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医師がレビー診断で重視する症状

レビー小体型認知症の全症状(詳しい説明リンク州)完全版」に基づいて試作した「早期発見チェックリスト」を先日掲載しました。
けれども素人には、どの症状をより重要視すべきかがわかりません。

うつ病と診断され薬物治療を始めた途端におかしくなった。医師からレビー小体型認知症かも知れないと突然告げられた。幻視もパーキンソン症状もなかったので不安」という介護家族の方がいらっしゃいました。

素人は画像診断が一番確かだろうと想像しますが、実はあまり頼りにはならず(脚注1)、いくつかの症状こそが重要なのだと小坂憲司(この病気の発見者)著「第二の認知症」を読むとわかります。以下(青字部分)は、この本からの引用です。

「臨床診断基準」は、医学用語で少々難解ですが、症状の重要度が分かります。
「ただしこの内容や優先順位に対しては異論・批判もあり、日本の臨床現場では、このガイドラインに縛られることなく検査・診断が行われているのが現状」(「第二の認知症」P.120)

症状の具体的説明(詳細)は → 「こちら」を。


 ●次のうち1つでもみられたら、レビー小体型認知症を疑うべきと筆者は考える。

   1. 幻視 2. レム睡眠行動障害 3. 抗精神病薬に対する過敏性
   4. うつ症状 + 認知障害
   5. パーキンソン症状 + 認知障害
   6. パーキンソン症状 + 幻視    (P.123)

追記 2014年10月:医師の診断基準→こちら(簡潔で分かりやすい)

 < レビー小体型認知症の臨床診断基準(CDLBガイドライン)>2005年度改訂版

中心的な特徴>  認知障害 
   注)早期には顕著な、または持続性の記憶障害は必ずしも起こらない場合がある。
     注意・実行機能・視空間のテストにおいて障害が目立つこともある。(脚注2)

コアとなる特徴> 
認知の変動  
構築され、具体的な繰り返される幻視
薬剤誘発的ではないパーキンソン症状
  注)1つで「疑いあり」。2つで「可能性が高い」

示唆的な特徴> 
レム睡眠行動障害
抗精神病薬に対する重篤な過敏性
*基底核におけるドパミントンスポーターの取り込み低下(SPECT)
   注)1つ以上のコア特徴と1つ以上の示唆的特徴があれば「可能性が高い」
   コア特徴なしでも1つ以上の示唆的特徴あれば「可能性高い」の診断には十分だが
   示唆的特徴のみで診断すべきではない

支持的な特徴>  
繰り返される転倒・失神一過性の意識消失重篤な自律神経症状/系統化された妄想うつ症状/他の幻覚/側頭葉内側の保持(CT,MRI)/後頭葉の血流低下・代謝低下(SPECT,PET)/MIBG心筋シンチグラフィによる取り込み低下(詳細)/ 脳波検査による全般的な徐波化

診断の可能性が低い特徴> 
脳血管性障害の存在/他の身体疾患・脳疾患の存在/
重篤な認知症の時期に初めてパーキンソン病が出現   (P.118〜119)

脚注1)後頭葉の血流や代謝の低下は、レビー小体型認知症のせいぜい70~80%程度に
    しか認められない。羽生春夫(東京医科大学老年病科)の論文(P.18)から。
    心筋シンチグラフィでも1割の患者に病変は現われません。
脚注2)レビー小体型認知症の人は、図形模写、時計描画テスト、錯綜図検査(複数の
線画が重なった絵を使う検査)が苦手です。(P.110)  
注意力低下により計算ができなくなります。→認知症種類別長谷川式スケールの答え方  

*「レビー小体型認知症を理解する動画」(この病気の発見者の講義)
P1000923_convert_20130509190423.jpg
シャガ(射干、著莪、胡蝶花)

             
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No title

レビーの診断基準ですが、病理組織に合わせた基準のため、「疑いがある」と「可能性が高い」の二段階に分けていますが、臨床的には、それぞれ「可能性が高い」・「確定」とした方が良いと思います。
この考えの差で、レビーの診断は一致しない事が多いのかも知れません。
私自身は、一番重要視しているのは、固縮を主体としたパーキンソン症状です。これを認めれば、レビーと判断いたします。他のパーキンソン類縁疾患などの可能性も否定できませんが、高齢者の場合頻度が著しく違いますので、誤診の割合は非常に低いと考えています。

あと典型的な薬剤過敏性があれば、それだけでレビーと判断いたします。レビーを他の認知症としっかり区別しなければいけない理由が、薬剤過敏性があるためですから、臨床的には問題はないと考えています。

