レビーを取り上げた「ためしてガッテン」関連リンク集

  4大認知症早期発見のためのチェックリストこちら

認知症は、誤診多い病気です。(中期頃まで物忘れが目立たない種類の認知症も)
アルツハイマー病は、スタスタ歩き健康な人に見え急には進みません。
歩き方が変・よく転ぶ・体調が悪い・急に進行した・幻覚が見える=レビー小体型

  レビー小体型認知症のチェックリスト(3種類)
  →レビー小体型の歩き方の動画

レビー小体型とその他の認知症の診断基準などを書いた記事群は、この画面の下方に並んでいます。)

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     2013年10月2日のNHK「ためしてガッテン」で放送された
   「気づいて!新型認知症 見分け方&対策大公開」 関連の記事。

番組の詳細(「ためしてガッテン」公式サイト)

番組内容の再確認と補足必ず読んで下さい!
 (レビーは怖い病気ではありません。「医師にお任せ」にはリスクが。)

<認知の変動>という症状(番組に補足)
 (急に起こる「ぼーっとした状態」は、リラックスした状態ではありません。)

レビー小体型認知症の疑い 病院は何科へ?
 (多くの医師は、レビーを知らない。病院選びが、その後を決める。)

ためしてガッテンのDVD
 (研修や勉強会で利用される方は、ご相談下さい。)

レビー小体型認知症チェックリスト(3種)他、最重要リンク集
 (これさえ読めば大丈夫。)

幻視はどう見え、どう感じているのか、疑似体験してみよう!
 (「訳のわからないことを言って、訳のわからないことをする」のは、なぜ?)

<高齢者だけではありません。40〜50代でも発症する若年性レビー小体型認知症
(うつ病、統合失調症、パーキンソン病と誤って診断されることが多いので注意)
50代のご本人が語る体験談(認知症に見えないと言われて考えること)
ご本人が語る体験談・うつ病と誤診されたominaeshiさんの場合
車いすで沖縄へ家族旅行・パーキンソン病と診断されていたHさんの場合
ご本人が語る体験談「この病気になって苦しかったこと」うつ病と誤診 Kさんの場合

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番組の中で使われた幻視の再現画。「ためしてガッテン」公式サイトより。

医師がレビー診断で重視する症状

レビー小体型認知症の全症状(詳しい説明リンク州)完全版」に基づいて試作した「早期発見チェックリスト」を先日掲載しました。
けれども素人には、どの症状をより重要視すべきかがわかりません。

うつ病と診断され薬物治療を始めた途端におかしくなった。医師からレビー小体型認知症かも知れないと突然告げられた。幻視もパーキンソン症状もなかったので不安」という介護家族の方がいらっしゃいました。

素人は画像診断が一番確かだろうと想像しますが、実はあまり頼りにはならず(脚注1)、いくつかの症状こそが重要なのだと小坂憲司(この病気の発見者)著「第二の認知症」を読むとわかります。以下(青字部分)は、この本からの引用です。

「臨床診断基準」は、医学用語で少々難解ですが、症状の重要度が分かります。
「ただしこの内容や優先順位に対しては異論・批判もあり、日本の臨床現場では、このガイドラインに縛られることなく検査・診断が行われているのが現状」(「第二の認知症」P.120)

症状の具体的説明(詳細)は → 「こちら」を。


 ●次のうち1つでもみられたら、レビー小体型認知症を疑うべきと筆者は考える。

   1. 幻視 2. レム睡眠行動障害 3. 抗精神病薬に対する過敏性
   4. うつ症状 + 認知障害
   5. パーキンソン症状 + 認知障害
   6. パーキンソン症状 + 幻視    (P.123)

追記 2014年10月:医師の診断基準→こちら(簡潔で分かりやすい)

 < レビー小体型認知症の臨床診断基準(CDLBガイドライン)>2005年度改訂版

中心的な特徴>  認知障害 
   注)早期には顕著な、または持続性の記憶障害は必ずしも起こらない場合がある。
     注意・実行機能・視空間のテストにおいて障害が目立つこともある。(脚注2)

コアとなる特徴> 
認知の変動  
構築され、具体的な繰り返される幻視
薬剤誘発的ではないパーキンソン症状
  注)1つで「疑いあり」。2つで「可能性が高い」

示唆的な特徴> 
レム睡眠行動障害
抗精神病薬に対する重篤な過敏性
*基底核におけるドパミントンスポーターの取り込み低下(SPECT)
   注)1つ以上のコア特徴と1つ以上の示唆的特徴があれば「可能性が高い」
   コア特徴なしでも1つ以上の示唆的特徴あれば「可能性高い」の診断には十分だが
   示唆的特徴のみで診断すべきではない

支持的な特徴>  
繰り返される転倒・失神一過性の意識消失重篤な自律神経症状/系統化された妄想うつ症状/他の幻覚/側頭葉内側の保持(CT,MRI)/後頭葉の血流低下・代謝低下(SPECT,PET)/MIBG心筋シンチグラフィによる取り込み低下(詳細)/ 脳波検査による全般的な徐波化

診断の可能性が低い特徴> 
脳血管性障害の存在/他の身体疾患・脳疾患の存在/
重篤な認知症の時期に初めてパーキンソン病が出現   (P.118〜119)

脚注1)後頭葉の血流や代謝の低下は、レビー小体型認知症のせいぜい70~80%程度に
    しか認められない。羽生春夫(東京医科大学老年病科)の論文(P.18)から。
    心筋シンチグラフィでも1割の患者に病変は現われません。
脚注2)レビー小体型認知症の人は、図形模写、時計描画テスト、錯綜図検査(複数の
線画が重なった絵を使う検査)が苦手です。(P.110)  
注意力低下により計算ができなくなります。→認知症種類別長谷川式スケールの答え方  

*「レビー小体型認知症を理解する動画」(この病気の発見者の講義)
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シャガ(射干、著莪、胡蝶花)

             

レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト(3種)

毎日新聞(2011年12月11日)に掲載された河野和彦医師作成のチェックリストを基に
多様な症状をまとめ、より分かりやすいチェックリストを試作してみました。
症状のほとんどは、レビー小体型認知症の発見者小阪憲司著「第二の認知症」から引用

介護家族の方々や私自身の介護体験も参考にしました。
(例:物忘れは、目立たない方もいるので省略。河野氏の項目にある「趣味もないほど真面目」も外しました。幻視も初期には目の錯覚、その後は現実(或は幽霊など)と信じ、
幻視と思わない方が多いので、敢えて「目の錯覚」という言葉を入れました。)

皆さんのご経験とお知恵をお借りして、より分かりやすいリストにしたい望んでいます。コメント(公開/非公開)でご意見を頂けますと幸せです。どうぞよろしくお願い致します。

注)これは、医療関係者ではない、一介護家族である私が、小阪憲司医師の本に書かれた多くの症状を短くまとめたものです。これによって診断をすることはできません
症状には、非常に大きな個人差があり、現れる症状現われない症状現れる順番も一人ひとり違いますレビー小体型認知症以外の病気で現れる症状や健康でも現れる症状が含まれていますので、素人判断はせず、専門医にご相談下さい



