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レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!

2013年10月2日の「ためしてガッテン」のテーマは、レビー小体型認知症
(→番組内容詳細はこちら
 
この病気「圧倒的多数の患者が正しく診断されていません
 (この病気の発見者で番組にも出演する小阪憲司著「第二の認知症」P.206)
 
 <レビー小体型認知症の方が誤診されやすい病名>(誤診されやすい理由

アルツハイマー型認知症/うつ病/統合失調症/老年期精神病/進行性核上性麻痺
大脳皮質基底核変性症/前頭側頭型認知症(ピック病)
。(パーキンソン病もだが、厳密な意味では誤診とは言えない。
理由)(「第二の認知症」P.120〜121)
自律神経症状から始まり、シャイ・ドレーガー症候群と診断される例も少なくない。
(小阪憲司・羽田野政治著「レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック」P.67)

    <そこで、これだけは、読もう! まずは、ここから読もう!>

レビーかどうかを調べる3種類のチックリスト →こちら

*レビーの診断基準など(医師が重視する症状) →この症状があればレビーを疑う

レビー小体型認知症の疑い 病院は何かへ?病院選び、医師との付き合い方

*今すぐレビーの家族を救う方法 →「処方箋をチェックしよう!」 
                処方されやすいリスパダールなど危険な薬一覧


多種多様なレビーの症状一覧と詳細 →こちら (レビー介護家族会のサイト)
(意識喪失発作、体感幻覚、体温調節の困難など、知らないと大変なことになる症状も)

*認知症の種類別 とても分かりやすく役に立つ講義動画 →こちら

*知識ゼロの方でも速習できるレビー講座 →「こちら(家族会サイト)

*認知症の種類別 本人と家族の体験談 多数 →こちら  

*レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック→アマゾン 楽天

*レビーの治療等について具体的に詳しく知る事のできる本 →こちら

*他の認知症とは違う治療の注意点こちら(介護者必須の知識)

「認知症」とは違うレビーの本質・接し方「レビー小体型認知症は認知症なのか?」

若年性レビー小体型認知症本人が語る症状・気持ち→リンク集

*更に詳しく知りたい方は カテゴリ:レビー小体型認知症


追記 2014年10月:医師の診断基準→こちら(簡潔で分かりやすい)

<関連カテゴリ>
「レビー小体型認知症は進行が早い」は本当か?
フジテレビ放送「幻視が見える認知症」全内容
マンガで学ぶレビー小体型認知症の症状集
幻視がどう見え、どう感じるのか 疑似体験しよう!
*「介護家族の心理変化・気持ち」(苦しみをどう受け止めるか)
「認知症とは」「ケア・介護」 (適切な接し方で介護が楽に)

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わからないから闇の中に。知りさえすれば必ず光が。
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レビーサバイバー・ レビーと共に生きていく人

(「若年性レビー小体型認知症だった母」からの続き)

レビーは進行が早く、若年性レビーの予後は悪い(短命)と、よく書かれています。
しかし少なくとも若年性レビー小体型認知症の母にとって、この病気は、進行の早いがんのような存在ではなく、寿命が尽きる日まで共に生きる慢性病という印象があります。

幻覚を消しましょう」と処方された向精神薬(リスパダール)によって、母は、体が固まり、1度は危機に陥りました。(医師も誰もそれに気付きませんでした。)
しかし薬を止めて、サバイバー(生き残った人)となりました。

(投薬を止めなければ衰弱がどんどん進みます。→T.H.さんの御主人の例医師の講義

「がんサバイバー」(がんと向き合い、がんと共に生き抜いていく人)という言葉。
最近、日本でも徐々に使われるようになってきました。(参考サイト
最初にこの言葉を英語で知った20年前、強い意志をにじませる表現に感動しました。

外来語の乱用は嫌いですが、患者、闘病という言葉も好きになれない私は、若年性レビーと共に生きる方々を敬意を込めて「レビーサバイバー」と呼びたいです。

レビーという病気と一緒に自分らしい人生を生き抜いていこうとする方たち。
自ら病気を知り不適切な治療を避け、可能な範囲で症状を抑え、レビーと上手く長く付き合っていこうとされている方たち。
体験談を寄せて下さったHさん(60代男性)やKさん(50代女性)のように、体は病気ではあるけれども、健全な精神を持った方たち。

日本には、もっともっと沢山のレビーサバイバーがいらっしゃるでしょう。
情報を共有し、力を合わせていけたらと思っています。
レビーサバイバーの皆さん、(非公開コメント等で)ご連絡下さい
(ツイッターからも可能です。アカウントは、しば@703shiba です。)

そして日本中の方が、レビーサバイバーの思い生活を知り、ごく自然に当たり前に接することができるようになればいいなと思います。

また、見方を変えれば、高齢であっても、寝たきりであっても、やはり皆さん、レビーサバイバーのお一人に違いありません。
ずっと病識(自分の病気の自覚)があり、理解力や思考力を持ちながら、一人の人間として懸命に生きようとされているのですから。

お一人お一人が、その方らしい生き方を全(まっと)うできるように、日本中のすべての方が、あたたかいまなざしで接し、必要な時には、ごく自然に手を差し伸べられる社会を、私は、夢見ています。

追記:この記事のコメント欄にレビーでも長寿でいらっしゃる例が紹介されています。

<参考記事>
*「レビーの家族を薬で悪化させない方法」(飲ませてはいけない薬一覧
*うつ病と診断された10年後に若年性レビーと診断されたKさん(50代女性)の体験
 体験談治療と経過本人が語る症状
*「若年性レビー小体型認知症 Hさんの体験談」(リンクもご参考に)
*「レビー小体型認知症は認知症なのか
*「若年性認知症 普通の人として普通に暮らす
*「認知症のわたし(朝日新聞連載記事)
*「NHKある夫婦の記録「隠したって何もないもん」
*「認知症の方本人はどう接して欲しいと思っているのか
*「若年(性)認知症の方とその家族が直面している経済的問題と対策

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彼岸花(ヒガンバナ)
今年は彼岸を過ぎても咲いています。

若年性レビー小体型認知症だった母

 <はじめに>
若年性レビー小体型認知症は、進行が早く短命な症例だけが、医師によって紹介されていますが、母は、その例に全く当てはまりません。
下記リンクのHさん(60代男性)、Kさん(50代女性)も発症後10年経過していますが、自らの体験を明確に語られています