もうひとつ、繰り返す「せん妄発作」をあげられます。
認知症の定義から、せん妄による症状からは、認知症を考えない事になっていますが、レビーの方はせん妄を繰り返す事が多いのです。
他の原因の場合、せん妄を起こしにくいです。
脳血管性認知症もせん妄を起こしやすいと言う意見も多いのですが、脳血管性認知症の診断根拠になる大脳基底核領域のラクナ梗塞の多発は、レビーでよく見る所見です。
レビーの方が、脳幹部や大脳基底核領域で一過性虚血を起こしやすいと考えた方が良いのです。明らかに脳幹部の一過性脳虚血を起こしたと思われる症状を呈する事が、レビーの場合非常に多いと言う事実があります。
動脈硬化が強くなると流体力学上、脳幹部(小脳を含む)・大脳基底核領域・視床近傍・前頭葉の血流は不安定になり、梗塞を起こさなくとも血流が停止していると考えた方が良い発作を数多く経験しました。
前頭葉は、本管が細く長いため、前頭葉の血管内圧は下がり出血が少ないと考えていますが、それ以外は高血圧性脳出血の後発部位です。
血圧が大きく変動するため(血流が途絶えると0になります)、血管が破裂しやすいと考えられます。
このような血流が不安定のため、この領域は脳の萎縮が早くから起こります。そうでなければ、ラクナ梗塞を起こす場合も多いと思われます。
私はこの影響を脳血管因子と言っており、脳血管性認知症とは考えていません。これが起こりやすいのがレビーだと考えています。

hokehoke先生

コメント、ありがとうございました。

1つ、確認させて頂いて宜しいでしょうか?

パーキンソン症状の1点のみ(認知機能の低下なし)でレビーと考えられるということでしょうか?
それは、高齢者に限って「パーキンソン症状=レビー」である「頻度が著しく高い」という理解で正しいでしょうか?

恐縮ですが、教えて頂けたらと思います。

レビーのパーキンソン症状について

レビーの場合、振戦等の不随運動を認めるい事が少ないと言う特徴もあり、区別が可能なケースが多いです。
河野先生は歯車様固縮といっていますが ,歯車様固縮ならパーキンソン病の特徴とされ、パーキンソン症候群(パーキンソン病以外)では見られないとされています。
どちらにしても、パーキンソン症状(主に固縮)+認知症と言うことであれば、頻度的にレビーと考えて大きな間違いはないと思います。
レビーは、認知症の30%程度と言うエビでンスが、九州の久山町で得られています。
これをパーキンソン病+アルツハイマーと考える方が、疾患頻度から誤診が多いのは明らかだと思います。
現在勤務先への入院患者では、純粋なアルツハイマーは皆無です。アルツハイマー+レビー(アルツハイマー主体)として良いのは、約50名中2~3名です。
訪問診療やパート先での外来でも、純粋なアルツハイマーはここ2年ほど診ていません。

パーキンソン症状+認知障害

hokehoke先生、ありがとうございました。

色々な場面で「親が、パーキンソン病と認知症の2つの病気を合併して・・」という言葉を聞いたり読んだりすることがあるのですが、その多くが、「2つの病気の合併」ではなく、レビー小体型認知症だと考えてよいわけですね。

「パーキンソン病患者の70〜80%の方は、早晩、認知障害を伴う」と「第二の認知症」(P.55)には、書かれています。

そうした人達を薬の害(抗精神病薬や抗うつ剤その他で劇的に悪化する可能性があること)から守る必要を強く感じます。

レビーの認知機能障害

レビーの場合、実は一番難しいのが認知機能の低下を客観的に確認する事があげられます。
kuririnさんのブログを見ますと、みーちゃんはレビーを発症して6年になりますが、いまだHDSRが27点です。これだけで判断すると「認知症ではない」と言う事になります。
認知機能の低下を示唆するのは、「一人暮らしに対する異常なこだわり」だけでしょう。これをどう解釈するかで、診断は大きく違って来てしまいます。
このように認知機能の低下がはっきりしないのが、レビーや前頭側頭型認知症の場合、珍しくありません。
前頭葉症状を知らない医師にかかると、誤診される可能性が高いようです。

No title

こんにちは
私の周りににも最近パーキンソン病と認知症の2つの病気を合併して・という方が数人います。
レビーの話をするとレビーは聞いたことがあるけど自分の親がそうなのか?やはり素人ではわからないと言います。
いつもこのブログを教えています。
2つの病気だからとパーキンソンの薬?とアリセプトを飲んでいる方も多いのですが良くなっているとは思えない状態です。
人の家のことなので薬にあれこれ言えないのですが
どう考えても病院にきている患者さんのほとんどがこのような人たちに見えてしまいます。
レビーでパーキンソンの症状がある方はアリセプトの調整だけしか
方法はないのでしょうか?
アリセプトから貼るタイプの薬に変えた方もいますが
パーキンソン症状が悪化した、認知機能も悪化したという人もいました。
アリセプトと同じ薬だからと言われたそうです。
アリセプトは怖いものと思ったらしくパッチにしたそうですが
同じ成分なら同じじゃないのかなと思ってしまいます。
どんな薬が適切なのかは本当にわからないまま寝たきりになっていくのかと思うだけで切ないです。
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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