                       (作成:しば 2014年12月6日改訂) 
   < レビー小体型認知症の症状 自己チェックリスト > 


a 寝言を頻繁に大声で言う。悪夢を見ては叫ぶ、或は暴れる、或は両方が繰り返しある。

b 気力が出ず、何事もおっくうに感じる。うつっぽい。イライラしたり、不安になる。 

c 風邪薬・鎮痛剤・抗うつ剤等の薬が効き過ぎ、もうろうとしたり体調が悪くなった。

d 人・子供・動物・虫や不思議な物が見えた。目の錯覚がある。物が人の顔に見える。
 (*家族から見て:見えない何かをつまもうとしたり、話し掛ける。独り言を言う。
   ありえない妙なこと、変なことを言ったことがある。)

e 立ちくらみ、便秘、頻尿、だるさ、頭痛、不眠、微熱、失神等のどれかがある。

f 頭がうまく回転しない時がある。日中ひどく眠くなる。すぐ横になり寝てばかりいる。
(*家族から見て:正常に見える時と全くダメな時があり、差が激しい。)

g 転びやすくなった。何をするにも以前より時間がかかる。手足がこわばる、震える。
  (*家族から見て:小さな歩幅でヨチヨチすり足で歩く。体が傾く。体が固まる。)

h 力を抜いた腕を人が持って動かすとガクガクする。/最初に1回だけガクっと感じる。



症状補足と詳細情報(上記項目のアルファベットに対応。順番に意味はなし。)
                          —下をクリック
a 発症前(10〜20年前)から出る症状と言われる。 レム睡眠行動障害.詳細
b 初期には7割の人に出、うつ病と誤診も多   →うつ・認知障害の特徴と詳細
c 特に抗精神病薬抗認知症薬でも副作用が出やすい薬剤過敏性・詳細
d 8割の人見られる壁が歪むなど特殊な幻視も多数ある。幻視の種類と特徴
e 汗・血圧の異常、冷え、耳鳴り、動悸、背痛など多様な自律神経症状がある。詳細
f「認知の変動」は周期がバラバラ(1時間〜数ヶ月)で気付かない家族も。詳細
g パーキンソン症状は、出ない人もいる。      パーキンソン症状・詳細
h 歯車現象。家族でも簡単に確認できる。     方法共和病院公式サイト

参考医師が診断で重視する症状(優先順位)←1つでもあればレビーを疑う症状一覧

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   <小阪憲司医師作成のチェックリスト>

(小阪憲司・羽田野政治著「レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック」 P.11
 のチェックリスト。全文原文通り)

□もの忘れがある □頭がはっきりしているときと、そうでないときの差が激しい □実際にはないものが見える □妄想がみられる □うつ的である □動作が緩慢になった □筋肉がこわばる □小股で歩く □睡眠時に異常な言動をとる □転倒や失神を繰り返す 
5個以上該当すればレビー小体型認知症の可能性あり


(追記:5個以上該当しなかった例も介護家族から複数伺っています。)

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2011年に毎日新聞に載ったリストに代わり、最新のリストを転記します。↓
<河野和彦医師作成のチェックリスト>(「コウノメソッド2014」から全文原文通り)

1 薬剤過敏性(風邪薬などが効きすぎたこと) 2点
2 幻視 2点 / 妄想(人がいるような気がする)1点
3 意識消失発作(明らかなてんかんは除く)   1点
4 夜中の寝言 1点 /  叫び 2点
5 嚥下障害(食事中にむせるか)1点
6 趣味もない病的まじめさ   1点
7 日中の嗜眠、1時間以上の昼寝 2点
8 安静時振戦          1点
9 (診察)歯車現象 2点 / ファーストリジッド 1点
10 体が傾斜することがあるか 2点 /  軽度 1点
判定: 3 点以上なら90%レビー小体型認知症。

(追記:レビーでなくても3点以上になる方が、私の周囲には時々います。)

追記 2014年10月:医師の診断基準こちら(簡潔で分かりやすい)

高い確率で他の認知症と識別するという写真を使ったテストの実物はこちら
*それに似たもっと大きな写真は→こちら(実際の患者の反応も)



<関連記事とカテゴリ>
レビー小体型認知症 早期発見のためのより具体的な言動の例
認知症のタイプが簡単に分かる質問票(山口晴保教授作成)
パーキンソン病、レビー小体型認知症との関係に関する重要リンク集(必見)
*「5種類の認知症 種類別患者本人と家族の体験談集
レビー小体型認知症 初めの一歩 まずここから読もう!」これだけ読めば大丈夫
*「具体例などを加筆した症状リンク集」(家族会のサイト。ネット上で最も詳しい)
*「悪化した家族を今、救う方法」(リスクの高い薬一覧。処方箋をチェックしよう!)
*「その他の種類の認知症 早期発見のための知識とチェックリスト
*カテゴリ「レビー小体型認知症について


この講演動画

完全版:レビー小体型認知症の全症状 詳しい説明リンク集

「レビー小体型認知症の人は日本に少なくとも64万人以上いるとの推計があるが、そのうちの圧倒的多数はそうと診断されずにいる人たちである。つまり”潜在者”が大部分を占めている。いうまでもなくその理由は、この病気を知らない医師がまだ多いからだ。」
(レビー小体型認知症の発見者・小阪憲司著「第二の認知症」P.206。 原文通り)

   誤診や処方薬による悪化をなくすには、症状の知識が必須

以下の7項目は、小阪憲司医師(レビー小体型認知症の発見者)の著書2冊から抜粋した
症状の詳しい説明
です。(出典:1.「第二の認知症 増えるレビー小体型認知症の今」 2.「レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック」)


  <レビー小体型認知症の症状一覧 リンク集(症状をクリック)

薬剤過敏性 (特有の症状。認知症薬や抗鬱剤で悪化しレビーと分かる例も多い)

幻視(幻覚)の種類と特徴 (人、子供、動物、虫など。特徴的な錯覚や思い込みも)

パーキンソン症状   (小股、スキー姿勢で歩く、何をするにも時間がかかる)

自律神経症状(障害) (立ちくらみ、だるさ、便秘、頻尿、失神、微熱等多様)

認知障害/うつ  
  (記憶力より注意力低下、やる気の低下など様々な症状)

レム睡眠行動障害/せん妄   (大きな寝言・悪夢で叫ぶ症状。異常な言動)

認知の変動/過眠   (しっかりしている時と反応がにぶい時の差が激しい)

   注)症状の出方には、非常に大きな個人差があります。
     3大症状である幻視パーキンソン症状がまったく出ない方もいます


以下は、小阪氏の著書の引用ではなく、私たち介護家族たちに共通する経験談です。

  < 非常に多い「過った診断と治療の例」 >
パーキンソン病と診断。知能テスト(長谷川式)や脳の画像(CT,MRI)に特に異常はなく
 「認知症ではない」と言われた。
アルツハイマー病、単に「認知症」うつ病と診断後、治療を始めた途端怒りっぽく
 なる/体の動きが悪くなる/反応がにぶくなる
等、様々な問題が起こった。

  <幻視(幻覚)に関する注意点 >
幻視は、本物とまったく同じに見える。(透けない。鮮明。カラー。立体。動き回る。)
本人は、見える時間が短ければ「目の錯覚」、ずっと見えれば「本物」と思っている
初期には、目の前で消えて初めて幻視と気付くが、異常者と思われることを怖れて隠す場合も。医師に「何か見えますか?」と聞かれても、幻視を訴えないことも多い。
家族から見ると:見えない何かをつまむような動作をする。見えない何かに話し掛ける
ブツブツ独り言を言う。しっかりしているのに急におかしなことを言うことがある。