*下記記事文中の専門用語は、クリックすると解説につながります。

 <母の病状と経過について>

母(75才)は、67才の時、パーキンソン病と診断されました。
既に出揃っていたレビー小体型認知症の症状を伝えたにもかかわらず。(記事
レビーと正しく診断されたのは、その5年後(今から3年前)でした。

母の本当の発症年は、いつだったのか、記憶を辿り、家族に話を聞き、考えました。
家族も気付かないほどゆっくりと進行していたのですが、「そういえば、あの時、”切り株が人の顔にしか見えない”と言った」等、当時聞き流していた様々な言動を家族それぞれが思い出しました。

母は、(65才未満で発症する)若年性レビー小体型認知症でした。

30代で自律神経症状、40代で認知の変動、50代で幻視、60代でパーキンソン症状が始まりました。
71才でレビーと診断され、72才で要介護5になりました。

71〜72才頃が、体も頭も最悪の状態で、その後はゆっくりと回復し続け、要介護4になりました。
75才の今、一人で座って上手に食事をし、家族とテンポ良く、普通に会話をします。
時々妄想が混ざり、記憶が混乱する時もありますが、それ以外は、正常です。(記事

母が歩けなくなったのは、「幻視を消すため」とリスパダールを処方されたためです。
自宅介護ができないほどBPSD(本人・家族が困る症状)が激しかったのも圧迫骨折の大手術と薬によって慢性せん妄になっていたためだと今はわかります。
しかし母は、2年半かけて、とても良い状態まで回復してきました。

もし母が、早期からレビーと気付き、ストレスや過労を避ける生活をしていたら、適切な治療をしていたら、転倒骨折対策をしていたら、向精神薬など飲まなければ・・・。
母は、多少の不便や不調を抱えながらも、大きな困難もなく、自宅で平和な生活を続けてこられただろうと思います。

若くして発症した母ですが、今は、体調も精神状態も安定していますし、飲み込みの問題(嚥下障害)もなく、まだまだ元気に生きていけそうです。

今月、母とかわした会話です。
私「お母さん、あと20年は元気でいてね!」
母「20年?!そりゃ〜無理だ・・」
私「じゃあ、あと10年にしてあげるから、85までは、元気でいようね!」
母「うん!死ぬまでは、頑張るよ!」

< 続く >

<参考記事>
*「レビーの家族を薬で悪化させない方法」(飲ませてはいけない薬一覧
*うつ病と診断された10年後に若年性レビーと診断されたKさん(50代女性)の体験
 体験談治療と経過本人が語る症状
*「若年性レビー小体型認知症 Hさんの体験談」(リンクもご参考に)
*「レビー小体型認知症は認知症なのか
*「若年性認知症 普通の人として普通に暮らす
*「認知症のわたし(朝日新聞連載記事)
*「NHKある夫婦の記録「隠したって何もないもん」
*「認知症の方本人はどう接して欲しいと思っているのか
*「若年(性)認知症の方とその家族が直面している経済的問題と対策

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露草(ツユクサ)
母の好きな花の1つ。まだたくさん咲いています。


病気になったら(詩)

読者のMさんが教えて下さった詩です。作者は、神父だそうです。


   病気になったら    晴佐久昌英

病気になったら、どんどん泣こう。
痛くて眠れないといって泣き、手術がこわいといって涙ぐみ、
死にたくないといって、めそめそしよう。
恥も外聞もいらない。
いつものやせ我慢や見えっぱりをすて、かっこわるく涙をこぼそう。
またとないチャンスをもらったのだ。
自分の弱さと、思いあがりを知るチャンスを。

病気になったら、おもいきり甘えよう。
あれが食べたいといい、こうしてほしいと頼み、もうすこしそばにいてとお願いしよう。
遠慮も気づかいもいらない、正直に、わがままに自分をされけだし、
赤ん坊のようにみんなに甘えよう。
またとないチャンスをもらったのだ。
人の情けと、まごころに触れるチャンスを。

病気になったら、心ゆくまで感動しよう。
食べられることがどれほどありがたいことか、歩けることがどんなにすばらしいことか、
新しい朝を迎えるのがいかに尊いことか、
忘れていた感謝の心を取りもどし、見過ごしていた当り前のことに感動しよう。
またとないチャンスをもらったのだ。
この瞬間に自分が存在しているという神秘、いのちの不思議に、感動するチャンスを。

病気になったら、すてきな友達を作ろう。
同じ病を背負った仲間、日夜看病してくれる人、すぐに駆けつけてくれる友人たち。
義理のことばも、儀礼の品もいらない。
黙って手を握るだけですべてを分かち合える、あたたかい友達をつくろう。
またとないチャンスをもらったのだ。
神様がみんなを結んでくれるチャンスを。  (中略)

そしていつか、病気が治っても治らなくても、
みんなみんな、流した涙の分だけ優しくなり、
甘えとわがままをこえて自由になり、感動と感謝によって大きくなり、
友達を増やして豊かになり、信じ続けて強くなり、祈りのうちに、神の子になるだろう。
病気になったら、またとないチャンス到来。
病のときは恵みのとき。


<関連記事>
*「美しい詩の数々」(生きる力を与えてくれる言葉)
*「認知症を患う人とつながる

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近所の公園で、そっと寄り添って立っていたキノコ

Yさんのお母様の体験記

「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(家族会)のサイトに連載中の介護家族と本人による「体験記」。
7人目、「Yさんのお母様の場合」を掲載しました。 →<体験記

猫を飼ったことで大変おだやかになられたご様子(記事)や強い知的欲求に応えるために英語の家庭教師をつけられたこと等(記事)は、既にこのブログでご紹介しました。

つじつまの合わないことを言うようになってからでも、それを良く自覚され「私が、おかしいのよね」と話されたYさんのお母様。(発症5年後の84才時)

自分自身が認知症であるということを理解し、その現実を受け入れられずに苦しまれていたというお話は、レビー小体型認知症特有のものです。

しかしそうした悩みは、家族にだけ明かされ、医療関係者や介護職員に語られることがないため、理解されていません。

認知の変動」という症状のために「何もわからない人」のように見える時にも周囲で話されていることを理解し、記憶し、傷ついてもいるということも知られていません。


<関連記事>
*「レビー小体型認知症は”認知症”なのか(1)
*「若年性レビー小体型認知症を患う方本人が語る”認知の変動”の時の気持ち
*「認知症を患う人とつながる
*カテゴリ「レビー小体型認知症

