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入院中に「せん妄」(意識障害)を起こしやすい人

レビー小体型認知症が起こしやすい「せん妄」については、繰り返し書いてきました。
(関連記事参照)これは、本人と介護者を最も苦しめる症状なので、再び書きます。

入院して「認知症になった」「認知症がひどくなった」というのは、せん妄のためです。
脳が一時的に正常に働かなくなって起こる異常行動ですが、家族は衝撃を受けます。

私の母もベッドから落ちる点滴を引き抜く等まったく目が離せない状態になりました。
しかし一連の異常行動を「せん妄ですか」と医師に聞くと「違う」という答えでした。
私の古い友人(親がレビー)も入院病棟の看護師から「認知症なんですから。(この錯乱状態は)もう治りませんよ」と冷淡に言われ、泣いたそうです。
(退院し、落ち着いたらすっかり元に戻り、新聞も読むようになったそうです。)

せん妄について知らなければ、レビーのケア(医療含む。)は、できないと思います


2014年1月4日の記事の中でご紹介した論文(「急性期高齢患者のせん妄発生の予測に関する看護師のアセスメント構造」長谷川真澄・亀井智子 聖路加看護学会誌Vol.10 2006年6月)の内容を見てみましょう。(→論文全文

看護師の臨床経験から「せん妄を起こしやすい患者」を表にしてありますが、これは、
レビー小体型認知症の典型例にそっくりです。

   <年齢> 70〜80代。
   <職業> 教員、役所勤め、管理職など堅い仕事
   <性格> 几帳面、神経質、(或は、我慢強い性格、自立心旺盛)
(P.5)

小阪憲司医師は、2012年の講演でレビーは真面目な人しかならないと語っています。(→講演動画。「認知症スタジアム」から)
河野和彦医師は、真面目な性格は半端でなく、教師や弁護士、公務員といった堅い職業に就いている人が多い(「コウノメソッドでみる認知症診療」P.57)と書いています。

またせん妄を起こしやすい薬剤として(書かれている順に):
睡眠薬(リスパダール等含む)/利尿剤(ラシックス、アルダクトンA)/鎮痛剤/精神安定剤/副腎皮質ホルモン剤(ブレドニン)/抗精神病薬 (P.6)

レビーが、特に気をつけなければいけない薬とほとんど同じです。(危険な薬一覧)

せん妄の定義」を読んでもレビーがイメージされます。
「せん妄とは、脳の一時的な機能失調によって起こる注意障害を伴った軽い意識のくもり(意識混濁)を基盤とする症候群であり、落ち着きのなさ、見当識障害幻視幻覚、暴力行為などの症状が急激に現われ、症状は一日の中で動揺するという特徴がある(P.1)

医療従事者も家族も、高齢者が、せん妄を起こした場合、『レビー小体型認知症の可能性もある』と考えて対応することが必要ではないかと、この論文を読んで思いました。
特にレビー小体型認知症患者が誤診されることの多い次の診断名の方は、要注意。
うつ病アルツハイマー型認知症統合失調症などの精神疾患、パーキンソン病

「せん妄の種類(具体例)」に続く。

*入院によって起こった「せん妄」を再現した動画こちら
(せん妄にしては、目つき顔つきもしっかりしているなと思いますが)

<関連記事>
*「小阪憲司医師の著書に書かれた”せん妄”」具体例多。
*「せん妄とは」(河野和彦医師の定義)私の母の例も。
*「河野和彦医師の認知症セミナーの内容」(レビーの場合。対応の方法)

P1020957_convert_20140106110324.jpg
へクソカズラというのだそうです。
可哀想過ぎて涙が出てくる・・・。きれいなのに・・。
関連記事

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せん妄は

せん妄は、意識障害の特殊型と言われていますが、その原因は良く分かっていません。
ただ私の経験では、脳幹部の一過性脳虚血で起こりやすい事が確認されています。私が医師になったころは、脳梗塞の治療薬はニコリンが主流でした。脳出血や大きな梗塞にはほとんど効果がないのですが、脳幹部の一過性脳虚血発作に伴うせん妄には、効果がありました。
在宅で、脳幹部の一過性脳虚血発作を繰り返すケースがあり、一日に2~3回繰り返すため、ニコリン1000mgを静注したところ、意識障害のみならず、麻痺などの症状も急速に改善したのです。それまではニコリン500mgで対応していましたが、1000mgとの差は大きく、以後1000mgで対応しています。
ニコリンにより、せん妄の治療は容易です。
この事実から、脳幹部のドパミン作動性繊維に影響があり、前頭葉の賦活が十分できなくなり、前頭葉の機能障害のためせん妄となると考えられます。機能障害ですから、治療により回復します。
ニコリンで回復するのは、脳幹部の血流改善作用が効果があると私は考えています。
レビーの本体は、前頭前野の機能低下と大脳辺縁系の機能亢進だと私は考えています。

