認知症と共に生きる方が必要としているもの

認知症を患う方に対応するときの心構えとして認知症サポーター養成講座では、3つのことを教えているそうです。

 驚かせない。 急がせない。 自尊心を傷つけない。

私は、認知症と共に生きる方が、最も必要とするのは、2つのことではないかと考えています。

     安心、そして敬意。

認知症と共に生きることは、日々不便と不自由、不安に陥る瞬間の繰り返しではないかと想像します。例えアルツハイマー型や前頭側頭型(ピック病)のように病識(自分が病気であるという意識)がなかったとしても。
病識がずっと残ると言われているレビー小体型認知症の母は、長谷川式簡易スケール4点ですが、
「どんどんボケていくのがわかるから、時々、すごく恐くなる」
と先日、私に語っています。

安心を与えること。
「大丈夫だよ。何も心配いらないよ。今のままのあなたを愛しているよ。これからもずっと愛していくよ」というメッセージを笑顔で、全身で伝えられたら、きっと変わると思います。

敬意を示すこと。
どんな小さなことでもいいから、残っている能力を活かせる役割を持ってもらうこと。
その仕事に対して(完成度に関係なく)感謝や誉め言葉で敬意を示すこと。

何もできなかったとしても、挨拶を返してくれること、笑ってくれること、食べてくれることに感謝し、敬意を持つことができます。

暴言などBPSD(周辺症状)が激しいときは、誰も(特に肉親は)敬意を感じにくいですが、それでもその人の過去の人生を尊敬することはできます。
懸命に働いてきたこと、子育てをしてきたこと、苦労の多い人生を生き抜いてきたことを。

すべての方には、尊敬すべき人生の瞬間、瞬間があります。
例え、「ひどい父だった、冷酷な母だった」と恨んでいたとしても、産んでくれたこと、育ててくれたこと、自分のために何かをしてくれた瞬間、瞬間は、あったはずです。

見下されるのは、誰にとっても最も辛いことです。認知症に罹っても同じです。
何もわからないかのように見える方にも、それは、きっと伝わっています。
認知症と共に生きている方にこそ、敬意が必要だと思います。

<関連記事>
*「認知症の人と接するということは、鏡を見ること
*「認知症のパーソン・センタード・ケア」5つのポイント
認知症の母からの「手紙」
若年性アルツハイマー型認知症、佐藤雅彦さんの動画
母親の介護はなぜ辛いのか
*「長谷川式テストの開発者の言葉」(接し方など)

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朝顔(アサガオ)
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プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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