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10月2日の「ためしてガッテン」はレビー小体型認知症

  2013年10日2日(再放送は8日火曜日午後4時5分)

   NHK ためしてガッテンのテーマは

         レビー小体型認知症 です。

 「気づいて!新型認知症 見分け方&対策大公開」→番組内容詳細
       NHKオンデマンドなら有料で常時配信中。)

私もお声をかけて頂き、番組ディレクターの取材を受けました。
このブログの読者の方々にも取材にご協力頂きました。
本当にありがとうございました。

たくさんのレビー介護家族が、レビーを取りまく医療・介護の現状を
変えて欲しい
という切実な想いをディレクターに伝えました。
想いは、真っすぐに受け止められました。

短い番組の中で、多種多様な症状、医療問題など、すべてを伝えることは無理です。
でも様々な制限の中で、可能な限り、最良の情報を伝えようと、
ディレクターは、力を尽くして下さいました。

私たちの想いをこめた番組を一人でも多くの方に見て頂きたいです
医療従事者にも ケアマネにも 介護職員にも 介護家族にも レビーと生きるご本人にも パーキンソン病と診断されている方にも 今はまだ認知症とは無縁の方にも。
レビーを知らない方も、熟知している方も、必ず驚き、学ぶことがあると思います。

知人友人に、職場の方に、親戚に、近所の方に、番組のことを伝えて下さい
10月2日には録画をして、「見たかった」という人にDVDを貸しましょう。

一人ができることは、本当にささやかです。
『これが、何の役に立つのか』と思ってしまうほど・・。
私も3年余りブログを書きながら、今まで何度も思いました。

でも十人が、百人が、千人が動けば、変わります。
レビーという病気を、その問題を多くの方に知ってもらうことができます

今、アルツハイマー病、うつ病、統合失調症などと誤診されて、
処方された治療薬で動けなくなっている多くの方を救う道も開かれます

治療して悪化するなんて、こんなバカな、こんなむごい、こんな悲しいことは、
もう終わらせましょう。
そのために力を貸して下さい


追記:この番組のDVDを勉強会などで使用したいというご希望のある方は、非公開コメントでご相談下さい

<関連記事>
*「レビー小体型認知症の本質」(アルツハイマー型とは全く違う対応を
*「医師は、レビー小体型認知症を知らない」(朝日新聞)」2013年8月31日
*「家族にできること(医療編)飲ませてはいけない薬一覧
(家族会のサイトに連載している「知識ゼロから始めてすぐレビーに精通する講座」)
*「完全版:レビー小体型認知症の全症状」詳細記事へのリンク集
*「レビー小体型認知症早期発見チェックリスト」(3種類)
*「幻視(幻覚)はどう見え、どう感じているかを疑似体験しよう
*「役に立つ 各種認知症 動画集」(齋藤正彦医師の講座他)
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係」(2点ある相違点は何か)

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薔薇(バラ)

認知症の新画像診断技術(NHKニュース)

2013年9月19日朝のNHKニュース。(記事原文とニュース動画はこちら


        < 認知症の新画像診断技術を開発 >

アルツハイマー病に特有のたんぱく質が患者の脳に蓄積しているのを画像検査で見つけ出す技術の開発に放射線医学総合研究所のグループが世界で初めて成功し、病気の早期発見などに役立つと注目されている。

研究を行ったのは千葉市にある放射線医学総合研究所の樋口真人チームリーダーらのグループ。
アルツハイマー病では脳に「アミロイドベータ」と「タウ」という2種類のたんぱく質が蓄積するが「タウ」については、CTMRIなどの画像検査で捉えることができなかった。

グループではタウだけに結合して微弱な放射線を出す特殊な薬剤を開発した。

そして実際にアルツハイマー病の患者に注射しPETと呼ばれる画像診断装置で撮影することで世界で初めて、患者の脳に蓄積しているタウを捉えることに成功した。

タウは、アルツハイマー病のごく初期の段階から脳に蓄積することも確認されている。
樋口チームリーダーは、
タウはアルツハイマー病の発症と密接に関係していることが分かってきている。
今回の技術を使えば、早期発見予防法の開発などに役立つはずだ」と話している。

<関連記事>
*「4大認知症 早期発見のための知識とチェックリスト集
 (アルツハイマー型、レビー小体型、脳血管性、前頭側頭型認知症—ピック病—)
*カテゴリ「認知症の予防・診断・治療

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画像は、NHK NEWS WEBから。

美しい秋に、美しい詩を

病気から離れて、「一日一笑シリーズ」か、何かとても美しいものをご紹介したいと時々思うのですが、中々できずにいますね。
今日は、八木重吉の美しい詩をお届けします。


          素朴な琴

       この明るさのなかへ
       ひとつの素朴な琴をおけば
       秋の美しさにたえかねて
       琴はしずかに鳴りいだすだろう


      
         母 (「しずかな朝」)

       お母さま
       わたしは 時とすると
       お母さまがたいへん小さいひとのようにおもえてきて
       このてのひらのうえへいただいて
       あなたを拝んでいるようなきがしてくることがあります
       こんなあかるい日なぞ
       わたしの心は美しくなってしまって
       お母さんをこの胸へかざり
       いばってやりたいようなきがします

     
(注:最後だけ「お母さん」と書かれています。) 

<その他の詩>
谷川俊太郎の詩  *細川宏の詩「しなう心」  *宮澤賢治の詩
シンボルスカの詩「春を恨んだりはしない」 *アッシジのフランチェスコの祈り
手紙〜親愛なる子どもたちへ〜 (認知症の母からの「手紙」)
川上未映子の言葉(幸福とは)

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秋明菊(シュウメイギク)

若年性レビー小体型認知症 Hさんの体験談

レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」の公式サイトに連載している
患者と家族の貴重な体験記集。
6番目は、車いすで沖縄へ家族旅行に行かれたHさんご自身が語る体験談です。

Hさんは、若い頃からスポーツマン。いつもエネルギッシュで活動的な方でした。
53才でパーキンソン病と診断。大学病院のパーキンソン病専門医にかかっていました。
10年後の今年、妻のMさんが診断の誤りに気付き、主治医を変え、
初めて若年性レビー小体型認知症という診断に辿り着くことができました。
治療によって様々な症状は改善されています。

