おすすめの本、記事、番組ほか

追記:コメント欄を是非お読み下さい。(12月1日)

追記:同じ病気の方が佐藤雅彦さんの本を読んだ感想、他→3つの会の掲示板
   レビー小体型認知症と生きる本人同士の交流の場掲示板(今月開設)

追記:最新刊 山口晴保著「認知症にならない、負けない生き方」も良い本です。

     < 是非読みたい記事 >

絵画音楽を「美しい」と感じたとき、の一部分の血流量が増加するという研究
 →日経新聞(2014年11月22日付)英ロンドン大神経生物学研究所の石津智大氏ら。
 「気持ちがいい!楽しい!素晴らしい!」と思うことが、症状を改善する
 とこのブログに繰り返し書いてきましたが、それが科学的に証明されてきました。

●アピタル(朝日新聞社)で笠間睦医師が連載中のレビー小体型認知症特集(継続中)

●英国アルツハイマー協会:「認知症にやさしい金融サービス憲章」 和訳
認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ作成)
認知症になっても暗証番号ではなくサインなら問題なく預金を引き下ろせます。
社会が変われば、認知症になっても安心して生き生きと暮らし続けることは可能です。
先進諸国は、既にそれを実現する段階に入っています。→関連記事 

     < 是非読みたい本 —新刊— >

●佐藤雅彦著「認知症になった私が伝えたいこと」→アマゾン →佐藤さんの講演動画
佐藤さんimages
●東田勉著『認知症の「真実」』→画像・詳細

     < 是非見たい番組・映画 >

●11月30日深夜 Eテレ「スーパープレゼンテーション」。全内容・動画
オリバー・サックス氏(映画「レナードの朝」の原作者)が、視覚障害者の1割に起こる幻覚について「私も見る。誰にでも起こりうる。珍しいものではない」と語ります。
語られる幻視は、レビー小体型認知症の幻視と酷似

追記:サックスの新刊「見てしまう人びと 幻覚の脳科学」も面白かったです。

●映画「ビューティフル・マインド統合失調症と生きるノーベル賞受賞者を描く。
レビー小体型認知症の幻視との共通点・相違点や、本人・家族・友人・他人が、それぞれの視点で、主人公の症状(主に幻視)をどう捉えるかの違いを興味深く見ました。
幻視と本物の区別がつかないのは、レビーも同じ。しかしレビーの幻視は、通常、音声がないです。幻視を本物と間違って混乱しても、幻視の人物の言葉に操られることは、レビーでは通常ありません

●NHK特集「君が僕の息子について教えてくれたこと
重度自閉症東田直樹さんの書いた本が20か国以上で翻訳され、自閉症の子どもを持つ世界の家族に希望を与えています。訳したのは自閉症の子供を持つ作家。2人の交流、東田さんの優れた知性と感性が描かれ、衝撃と感動を与えます。
オンデマンドでも見る価値があります。言葉が理解できないように見える方々の内面に私たちが想像もしない豊かな感情があるというのは、進行した認知症の方にも共通していると私は信じています。

追記:「君が僕の息子について教えてくれたこと」は、文化庁芸術祭の大賞受賞

追加

アルツハイマー型認知症になると物の見え方が変わると説明する動画(英語)
視野は直径30cmに狭まり立体感距離感も失われる。床にあるものが模様なのか階段なのかなのか分からない。妙な仕草をするのは(幻視の場合もあるが)遥か遠くの物が、目の前にあるように見えていることもある。
介護者は、そうした見え方の問題を理解すれば、より良いケアができると話しています。

がんの手術を受けるために踊りながら手術室へ向かう女性と医療スタッフの動画
笑いには、活性化する凄い力があることを忘れないでいましょう。
笑えない状況でも敢えて笑うことが、薬以上の効果を発揮すると私は思います。

レビー小体型認知症<本人>のための掲示板

レビー小体型認知症と診断され、その病と一緒に生きていらっしゃる本人が、気楽に
交流できる場をと、若年性レビー小体型認知症のKさん他が掲示板を作ってくれました。

レビー小体型認知症と診断された方々には、(病名に「認知症」と付いていますが)
お話ししても病気があるとは全く思えない方々、進行されてもご自身のお気持ちやご意見をはっきり伝えることのできる方々が、、大勢いらっしゃいます。

