDS-Rでは、満点かそれに近い点数を取るケースが少なくありません。この点は、アルツハイマーと大きく違います。
アルツハイマーのイメージで認知症を考えると、しばさんのような考えが生じると思います。
ただ一般の方には、精神障害と認知症とどちらの言葉が、受け入れやすいか・・・。私たち医師からみれば、どちらの表現でも構わないのですが・・・・。

リスパダールとセレネースの違い

リスパダールは高齢者・特にレビーの方には使用してはいけない薬剤の代表ですが、セレネースは副作用に注意して使用すると有用な薬剤です。
両方とも、大脳辺縁系のドパミンを強く抑制する点では同じです。
両者の違いはそれ以外の領域でのドパミンの抑制です。
パーキンソン病における錐体外路症状は大きく二つあります。
一つは固縮です。もう一つは振戦です。
リスパダールとセレネースは、この錐体外路症状に対する影響が大きく違います。
セレネースなどの昔からある抗精神病薬は、振戦を悪化させますが、固縮を悪化させることはあまりありません。元論多量では固縮を悪化させますが、少量ではそれほど目立ちません。
リスパダールなどの非定形抗精神病薬は、振戦を起こすことはほとんどありませんが、固縮を著しく悪化させます。
振戦はだれが見ても容易にわかりますが、固縮は神経学的な診察で評価しないと判りません。
このため、否定抗形精神病薬は、錐体外路症状を起こすことが少なく安全であるという誤った考えがが生まれたのでしょう。これは、神経学的な診察能力を持たない精神科医の妄想と言っても良いと思います。
リスパダールは、中脳のドパミンを抑制する作用が強いようです。このため、固縮が悪化すると同時に、譫妄を起こしやすい状態を生み出しているようです。
投与初期には、大脳辺縁系のドパミン抑制作用で、譫妄を改善します。長期投与すると、低活動性譫妄をそれだけで起こすことがあると思われます。
両者には、このような違いがあります。大脳辺縁系のドパミンを抑制する必要がある場合は、セレネース・ウィンタミン・ニューレプチルの方が、リスパダールやセロクエルより使用しやすいです。
副作用に注意して使用すれば、セレネースは使いやすい薬だと私は思います。

ありがとうございました。

皆様 ご意見・ご助言ありがとうございます。

「認知症学」が新しい学問であること、
ことレビーの認識・研究がまだまだであること、
皆様の見識が豊である為 しばしば忘れてしまいます。

母が「ぼ~」っとして 食事を自力でしない理由は、
本人の訴えに耳を傾け 配慮の必要があるのですね。
幻視や何かで神経質になっていたり、脳の信号が誤作動を起こしていたり、呑み込みに不安があったり・・・・・ケースバイケース。
難しいです。

何れにしても 無理に食べさせることは危険なので 状態に合わせた介助が基本であること 再認識します。

あくまで、母の場合ですが、
「せん妄・意識混濁」の際の出来事を深く理解し、ある程度記憶をしている印象があります。
落ち着いた状態の時には、その時の話が聞けます。

脳自体の状態だけでなく、
ケアの質が好ましくない場合に 症状を悪化させる印象もあり、
介護専門職にも「認知症だから認識がない。」と思われているのであれば、大変懸念される点ではあります。

機会があれば、周知して頂きたいことです。


  
 

No title

短期記憶障害は問題ではないという、先生のお話、先日伺ったばかりでしたが、テレビでちょうど、「記憶」の話をやっていて、やはり自分のなかでの優先順位というものがあり、自分にとって、重要でないものは後ろに後ろに追いやられるとのこと。そこで、思い出せる場合もあるけれど、高齢になれば、思い出す必要もないわけで。先生の話をさらに再確認しました。家族や周囲はそこに固執してしまい、ものごとをもっと複雑にしてる場合もあるかもしれません。ただ危険が伴うことは、いろいろ対処しなければならないですが。忘れたっていいじゃない、ですね。