Hさんご自身の語る体験談を是非お読み下さい。→<体験記

Hさんのお話で、珍しいと思ったのは:
1. うつっぽくなった経験がない。(レビーのうつ→詳細
2. 幻視(錯視)が、ぼやけて二重に見える場合がある。(→幻視(幻覚)

Hさんは、視力のせいで普段から周囲が、ぼやけて二重に見えているそうです。
幻視や錯視(木を人、箱を猫などに見間違えること)も普段通りに見えると言います。

初期に見え始めた錯視は、目が悪いせいだと思い、単調な散歩の良い刺激だと考え、楽しみながら見ていたそうです。
後には、「夜中にトイレに起きると、部屋に3人の人がいるので話し掛ける」「夜中に天井から黒い虫が沢山襲いかかってきて恐怖を覚える」といった(多くの方から聞く)幻視体験もされています。

「駐車場の車の屋根に人が乗っているのが見える」というお話も少し驚きました。
屋根ではなく、車の中に人がいる幻視は、多くの方から聞いています。

現在は、デイサービスに通われていますが、良くなりたいというお気持ちが大変強く、
「お遊びはいらないから、目標を設定してリハビリに励める内容なら・・」と言います。
都心などでは、徐々に増えて来ているとはいえ、若年性認知症の方を対象としているサービスは、極端に少ないのが現状です。

追記:アルツハイマー型とレビー小体型の幻視(幻覚)の違いは→こちら

<関連記事>
*「Hさんご一家の車いすでの沖縄旅行ガイド」(これを読めばあなたも行ける!)
*うつ病と診断された10年後に若年性レビーと診断されたKさん(50代女性)の体験
 体験談治療と経過本人が語る症状
*「若年性認知症 普通の人として普通に暮らす
*「認知症のわたし(朝日新聞連載記事)
*「NHKある夫婦の記録「隠したって何もないもん」
*「認知症の方本人はどう接して欲しいと思っているのか
*「若年(性)認知症の方とその家族が直面している経済的問題と対策
<関連カテゴリ>
*「完全版:レビー小体型認知症の全症状 詳細解説リンク集
*「レビー小体型認知症

追記:この記事のコメント欄に若年性レビーKさんの体験された珍しい幻視の例をご紹介。

 h-m夫妻-沖縄旅行にて
素敵なH&M夫妻(沖縄の離島にて)

「患者の孤独」柳澤桂子著

生命科学者の柳澤桂子さんが、30年におよぶ闘病生活(正しい診断も理解もされなかった医療体験)を記した「患者の孤独」P.174〜P.176からの抜粋。(以下、青字部分)


特に「周期性嘔吐症候群」については、日本の医師の不勉強を感じた。
偶然それを知っている医師にめぐりあうまで患者はさまよわねばならない
(略)ほんの一例に過ぎず、こうしたことが
他にもあるのではないかということを危惧する。
ここに述べたような医療の現状を変えることは一朝一夕にできることではないだろう。

ただ一つだけ、患者側としてできることは、患者自身が勉強することであろう。
自分の病気について調べ、できれば、新しい医学の論文を読んで、医師と議論する

おそらくそんな患者は嫌われるであろう。
しかし、そういう人が増えてくれば、それが一つの流れになって、
医療を大きく変えることができると私は思っている。
そして、私はそこで受けるつらさに耐えるつもりである。

これはすべての人にできることではないかもしれないが、
できる人ができるだけだけのことをするだけでよい

そうすれば、医療は変わると私は確信する
非常にやりにくいつらいことであるとはわかっているが、
日本の医学は変わらなければならない

著者は、ネットで専門医、患者の会、治療法などを広く調べることを勧めている。
著者が紹介するアメリカの国立医学図書館のサイト→こちら
論文を読むには、国会図書館へ行くことを勧めている。

<関連記事>
*「困ってる人」大野更紗著(壮絶な難病体験をユーモアを込めて語る)
*「医師はレビー小体型認知症を知らない」2013年8月31日の朝日新聞
*「介護家族にできること(医療)」(飲ませてはいけない薬一覧)
*「レビー小体型認知症 体験記集」(家族会のサイト)

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アベリア(花園衝羽根空木・ハナゾノツクバネウツギ)

認知症イベント in 関東

「認知症になっても普通に、安心して暮らしていける社会を目指して」(→記事)でご紹介した「NPO法人認知症フレンドシップクラブ」主宰のイベント「RUN伴」(ランとも)が、遂に北海道から関東までたすきをつなぎます。


  9月21日(土)水戸から日比谷まで走り(歩き)ます。
   22日(日)日比谷〜品川〜町田
   23日(月)町田~平塚・箱根~御殿場

  詳しいルートは→こちらを

お近くにお住まいのみなさん、是非誘い合わせて応援に行きましょう!

車いすで沖縄旅行に行かれた(→体験談)素敵なご夫婦、H&Mさん(Hさんが若年性レビー小体型認知症)も9月22日(日)に参加されます。

RUN伴2013の公式サイト
RUN伴2013 facebook

新聞記事(東奥日報)

<参考>
*「各種認知症 早期発見のための知識とチェックリスト
*「認知症の種類別症状
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レビー小体型認知症は「認知症」なのか?(2)

(1)からの続き。

   < レビー小体型認知症の知性は、残り続ける >

あらゆる知的能力が、右肩下がりに低下していくという広く浸透した「認知症」のイメージが、レビー小体型認知症の実像とはかけ離れていると感じる介護家族は多い。

勿論、認知機能の低下を見せる時はある。(Kさんとのやり取りで感じたことはない。)
しかしそうした時を除けば、とても知的で、思慮深い言葉が出てくる。
(→実例
重症の認知症に見える方から「苦労をかけてすまない」と言われたという家族は多い。
1対1でじっくりと向き合う時間のない医療・介護職員の多くは、その事実を知らない

レビーは、記憶や知性を末期まで持ち続ける病気なのだと、私は知るようになった。

   < 本来の姿を覆い隠す意識障害 >

元の知性ある人格は、空にある太陽のように、変わることなく存在し続けている
けれどもレビーに特徴的な認知の変動」、意識障害せん妄妄想幻視などが、様々な「雲」となってその太陽を覆い隠す