診断後は、みなさん、大変苦しまれ、「同じ病気の人と会いたい、話がしたい」と言われますが、遠くれていらっしゃるので、決まった日に集合するのも非常に大変です。
レビー小体型認知症には、パーキンソン症状の歩行困難があったり(ない方もいます。)、自律神経障害があり、体調安定しないからです。

そこで、遠出が難しい方でも、自宅に居て交流ができる掲示板は、素晴らしい道具です。

既に、「3つの会」が、全ての認知症を対象に素晴らしい掲示板を運営しています。
掲示板ってどんなものか、是非のぞいてみて下さい。書き込みも是非!
 「3つの会」の掲示板

「同じレビー小体型認知症の人同士でお話ししてみたい」という方は、是非こちらにも「こんにちは」と気楽に一言書いてみて下さい!
パソコン操作が難しい場合は、ご家族が代筆(代打?)して下さいとのことです。

    掲示板 (レビー小体型認知症 本人同士の交流の場)

<関連記事>
Kさん、しば他がインタビューに答えている本『認知症の「真実」』
若年性レビー小体型認知症 Kさん他の体験談集(リンク集)
ロビン・ウィリアムズはなぜ死んだのか?
レビー小体型認知症 発見チェックリスト(3種類)症状を知れば発見は難しくない!
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集(必読)
レビー小体型認知症への抗認知症薬(アリセプト)の副作用(製薬会社発表)
レビー小体型認知症 はじめの一歩 まずここから読もう!
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紅葉(もみじ)

速報:『認知症の「真実」』東田勉著

追記:私は、一人の医師の言うことが、100%正しいということは、ありえないと思っています。
人間(患者)は多様です。経験を分かち合い、知恵を寄せ合い、当事者(患者)のために、あらゆる壁を越えて協力し合うことこそが、医師のあるべき姿ではないでしょうか。
処方薬で悪化した私の母と同じ苦しみを味わう人が、いなくなることが、介護家族としての私(しば)の望みです。

追記:この本について著者が語るインタビュー記事 →<現代ビジネス
………………………………………………………………………………………
本日(2014年11月19日)発売の

   認知症の「真実」 東田勉著 (講談社現代新書 864円)

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(クリックすると拡大し、字が読めます。)

帯は少々煽っていますが、内容は、多くのインタビューから成り、良識説得力があります。4大認知症(アルツハイマー型、レビー小体型、脳血管性、前頭側頭型)について詳しく書かれています。

私(しば)や若年性レビー小体型認知症当事者Kさん加畑さん達も登場します。
是非、お読み下さい。「常識」となっている認知症観が、変わります。
( →アマゾン  →楽天ブックス

<関連記事>
認知症タイプ分類質問票(山口晴保教授考案)
認知症の種類別早期発見チェックリスト(認知症に似た他の病気も)
パーキンソン病関連重要リンク集(レビー小体型認知症との関係、他)
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集(必読)

ロビン・ウィリアムズは、なぜ死んだのか?

追記:エーザイ作成レビー小体型認知症発見のためのCMこちら動画が見られます)
この病気を発見した小阪憲司医師と檀ふみさんが出演。 →早期発見チェックリスト
  ★治療するっておくべき注意こちら(エーザイ発表の副作用情報)
……………………………………………………………………………………………

2014年8月11日に63歳で亡くなった俳優ロビン・ウィリアムズは、初期パーキンソン病と診断され、重いうつ状態にあったと家族の話として報道されていました。

その後、解剖によってレビー小体型認知症と判明抗うつ剤の服用、レム睡眠行動障害
幻視など多くの症状と薬の副作用などに苦しめられていたことが明らかになりました。
(出典→記事   →CNN動画 →NBC NEWS 動画)(画像はabcNEWSから)
ロビンimages
「私の親が、パーキンソン病うつ病レビー小体型認知症合併」という記述をネット上でよく見かけますが、パーキンソン症状うつ症状は、レビー小体型認知症に現われやすい症状の1つです。(→症状一覧