この講演の動画

<関連カテゴリ>
更に具体例など詳しく加筆した記事へのリンク集(家族会の公式サイト。ネット上では最も詳しいと思います)
*「レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト(3種類)
*「レビー小体型認知症について
*「認知症とは/ケア・介護について
*「レビーとその他の認知症を早期発見するための症状チェック
*「レビー小体型認知症を理解する動画」(この病気の発見者の講義)

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全102ページの薄い本です。イラストが多く字も大きいです。1400円+税
副題「こうすればうまくいく、幻視・パーキンソン症状・生活障害のケア」
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レビー小体型認知症の特徴と問題点(レビー小体型認知症のフォーラムの資料から・3)

2012年10月30日に行われたレビー小体型認知症がテーマのフォーラム(主催「日本認知症コミュニケーション協議会(JADECC)」。公式サイト)の配布資料から。

講演された「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国6カ所にある患者家族会)代表の加畑裕美子さん作成の資料です。


 < 家族が考えるレビー小体型認知症 >

*軽いうつ状態から始まります。
*認知機能が低下するというより、集中力や注意力がダウン
睡眠中に大声を発したり、動き回ったりします。
*睡眠時の無呼吸がみられます。
見えるはずのないものが、3D映像のようにはっきりと見えたり、それに従って行動
 することが増えて、周囲の人からコンタクトを拒否するせん妄状態になったり、不安
 を訴えることが多くあります。

 < 身体的な特徴 >

*立ち姿は、両手を少し前のほうにおいた状態です。
*腕を支えて少し動かすと、歯車のような抵抗を感じます。
すくみ足・小刻み歩行などがみられます。
*なんとなく、またはひどく体が傾きます。
急に倒れることもあります。
起立性低血圧もみられます。
*急な意識消失もあり、しばらくすると回復します。
多汗・多涎・微熱・こもり熱(レビー熱といってます)がみられます。
*体がリラックスしている状態のとき、ペンを持っているような手つきをしていることが
 あります。(「ペンの手」と呼んでいます。)
SH3G0010 (3)

以上のような症状が日内変動でみられます。
これらの症状は、どの順番で現われるかは、人それぞれでわかりません

しかし忘れてはいけないのは「本人はしっかり状況をわかっている」ということです。
もしろん既往症や身体状況により一概には決めつけられませんが、レビーの方は、どんなときも「考えている」と思います。

レビーという病気について学ぼうとする気持ちと一緒に、ご本人の意志をしっかりキャッチしようとする気持ちを忘れないでほしいのです。家族や支える人々の大きな仕事の1つだと感じています。

早期診断ができるようになったレビー小体型認知症。
ところが、その診断後のフォローがなかなかされていないのが現状です。

運がよければ、良い医師に出会い、介護支援にも恵まれ、早期から環境整備されて、ご本人も家族も穏やかに過ごすことができ、ちょっと外れてしまうと、父と私が苦しんだ10年も目の状態となんら変わりない状況が繰り返されています。

病院も同じです。レビーを理解する医師がいても病棟にレビーを理解する人々がいるわけではありません。入院するたびにご本人も苦しみ、家族も落胆させられます。

あきらめるのではなく、一人でも多く、レビーを正しく知ってくれる人を増やしたい。
そして、今、現役介護家族、一人ひとりがその思いを伝え広げていっています。

*加畑さんの資料(1)(2)も必ずお読み下さい。
*追記byしば:立ち姿は、スキーヤーのようでもあります。足を開いて膝も腰も曲がったままヨチヨチと歩きます。これは2009年3月(当時70才)の母の立ち姿です。急激な異変(要支援2→要介護4)が起こる12ヶ月前でした。
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<関連記事>
処方された向精神薬で悪化したレビー患者家族の語る体験談(リンクも含めると多数)
*「人・動物・虫だけではないレビー小体型認知症の幻視の種類と特徴
*「レビー小体型認知症の特集記事シリーズ(朝日新聞。2013年1月)
*「医師に幻視を訴えないため誤診されることの多いレビー小体型認知症

レビー小体型認知症(レビー小体病)の具体的症状

レビー小体型認知症は、人、動物、虫の幻視(幻覚)が特徴ですが、2割の方には幻視が見られません。(この病気の発見者小阪憲司著「第二の認知症」P.66)

初期には、「幻視が見えることを隠す」場合もあります。→参考記事
壁・床がゆがむ(波打つ)/人の気配がする/夫が2人いる等」特殊な幻視も。

パーキンソン症状(よく転ぶ。腰と膝を曲げ、小股で足をすりながら手を振らずにヨチヨチ歩く。手が震える等)も特徴ですが、記憶障害から始まる「通常型」では、3割の方にこの症状が出ません。(前述の本P.105)
(母は、歩けませんが、手の震えは、まったくありません。)

では家族は、どうしたらレビー小体型認知症と見抜くことができるでしょうか?

まずパーキンソン病と診断された後に認知症/アルツハイマー病と診断された場合は、レビー小体型を考えなくてはいけません。(2つの病気の関係は、こちら
最初に認知症、アルツハイマー病、うつ病等と診断された方も注意と観察が必要です。(前述の本P.121)

 →レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト3種

 (その他の認知症のチェックリスト

介護家族に聞くと「歳のせいだと思っていたが、言われてみれば・・」と、診断のかなり前(5年以上)から様々な症状があったことがわかります。(個人差大きいです。)
(レビー小体型認知症の主な症状と症状をわかりやすく解説した動画もご参考に。)

寝ていて叫んだり、大声で寝言を言った。寝ぼけて暴れた」(REM睡眠行動障害)
「普段は普通なのに、時々ボーッとして反応がにぶくなる時があった」(認知の変動)
日中も眠そうだった。1時間以上昼寝をしていることがよくあった」(睡眠障害)
風邪薬や鎮痛剤を飲んで、もうろうとなったことがあった」(薬物過敏性)
「立ちくらみ、便秘、不眠、だるさ、食欲不振、多汗や無汗があった」(自立神経症状)
「陰気、気力・関心低下、感情のにぶり、不安感、心配性、焦燥感」(うつ症状)

パーキンソン症状から転倒骨折や動きがゆっくりになって何でも時間がかかるように。

見えないものが見え(幻視・幻覚)それを現実と思って行動することも特徴。
追記:本物にしか見えないからです。→患者本人が語る幻視

家族は、見間違い・目の錯覚・寝ぼけ・疲れ・ストレスだと思っていることが多いです。
「トイレにヘビが出た」と棒を持って行く。「押し入れに子供がいる」と話し掛ける。
「人がいる」と110番したり食事を用意したり、「虫がいる」と退治しようとする。
ブツブツ独り言を言っていたり、何かをつまもうとする等、奇妙な動作をしている。
「”誘拐された”等、ありえない妙な/変なことを突然言った」という家族もいます。

書く字が小さい声が小さく抑揚がない/まばたきが少ない/尿失禁などの症状も。
進行してくると:
座っていて段々体が傾いていく/つまずいた訳でもないのに頻繁に転び起き上がれない
話す時に目を合わせようとしない表情が全くなく目つきに生気がなく異様な顔に。

「歯車様固縮・歯車現象」もあり、簡単に確認できます。
患者に肩の力を抜いてもらい、腕を取って回してみます。
カクカク(ガクガク)と抵抗しながら回り、油の切れたゼンマイ仕掛けのロボットが動いているような感じがします。

追記:その他の症状=失神/頻尿/注意力低下/頭痛/イライラ/耳鳴り/息苦しさ/動悸/胸痛/肩こり/背中の痛み/下痢/倦怠感/むくみ/インポテンツ/微熱/手足の冷え・しびれ/のぼせ