せん妄は、どしゃぶりの雨のような状態。(重症ならば台風)
軽い意識障害は、時々かかっては、流れ去る薄雲。

幻視は視覚に関わる部分の障害が原因と言われるが(資料)、知能低下と誤解され易い。

雲は、良い対応(介護・ケア)良い治療(医療)によって取り除ける可能性がある。(→実例
しかしレビーに無知な認知症医療の問題、個人差の大きい薬剤過敏性(レビーの特徴)等の問題があり、晴れた状態を保ち続けられる方は、限られている。
レビー患者の7割にせん妄が見られるという医師もいる。→記事

多くの方が、日常的に厚い雲(意識障害)に覆われている。
「認知症だから」と諦められている。

一部の介護家族は、何とか助けようと懸命に努力しているが、医師もケアマネも介護職員もレビーを知らない現状では、孤立無援の格闘となり、その苦労は計り知れない。
家族会などと連絡をとり、同じ仲間情報を得ることが、本当に大切だ。

追記)レビーの意識障害:日中眠ってばかり。すぐ横になる。突然、意識を失う等多様。

*公益社団法人「認知症の人と家族の会」電話相談 0120-294-456 月〜金。10〜15時
(認知症に関する一般的な相談ができるだろうと思います。)

*レビー小体型認知症家族会→「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会

<関連記事>
*「医師は、レビー小体型認知症を知らない」(朝日新聞)」2013年8月31日
*「家族にできること(医療編)」飲ませてはいけない薬一覧
*「完全版:レビー小体型認知症の全症状」詳細記事へのリンク集
*「レビー小体型認知症早期発見チェックリスト」(3種類)

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紫式部(ムラサキシキブ)
色付き始めた。

レビー小体型認知症は「認知症」なのか?(1)

レビー小体型認知症と生きる方々を取材させて頂きながら、私は、レビーを「認知症」と呼ぶことに強い違和感を感じるようになってきている。3人の例を挙げる。

   <Yさん(89才)の場合>(インタビューの相手は、Yさんの娘さん。)

Yさんは、英語の勉強や古典文学、文章を書くなど知的活動を愛して生きてきた方
79才でうつ病、81才でアルツハイマー型認知症と診断(誤診)された。
81才でデイサービスに通い始めるが、その単純過ぎる活動内容が、とても苦痛だった。
「デイでは、(本来の知的な)自分を見せないようにしている」と語った。

82才の時、強い知的欲求に応えようと娘さんが英語の家庭教師をつけると大変喜ばれた。
以後6年間、家庭教師(介護福祉士・障害児教育経験者)は、心の支えとなり続けている。

84才の時、「(デイに行きたくないが、行かなければ娘が困るので)”行かなくちゃね”と言ってデイに行っている」と娘さんが、ある医師に話した。すると医師は言った。
「そういう発言は、アルツハイマー型らしくないレビー小体型のような感じがする」
その言葉が、誤診に気付くきっかけとなった。

(過去の記事→Yさんが猫を飼った時の様子

   <パーキンソン病と診断されていた私の母(75才)の場合>

せん妄」そして「BPSD」がひどく、71才でグループホームに入所。
しかし慢性的なせん妄で、デイサービスを拒否した時でも「家族は睡眠不足で大変苦しい。昼寝をしてまた元気にお世話をしたいのでデイに行って欲しい」と頼むと「わかった。行きたくないけど行くね。ゆっくり休んで」と言う時があった。

現在、母の会話能力は、病気になる前の母とほとんど変わらない。(→詳細
幻視、妄想、記憶の混乱は、時々混じるが、病前の思慮深さが、そのまま残っている
(母はまた「私だって人の役に立ちたい。仕事がしたい」と何年も言い続けてきた。)

(過去の記事→母の言葉本人が語る症状母の知的能力は測定できるのか

   <うつと自律神経症状だけが目立つKさん(50代)の場合>

発症から10年若年性レビー小体型認知症Kさんも2人目の主治医が「認知症は、まったくないですよね?」と言う程。注意力低下等を自覚するが思考力に衰えはないと語る
(過去の記事→体験談治療と経過本人が語る症状

 *(2)に続く(レビーを重度認知症のように見せる「せん妄」を解説)

<参考>
「レビー小体型認知症は、調子の良い時には、まるで普通の人のように話をする
齋藤正彦医師講義動画の6分17秒目。(冒頭にパーキンソン病との関係も)

「レビー小体型認知症の場合、初期には記憶力や理解力などに著しい低下がみられないため、一般的な認知症だとは認識されにくい面がある。(略)海馬の萎縮が少なく、健康な人と同程度といっていい例もある」
(小坂憲司著「第二の認知症」P.76〜P.79)

認知症のないレビー小体型認知症の症例があるという報告レビー小体型認知症研究会

<関連記事>
体験記(T.H.さんの御主人も認知機能の低下がない)
*「レビーの家族を薬で悪化させない方法」(飲ませてはいけない薬一覧
*「若年性レビー小体型認知症 Hさんの体験談」(リンクもご参考に)
*「河野和彦医師の認知症セミナー」(レビーが劇的に良くなる方法と可能性)
*「若年性認知症 普通の人として普通に暮らす
*「認知症のわたし(朝日新聞連載記事)
*「NHKある夫婦の記録「隠したって何もないもん」
*「若年(性)認知症の方とその家族が直面している経済的問題と対策

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萩(ハギ)

アルツハイマー病の新たな原因発見

横浜市立大学のサイトから一部転記(青字部分)。(→記事全文
内容は、『Neuroscience Research』に掲載(米国2013年8月29日オンライン掲載)。
  

   アルツハイマー型認知症を発症する新たなメカニズムを発見 (2013年9月6日)

横浜市立大学学術院医学群 山下直也助教、中村史雄准教授、磯野俊成、五嶋良郎教授らは、アルツハイマー型認知症の原因分子であるタンパク質が、別のタンパク質のリン酸化を引き起こし脳内に蓄積することで認知機能が低下する、認知症発症のメカニズムを発見しました。

      <研究成果のポイント>

●アルツハイマー型認知症の原因分子であるアミロイドベータというタンパク質が、
 クリンプというタンパク質のリン酸化修飾を起こすことを発見した。

●遺伝子改変によって、クリンプのリン酸化修飾を受けないマウスを作製し、
 アミロイドベータの効果を検討したところ、アミロイドベータの持つ学習記憶を
 抑制する効果が全く見られなくなった