しかし今なおこの病気を深く理解している医師は(認知症専門医でも)非常に少なく
パーキンソン症状から目立ち始めれば、ほぼ間違いなくパーキンソン病と誤診されます。
パーキンソン病の治療は、幻視や妄想を悪化させます。(→新聞記事

(追記:「パーキンソン病と診断されるのは、厳密な意味で誤診とはいえないが、レビー小体型認知症である可能性を考慮しながらの治療が求められるとレビー小体型認知症の発見者・小阪憲司医師は著書「第二の認知症」P.121<2012年発行>に書いています。)

うつ、不眠体調不良などを訴えれば、うつ病に誤診(→実例
幻覚(幻視、幻聴他)妄想を訴えれば、統合失調症などの精神病に誤診(→実例
高齢の発症で物忘れがあれば、アルツハイマー型認知症に誤診(→実例
そんな誤診例が、後を絶ちません。(→出典。小阪憲司医師の著書から)

そしてこの病気には、薬剤過敏性(薬に弱い)という特徴があるため、通常量の抗精神病薬による副作用劇的に悪化する可能性があるのです。(→副作用具体例 →実例

それを医師も知らないがゆえに起こる痛ましい悲劇が、米国で最高の医療を受けていたであろうロビン・ウィリアムズにまで起きたことに、衝撃を感じます。

もし、うつ病でもパーキンソン病でもなく、レビー小体型認知症と家族が気づいていたら
医師が分かっていたら、少しの抗認知症薬によって、うつ症状も幻視体調不良改善し、死なずに済んだのではないかと思わずにはいられません。(→実例

注意パーキンソン症状(体のこわばり歩行困難など)や幻視(ないものが見える)は、最期まで出ない方もいます物忘れもほとんどない方、非常に軽い方もいます。

<関連記事>
レビー小体型認知症 発見チェックリスト(3種類)症状を知れば発見は難しくない!
認知症の種類別早期発見チェックリスト(認知症に似た他の病気も)
パーキンソン病関連重要リンク集(レビー小体型認知症との関係、他)
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集(必読)
誤診を見抜く方法(レビー小体型認知症と各病気の違い一覧)
レビー小体型認知症への抗認知症薬(アリセプト)の副作用(製薬会社発表)
レビー小体型認知症 はじめの一歩 まずここから読もう!
幻覚の種類と具体例(若年性レビー小体型認知症 体験談)(何がどう見えるのか)

認知症恐怖の時代から一歩前に(クローズアップ現代)

2014年11月10日のNHK「クローズアップ現代」は、衝撃的でした。
1人で認知症の両親、更に義父母や配偶者を自宅介護する方が増えているという話題。

  *番組の全内容のテキスト。動画”多重介護”担い手たちの悲鳴

確かにこれは、緊急に取り組むべき重大な課題です。
介護者が、バタバタと病に倒れていくような現状を放置しておくことは許されません。

ただ、1つ抵抗を感じたのは、地獄のような状況の原因のすべてを「認知症」に押し付けているように見えたところです。
『親が認知症になると奈落の底に突き落とされるぞ』と脅されているように感じました。

番組に登場されたあるご夫婦は、90才前後でした。
その年齢になって、人間が、病み弱り自立した生活ができなくなることは「社会問題」でしょうか?それは、自然現象に近いこと・長生きをすれば、私たちのほぼ全員が迎える未来ではないでしょうか?

そのご夫婦を献身的に介護される息子さんも含めて、これほど介護者に負担がかかっている原因超高齢化・少子化など、行政も医療も地域もすべて含めた社会全体のひずみではないでしょうか?