追記:ごく初期から植物やシミなどが人や動物の顔に見えることがあります。本人は、幻視を目の錯覚と思っています。→関連記事「幻視を利用した検査方法

追記:原因不明の意識消失発作がある。「5分位意識がなくなり、救急車が来た時には意識が戻り、検査しても原因がわからなかった。1ヶ月に2回ほど続いた」など。(河野和彦著「コウノメソッドでみる認知症診療」P.42)

追記:多くの介護家族は、睡眠時の無呼吸があると言う。睡眠時無呼吸性症候群と診断されることがある。

*「完全版:レビー小体型認知症の全症状 詳しい説明リンク集
*「幻視(写真)を利用した簡単な検査方法と利用写真の実物
「レビー小体型認知症の幻視(幻覚)の種類と特徴」
*「病気を知って家族を守ろう」(「レビー小体型認知症の診断基準」へのリンクあり)
*カテゴリー:「レビー小体型認知症について」
*パーキンソン病の初期症状(NHK「総合診療医ドクターG」放送内容)は、こちら。
*「ためしてガッテン」の公式サイト「急増中のパーキンソン病」

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名前のわからない花。植木鉢で下向きに咲いていました。

アルツハイマー型認知症の進行の仕方

<レビー小体型認知症は、アルツハイマー型と誤診されていることが多々あります。
以下に紹介するFAST(進行表)を見て、あまりにも違っていればアルツハイマー型ではない可能性があります。>

前回の記事の中に出てきたアルツハイマー型認知症の進行具合を示すFAST (Functional Assessment Staging)は、こちらから読めます。→「日本臨床61巻」

これを読むとレビー小体型認知症の母の進み方とは、全く違うことがよくわかります。

アルツハイマー型では「高度の認知機能の低下」に伴って起こる尿失禁、便失禁は、母の場合、早期(認知症とも診断されず、要支援2の時)に起こりました。
アルツハイマー型では、最終段階で起こる歩行困難も早くから起こりました。
体が自由に動かないので、着替えも入浴も全部やってもらう状態ですが、調子の良い時は、ほぼ正常に会話ができます。
(妄想や幻視や理解力低下のためにかなりおかしなことはよく言います。)

レビー小体型認知症患者の圧倒的多数は、アルツハイマー型認知症など他の病気の診断を受けていると小阪憲司医師(レビー小体型認知症の発見者)が著書に書いています。
いうまでもなくその理由は、この病気を知らない医師がまだ多いからだ」と。
(小阪憲司著「第二の認知症 増えるレビー小体型認知症の今」P.206〜207)

前回の記事のコメントにもありましたが、FASTを読んで「進行の仕方が大きく違う」と感じたら違う種類の認知症を疑うことは大切だと思いました。

レビー小体型認知症の一部(母はそのタイプです。)と前頭側頭型認知症(ピック病など)では、初期には物忘れがほとんどない場合があります。
認知症=物忘れ(記憶障害)と思っていると誤ります。

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ペンタス

認知症の種類別早期発見のための知識とチェックリスト

  <各種認知症チェックリストは、記事の後半に記載>

意欲低下(家でゴロゴロ。日中もウトウト等)や強い不安感(心配性等)は、認知症の初期症状という記事を読みました。(2012年7月17日 読売新聞。全文は→こちら
レビー小体型認知症では、意識障害によって寝てばかりいる(短時間失神することもある)場合があります。
……………………………………………………………………………………
<認知症=物忘れがひどい。 同じことを何度も言う。 常におかしい。
まともな会話ができない>という認識は、間違っています。
多くの認知症患者は、中〜重度になるまでは、健康な人と区別が付きません

認知症を知り、早期発見するための過去の記事をまとめてみました。

認知症を起こす(脳に特定の変化を起こす)病気は、70~100種類あります。
(注byしば:必ず原因となる病気があり「認知症」という3文字の病名はありません。)
甲状腺機能低下症(橋本病)うつ病、アルコール依存症等でも認知症症状が出ます。

3大認知症は、「アルツハイマー型」「レビー小体型」「脳血管性」
前頭側頭型認知症(ピック病など)を加えて4大認知症となります。

(斜体字部分:小阪憲司著「第二の認知症 増えるレビー小体型認知症の今」P.20~23)

原因となる病気によって特徴・症状は、大きく違います。(詳しくは、こちら。

しかし認知症の症状は、個人差が非常に大きく、教科書通りでないことが多々あります
また複数の病気を合併することも珍しくなく、症状の多様さのために誤診も多いのです。
アルツハイマー型と診断された患者の中には、レビー小体型が多数居ると小阪憲司医師が前述の本に書いています。

レビー小体型認知症の一部とピック病では、初期には記憶障害(物忘れ)が出ない場合があり、病院での知能検査(長谷川式等)で高得点を取ります。(父がそうでした。)
CTやMRIなどの画像診断では異常が見つからない場合もあります。(母がそうでした。)

認知症の早期発見には、家族の観察が最も大切です。


   < チェックリスト集 >

1. アルツハイマー型を中心とした認知症早期発見チェックリスト
  アルツハイマー型認知症のためのチェックリスト 

2. レビー小体型認知症のチェックリスト(3種)(小阪憲司医師作成他)
  完全版:レビー小体型認知症の全症状」 
(ネット上で最も詳しい) 
  追記:幻視(写真)を利用した簡単な検査方法と利用写真の実物
  体験談集(家族会サイト。現在、7人分)

3. レビー小体型認知症とほぼ同じ病気であるパーキンソン病の初期症状
(小坂憲司医師は、前述の著書P.55に「パーキンソン病患者の70〜80%に認知障害が
 出る」と書いています。)
  臭覚の低下によってパーキンソン病患者の認知症発症が早期にわかるという研究

4. 脳血管性認知症になる脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の前触れの症状
  脳梗塞介護家族の体験談
  「まだらボケ」の症状実例(具体的イメージがつかめます)
  脳血管性認知症の具体的症状(新聞記事から)(皮質下血管性認知症)

5. 前頭側頭型認知症 ピック病の症状(記憶障害はないが行動が異常な場合も)
  チェックリストと具体的症状例
  介護家族の体験談(他人からは認知症とはわからない例)

6. Eテレ「名医にQ」で紹介された早期発見の方法
 たった一言で認知症早期発見できるという質問  

7. 突発性正常圧水頭症(iNPH)のチェックリスト(手術で治る認知症) 

    <認知症と誤診されやすい病気・物忘れが出る病気>

  ●てんかん(高齢で発症するもの)の主な症状
  (認知症と誤診されやすい。抗認知症薬で悪化)
  ●甲状腺機能低下症(多くは橋本病)(体重増加など症状多様)
  ●うつ病自己診断テスト カテゴリ:うつ病
  ●更年期障害(カテゴリ:更年期障害の治療

<誤診の多い2つの病気を見分ける方法>

*アルツハイマー型とレビー小体型の幻視の違い→こちら
*アルツハイマー型とレビー小体型の徘徊の違い→こちら
*レビー小体型にあってアルツハイマー型にない特徴:薬を飲んで(副作用で)認知症が進んだようになるしっかりしている時とダメな時の差が大きい頻尿・便秘・立ちくらみ・失神・だるさ・うつ等がある

