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9月2回目の帰省1日目(3)父の変化 妹の苦しさ

グループホームからの帰りは7時過ぎになっていた。いつもの夕食の時間(実家では5時と早い。)を2時間も過ぎている。
「お父さん、お腹空いたでしょ?」
「あれ?俺、まだ食べてなかったか?」
認知症になるとお腹も空かないのだろうか・・・。

妹(平日はフルタイムで仕事をしている。)と電話で話をする。
平日母を訪ねることは、しばらく止めていると初めて聞く。
「行く度に泣かれるから、辛くなっちゃって・・」
「わかるよ。無理して行く必要はないよ。行きたいと思う時だけ、心に余裕がある時だけ行けばいいよ」
「心に余裕がある時?そんなこと言ってたら、永遠に行けなくなるよ」
妹は、淋しげに笑った。

日中、集金の人が来たので、後を追いかけて行って(父が在宅だった。)父のことを説明し、妹の携帯の番号を渡す。あといったい何人に妹の携帯の番号を伝えなければいけないのだろう・・。妹の負担は増すばかりだ。

帰省前、父が健康診断をした病院に連絡をして結果を私の自宅まで郵送してもらっていた。
父は、結果を取りに行く事を忘れているし、父の受診した病院で、その資料が必要だと前回言われていた。
それを父に渡して結果を説明する。父は、なぜ私が郵送までしてもらったのかを疑問に思わない。
結果は、尿酸値、血糖値、コレステロール値が少し高め。前立腺がんの検査数値の経過観察が必要というものだった。(精密検査は必要ないと医師に確認した。)
父は説明を受けた直後、「薬をもらって来る」とその病院に出掛け、保険証と診察券を忘れて帰ってきた。

父は、目に力がなくなったような気がする。無口にもなった。以前は、みなぎっていた活力を感じられない。
前回の帰省の時、ジャングルのようになっていた庭の木の多くが丸坊主になって、巨大な枝葉の山ができていた。
どちらも父の心の中を表しているようで、しばらく呆然と眺めていた。
兄は、ショートステイで帰らない。兄に会いたいと思う。兄がいない家は淋しい。父も同じだろうか?

夜、「ためしてガッテン」で認知症介護をテーマにやっている。
父は、メモを取りながら見ている。
番組の中で、2人の介護者が、心中を考えたと声を詰まらせながら言う。
目頭がカッと熱くなる。あの自宅介護の日々が、あれ以上続いていたら、私も父も同じ事を考えたのかも知れないと思う。
番組で伝えられた内容のいくつかは、私が母の介護をした短い期間に母から教えられたことだった。
「気持ちに寄り添う」ということは、15年程前に米国でホスピスボランティアになるための訓練を受けた時に教えられたことだった。ボランティアを止めて、もう随分長いが、あの時の経験が役立っているのだと思い出す。

夜遅く、雨が降り、急に涼しくなる。
母を自宅介護(遠距離介護)した時は、毎日35度近い暑さだった。母をトイレに連れて行く度に汗が流れた。
なんだかこの世界全体が、すっかり違うものになってしまったような気がした。
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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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