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「認知症は病気である」は正しいか?

「認知症は、病気ですから、どんどん進行するだけです。できることなどありません」
私は、この言葉を高名な医師の口から聞きましたが、それは正しくないと、前回ご紹介した本にも書かれています。その部分を一部抜粋、一部要約・省略してご紹介します。

市川衛(NHKディレクター)著「誤解だらけの認知症」(2012年9月発行)第1章より。


認知症は、病気である
この一文、正しいと思いますか?正しいと答えたあなたは・・・残念。誤解しています

いま世界でもっとも広く受け入れられている認知症の「定義」、アメリカ精神医学会DSM-Ⅳ(精神障害診断基準第4版)をわかりやすく書きなおしてみます。

認知症とは「もの忘れが多い」「料理ができない」などの理由で、自力で社会生活が営めない状態である。その原因として、脳や全身のどこかに病気などがあると考えられる>

認知症は「認知症という名前のついた特定の病気」ではない、ということがわかります。

(修道女を対象とした研究では)脳は病気にかかっているのにもかかわらず、なぜか認知症にならない人がたくさん(3分の1)いました。脳の病気が進んでいるのに、認知症にならない人がいるとするならば、その決め手は何なのでしょうか?
これまでの研究や専門家の意見を取材した結果、2つの候補が見えてきました。
社会環境」と「脳の予備力」です。

(1)社会環境
要約:ATMでなければ、家の隣にコンビニがあれば、家族がいれば、脳の働きが衰えていたとしても「自力で社会生活が営める」可能性は十分あります。社会環境が「認知症」の状態(自力で社会生活が営めない状態)を作っているとも言えます。

安心できる環境があることが、病気によってダメージをうけた脳が働くうえでとても重要なことがわかってきています。

(2)脳の予備力
神経細胞がネットワークを作るために使う「手」(シナプスといいます)は、無数にあります。それらが織り成すネットワークの濃密さや複雑さなどの「質」は、人それぞれで大きく変わるのです。

いきいきと脳を使い続けてきた人は、ネットワークの「質」が高いケースが多いと須貝佑一医師(浴風会病院)は考えています。
質が高い人では、ある神経細胞が病気によって使えなくなったとしても、別の神経細胞をうまく利用することなどにより、全体としてネットワークが働き続けられるのではないかと推測しています。

こうした「余裕」のことを「認知的予備力」と呼んでいるのです。
若いころから複雑で豊かな言葉を使えている人は、認知的予備力が高い可能性があります。(修道女の研究から。スノウドン著「100歳の美しい脳」)

要約:脳は萎縮しているのに認知症ではない87才の前岡秀彦さんは、常に頭を使って働いてこられ、退職後も知的好奇心を失わず、アクティブな生活を続けてきた。今でも毎日30分の運動は欠かさず、新聞記事のスクラップやインターネットでの調べものも日常的にしている。

では前岡さんのように、脳を使い続けてこなかった人は絶望するしかないのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。後述しますが、脳が元気になるよう生活習慣を改善したり、暮らす環境を工夫したりすることで、認知症に対抗することができます

脳に良い生活習慣は、全身の健康を保つ方法と同じ。「高血圧・肥満・糖尿病にならないよう適切な食事や治療を行い、よく運動し、タバコを吸わず、楽しく暮らす」P.73

<関連記事>
*「認知症と診断されても」進行を遅らせるためにできることはたくさんあります。
*「若年性認知症 病気も進行せず幸せに暮らす(あさイチ)
*「なぜ認知症は誤診されるのか(久山町の調査)」修道女の研究にも触れています。
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銀杏(イチョウ)の林
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しばさん

いつも希望のもてる記事をありがとうございます。
行き詰まってましたが、又力が湧いてきましたー!

karaさん

そうですかぁ・・。良かった!

この記事のことをツイッターでつぶやいたら「認知症は病気だ」と返信された方がいらっしゃいました。
確かに医師は、「認知症は病気だ」と言われます。

でも私は、最近、認知症や軽度認知障害(MCI)の定義が、根本からわからなくなってきています。

そもそも定義の対象となっているのは、主にアルツハイマー型認知症です。

レビー小体型認知症やピック病(前頭側頭型認知症)では、記憶力低下がない方がいらして、長谷川式のテストで高得点を取ることがあります。

思考力もあり、長時間会話をしても認知症とわからない状態なのに、レビー小体型認知症では、幻視(幻覚)によって錯乱状態になったり、ピック病は、不必要なものを大量に買い込むなど、家族を非常に悩ませる行動が起こることがあります。

しかしこうした状態は、現在の認知症の定義の中には、すんなり当てはまりません。全く異質なものです。

例えば、若年性レビー小体型認知症のominaeshisanやKさんは、レビー小体型認知症(繰り返しますが、認知症です。)と診断されていますが、ご自分の症状は、全て正確に把握され、ご自分で困らないよう対応されています。
遠方の病院までお一人で行かれ、医師と話し合い、処方も決められています。

「外からは見えない不自由は、多々ある」と話されますが、お二人を「認知症患者」と呼んでいいのでしょうか?