<関連記事>
認知症 種類別 早期発見のための知識とチェッックリスト(リンク集)
認知症タイプ分類質問票(山口晴保教授作成)
認知症 無料動画集(種類別の症状や治療・ケアを解説した動画も)
認知症の種類別 本人と家族の体験談集(必読)
認知症Q&A 認知症を疑ったら/診断されたら、まず何からすればいいのか?どうすればいいのか?
医師が語る各認知症の見た目の違い(認知症セミナー)
*「認知症の種類別 長谷川式スケールの答え方
パーキンソン病、レビー小体型認知症との関係に関する重要リンク集(必見)
*「アルツハイマー型認知症の進行の仕方(FAST)(大きく違えば他の認知症の可能性)

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日々草

パーキンソン病の始まり(テレビ番組から)

2012年6月28日の「総合診療医 ドクターG」(NHK総合)という番組を見ました。
初診患者の訴える症状(実例に基づく。)から3人の研修医が、病名を考える番組です。
新聞のテレビ欄の番組内容に「体が思うようにならない」という1文があり、レビー小体型認知症だと思って見始めました。

番組で紹介された症状は、以下のようなものでした。

  <歩行に関して>
つまずいたわけでもなく突然転ぶ。
坂道が恐い。
小刻みに歩く。
しかし趣味の社交ダンスは踊れる。等。

  <抑うつ症状に関して>
色々なこと(料理、化粧など)が面倒になってしなくなる。
疲れやすく、ためばかりつく。
仕事のミスが続く。
表情がなくなり、常に暗い顔をしている。等。

  <その他(抑うつ症状とも重なる)>
何をするにもひどく時間がかかる。
頭がぼんやりする感じがする。(表現が少し違っていたかもしれません。)
手を使った動作(料理。字を書く。ボタンをとめる等)が上手くできない。
何もせずに4kg痩せた。
尿失禁がある。等。

最初は、甲状腺機能低下症(詳しくは、こちら)の名前も挙げられましたが、この病気は、体重が増加します。歩行に問題が出るというのも私は読んだことがありません。

番組での正解、正しい診断は、パーキンソン病でした。
パーキンソン病の特徴として音楽やリズムを聞かせると体が動くと説明していました。
(母も辛うじて歩けた頃、歌いながら手を引くと足が動きやすくなりました。)
しかしダンスまで踊れるだろうかという疑問は、ツイッターの書き込みで複数見られました。

母は、パーキンソン病と診断された2005年(67歳)からこれらの症状はほぼ出揃い、5年かけて更にひどくなりました。(体重の低下はあまりありませんでした。)
歩行は、最初の一歩が中々出なかったり、歩き出すと止まらなくなって「助けて!」と言ったり、突然バランスを崩して転ぶことが頻繁になりました。

スイッチをオフにしたように体が固まって動けなくなってしまうことも起こり始めました。
立位、歩行は、膝も腰も曲がったまま。座っていても体が傾くようになりました。

顔は無表情になり、動作も頭の回転も話し方も恐ろしくゆっくりになり、生活に支障をきたしました。
尿失禁は、いつからあったかはわかりませんが、2010年初め頃からひどくなり、自分でパッドを買ってきて使っていました。

レビー小体型認知症の発見者の小阪憲司医師は、パーキンソン病とレビー小体型認知症は、ほぼ同じ病気と言っています。(詳しくは、こちら
パーキンソン病と診断された方とそのご家族は、レビー小体型認知症の症状も知っておいて頂きたいと願っています。

<関連記事>
*「パーキンソン病とレビー小体型認知症の関係(違い)
*「レビー小体型認知症の症状集

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オーニソガラムの一種のようです。

家族が認知症を発見するために(チェック項目)

「認知症=物忘れがひどくなる=アルツハイマー型認知症」と考えている方は、多いようです。
「9割の介護者が、認知症介護に関わる前に知っていた症状は、記憶障害のみだった」という記事を読みました。→「介護ニュースの記事」(全国300人対象のネット調査結果)

繰り返し書いていますが、初期のピック病(前頭側頭型認知症)やある種(少数)のレビー小体型認知症(注1)では、物忘れ(記憶障害)はほとんど目立たないといいます。
要介護5で、妄想がひどく、よく支離滅裂なことを言う私の母も最近の出来事(昨日来た人の名前や話の内容等)は覚えていることが多いです。

認知症には、色々な種類があります。(種類別特徴はこちら)
物忘れ以外にも「何かおかしい」「こんな人ではなかった」と家族が思えば、認知症の疑いが濃厚だと母の主治医は、言っていました。

物忘れ以外にも、以下のような変化が起こることがあります。
(長谷川和夫・聖マリアンナ医科大学名誉教授監修の無料パンフレット2種―1つは「ちびまる子ちゃん」の絵付き―を元に色々な本やサイトに書いてあったこと、自分の経験、人から聞いた経験から書いています。
個人により、認知症の種類により、進行の度合いにより症状は、異なります。)

注:幻覚の見えるレビー小体型認知症の早期発見チェックリストこちらを

<認知症、早期発見のめやす>

  *熱心にしていたこと(趣味など)をしなくなった。(興味や意欲が低下した。)
  *日課(風呂、下着を替える等)にしていたことをしなくなった。

  *約束の日時や場所を間違えるようになった。(ドタキャンが増えた)
  *慣れた道でも迷うことがある。(不慣れな場所で戸惑う・混乱する・不安げ)

  *服装や身だしなみ(髪や化粧等)を気にしなくなった。(だらしなくなった。)
  *季節・気温に合った服を自分で選べなくなった。(毎日同じ服。組み合わせが変)
  *以前できた家事(衣替え等)・作業(確定申告等)・家電操作ができなくなった。

  *食べ物の好みが変わった。同じものを食べ続けるなど食習慣が変わった。
  *におい(悪臭・良い香り)が、よく分からなくなった。
  *料理が下手になった・面倒がって買って来る・品数が少ない。簡単な品ばかり。

  *ささいなことでひどく怒るようになった。(或は、自分勝手、頑固になった。)
  *自分の失敗を人のせいにしたり、巧みに言い訳(嘘をつく等)をして取り繕う。
  *ひどく疑い深くなったり、心配性になったり(不安感が強い)、寂しがる。

  *その人らしくないことを言ったりしたりするようになった。(配慮のない発言等)
  *会話が噛み合わない(トンチンカン)、話のつじつまが合わない時がある。

  *自分の(ひどい)物忘れは、年相応だと信じて疑わない。(アルツハイマー型)
  *深刻な場面でも心配せず、あっけらかんとしているように見える。
  *「頭が変になった」「バカになった」と言うことがある。(レビー小体型)

  *無気力になり(或は、ふさぎ込み)何もせず、ぼんやりしている時がある。
  *日中ウトウトと眠ってばかりいる。
  *表情(目つき)が、虚(うつ)ろで活力を感じられない時がある。

 ★さらに病気を絞り込む→認知症の種類別 早期発見のための知識とチェックリスト

追記:旅行、葬儀など非日常的な場面で言動の異常に家族が気づく事が多いそうです。

追記:せっかく家族が気づいても早期であればある程、画像検査にも知能テストでも異常が出ず、誤診されることが大変多いです。
特にレビー小体型認知症は。誤診が多い6つの理由


初期には症状は目立ちませんが、本人は違和感や不安感を感じることが多いそうです。
多くの家族は、たまに「あれ?」と思いながらも、「歳のせい」と気に留めません

本人も巧みに言い訳をしたり、上手くごまかして取り繕ったり、人のせいにします。

その頻度が、長い時間をかけて少しづつ増えてきても、同居家族は既に慣れてしまい、重症化して問題が起こるまで認知症とは気が付かないことの方が多いそうです。(ある医師の言葉)