せん妄は、治る

hokehoke先生

詳しい解説をありがとうございました。
大切なのは、「せん妄には、治療法がある」ということですね。

恐ろしいのは、せん妄についての知識を持たず
認知症の症状だから」と(食事もろくにできない場合でも)放置したり
わがままになった」と怒鳴ったりして悪化させたり
徘徊や暴言暴力に、家族が、成すすべもなく追い詰められてしまう例です。

そしてそういう例が、実際には、非常に多い印象があります。

ボーッとしてコミュニケーションも難しくなると、「ボケて何もわからなくなった」と思われがちです。
本人の目の前で、本人が傷つくようなことを平気で言ってしまいがちになります。

けれども若年性レビー小体型認知症のKさんが語っているように
「そういう状態でも周囲で起こっていることは、完全に理解も記憶もしている。
自分に話し掛けられる内容も全部理解しているが、会話する気力が出ない
「”認知の変動”は、ただぼんやりしているだけではなく、私には、かなり辛いものだ」
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1085.html

このことを介護家族は、決して忘れてはいけないと思います。

低活動性せん妄

せん妄も脳幹部(主に中脳)のドパミン作動性の前頭葉賦活系の障害が主な原因ですが、同時に脳幹網様体~大脳賦活系の障害を伴う事が多いです。レビーではこの系のアセチルコリンが影響を受けるためか、周囲に無関心で反応に乏しい低活動性せん妄の場合も生じます。これに対してもニコリンは効果があります。一日500mgより1000mgのほうが効果が高く、数日続ければ回復するケースが少なくありません。回復して食事をとる事は、良くありますよ。
この治療法を、河野先生は普及させようと頑張っていますが、静脈注射に不安がある医師が少なくないようです。
1例でも、改善例を体験すれば、その効果に驚くと思います。
私も500mgから1000mgへ増やした時、その改善の早さに驚きました。早ければ注射している最中に回復します。

No title

うちの犬が飲んでいたのが、プレドニンでした!
アトピーで、洗っても翌日には掻きむしって血まみれで、体液が漏出して、どんどん痩せ細ったので、寿命が縮んでも幸せな犬生の方をとろうと飲ませ始めました。皮膚には効いたのですが、10歳あたりで認知症の症状が出ました。

ダイナマイト・キッドがステロイドの過剰摂取で寝たきりと聞いたので、うちの犬も10歳前後かな?と想像していましたが、とうとう13歳になり、ご近所では一番の長生き犬です。

しかし、数年前から不穏な様子で空間に吠えたりで、夜中に何度も起こされるようになりました。今から思うとせん妄だったのかも?
最近は、ベッドに寝かせて、毛布を掛け、3時間おきに体位転換ですが、幻覚は見えないみたい。殆どいつもうとうとと寝ています。

1年くらい前から足が動きにくくお座りができなくなり、今では寝るときも四肢は突っ張ったまま。歩いてもバランスが悪く、すぐに前方1回転しちゃいます。これもパーキンソン症状なのかな・・・

認知と体のこわばりと相反して、アトピーは跡形もなく消え去り、今はステロイドは卒業しています。もしかしたら、夜中に吠えてたのと、ステロイドは関係があったのかもしれませんね・・・

kimiさん

わんちゃん、お気の毒・・・。
友人の犬は、糖尿病ですから、犬でもパーキンソン病やらレビー小体型認知症にもなるんでしょうか?

薬の中で利尿剤だけは、「レビーに危険な薬」の中に入っていなかったので調べていたんですが、恐ろしい書き込みを見つけました。
(話が変わってしまうんですが)「ダイエット目的でラシックスを飲んでいたら排尿困難になった。どうしたらいいか」というもの。

以前、時々、「痩せ薬」で亡くなった方がいらっしゃいましたが、薬には副作用がある(使い方によっては毒物になる)ということを認識していらっしゃらない方が、存在するのだと知って、冷や汗が出て来ました。

頭痛薬(鎮痛剤)でも若い頃から頻繁に飲んでいると中高年になってから脳神経の異常が出てくるそうです。(精神科医から聞きました。)
テレビのコマーシャルに騙されてはいけませんね。

写真の植物

このつる性の植物は、『へくそかずら』ではないでしょうか。
この名前 インパクトが強く 一度聞いたら忘れません。
光沢のある茶色の実、よく見かけます。
でも、この実 リースの花材にもなります。

へクソカズラ

くろまめさん、ありがとうございました。
へクソカズラでした。

私、この実、好きなんです。
花だって、中々かわいいですよ。
改名のための署名運動し・・・ても、名前は変わらないのかなぁ・・。
悲しい・・(涙)。

大好きな花も「イヌノフグリ」なんて差別用語みたいな名前が付いてるし。

体活動性せん妄

こんにちは!
せん妄や不穏の定義がよくわからなかったのですが、
だんだん分かってきました。
せん妄とは興奮する状態もあれば、低活動の状態もあるのですね。
夫は、呼んでも返事をしない、魂の抜けたような状態にときどきなります。
それが低活動せん妄なのですね。