親が認知症になったら地獄。ならなければOK」という問題ではないと思います。
認知症にすべての原因を押し付けるような表現には、大きな抵抗を感じます。

世論を動かし、行政への働きかけを進めることは必要ですが、認知症をよく知らない多くの方の認知症に対する恐怖心を煽ってはいけないと思います。

先日ご紹介したセッション(→内容)でオランダ政府の方が話されていました。
「認知症に対する社会の態度には、3段階ある。
まず、”無視・タブー視の時代”。次が、”恐怖の時代”。最後に、”希望の時代

日本はまさに「認知症恐怖の時代」にあると思います。
その中で、希望を訴えている人たちが続々と出て来ました。こちら
私もその末端にいるつもりです。
希望の時代を一緒に目指しましょう!

追記:そのために必要なのは、正確な知識です。
認知症は、症状の名前です。認知症症状を起こす病気には沢山の種類があります。
長期に渡る段階があり、多くの方がイメージしているのは、末期の姿です。
周囲の接し方慎重な医療で、長期間、穏やかに幸せに生活できます。
不適切な対応、不安、ストレスで悪化し、本人も周囲も困る症状(BPSD)が起こります。
入院などで急激に起こる「せん妄」と認知症は、違います。

<関連記事>
周囲が作る「認知症」
高齢者の認知症は脳の病気か?(必見動画があります)
認知症のイメージが変わる動画(私たちにできるサポート)
「旅のことば」プロジェクト(視点を変えれば世界が変わる!)

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番組の中で紹介された手法。(クリックで拡大します)
介護者のすべての要素を書き出してどう支援していくかを多職種で考える。

注目の記事と動画のご紹介

レビー小体型認知症 特集記事(2014年11月7日の日本経済新聞夕刊)。

記事全文(日経新聞公式サイト) (参考2分でわかるレビー小体型認知症
ポスターB16n
(病院に貼られたエーザイ作成のポスター。クリックで拡大。 知っておくべき副作用
ツイッター「おふく ‏@ofuku_chandayo」さんの投稿からご本人の承諾を得て転用)

 この記事の中に小阪憲司医師のチェックリストが載っていますが、介護家族で
 「5つも当てはまらなかった」と言う方が、時々いらっしゃいますのでご注意を。

  ●より的確な目安 →臨床診断基準(医師用)
  ●本人家族が、自分で気づくための症状チェックリスト →こちら
  ●アルツハイマー病などとの誤診に気づく質問票 →こちら (山口晴保教授考案)
…………………………………………………………………………………………………………………………
  <その他、是非見て頂きたい動画、読んで頂きたい記事をご紹介します>

認知症国際会議で若年性アルツハイマー型認知症の藤田和子さんスピーチ
 NHKニュース動画と記事 →藤田さんたちの活動組織

 「認知症になったら何も分からない、何もできないという偏見は、
  認知症と診断された人自身をむしばみ生きる気力を失います。
  認知症になったすべての人が、希望尊厳を持って暮らせる社会実現に向けて、
  真剣な取り組みをご一緒しましょう」
(藤田和子さん)
……………………………………………………………………………………………
脳性まひの障害を持つ医師、熊谷晋一郎さんのインタビュー→こちら
必読です。多くを教えられます。「自立とは」の言葉には目から鱗が落ちます。)
…………………………………………………………………………………………………………………………
  レビー小体って何?レビー小体を作るαシヌクレインって何?と思っている方へ

パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係やレビー小体について分かりやすい→論文
…………………………………………………………………………………………………………………………
  最後に、脳血流を上げる意外な方法。(もしかしたら得意かも?)

●「認知症&受験に勝つ!脳フル回転する昔遊び」(ためしてガッテン公式サイト)
………………………………………………………………………………………………………………………

追記:「旅のことば」を井庭研究室と作った認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
 設立した徳田雄人さんへのインタビュー認知症フレンドシップクラブ理事)

<関連記事>
レビー小体型認知症 アリセプトの副作用(製薬会社発表)必読!
レビー小体型認知症の診断が難しい6つの理由(家族に知識がないと誤診される!)
パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係について書いた記事 リンク集
αシヌクレインには毒性の違う2種類がある(進行速度の違いに関係か)
認知症と障害者(ヨミドクターから)
とても役立つ「認知症 動画集」 必見です。
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紅葉(モミジ)