肉親よりも婿、同居家族よりも遠くに住む家族や親戚の方が、異常に気付きやすいといいます。
肉親は、「あのしっかり者のお父さん(お母さん)が認知症になるわけがない」「絶対なって欲しくない」という気持ち(感情)が強いために客観視が難しく、「これが年相応」と思い込みやすいようです。

注1:小阪憲司医師が「純粋型」と呼ぶレビー小体型認知症患者。患者数は少ない。30~40歳代でパーキンソン症状から始まる患者が多い。平均罹患期間(平均余命)8.7年。
他に「通常型」(患者数多。70歳前後で発病。アルツハイマー型記憶障害あり。
約3割はパーキンソン症状が出ない。平均罹患期間6.4年)と
「自立神経症状型」がある。
(小阪氏の「第二の認知症 増えるレビー小体型認知症の今」P.105から)

追記 2013年9月:この平均余命は、良い治療法が見つかってきた現在では、全く当てはまらない。発症後10年経っても良い状態を保っている若年性レビー小体型認知症のKさんの例もある。こちら

追記:認知症早期発見10か条(2014年3月22日放送)(記事の一番下)
1. 同じ話や質問を何度もする。2. 同じ物を何個も買ってたまっている。3. 冷蔵庫の中に古い物がたまっている。4. 通超・キャッシュカード・診察券を何度も再発行する。5. 常に探し物をしている。6. 自分で薬が飲めなくなった。7. 昔のことばかりを話している。8. ニュースへの関心が薄れた。9. ドタキャンが増えた。10.外出する機会が減った。

*家族が家で簡単にできる認知症早期発見の簡易テストは、こちらです。

*アルツハイマー型認知症等を早期発見できる一言の質問は、こちら。
認知症を疑ったら「認知症あんないダイヤル」☎0120-1652-44(9~21時)。最寄りの病院や地域包括支援センターを紹介してくれるそうです。

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カルミア(アメリカシャクナゲ)
人より大きな木です。オシベが傘の骨みたいな花も不思議ですが
お菓子のようなつぼみは、さらに不思議。
花のアルバムは、こちら。

認知症早期発見の方法(テレビ放送から)

2012年4月7日のNHK Eテレ「名医にQ」。タイトルは、「早く気付こう!認知症」。
良い内容だったので、1部抜粋して簡単に紹介します。詳細は、こちらを
4月14日8pmの放送は、「認知症 あなたの疑問に答えます!」

 出演:東海林幹夫(弘前大学大学院教授)
    川畑 信也(八千代病院神経内科部長)
    大阪市社会福祉研修・情報センター

<早期発見・早期治療が大切な理由>

がより効果的に効き、良い(症状が軽い)状態が長く続く。
*周囲の理解で自分らしい生き方ができる。(職場の配慮があれば仕事も続けられる。)
原因を早く見つけられる。認知症の種類により治療法介護のポイントも違う。)

しかし日常生活で複雑なことをしない高齢者は、発見が遅れがちになる。
せっかく家族が病院に連れて行っても「異常なし」と誤診されることも多い
(番組では、3つ目の病院でやっと正しく診断された例を紹介。)

病的物忘れ>=自分の経験を覚えていない。ヒントを聞いても思い出せない。
       (例:「朝食食べたかな?」「そんな約束をした覚えはない」)

<受診時、医師は何を見ているか>

*歩き方。普通に動けるならアルツハイマー型認知症の可能性が高い。
     小刻み歩行ならレビー小体型認知症や脳血管性認知症の疑い。
家族と一緒に受診。(一人で来る人は、ごく軽いか、認知症でないことも。)
*医師「最近のニュースで印象に残ったものは何ですか?」(注1byしば)
 患者「老眼で最近は、新聞を読みません。政治には失望しているし・・」
 医師「夕べ食べた物は?」
 患者「魚とか肉とか野菜とか、色々です」
 医師「魚はどんな料理でしたか?」
 患者「(家族に)何だっけ?(家族に聞いてから)そうだ、そうだ。○○だ」
 
この会話は、(アルツハイマー型)認知症患者の典型例。
自分の状態(記憶障害)についての深刻感がない。質問をよく考えようとしない。場当たり的な「取り繕い」をする。人に頼り、自分で答えられないことを気にしない

<認知症を早期発見する簡単なテスト>

1. 1分間で野菜の名前を言う。10以上なら問題なし。5以下では認知症の疑い。

2. 立方体を描いてもらう。四角は描けるが、立体は、初期から描けなくなる。

3. 時計を描く。1時45分など短針と長針が左右に分かれる時間を選ぶ。
  異常がないように見える人でもおかしな時計を描くことが多い。↓

追記:病院でも行われる時計描画テストの詳細・実例こちら

4. 手でキツネを作る。両手でハト(親指をからめる)を作り、次に親指を離さずに
  手のひらの裏表をひっくり返す。(写真は、こちらを。
  認知症の場合、キツネはできるが、ハトはできない。↓
(追記:健康でもできない方が多数。レビー小体型認知症でもできる方がいます。)


<認知症と診断された後の重要な3つの柱> 
1. 薬物治療  2. リハビリ(番組では月1回の言語聴覚士によるリハビリ)
3. 適切なサポート

<適切なサポート> 
コミュニケーションを密に。できないことより、できることに目を向けて、できること、やりたいことをしてもらう。
「行動・心理症状(注2byしば)」には、意味がある
適切なサポートで、困った行動は、減らすことができる。
適切なサポートができているかどうか=笑顔が見られるかどうかでわかる。

注1byしば:この質問は、認知症を早期に発見する重要な質問。解説は→こちら。

注2byしば:以前は「問題行動」、その後「周辺症状(BPSD)」と呼ばれている症状。徘徊、暴力、妄想など介護が困難になる症状。不安精神的ストレスなどが背景にあると考えられている。

<関連記事>
認知症タイプ分類質問票(山口晴保教授作成)認知症は誤診が多いです。
認知症の種類別早期発見チェックリスト(認知症と誤診されやすい他の病気も)
5種類の認知症 種類別 本人と家族の体験談集

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ホトケノザ(仏の座)
あちこちに生えている雑草ですが、きれい!不思議!
花のアルバムは、こちら

レビー小体型認知症の症状と誤診の多さ(1)

数ヶ月前、ある介護職員がツイッターに書いていました。
「今まで500人以上を介護してきたが、レビー小体型認知症と診断された人は、1人もいなかった。それは、この地域にレビーを診断できる病院がないということか?」

それを読んだとき、叫びたくなりました。
大都市は違うと思いたいですが、私の郷里(小さくはない地方都市)でもそれが変わらぬ現実です。

母が、規模の大きい特別養護老人ホーム(特養)に入所したとき(2011年)、
「レビー小体型認知症の方は、1人しかいない。珍しい病気なのでよくわからない」
ということを職員から言われました。

レビー小体型認知症は、認知症患者の2割を占め、アルツハイマー(5割)に次いで多い病気と言われています。(レビー小体型認知症の発見者・小阪憲司医師による。)
パーキンソン病、アルツハイマー病、うつ病(統合失調症と診断されることもあったそうです。)等と診断され、過った投薬で劇的に悪化していく患者が、全国に何人いるかと思うと、胃が引き千切られるような思いです。

詳しい症状は、専門のサイト(レビー小体型認知症ライブラリ)を見て頂ければ良いと思っていましたが、家族がすぐにレビーと気が付くように、ここにも症状を書いておきます。