●アルツハイマー病脳においては、リン酸化修飾を受けたクリンプが蓄積していることが
 報告されているため、本知見は、リン酸化クリンプの抑制がアルツハイマー病の発症や
 進行の阻止に有効である
ことを示唆する。

これらは動物での結果ですが、ヒトのアルツハイマー病でもクリンプのリン酸化を抑えるという方法が認知機能の低下をおさえるのに有効かもしれないことを示しています。

注)クリンプは、脳内で神経回路を形成するときに必要なタンパク質。
  神経細胞の形や向きを決める重要な働きがある。類似の機能を持っている分子が
  10種類あるため、これらの仲間が協働して働いていると考えられる。

<関連記事>
*「記憶力低下の原因たんぱく質特定」2013年8月29日NHKニュース
*「アルツハイマー病の根本治療薬開発途中」2013年7月8日朝日新聞
*カテゴリ「認知症の予防・診断・治療

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オキザリス

せん妄(意識障害)とは

レビー小体型認知症に特に起こりやすい「せん妄」の意味を確認してみましょう。

(河野和彦著「新しい認知症ケア 医療編」P.70から転記。以下、青字部分)

せん妄は、軽度の意識障害に不穏が伴った状態
(注byしば:不穏とは、周囲への警戒心が強く、興奮したり、大きな声で叫んだり、暴力を振るったりしやすい状態。→看護用語辞典から)

患者は、幻覚、妄想、不安、恐怖を味わっていて、精神的に極めてアンバランスな状態。
典型的なせん妄:目をつぶって体を揺する、周囲の人にわからない言葉をつぶやく等。
軽度: 困惑の表情。目がうつろ。相手と視線を合わせない。
中程度:手で空中をつかむようなしぐさ。夕方以降の不穏(夜間せん妄)。
高度: うろうろと歩き回り、転んでばかりいる。大声で叫ぶこともある。

全身麻酔の手術の後、肺炎による脳の酸欠、脳血管性障害の後遺症のある人に夕方から起こるもの(夜間せん妄)などがある。」



この状態を家族は(介護職員も)「認知症だから(ボケているから)当たり前の状態」と誤解したりしますが、そうではありません。

一時的な(が原因になることもある→詳細)脳の不具合により起こり、本人には、大変辛い状態です。
(私達でも高熱時には、脳が刺激されて、異常な言動が起こることがありますよね。)
レビー小体型認知症の場合は、せん妄が治まれば、健康な人と変わらない状態に戻ることが多いです。(→医師の言葉)ただしせん妄が慢性化することも多々あります。


私の母も今年に入ってからは、とても落ち着いて良い状態を保っていますが、最近、こんなことがありました。(74才時)

ある時、私の父(介護能力はない。)が、特別養護老人ホームにいる母を無理矢理自宅に連れて帰り、泊まらせました。父は、それが、母の幸せだと頑に信じ続けています。
しかし母は、自宅に帰った途端、夜間せん妄を起こしました。
「さあ、早く出発しなきゃ、船が出ちゃうよ!荷物も準備しなきゃ!銀行でお金を下ろすから」と興奮して一晩中しゃべり続けました。
(こういう時には、どんな説得も理屈も効果はありません。)

私は、母が気の毒で、父に怒りをぶつけました。
母が、2年半かけてやっと取り戻した穏やかな暮らしをなぜ壊そうとするのかと。

母の前で父と口論していると、旅行に行くと言い続けていた母が、突然言いました。
「やめなさい。お父さんだって、一生懸命やっているんだから・・。
お父さんだって、(介護が)できないながらも、精一杯やっているんだから・・」

そして知的障害のある兄を介護ベッドまで呼んで言いました。
「○○、ごめんね。本当にごめんね。あんたを○○に連れて行ってやろうとしたんだけど、お母さん、できなかった・・。ごめんね。今度は、きっと連れて行ってあげるからね。何にもしてやれなくて、本当にごめんね。お母さんを許してね。ごめんね・・」

<関連記事>
*「”新しい認知症ケア”の紹介」(家族が医療に対してできること)
*「せん妄とは/レム睡眠行動障害とは」(家族会のサイトに書いた記事)
*「若年性レビー小体型認知症患者本人の語る体験談」(意識障害の治療)
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アゲラタム(オオカッコウアザミ)

徘徊の種類(新聞記事)

2013年9月5日6日の朝日新聞の記事から抜粋(下記、青字部分)。(→記事全文

「徘徊」(「不穏」「問題行動」等)と一言でくくられることが多い行動ですが、必ず理由があってしていることです。
レビー小体型認知症は、せん妄(意識障害)を起こしやすく、せん妄時、本人には明確な理由があって外出することが多いと家族会の方から聞いています。
途中でせん妄が消えれば、正気に戻って一人で帰宅するそうです。
(アルツハイマー型の場合は、迷子になり帰宅できなくなります。)


       < 徘徊のタイプ > 筆者:笠間睦医師

出典は、精神科医の小澤勲さん(故人)が書かれた著書『痴呆を生きるということ』(2003)

(1)徘徊ではない徘徊(迷子)(道順障害)
迷子になるため、外に出るだけで徘徊、ベッドから離れるだけで徘徊と言われる。

(2)反応性の徘徊
入院・施設入所時などに起こりる。
馴染みのない場所に居る不安と見当識障害から、不安げな表情で足早に歩き回る徘徊。
新しい環境に慣れて「頭のなかの地図」が出来上がれば消失する。
トイレには「便所」と大きく書いて掲示するなどの工夫が有効。

(3)せん妄による徘徊
レビー小体型認知症などで出現しやすい徘徊。
夜間の場合は、部屋や廊下など本人が居る場所を明るくすることで解消することがある。

(4)脳因性の徘徊
山口晴保教授はこのタイプの徘徊を「周徊」と位置づけている。
前頭側頭型認知症のものが代表。行動を共にして、安心できるようにする対応が必要。

(5)「帰る」「行く」に基づく徘徊
「家に帰ってご飯の用意を」とか、「(かつての)職場へ行く」といった理由の徘徊。
夕暮れ時に起こりやすい傾向。
このような行動が入院・入所している方に認められると「帰宅願望」と呼ばれる。