ヘくそかずら

葉や茎を切ると、その名の通りのにおいなんですよ!
もの凄く強烈です。豚小屋のような・・・

私は庭から駆逐したい植物の筆頭なのですが、
隣りから、うちのフェンスに絡んできて、邪魔だし、臭いし・・
根は牛蒡のように深くて、なかなか抜けません。

あれとヤブガラシ(貧乏かずら)は、手入れの行き届かない庭の目安にもなりますね。

MKさん kimiさん

MKさん コメントありがとうございました。お陰で記事を1つ書けました。
コメントへの回答になっています。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1173.html

こんな風に「○○のこういう所がよくわからない/もっと知りたい」と具体的に言って頂けると、(多くの方が知りたいと思っていることに関する)記事が書けますので、とても助かります。

OFF会でも(何となく)そんなお話が伺えたらいいなと思っているんです。

「せん妄」は、馴染みのない言葉なので、本当にわかりにくいですよね。
医師や看護師でもよくわかっていない方が多いのではないかと思います。

でも具体例を読むと「なんだ。レビーそのものじゃないか」と思う方が、多いのではないでしょうか?

是非、「せん妄」を正しく理解し、適切に対応・治療して頂きたいです。


kimiさん

「臭い」とは読みましたが、そんなですか〜?!
あちこちの庭先(フェンス)などでよく見ますが、見てる分には、臭いはしないんですが・・・。

そういえば、ブタクサという名前の花もありましたねぇ。
私、本能なのか、不当におとしめられているもの(生き物、者)について見聞きすると、黙ってはいられなくなっちゃうんです。
いくら臭くても、あまりにもひどい名前じゃないですかぁ?変えてあげなきゃ。

レピー小体型認知症

はじめまして このブログには、認知症について的確な情報が詰まっていて素晴らしいです!
 わたしも2年前、必死にネットサーフィンして、母の病気への対処法を探っていました。連日連夜、まさに悪戦苦闘。
 今は昨年夏より、名古屋フォレストクリニックの河野医師に診ていただいて、ようやく心身ともに落ち着いています。 もし最初に診断された病院の処置に従い、投薬を続けていたら、今頃母は廃人となっていたかもしれません。
 私と同様の体験をされている人がいれば、すぐさまこうしたブログや河野医師のメソッド実践医を紹介したいものです。

 でも、無理もないです。見たことのない母の姿に医師の診断、処方を盲目的に信じていました。認知症治療薬アリセプトへのハイテンションな反応や「眠れないときや落着けないとき」として処方されたリスパダールの副作用で、夜中に消火器を持ち出してきて「大活躍」。「これが認知症の現実か」と絶望的な気持ちに。それが薬の副作用だと知ったのは、かなり後のことです。
 幻視や幻聴も激しい。見えない男性が毎晩母にいろいろな話を語り掛けてくる。コミカルな幻聴を楽しそうに語る母に精神病なのか・・・とも。
 これから高齢化にともなう、いろいろな異常行動や症状への対処法も「常識」となるくらい、一般の人の知るところになることが必要ですね。

makoさん

はじめまして。しばです。
コメント、ありがとうございました。
たまに非公開コメントで、こうしたコメントを頂くことがあるのですが、公開コメントでは、あまりなく、大変ありがたく、心からうれしく思います。ありがとうございます。

お母様、心身ともに落ち着いていらっしゃるとのこと。
本当に良かったです!
医療の力だけではなく、色々学び、適切な対応・介護をされていらっしゃるmakoさんのお力も大きいのだと思います。

ちょうど今日、以下の記事の関連記事の部分に「レビー小体型認知症のわかる病院一覧」へのリンクを加えたばかりでした。
http://nonohana7.blog134.fc2.com/blog-entry-1177.html

レビー小体型認知症の発見者である小阪憲司医師のすすめる医師の一覧と日本で最も多くのレビー小体型認知症患者を診ている(そして治療法の詳細をコウノメソッドとしてネットで公開している)河野和彦医師の治療法に基づく医師の一覧をご紹介しています。

しかしそこにも書きましたが、「そのリストを見て行ったのに満足のいく診断・治療を受けられなかった」という介護家族の方々も実際にいらっしゃいます。

医師が悪かったのか、薬剤過敏性が非常に強いためにどんな薬もダメだったのかは、わかりません。
しかしリストの全ての医師が、同じレベルだとは思わない方が良いと思います。

一点、読者の方が誤解されないように。
向精神薬リスパダールでまず起こりやすい副作用は、体が固まって、歩けなくなったり、動けなくなることです。
量を増やせば、寝たきりの廃人のような状態になります。
他にどんな副作用があるのかは、医療関係者でないのでわかりません。

一人でも多くの方が、いち早く医師の処方薬による恐ろしい副作用
(リスパダールなどの向精神薬や通常量の認知症薬など)
に気づき、makoさんのお母様のように落ち着いた日々を送れるようになれることを切実に願っています。

makoさん、またお気軽にコメントお願いします。
お待ちしています。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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