「誤解だらけの認知症」市川衛著

市川衛(NHKディレクター)著「誤解だらけの認知症」を読みました。
認知症を患う本人にも介護家族にも希望を与えられる良い本です。(2012年9月発行)

市川氏は、「ためしてガッテン」や「クローズアップ現代」等で認知症を取り上げ、そこで言い足りなかったことを熱い思いを込めて、とても分かりやすく書かれています。
(「ためしてガッテン」でレビー小体型認知症を取り上げた方ではありません。)

以下、青字部分は、本からの抜粋です。(詳しい内容は、本をお読み下さい。)


認知症には悲惨なイメージが付きまとっています。
1度認知症になると、症状は進行するばかり。本人の苦痛や介護の負担も重くなることはあれ、軽くなることはないというものです。
(略)それは大きな誤解です。(略)
多くの人が認知症について正しく知らないばっかりに、わざわざ症状を悪化させたり、介護の負担を増やしたりしてしまっている(略)。P.4

本質的に重要なのは「原因はどの病気か」と1つに決めつけることではない
大切なのは、ご本人が薬の副作用に苦しんだり、周囲が無用な介護の負担を背負ったりするのを防ぐことだ。(略)
「アルツハイマー病らしい部分もあるが、多少レビー小体型認知症らしい部分も含んでいる」というくらいに許容度を持った診断こそが役に立つのかもしれない。
その情報さえあれば、「(略)薬を使ううえで注意しようと考えていくことができる。P.46〜47

認知症の人にも記憶は残されています
そして新しいことを覚えることもできます
ただそうした記憶は、言葉で表現することができないものなのです。P.88

認知症の人が「わけのわからない」行動をとっているというのは誤解です。P.102

認知症になると、人は非常に「繊細」になるということが言えるかもしれません。P.109

認知症になると人格が消える、というのは誤解です。(略)
私らしい感じ方」や「私らしい行動は残ります。(略)
もしそれが感じられないとしたら、とても奥深くに隠れてしまっているのかも知れません。それを引き出せるかどうかは、周囲がその人のことをどのような視点でとらえどのような形で接するかということにかかっています。P.130〜131


 ★続きは→こちらを

●本の巻末に認知症フレンドシップクラブの徳田雄人さん(介護と仕事の両立に関する調査の協力者募集中)のインタビューもあります。

<関連記事>
*「幻覚(幻視)を疑似体験しよう」(なぜないものをあると言い張るのか)
*「薬によって劇的に悪化する可能性の高いレビー小体型認知症」(危険な薬一覧)
*「せん妄とは」(「訳のわからない」言動で家族を困らせるのは原因・理由が)
*「認知症は介護者の気持ちを鏡のように映す」(笑顔には笑顔が、怒りには怒りが)
*「レビー小体型認知症は認知症なのか(2)」(レビー独自の対応の仕方)
*カテゴリ「認知症とは/ケア・介護

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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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