「彼らは、『今・ここ』で暮らしていることを何となく居住まいが悪いと感じていて、かつてこころ安らかに過ごし、プライドをもって生きていた時代に戻りたいのだろう。彼らの現在(いま)が生き生きと過ごせる時間になれば、あるいはどんなに失敗しても、『大丈夫、そのままでいいんだよ』と受けいれられるのなら、過去への遊出は影を潜める」
小澤勲(2013年9月6日朝日新聞→記事全文


*「徘徊への対応(成功例)」(介護家族体験談)

<関連記事>
*「BPSD(周辺症状・問題行動):「困った症状」は何を意味するか」小澤勲氏の解説
徘徊と呼ぶこと自体が間違っている(長尾和宏・丸尾多重子の著書)
*「認知症と共に生きる方が必要としているもの」(2つです。)
*カテゴリ「認知症とは/ケア・介護
*カテゴリ「介護家族の心理と変化

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サルビア・コクシネア・レッド(ベニバナサルビア)のようです。

認知症カフェ、全国に広がる(新聞記事)

2013年9月5日の中日新聞の記事から一部要約、一部抜粋。(→記事全文

こうした集いの場が、日本中すべての町にできればいいなと思います。
記事を読んで、思うことが、3つありました。(問題点、注意点ですね。)

1. 名称。認知症という言葉には、既に否定的なイメージが染み付いているので、
  良いイメージの言葉が欲しい。
  「思い出カフェ」等も対象が、アルツハイマー型になっている印象を受ける。

2. 参加者の中で過った情報が共有されないようアドバイザーがどうしても必要となる。 
3. 認知症の種類が違うと、症状がまったく異なるため、異種類の認知症関係者が集まる
  利点(誤診に気付く。介護、医療従事者の勉強になる。他)と欠点(悩みが異なり
  共感しにくい。他)が出てくる。 

2は、特に重要だと思います。
「レビーってすぐ寝たきりになるんだって」「ピック病って暴力的になるんでしょ?」といった間違いを修正できる人、「ここで5万円で祈祷してもらうと認知症も治る」といった話にブレーキをかける人がいないと危険だと思います。

追記:忘れな草(英名:forget-me-not「私を忘れないで」)。可憐な花ですが、「忘れな草カフェ」なんてダメでしょうか?(すみません。思い付きです。)

以下、青字部分が、新聞記事です。


    < 同じ悩み抱える人集う 「認知症カフェ」>

認知症の人や家族が集まって悩みを相談したり、介護の情報を得たりする「認知症カフェ」が、ここ数年で急増しており、国も支援を推進している。

一例:目黒認知症家族会「たけのこ」の開く「Dカフェ・ラミヨ」。(→ブログ
は、認知症を表す「Dementia」の頭文字で、「誰でもOK」の「D」。
介護を終えた人や介護職、医療職、認知症を知りたい人でも参加できる
若年認知症の夫(63)を介護する女性は「夫の気分転換になりそう。デイサービスと違い、夫婦で参加できるのもいい」と話す。
      
認知症の人と家族の会」が、昨年度、二十八カ所の認知症カフェを調査した。
運営主体は多様。調査対象の大半が運営資金に困っていた。
厚生労働省は本年度からの「認知症施策推進五カ年計画」で認知症カフェの普及を支援する。

<関連リンク集>(このブログ外)
*「オランダでの認知症カフェ」(2013年3月21日のハートネットTV)
*「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(信頼できる家族会です)

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ダリア

認知症医療の良書

新しい認知症ケア 医療編」河野和彦(名古屋フォレストクリニック院長)著 
            編集協力:東田勉 講談社 2012年11月29日発行 3150円
           (内容紹介と目次→講談社公式サイト) アマゾン 楽天 

これは、介護家族、仕事で認知症の方に関わるすべての人に役立つ本だと思います。

私も先日までは、買いませんでした。かなり大きくて重い本ですし、買わなくても、内容は、河野医師のブログに全部書かれていると思ったからです。

しかし本を買って読んでみると、介護家族にも医師にも勧められる優れた本でした。
1. よく整理されていて読みやすい。極めて実践的。問題解決法の解説が懇切丁寧。
2. 目次や検索などで事典のように活用できる。(ブログはサイト内検索がない)
3. PCと比べて目が疲れず、付箋やマーカーを使える。
4. 大きなイラストや図表も効果的。字のレイアウトも良く読みやすい。

河野医師独自の薬物療法(コウノメソッド)は、100%支持する人と頭から否定する人に分かれがちです。
私は、医師ではないのでわかりませんが、効果は、学校時代の偏差値の曲線が示すようなものだろうと想像しています。

(これは、薬剤過敏性のために薬物療法が難しいレビー小体型認知症の場合ですが)
体質と薬(種類と量)が見事に合って劇的に改善する何%かの幸運な患者、
試行錯誤しながら徐々に自分の体に合う薬(種類と量)と出会う何%かの患者、
試行錯誤しても薬の恩恵を受けられない何%かの患者、
薬剤過敏性の激しい体質のためにどんな薬でも悪化する何%かの患者がいるだろうと。

その割合はわかりませんが、介護家族の方々のお話を伺っているとそう思います。
治療の成功は、体質(としか言えないものがレビーにはあります。)、更には、介護家族の医療知識観察眼にもよると思います。

ただ、アリセプトをルール(添付文書)通りに増量し、向精神薬(他の病気と同じ処方量)で症状を抑えようとする大病院で、治療が上手くいった例を介護家族から聞いたことはありません。
(劇的悪化に驚いた家族がネットで調べて初めて薬剤過敏性を知るケースが多いです。もちろん治療に問題がなければ、或は、医師の説明通り、「認知症の悪化」と考えていれば人に相談することもないので、治療の成功率はわかりません。)

それならば、レビー患者と家族が、薬物による悪化というリスクを避ける方法は、1つ。

唯一公開されているこの治療法(リスクを減らすために微量の処方をする等)を知った上で、主治医(勉強熱心で誠実な開業医)とよく話し合いながら一緒に治療を進めていくしかないのではないかと私は考えています。