長くなってしまいましたが・・

あの・・
「食べたいのに、食べられない」状態って、うつ病のときもそうではないですか?
動きたいのに、動けない。
しゃべりたいのに、しゃべれない。
脳の命令を体が無視しているような感じでした。
それでも無理に行動すると、普段の10倍くらい疲れます。

病前性格も「真面目、几帳面、頑張り屋」と、似ていますよね。

似た心理状態だとすると、「食べなきゃいけない」ということは本人も良く分かっているので、それを言うと追いつめることにもなりますね。
「じゃあ、食べられるようになるのを待とうね」というと、気持ち的にも楽なのだと思います。

脳のホルモンバランスの崩れた状態という説明はとても良く分かります。
薬で躁転すると、一気にオイルが回ってターボが効いたような状態です。まるでポンコツ車がフェラーリに変身したみたい。大体数日限りの一過性ですが・・

火事場の馬鹿力もホルモンの説明でよく分かります。
但し、抑制系はレビーのパーキンソン症状には良くないのですよね。
あるホルモンの量だけに注目するのではなく、全体量とバランスが重要な気がします。

糖尿病もインスリンだけでなく、最近はそれに拮抗するホルモンとの兼ね合いに注目され始めています。足りないものを補っても全体量が増え、思ったほどの効果が得られないが、他を減らせば少量でも効果的だったりしますよね。そこの匙加減が、医師の「見立て」の技量なのかもせれませんね。

No title

ygraciaさん

はい。母もそうですが、寝返りも打てないのに、ある朝、柵を乗り越えて介護ベッドの下にいたり、柵を引き抜いたりということをすることがあります。
動けないはずの人が動いてしまう、歩けないはずのひとが歩いてしまうという驚異的なことが起こりますね。
歩けない人が、階段を登って2階の窓から飛び降りたという実例を読んだことがあります。

仰る通り、どこまでが意識障害で、どこからがせん妄かというのは、本人に正確に確認することもできませんし(家族は疲れ切るし、医師はそういう場に立ち会わない。)謎です。

でも考えている内に、分類なんて二の次だと思えて来ました。
河野和彦医師は、セミナーで「認知症の診断名を最初に1つに決めることにあまり意味はない。やがて変わっていく」ということを言われていましたね。
(アルツハイマー型がレビー小体型認になっていくこともある。)

それと同じで、意識障害であろうと、せん妄であろうと、認知の変動であろうと、実際にレビー小体型認知症には高率(河野医師によると7割)
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1054.html
で起こるのだから、その実際の対応こそが、介護家族にとっては重要だと思います。

安全を確保すること(ベッドを低くする等)。
「しっかりしろ!」などと叱責せず苦しんでいることを理解する。
覚醒できずにいる(ぼんやりした)状態で、食事や色々なことをさせない。
認知症だからと放置せず、様子を常に観察し、必要な医療を求める。
大人しくさせようと安易に医師に向精神約を処方してもらわない。
など。

MKさん

若年性レビー小体型認知症の方々に伺うと、次々と出てくる自分の症状(異常)を正確に理解も記憶もしていることは、大変なことです。
常に不安や恐怖との闘いを強いられていらっしゃることが分かります。

レビーは、症状として「うつ」がありますから、絶望感や辛さは、健康な方の想像より遥かに大きいのかも知れません。

御主人様も同じだと想像します。
言葉にしないだけで。

「大丈夫だよ。私は、今のあなたが好きだよ。この先もずっとあなたが好きだし、一緒にいることが幸せだよ。大丈夫だよ。何の心配もないんだよ」
というメッセージを言葉でも態度でもずっと送り続けて頂きたいです。

多分、安心は、最大の薬だと思います。

hokehoke先生

「精神障害」と「認知症」という選択ですか・・。
「脳機能障害」という分類からは、遠いですか?
確かに、せん妄などがあると、より精神障害に見えますが、記憶障害もほとんどなく、暴れることもなく、理性も思考力もある方々の例を見聞きすると「脳機能障害」という言葉を思い浮かべるのですが。