幻視(幻覚)は、最も特徴的な症状です。
「それは、パーキンソン病薬の副作用です。止めれば動けなくなります」と言う医師がいますが、それを鵜呑みにしてはいけません。
母も神経内科の医師にそう言われ、症状が揃っていたのにレビー小体型認知症と診断されませんでした。
誤診が、あまりにも多いのが、この病気です。


 *** レビー小体型認知症の症状 ***

<幻視(幻覚)>  
実際にはいない人、遊ぶ子供、動物、虫、風景等が、現実と同じように見える。
自分にしか見えない幻視であることを理解していて人に(医師にも)隠す場合がある。
幻視を現実と思い(妄想)、お菓子を出す、退治するなどの行動に移す場合がある。
見間違い(ハンガーに掛けた服が人に見える等)や物が歪んで見えることもある。
医師の本人への問診では、幻視を確認できないことも多い。家族の観察と報告が大切。

<パーキンソン症状>(初期には出ない人や最期まで出ない人もいる) 
歩幅が小さくなり、すり足、すくみ足、バランスの悪さ(よく転倒)が見られる。
膝と腰を曲げたままヨタヨタと不安定に歩く。座っていても体が傾いていく。
動作が遅く少なく、表情が乏しく、筋肉や関節が固くこわばる。

<認知の変動>
時間や日により頭の回転が正常に見える時と停止したような時があり、差が激しい。

<抑うつ症状>
初期では、7割の人に憂うつな気分や自己に対する否定的な言葉が出る。

<薬物への過敏性>
薬(医師から処方されたものでも。)による激しい副作用が出やすい。
(アリセプトで興奮したり、リスパダールで歩けなくなったり、抗うつ剤で寝たきりになったりする。種類や量に注意が必要。アリセプトは、1mgなど少量なら良い効果がある人が多い)

<レム睡眠行動障害> 
睡眠中にうなされる、大声を出す、しゃべり続ける、起き上がって激しく動く、等。
最初に出る症状であることが多い。

<自律神経症状> 
起立性低血圧(立ち上がって失神する等)、便秘、尿失禁など多様な症状が出る。

<記憶障害>
物忘れは、初期にはほとんど目立たないタイプと初期から強く出るタイプがある。
(多くの患者にアルツハイマー型の記憶障害が出る。物忘れがない患者は、少数。)
病識(自分のミスを覚えていて、自分は変だと自覚している。)は、ある場合が多い。

(出典:小阪憲司著「レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック」より。
分かりやすいように若干表現を変えたり、私が書き加えた部分があります。
症状は、個人差が大変大きく、一人ひとり異なります。
私は、医療関係者ではありませんが、記事は正確であるよう裏付けを取っています。)

(2)に続く。
<関連記事>
*「完全版:レビー小体型認知症の全症状 詳しい説明リンク集
*「「どうやってレビー小体型認知症と知るか」(更に詳しい症状)
*「病気を知って家族を守ろう」(「レビー小体型認知症の診断基準」へのリンクあり)

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珍しいタイプの山茶花(サザンカ)?

認知症は病気によって症状が全く違う

認知症と一口に言っても、その症状は、病気の種類によって全く違います
同じ病名の患者でも、脳のどの箇所にどの程度の問題があるかにより症状が違います
アルツハイマーのようなレビー、ピック病のようなアルツハイマーなど、1人ひとりの症状の個人差が、びっくりする程大きいのが認知症です。(医学の教科書通りには、症状が出ないわけです。)
しかも認知症状を引き起こす複数の病気を併発することもあります。(→その研究結果はこちら。必読です。)

そのため認知症は、誤診されることが(私の主観で、統計は知りませんが)あまりにも多い病気です。
(特に若年性認知症、レビー、前頭側頭葉変性症、正常圧水頭症など)
一般的な医師は、以下に書かれた雑誌の内容すら理解していない(記憶していない)と3人の医師から聞きました。

認知症は、「先生に任せておけば安心」という病気ではありません
家族もその病気について勉強しなければいけません。
けれども何千何万という病気の中から、たった1つ2つの病気について学ぶことは、多くの方が考えるよりずっと易しいことです。何も恐れることはありません。
良い本、良いサイト、そして希望は、いくらでもあります
しば
(私は、医療関係者でも介護関係者でもありません。ただこの1年10ヶ月の間、多くの方に多くのことを教えて頂きました。皆さん、親身になって教えて下さいました。本当に心から感謝しています。
かつての自分と同じ状況に居る方々に、私も、必要な情報を届けられたら幸せだと思っています。)

追記:認知症は、合併することがとても多く、誤診も多いという記事を書きました。こちら。
追記:各認知症の早期発見の方法は、こちらを。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下は、雑誌「NHKためしてガッテン2011Vol.10 春号」(P.36~37)より抜き書き。
(「認知症の介護」の特集の中の「認知症の診断で起こる誤診とは?」より。)
抜き書き部分は原文通り。一部追記してあります。追記部分の文責は、私、しばです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 熊本大学神経精神科専門外来   追記(byしば)小阪憲司医師の以下の著書の数字
 2009年のデータより      「レビー小体型認知症の介護がわかるガイドブック」
  アルツハイマー病  56%      アルツハイマー病  50%
  レビー小体型認知症 17%      レビー小体型認知症 20%
  脳血管性認知症   10%      脳血管性認知症   15%
  前頭側頭葉変性症   7%       その他      15%     
  正常圧水頭症     5%


 < アルツハイマー病 >(追記:何度も同じことを言う)
特徴 記憶力や判断力が失われていく
対策 症状を抑える薬
脳の神経細胞がダメージを受ける。
アルツハイマー病は、脳が徐々に萎縮していく病気。脳の神経細胞が次々にダメージを受け、記憶力や判断力が低下していきます。「アリセプト」などの薬が処方されます。アリセプトは、神経細胞の働きを増強させ、認知機能を一時的に改善します。

 < レビー小体型認知症 >(追記byしば:優良サイト「レビー小体型認知症とは」)
特徴 幻視、運動障害など
対策 症状を抑える薬、薬の調節
見えるはずのない人や虫が見える。(追記byしば:動物や子供も多いです。)
脳にαーシヌクレインという物質がたまることで起こります。記憶障害に加えて、幻視や筋肉が硬くなって動作がゆっくりになるなどの症状があります。薬で症状を改善できる場合もありますが、副作用が強いので的確に調節することが大切です。
(追記byしば:記憶障害は初期から出る人と中々出ない人がいます。
身体症状が先に出るとパーキンソン病と診断されることが多いです。幻視を医師に訴えると、パーキンソン病の薬の副作用だと説明されます。ヨチヨチ歩き、転倒骨折の危険が高いです。
レビー小体型認知症の薬だから副作用が強いのではなく、この患者は、アリセプトなどあらゆる薬に対して副作用が激しく出る場合が多いのが特徴です。薬の種類や処方量には、家族が厳重に注意。)

 < 脳血管性認知症 > (→具体的症状

特徴 能力がまだら状に低下する
対策 血圧のコントロール
脳梗塞(こうそく)が主な原因に。
脳梗塞や脳出血など脳の血管が詰まったり破れたりすることによって起こる認知症。この病気は障害が起きた脳の場所によって、ある能力は低下しても、ほかの能力は比較的大丈夫という具合に、まだら状に低下するのが特徴。血圧のコントロールで進行を抑制できることも。