「旅のことば」 No.2

10月28日の記事でご紹介した「認知症フレンドリー社会」のセッションに行きました。

英国アルツハイマー病協会会長やオランダ政府認知症対策担当者からそれぞれの社会の取り組みなど伺い、とても刺激的でした。例えば:

 ●認知症と生きている本人たちの声を聞いて、それを全国レベルで生かしていく。
  (例:暗証番号の代わりにサインで預金を引き出せる金融システム作り等)
 ●やってみたことに対して定期的に評価をし改善していく


聞けば当たり前ですが、日本にはまだその発想自体が、殆ど広がっていません

  英国での取り組みとしては:
  一般市民へ認知症情報提供(自ら早期に気づき、受診するように)
  ②医師に認知症教育をする
  ③かかりつけ医が認知症診断をすると1件55ポンド出す

 (これは、2週間前に導入された新制度。賛否両論ある。)

日本では、②が、あまりにも遅れてはいないでしょうか。

旅のことば3

小冊子旅のことば 認知症とともによりよく生きるためのヒント
(制作:慶應大井庭崇研究所×認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
も頂いてきました。(詳細と中身の一部が見られます→こちら

これは試作品(Ver.0.80)だそうで、これを読んで「こんな場所で、こんな使い方をしたらいい」というアイデア集めているそうです。
あまり部数がないそうですが、是非提案をしたいという方は、「旅のことばプロジェクト」でも私でもご連絡下さい。(公開/非公開コメントを下さい。)

私は、読了して、今までになかった画期的な小冊子(本)だと思いました。
本人家族経験談(インタビュー調査)から作られているので、内容は高度なのですが、柔らかく易しい言葉が、心の奥に抵抗なく届きます。実際に役に立ちます。
同じ苦しみを経験した先輩から「こんな問題は、こんな風に考えてみたら/やってみたら上手くいったよ」と話し掛けられているような、あたたかい、希望に満ちた本です。
今まで医師や福祉・介護のプロが書く本が越えられなかったをひらりと越えています。

追記:この冊子を紹介した神奈川新聞の記事→こちら

<関連記事>
認知症の当事者が、日本初の全国組織(リンクで代表3人の体験談も)
「旅のことば」No.1 (この小冊子が入手できるイベント案内)
私たちは、認知症と生きる方 本人に意見を聞いたことがあるのか?
旅のことば写真 1
「旅のことば」の中身

母との会話(2014年秋)

久しぶりに母(要介護5)を訪ねました。相変わらずとても穏やかです。
ただ9割方正常に話していた過去10ヶ月と比べると悪化。話の6〜7割に妄想幻視の話が混ざり、私の言葉を中々聞き取れず会話がスムーズにいかない時もありました。

今までと違うのは、しっかりした顔つき目つきで、そうなっていたことです。
(今まで、言動がトンチンカンになる時は、大抵、顔つき別人のように生気が抜け、目もどんよりしていました。レビー小体型認知症特有の「認知の変動」と呼ばれます。)
美しく輝く目で、会話の途中に突然、黙り込むと、何が起こっているのかと困惑します。

それでも「何か(幻視が)見えて、困ることはない?」と訊くと
「何が幻で、何が本物かわからないから、見えているかどうかもわからない」
「調子はどう?」と訊くと
「頭が悪くなった」。理由を訊くと「人の言うことがわからない」と答えました。

母は、紅葉が好きなので、京都の紅葉の写真集を持って行って見せると感動
「は〜!息をのむ美しさって、こういうのを言うんだねぇ…!」
目を輝かせながら、長い間見入っていました。
「きれいだねぇ…!あれ?どうしてここ(写真の中)に熊がいるの?
「熊?…う〜ん。京都のお寺に、熊は、いなんじゃないかなぁ〜」
「いるよ。京都にだって、熊はいるよ」(きっぱり)