貴重な、セレネースの情報、ありがとうございました。
これを医師が読んで下さると良いのですが・・。

介護家族が、薬のことに口を出すと(その医師が知らないことを知っていたりすると)多くの医師は、喜びませんから。

無記名さん

私も介護家族は、肚を決めないといけないと思います。
「私の名前を忘れたっていい。私が娘であることを忘れたっていい。
2人の間にあたたかい愛情さえ残っていれば」と。
実際に、そうした感情は、消えることはありません。

家族が、何があってもどっしりと構えていられれば、せん妄のような危機的状況も時間と共にゆっくりと消えていきやすいと思います。

逆に家族に「こんなこともできないのか!」「こんなこともわからないのか!」という気持ちがあると、それは、口にしなくても必ず伝わり、そう思われる悲しみや苦しみから症状を悪化させると思います。

kimiさん

うつも食べなくなる原因の1つだと思います。
食欲がなくなってしまいますからね。

若年性レビー小体型認知症の方から「毎日脳内の物質に振り回され、ひきずり回されている気がする」と伺いました。

「自分の意志では、どんなに頑張っても、自分の体調(精神状態も含めて)をコントロールすることができない。
悪天候で寝込み、突然うつになり、何もできなくなり、元気になったと思ったら、また突然、意識障害を起こす」


全体を読み返すと、何だかひどく偉そうですね。すみません。

これは、全部、自分自身の失敗から学んだことなんです。
私は、何も知らず、何もできず、母を劇的に悪化させ、自宅介護を1週間で諦めて、施設に入れたような介護者です。

何もかもうまくいかなかった私の失敗を、他の方には、繰り返して頂きたくないという思いがあります。
偉そうに、勝手なことばかり言って、すみません。
どうぞお許し下さい。

食べない理由

追記です。認知症と生きる方が食事をしない理由は、色々あると書きましたが、本当に沢山の理由が、可能性として考えられます。

例えば、このサイトを見てみて下さい。
http://www.nissoken.com/book/1466/contents.html
http://kojukaikyouiku.wordpress.com/shinjinsa/categoryenge/

いつから(急に?徐々に?他)どんな風に(元気がない?困惑している?苦しそう?他)食べなくなったのか、詳しく観察し、理由を考えなければいけません。

実は、腰が痛かった、実は、脳梗塞を起こしていた、実は、入れ歯が合わなくなっていた等、原因は、意外な所にあることもあります。

食べたくなければ食べなければいいと放置しておくと栄養失調から床ずれができたり、誤嚥性肺炎(ごえんせい肺炎。自分の唾液で肺炎になることも。)を起こしやすくなったり、衰弱していきます。

とても難しい問題なのですが、「色々な原因の可能性」の知識があるだけで、全然違ってくると思います。

知らないことが、不適切なケアにつながり、介護をより大変にします。
認知症の医療や介護について知ることが、より楽な介護への近道になるんですね。

読者からのご質問

読者から非公開コメントで質問を頂きました。

「食べない・飲まない」はよく伺う問題ですが、
この場合の良い解決方法が、わかりません。

飲食をしないので、脱水などで意識レベルが低下する
もうろうとしているので飲食できない、の悪循環のようにも見えます。

どなたか、アドバイス頂ければ、うれしいです。
よろしくお願いします。

以下、読者からのご質問です。

幻視(爬虫類・アリ)だけでなく、
「ご飯に石が混ざっていて固い」
「飲物に魚の内臓が入っているので気持ち悪くてむせる」
などと言い、食事・水分摂取が、とても難しくなっています。

血液の循環が悪い状態が見受けられ、
不活発型せん妄のような状態を繰り返す日々が続いています。
以前も抗精神病薬でひどい副作用が出たので、
医師も薬の使用は、控えている状態です。

飲食に対して、どのような工夫が出来るか 試案に暮れています。 
ご存知でしたら 助言をお願いします。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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