「ニャン公の季節」片倉もとことうつ病

片倉もとこ(文化人類学者)著「旅だちの記」(2013年4月発行)を読んでいます。
しみじみと、心の底から好きです。
人生、仕事、病気、死に支度・・、広く色々なことを考えさせられるのですが、今日は、その中の1つだけ紹介します。

梅雨の季節、自律神経の乱れからくる何ともしようのない体調不良やうつ(うつっぽさもうつ病も)に苦しんでいる方は、とても多いと思います。

一見華やかな人生に見える(著名人で夫は外交官)片倉さんも生き方に悩み、長くうつ病に苦しんだことを書いています。(P.83〜90)病気に抗(あらが)わず、後に、その季節にも意味があったと振り返ります。

バラバラですが、以下、抜き書きです。(青字部分のみ)


なにも手につかない、、なにもしたくない、なにもできない、という日々がおそってくるようになった。

わたしは、「ニャン公の季節がやってきた」と思うようにした。

(猫のように)のろのろとしていれば、なんとかやりすごすことができた。

(何十冊の本を読んでなんとか治すよう色々なことを試してみるが上手くいかない。)

散歩ができないほどダウンしてしまうこともしばしばあった。
しかし、そういうとき、自分は意志が弱いなどと責めなかった。

仕事はサボれるだけサボった。それでも案外通用した。
自分にプレッシャーをかけることは、やめることにした。

光がさしこむようになったとき、わたしは「ワン公の季節がやってきた」とよろこんだ。
しかし急激に仕事をしはじめると、たちまち「ニャン公」になってしまうのであった。
用心しながらわん公の季節を持続させるように努めた。

*カテゴリ:「うつ病について」

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モッコウバラ(4月に撮影)
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そうですよね

良いことも悪いことも、嬉しいことも辛いことも、
後から考えると必ず自分の人生になんらかの意味のあることなんですよね。
それらが全部あったから今の自分がいる。

私も若い頃から梅雨時には調子が悪くなりました。
梅雨明けとともに必ず元気になれますが・・

「ニャン公になってやりすごす」この発想は自然体でいい!
無理は良くないですものね。うつ病には特に。

片倉もとこの魅力

kimiさん、コメントありがとうございます。
最近、どうされてるかなぁ・・と思っていました。以心伝心。
やっぱりこの季節、しんどいですよね。

私もこの発想、すごくいいなと思いました。

片倉さん、何にでも名前をつけているんです。
大好きな自宅の「バビロンの庭」に咲く花それぞれにも、愛用のiPadにも、モルヒネのシートにも。

こんな風に桜の木と会話しています。

(桜が)「もう咲いても、かまへんやろか」と首をかしげている。
「せやなあ」(略)「さっちゃん、もうちょっと待ってた方がええわ」P.97


国際日本文化研究センター所長の話が来た時も
一番気になったのは、「ニャン公」のことだった。
ということで、筆で手紙を書いて断ったそうです。
すると河合隼雄氏から「ええやんか。まあ、ちょっとだけやって、ほんで、けんかしてやめたらよろし」と言われて引き受けたなんていうエピソードも紹介されていました。

後半の闘病の話は、壮絶なんですが、自分の死の過程も好奇心で観察して楽しんでいる部分があり、ご自分でも「死へのフィールドワーク」と書いています。(フィールドワークで知られた学者でしたからね。)

こんなに魅力的な人だったんだと知った時には故人となられていて、読み終えた時には、友人を失ったような喪失感を感じました。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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