 < 前頭側頭葉変性症(ピック病など含む) >
特徴 同じ言動を繰り返す、自己抑制が効かないなど
(追記byしば:初期には記憶障害がないことも。場違いな言動や買い物の異常等も。)
対策 介護の工夫
机を繰り返したたくなどの症状が。
同じ動作を繰り返す、自己抑制がきかなくなるなど、さまざまな症状が。また毎日同じ時間に同じ行動をするなどの特徴もあり、この特徴を利用して1日の行動計画を立てると介護がしやすくなります。

(追記by しば:実像がよりわかりやすい記事→介護家族の体験談 →映画

 < 正常圧水頭症 > (→チェックテスト
特徴 歩行障害、尿失禁など
対策 手術を検討
見逃されやすい認知症の1つ。
脳脊髄液という液体で脳が圧迫されることで発症。少し足を開き気味にして小刻みにゆっくりと歩き、方向転換のときに不安定で転びやすくなる特徴が。尿失禁などの症状も。手術で余分な脳脊髄液を排出させると、症状はかなり改善されます。

追記:上記の説明では、簡略過ぎて見逃すことがあります。
   さらに詳しい記事は→種類別・早期発見のためのチェックリスト

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バラ

レビー小体型認知症のチェック項目(新聞記事から)

追記:最新「レビー小体型認知症 早期発見チェックリスト→こちら
…………………………………………………………………………………………………

毎日新聞(2011年12月11日)に「レビー小体型認知症 患者数はアルツハイマー型に次ぐ多さ」と題した記事が載った。
幻視など、具体的にどんな症状が出たのか、患者の症例を紹介し、注意点などが書かれている。

記事全文は、毎日新聞の公式サイト「毎日jp」を。

以下は、青字部分は、記事の抜粋。(原文通り)

76年以降の一連の研究でレビー小体型認知症を発見した横浜市立大学名誉教授の小阪憲司医師によると、認知症患者の約2割がレビー型で、アルツハイマー型(約半数)に次いで多い。にもかかわらず医師の認知度はまだ低く、誤診が多い。

小阪医師は「高齢でアルツハイマー型認知症、うつ病、パーキンソン病のいずれかが疑われる場合、必ずレビー小体型認知症のことも頭に置いて診断すべきだ」と指摘する。幻視が出る前にうつ状態が10年続いた人や、パーキンソン症状だけだった人もいる。



(以下は、この記事に載っていたレビー小体型認知症であるかどうかのセルフチェック(自己検査)項目。

・・・レビー小体型認知症のチェック項目(合計3点以上なら疑いが強い)・・・

□薬剤過敏性(かぜ薬などが効きすぎたことがある)=2点

□幻視=2点/妄想(人がいるような気がする)=1点

□意識消失発作(てんかん発作除く)=1点

□夜間の寝言=1点/夜間の叫び声=2点

□嚥下障害(食事中にむせる)=1点

□趣味もないほど真面目=1点

□日中に半ば眠ったような状態になる、1時間以上昼寝する=2点

□安静時に手足が震える=1点

□歯車現象(力を抜いた患者の腕を取って動かすとガクガクする)=2点
 ファーストリジッド(動かす最初だけガクッとなる)=1点

□体が傾斜することがある=2点/軽度の傾斜=1点

 (名古屋フォレストクリニック・河野和彦医師作成)


<関連記事>
*「チェックリスト改訂版 2013年
*「レビー小体型認知症の主症状
*「「どうやってレビー小体型認知症と知るか」(更に詳しい症状)
*「幻視を利用した検査方法」(植物やシミ等が人や動物の顔に見える特徴が)
*「病気を知って家族を守ろう」(「レビー小体型認知症の診断基準」へのリンクあり)

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ヤツデの花。

認知症を早期発見する一言の質問

母は、5年以上前から明らかにレビー小体型認知症だったのに、正しく診断されたのは、今年の5月だった。
3月に突然、家事一切ができなくなり、あっという間にオムツをして寝たきりになったのも、元をたどれば薬の飲み忘れが引き金だったと思う。
父が、そのことに早く気が付いていれば、父が適切に介護できていれば、あそこまでの急変はなかったはずだ。
けれども父は、認知症(ピック病)だった。薬の飲み忘れに気付くことも適切に介護することも不可能な状態だった。
私は、それに8月まで気が付かなかった。
今でも思い返すと、なぜもっと早く気が付かなかったのかとたまらない気持ちになる。


認知症かどうかの判別は、実は、医師にとっても思っているよりもずっと難しいようだ。
以下は、「知っておきたい認知症の基本」(川畑信也著 集英社新書)からの抜き書き。

認知症診断では、社会生活や家庭生活に支障をきたすことが条件になりますが、ここが認知症診断の弱点ともなっています。社会生活でどこまで支障をきたしたら認知症と判断するかの線引きが、実はあやふやなのです。
(中略)
認知症の診断は、その患者さんの年齢や生活環境、性格などによって大きく変化してきます。認知症を確実に診断できる検査法があるわけではありません。とくに認知症が軽度の場合、同じ患者さんであっても、A医師は認知症と診断するかもしれない、B医師は年齢のせいだから心配いらないと判断するかもしれない、といったこともあり得ます。
近年、認知症の早期発見、早期診断が強調されていますが、実は認知症は、早期であればあるほど、正確な医学的診断がよりむずかしいのです。



それでも認知症にいち早く気付く方法というのは、段々に見つかっている。9月22日に「あさイチ(NHK)」で紹介された「たった1つの質問で早期認知症患者や予備軍を発見する方法」は、印象的だった。

「最近のニュースは、どんなことがありましたか?」

この1問で、記憶力の低下と社会への関心(意欲)の低下の両方を見抜くことができるという。
答えが「古い」「あいまい」、忙しくてニュースは見ていないなどと言い訳をし「取り繕う」ケースは、認知症が疑われるそうだ。
認知症ではなく記憶障害だけがある「軽度認知障害」の人も見抜くことができる。
答えられない場合は「物忘れに困っているメッセージ」だと受け止め、生活に支障が出てくるようであれば医師に相談してくださいと「あさイチ」のホームページに書いてある。 


プロフィール

<しば>

Author:<しば>
私は認知症について希望を持てる情報を集め、共有している一介護家族です。医療・福祉の従事者ではありません。

特定の医師・治療法等へのこだわり、信仰する宗教はありません。
認知症に関連するビジネスもしていません。
掲載する情報は正確・公正であるよう努めています。

このブログ内の記事は、出典さえ書いて頂ければ、自由にコピーして資料等として使って頂いて構いません。リンクもご自由に。

’13年5月から「レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会」(全国に広がる家族会)公式サイトに「しば記者デスク」「体験記」というコーナーを頂き記事を連載中。(こちらの記事は会に著作権があります。)

ツイッター:しば@703shiba

*レビー小体型認知症の症状やチェック方法は、カテゴリの一番上「症状チェック」を。


母 '05パーキンソン病と診断。’10.3月要支援2→要介護4へ激変。5月レビーと診断。2度の転倒骨折入院の後、自宅介護が困難に。8月末グループホーム入所。’11年3月に圧迫骨折で寝たきりに。7月特養入所・要介護5に認定。'12年要介護4に回復。’14年なぜか要介護5になるが穏やかで普通に会話が可能。
S13(1938)年生まれ。

父 ’10年9月ピック病(前頭側頭型認知症)と診断。
昭和2桁生まれ。

私 ’60年代生の女性。300km離れた所に住む。日々の介護はきょうだいに頼り’10年から月1回、’12年から1〜2ヶ月に1回帰省。

好きなこと:読むこと・書くこと・草花の写真を撮ること等々。

*記事に付けた花の写真は私が撮影したものです。

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