<関連記事>
*「レビー小体型認知症の治療 家族にできること」(医師の選び方等)
*「河野和彦医師の認知症セミナー」(2013年6月30日東京)
*「レビー小体型認知症は薬で悪化する(朝日新聞)」2013年5月30日付
*「各種認知症におけるアリセプトの副作用」(医師達の言葉)
*「介護家族ができること(医療に関して)
*「病気を知って家族を守ろう」(推薦本。推薦サイト)

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講談社発行

認知症の可能性を電話で検査 (新聞記事)

2013年9月3日の日本経済新聞から。(途中まで公式サイトから転記。)

注byしば:この検査で発見されるのは、主にアルツハイマー型認知症で、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症(ピック病)等は、正常と判断される可能性があります。


    < 認知症の可能性、電話検査 ミレニア 1回10分 >

訪問看護などを手掛けるミレニア(東京・中央)は、認知症になる可能性がある軽度認知障害(MCI)かどうかを電話で検査できるサービスを月内にも始める
米で約50万人の実績があり、国内ではまず年間1万人の検査を目指す。

電話でオペレーターが話した10個の単語を覚えて、一定時間後に答えさせるテストを実施する。
10分間程度で認知機能の水準を調べられ、結果は郵送で通知される。
検査料は、3500円。(プリペイドカードをサイト上で購入)

厚生労働省の推定では、MCIの高齢者は、約380万人
認知症の高齢者は、約460万人。               以上。


2013年4月13日放送のEテレ「チョイス@病気になったとき」でも、MCIの発見方法や効果のある認知症発症予防法を伝えていました。
 →<番組内容(誰でも受けられるMCI早期発見テストへのリンクあり)

番組の中で国立長寿医療研究センターの島田裕之氏が語った言葉。
「認知症予防のために最も科学的根拠が高いのが、運動です」

<参考> 
1.認知症早期発見のためのチェックリスト
(趣味を止めてしまう、日中でもウトウト眠ってばかりいる、だらしなくなる、食べ物の好みが変わる、匂いに鈍感になる、怒りっぽくなる等も認知症のサインです。)

2. 2012年4月7日の Eテレ「名医にQ」で紹介された
  家庭でもできる認知症早期発見のテスト方法

3. 認知症の種類別 早期発見のための知識とチェックリスト
 (レビー小体型認知症、脳血管性認知症、前頭側頭型認知症等。パーキンソン病も)

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久留米市の市民向け介護予防事業(NPO法人シニアネット久留米のサイトから)
スローステップ運動(踏み台昇降運動)を取り入れている。

医師はレビー小体型認知症を知らない(新聞記事)

2013年8月31日の朝日新聞にレビー小体型認知症の記事が掲載されました。

   →「虫が見える第二の認知症」(朝日新聞公式サイト)

神経内科医等からは存在すら無視されることの多い(参考記事)この病気を取り上げて下さったことには深く感謝します。
しかし訂正して頂きたい部分があります。掲載当日に朝日新聞と書いた医師に訂正をお願いしましたが、回答がありませんので、ここに再び書かせて下さい。
以下、青字部分は、新聞記事から抜き書き。原文通り。


 「レビー小体型認知症とは、幻視、パーキンソン症状、認知の変動が特徴です」

幻視、パーキンソン症状は、最後まで出ない方がいます。
限られた紙面で全ては書けないと思いますが、これらの症状がないからレビーと思わず、誤診・誤治療をされる方もいます。
幻視 詳細記事> <パーキンソン症状 詳細記事> <認知の変動 詳細記事

 「レビー小体型認知症は、病理学的にはパーキンソン病とたいへん似ています。
  両者は幻視から始まるか、歩行障害から始まるのかの違いだけ」


発症前からよく見られるのは、レム睡眠行動障害(悪夢で叫ぶ・暴れる。大声の寝言等)。
幻視という症状の有無、また幻視が、どの段階で出るかは、人により異なります。
幻視を本物と信じて医師に報告しなかったり、隠す例もあります。

初期症状は、うつの方が多いです。(元気がなくなり、意欲が低下する。不眠、頭痛等うつ病の症状を伴うことも多く、うつ病と誤診されやすい。)
これは、パーキンソン病の初期にも現われます。(→こちら

 「レビー小体型認知症は、物忘れが目立たず
  幻視が前面に出るタイプの認知症とも言えます」


レビー小体型認知症は、症状に個人差が非常に大きいです。
アルツハイマー型そっくりの物忘れから始まる方、自立神経障害から始まる方、パーキンソン症状から始まる方、妄想から始まる方、出る症状も出る順番も本当に様々です。

ただアルツハイマー型と比べると脳の萎縮は少なく、認知機能では、記憶障害よりも注意力の低下が目立つのが一般的です。

 「幻覚に対して精神科から統合失調症の薬が、
  パーキンソン症状に対しては神経内科からはパーキンソン病のお薬が、
  抑うつ傾向に対しては、心療内科から抗うつ剤を処方されている患者さんがいます」


これは、事実です。日本中でこの処方がなされます。
そしてこの処方で、劇的に悪化する患者が、数限りなくいます。(→薬剤過敏性

幻視に処方される統合失調症の薬は、リスパダール(リスペリドン)です。
リスパダールを飲むと身体が硬直して歩けなくなり、飲み続ければ寝たきりになります
 →体験談集(T.H.さんの例からお読み下さい。)

しかしそんなことは医学の教科書に書いていないので、医師も薬剤師も知りません
「認知症が悪化したね」と更に増量。嚥下障害を起こして死んでしまいます。(→記事

パーキンソン病の薬の内、抗コリン薬も絶対に飲ませてはいけない薬です。(→記事
多くの抗うつ剤でも廃人になります
飲ませてはいけない薬一覧
 
この事実を知っているのは、ごく一部の医師、特別に勉強熱心なケアマネ等一部のプロ、そして(私も含めて)被害にあった介護家族たちです。

私たち介護家族は、何も望んでいません。
ただ、薬で多くのレビー患者を悪化させることを止めて欲しいだけです。
患者と家族を苦しめ続けている現状を、医師の皆さん、今、変えて下さい。

<関連記事>
*「薬剤過敏性のあるレビー患者がどんな薬を飲むとどういう反応がでるのか
 (治療に関して家族が今、できること。飲ませてはいけない危険な薬一覧)
*「レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト3種
*「完全版:レビー小体型認知症の全症状 詳細 
*「体験記集
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係

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オクラの花(野菜のオクラです)
プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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