それは、医師の下した正確な診断名ですが、私は、根本から疑問に思っています。

一般に認知症は、「何もわからない・何もできない人」と思われています。(むろん、これは誤解で、現実には全く違います。)

そういう世の中で「私は、認知症です」と言うことには、とても大きな不利益と危険性があると思います。

レビー小体型認知症もパーキンソン病も全部まとめてレビー小体病と呼べば良いという意見が主流になってきているという話ですので(11月2日のレビー小体型認知症研究会で。)実際にそうなれば、この「認知症問題」は、解決するのかも知れません。

しかしレビー小体型認知症とパーキンソン病の違いすら医師によって考え方が異なり、素人の私には、何が何やらという状態です。

結局、不完全な定義、定まらない定義の狭間で、正確な診断にも良い治療にもたどりつけず、薬の副作用に七転八倒しているのが、レビー本人とその介護家族という状態が、延々と、延々と続いているのです。

医師の皆様、なんとかして下さい。お願いします。

しばさん

ありがとうございます。

本当に医師の皆さん何とかして下さい!です。
治そう、良くしようという熱意を、初心を忘れないで欲しいと思います。
簡単に治らないとか、進行が早いとか、悪くなりましたねとか言ってほしくないです。
本人も家族も必死なのですから。
治る、良くなると言っている医師が現実にいるのですから、学んでほしいと思います。
ツイッターで病気と言っている方は、もしかしたら、介護で辛い思いをされているのかもしれないと思ったりしました。

一日一笑を目標に頑張ります!

認知『症』

タイトルに書いた通り、一つの症状なんですよ。
健常者だって、大酒飲んで頭の歯車が回らなくなったら同じですよ!
よく道路に寝てクダ撒いて、自分の住所も言えないオジさんを見かけますよね。

それで本人と周囲が困らなければ、病気でも障害でもないと思います。

例えば、買い物やギャンブル依存症を病気と捉えるか、困った性癖と捉えるか・・? 
でも借金重ねて家族に迷惑かけなければ問題ないでしょ。億万長者だったら、必要ない宝石を何百個買ったって、お城や自家用ジェット機買ったって病気なんて言われませんよ。

困らない環境が大事なんですよね。

現在認知症と診断されるお年寄りも、昔だったら大家族の中で留守番とか子守りとかの役目を与えられて、面白いお話を聞かせてくれる存在として大事にされていたと思います。
一人で買い物に行けなくても、畑で美味しい野菜を育てる事はできたでしょうし、飢饉のときは何十年前の経験を披露して家族を励まして、助ける事もできたでしょう。

現在は、その家族の代わりを社会が担っているのです。
保険や年金制度は、皆で負担を分け合う社会主義なんですよ。
制度を利用するのは当然の権利です。
その為に何十年も保険料を支払ってきたのですから。
元々日本には素晴らしい文化があります。「助け合い」「お互い様」という、ね。

kimiさん

その通りだと思います。
億万長者の例は、いいですね〜。

世話焼きの妻や嫁と一緒に生活している高齢の男性も認知機能が低下していても困る場面は非常に少なく、「もう歳だから、ちょっとモウロクしてるけど、歳相応よね〜」で、平和に過ごせていると思います。

逆に、毎日3食食事を用意しなければいけない女性(勿論、男性でも良いのですが)とか、仕事を持っている人は、ミスが目立ち、本人も苦しむことになりますよね。

認知症と診断されてもBPSD(本人も周囲も苦しむ行動。徘徊や暴力など)さえ出なければ、本人も周囲も穏やかに、笑って生活できます。

認知症というのは、一言では片づけることのできないとても複雑な、人間に関わる全てのことと深くつながっている「現象」だと思います。

制度や介護サービスなどを積極的に利用することも本当に大切ですよね。
高齢者は、色々な理由でそれを嫌がる人も少なくないですが、意識改革が必要だと思います。

今、ふっと思い付いたんですが、運転免許センターで免許の書き換えの時に認知症教育・啓蒙活動をするとか、どうでしょう。
現在の認知症スクリーニングは、ほとんど役に立っていないようなので、もっときちんと認知症の問題に取り組んで対応したら、相当効果が上がると思いませんか?
5分の教育ビデオを見せるだけでも違うと思いますよ。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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