「あんた、さっき、お兄さんとそこで会った?」
「お兄さん?…亡くなった○○おじさんのこと?」
「え?!亡くなった?!お兄さん…死んだの…?!」(絶句し目を赤くする)
(私は、予想外の反応に、どう言葉をかけていいか迷っている。)
「…どうしよう…。私、お葬式にも行かなかった…」(涙声で狼狽する)
「行ったよ。ちゃんと供養したから大丈夫だよ」
(しばらくそんな会話が続く。母は非常にショックを受けていました。
 私は、最近、人の生死は問題にならないと思っていると話しました。)
「何十年も会ってなくて、これからも、多分一生会わない友達も沢山いる。
死んじゃったけど、繰り返し、ずっと思い出して、毎年拝んでる人達も沢山いる。
その人達は、私の中では、ずっと生きてる。生きてる人より、ちゃんと生きてる。
だから生きてるか、死んでるかなんて、関係ないんだなって思うよ。そう思わない?」
「そうだね」(きっぱりと言って、微笑みました。)

帰る日の母の一発ギャグ。
私「今日は、私、○○に帰るからね。また来るからね」
「え〜〜〜〜〜〜〜、ショ〜〜〜ック!」
私が笑い転げて「もう一回」と言うと、アンコールに応えてくれました。
(母は若い頃から、いつもこんな風におどけて場を和ませる人でした。)

<関連記事>
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談(しばの母も)

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紅葉(去年、公園で撮影したもの。紅葉の名所ではないです。)
写真の上をクリックすると拡大します。

認知症 私たちにできるサポートの具体例

素晴らしい動画を教えて頂きました。
アルツハイマー型認知症と診断された高齢女性が、社会生活を続けていく中で、
どんな時に、どんなことで、どう困るのか
その時に周囲の人は、どんな風に接したらいいのかをドラマ仕立てで示す動画
です。

登場人物たちが、皆、魅力的で、映像も音楽もきれい。映画のように楽しめます

時々、ふっと困る時もあるけれども、周囲がほんのちょっと配慮するだけで、今まで通り幸せに社会生活を続けていけるという認知症の本当の姿を知ることができます
日本のテレビでは、こうした姿を見せることがないと、この動画を見て気づきました。
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(この動画でアルツハイマー型認知症と生きる女性。画像はこちらから) 

   ●動画 → こちら(英語ですが、映像だけでも分かります)
  (主人公が困る場面:好きな「チューリップ」という名前が出てこない。
   横断歩道を渡るタイミングが掴みにくい。支払いに多く払い過ぎてしまう。
   鏡を見て戸惑う。店内で友人がいる場所を探せない。)

   ●職種別サポート方法(4種)→ こちらを
  (左からコールセンター職員用、運転手用、店員用、用紙に記入してもらう仕事用)

多くの方が「認知症の人」という言葉で思い浮かべるイメージは、一時的に急激に起こる「せん妄」という特殊な状態や長い年月の末に訪れる重度の段階ではないでしょうか。
(ある医師は、講演会で「高齢者が、初めて家族に連れられて受診し、認知症と診断される時には、既にほとんどの方が、重度に至っている。
家族は、初期中期には、認知症とは気づかない」と話しました。)

そんな誤ったイメージが、この動画で崩れると思います。

私は、これを全国の小中学生全企業の全従業員に見て頂きたいと思います。
レビー小体型認知症編などもできれば、更にうれしいです。

この動画は、先日のNHK、ETV特集で紹介されたアルツハイマー・スコットランド」という団体の「認知症フレンド・スコットランド」というサイトで紹介されています。

これは、皆さんご自身の何十年か後の姿でもあります。
その時「何、グズグスしてるんだ!」と怒鳴られるのと、動画のように接してもらえる社会と、皆さんは、どちらを望みますか? 今の日本は、どちらだと思いますか?

最初の動画の冒頭部分「私は、認知症と診断されていますが、外出が大好きです。
自分が好きなことは、できるだけ長く続けたいと思っています。
皆さんは、私のような認知症の方と会っても、多分そうとは気づかないでしょう。
認知症を起こす病気数多くあり、症状は一人ひとり違います


<関連記事>
認知症当事者が初の全国組織(連絡先や体験談集も)
とても役に立つ 認知症 動画集
認知症をテーマにした映画集
周囲が作る「認知症」
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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